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■トワイライト・出発(7)

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*月*日。
 
夏にもらったから、ちょっとだけ期待してたら、冬のボーナスももらった!嬉しい。なんか貯金がたくさんできた。これで振袖買っちゃおうかな。
 
○江は自動車学校に行くと言っていた。運転免許、私も取らなきゃいけないだろうか? 。。。。でも振袖欲しい!こっち優先!
 
ずっと女の子してるから、男の子してた頃の記憶が遠くなっちゃった。学生服とか着て中学・高校行って、男子トイレ使って、男子更衣室使ってたってのがなんか信じられないなあ。よく我慢できたなあ。
 
ブラジャーBカップだもんね。今は。高校時代におっぱい大きくしちゃってたら「あんた女子更衣室に行きなさい」とか言ってもらえたんだろうか。もっと行動すべきだったのかも知れない。
 
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小学5〜6年の頃、クラスメイトの女の子たちのおっぱいが膨らんでいって、みんなブラジャー付けるようになっていったのが、羨ましくて羨ましくて。。。。
 
って書いてたら涙が出て来ちゃった。あん、鬱になっちゃう。プレマリン飲んで元気出そう。
 

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*月*日。
 
クリスマスだから、○江・□代・◇香の4人でクリスマス会した。やっぱり女の子で集まるのって楽しい。こういうのって、凄く小さい頃は経験したけど、小学校の4〜5年生の頃からずっと経験してなかった。やっぱりここの短大に来て良かった。この3人とは短大卒業した後でも、仲良くしていけるといいな。
 
夜、お布団入って横になって、胸触ると柔らかい膨らみがある。なんか幸せ。こんなに身体を改造して寿命縮めてるかも知れないけど、いいんだ。今女として充実した生活を送ることができていたら。
 
早くおちんちん切ることができますように。
サンタさん、もしいたら、私に女の子の身体を頂戴。
 

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*月*日。
 
振袖買いたいってのお母ちゃんに言ったら賛成してくれた。少し出すって言われたけど、バイト代で頑張るからって断った。代わりに年明けに一緒に見に行くことにした。こんな話をしていると、ちゃんと娘と認めてくれてるみたいで嬉しい。高校時代までこの手の話ってあまり出来なかったな。
 
バイト先。ここの所お客さん多い。ボーナスが出て、少しお洋服買おうって人が多いのかなあ。忙しくて消耗激しい。ゆっくりお風呂入って寝なくちゃ。
 
追記
お風呂入ったら、一応あそこ剥いて洗うんだけど、最近剥きにくくなってる。縮んでるのかも知れないな。あまり縮みすぎるとヴァギナの材料として困るんだけど・・・・・引っ張って伸ばしたりしないといけないのかな?
 
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触っても全然したくならないから、触って伸ばしたりするのは平気だけど。かなり身体が女性化してるよな、というのは思う。ホルモンの影響も大きいだろうけど、女として生活しているという精神的なものも大きい気がする。
 

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淳は女装で専務ととともに女性用下着会社を訪れた。
 
「月山淳と申します。あいにくちょうど名刺が切れた所で。次回持って参りますので」と淳は挨拶する。この状況でさすがに《月山淳平》の名刺は出せない。
 
専務が淳の実績を簡単に紹介すると向こうはかなり気に入ったようで、その後先方がやりたいと思っていることをおおまかに話し、それに対して淳が、それなら、こういう感じの構造を作り、こういう道具を導入して、こんな感じでやる手がありますね、という提案をしてみると、ああ、それはいいと思います!と向こうもその方法は好みの様子であった。
 
「それで、実際システムを構築なさる場合、月山さんがやって頂けるんですか?」
と向こうの責任者である40代くらいの女性の副社長さんから訊かれた。
 
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「今、それを検討しているところなのですが、ただひとつ問題がありまして」
と専務。
 
「ああ、やはり兼任しておられる他の仕事の手が空かないのでしょうか?」
「それが偶然にもちょうど、もうすぐ空きそうな所ではあるのですが・・・・実はですね」
「はい」
「月山君は、このように見た目はパーフェクトに女性なのですが、戸籍上は男性でして」
「えー!?」
「でも、ふつうに女性に見えるのに。お声も女性の声ですし」
 
「高校を出て以来12年間、学校や会社には男装で出かけて、私生活は女装という二重生活をしてきました。会社には黙っていたのですが、専務は知っていたようでして。君は以前から仕事の進め方やシステムやプログラムの組み方が女性的だと思っていたし、やってみないかと言われまして」
 
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「今少し打ち合わせしていた間、全然違和感ありませんでしたし」
「どうでしょう。もしよろしければ、月山君に提案書を作らせますので、それでもし気に入っていただけたら、彼女に任せていただけませんでしょうか?」
と専務。
 
「ええ、そうですね。提案書を見てから決めましょう」
と副社長さんは言っているが、向こうは結構乗り気だと淳は感じた。
 
「でも、そしたら普段は女性として暮らしておられるんですか?」
「ええ。以前は私生活は男女半々だったのですが、最近はもう会社に行く時以外は女性の服しか着ていませんし、会社に出てくる時もちゃっかり女物の下着をつけていたりします。あ、今付けているの、こちらの会社の製品です。『エンジェルフルート・ブラ』ですよ。このシリーズ5枚持ってます」
 
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「わあ、お得意様だ!」と副社長。
「身体はいじっておられるんですか?」
「胸はBカップまで大きくしました。これ以上大きくすると、背広着て男性会社員として勤務するのが困難になるので」
「あら、女性会社員としての勤務を認めてもらえばいいんじゃないですか?」
「うん。それで出て来ていいよ」と専務。
 
ああ、この数時間で自分の人生は変わってしまったようだと淳は思った。
 
「失礼ですが、戸籍の方は?」
「性転換手術は数年の内にするつもりですが、女性の婚約者がいるので、彼女との結婚優先で、戸籍の性別は変更しないつもりです」
「あら、向こうはあなたが女性の身体になってしまってもいいんですか?御免なさい。個人情報に属することまで尋ねてしまった」
「はい。実は私たちは元々レスビアンの関係なので」
 
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「あら、いいんじゃありません? うちの社内にもビアンの社員、けっこういるんですよ。ビアン婚している人は、うちでは男性と結婚している人に準じる扱いして、家族手当支給している例もありますし」
「さすが進んでいますね。女性が働きやすい会社みたい」
「もし、あなたが性別を理由にそちらをクビになったりしたら、うちで雇ってもいいですよ」
などと副社長さんは笑顔で言う。
 
「そして、このシステムをこちらの社員として作るんですね!」と淳。「そうそう。2億円がロハで済む」と副社長さん。
「いや、それは困ります。月山君をクビにすることはないですよ」
と専務は明言した。
 

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*月*日。
 
お正月を母と兄の3人で迎える。今年のお正月は母と2人でけっこうおせちを作った。母と一緒にこういうのしていると、凄く幸せな気分。兄貴は私の性別のことで、いろいろ文句を言っているが気にしない。
 
初詣に行こうとしたら、兄が「オカマと一緒に歩けるか」と言うので、結局母とふたりで出かけた。母も私が高校時代に女装していると、そばに寄らないでとか言ってたのに今日は一緒に歩いてくれた。嬉しい。
 
おみくじを引いたら大吉。願い事は叶うと書かれている。売買は買うよろしと書いてあるから、振袖買ってもいいよね?
 

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*月*日。
 
母と一緒に仙台に出て、振袖の内覧会を見る。けっこう迷ったが、青系統の花鳥風月の模様が描かれた、古風な雰囲気の振袖を選んだ。お金は予約金だけ払っておいて、残額は受け取る時に払えばいいということだった。
 
内覧会の後、町を歩いて御飯食べて、スーパーで母にセーターを買ってあげた。少しだけ親孝行かな。私って、多分かなり親不孝者だから、できる時はこういうのしてもいいかなと思う。
 
トイレにも一緒に入り、列に並んでおしゃべりをしていたら、母が涙を浮かべていた。「どうしたの?」と訊くと、あんたと女子トイレに並ぶことがあるとは思わなかったと。「ごめんねー、こういうことになっちゃって」と言うが「うん。娘がいてこそ起きる事柄だから、少し楽しいかも」などと言われる。女子トイレに一緒に並ぶくらい、いくらでもしようね。
 
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*月*日。
 
昨日は母を駅で見送り、ひとりでアパートに戻ったけど、数日3人で過ごした後、ひとりで寝るのって、ちょっと寂しい気もする。少し多めにプレマリン飲んじゃった。
 
私って、一生ひとり暮らしなのかなあ。今は法律ができて性別変えられるようになったけど、法的に女になっても、結婚してくれる男性っていそうにない気もするし。
 
女の子のパートナーとかでもできないかな。ルームシェアで暮らせたら寂しさも紛れる気がする。どこかに結婚しない予定の女の子いないかしら?
 

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メイド喫茶の勤務を終えて自宅に戻った和実が晩御飯の準備をしていると、淳が帰宅したが、女装なのでびっくりして
 
「どこかお出かけしてたの?」と訊く。
「いや、会社の仕事の打ち合わせで客先に行ってきた」と淳。
「でも、その格好で?」
「それが、向こうは女性のSEに来て欲しいということで。あ、このバッグ勝手に借りた」
 
といって淳は今日起きたことを和実に説明した。
 
「ええー!? それじゃ明日から淳は女装で会社に行くの?」
「そういうことになっちゃった」
「でも良かったじゃん。頑張ってね」
「なんかちょっと恥ずかしい気がして」
「だって、普段いつも女装じゃん。会社に行く時だけ男装していたのがむしろ不自然だったんだよ」
「でも、会社のみんなには見せたことないしなあ」
「今までが仮装してたのを、本来の姿に戻るだけだね」
 
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「今どこかに逃げ出したい気分」
「でもこんな凄い機会を逃したら、もう女として就職するチャンスなんて無いかもよ」と和実。
「そうだろうね」
「やってきたチャンスは確実につかんで行くのが人生を歩むすべだよ」
「いいこと言うね」
 
「それに女として会社勤めしてたら、堂々とおっぱいも、もう少し大きくできるし、おちんちんもいつだって切っちゃえるよ」
「ははは。でもこの仕事を仕上げるのに1年半くらいかかるからその間は休めないし、休めないということは性転換手術はできないね」
「まあ、おっぱい大きくしたり去勢したりするくらいだよね。でも今去勢しちゃうと、私、淳の赤ちゃん産んであげられなくなるからね」
 
「和実・・・少し妊娠する気になってきてるね?」
 
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*月*日。
 
今日は短大の卒業式。2年生たちが卒業していく。来年は私たちの番だ。スーツ着ている人いるし、小紋の着物に袴という人も多い。振袖の人もいる。あ、私も来年は振袖着ようかな。せっかく振袖を買うんだから、成人式と卒業式に着れたらいいな。
 
こないだから、**君から何度かお茶に誘われてる。ちょっとお茶くらい一緒に飲んでもいいかなあ・・・ もし再度誘われたら応じてみよう。
 

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*月*日。
 
最近Bカップのブラがきついような気がするのでCカップのブラ、とりあえず2枚買ってきた。うん。圧迫感が無い。今度はセットも買ってきてみようかな。
 
でも私のバスト、よく育ってるなあ。我ながら感心する。ほんと私って女性ホルモンの利きがいいみたい。
 
おちんちん、久しぶりにちょっといじってみた。全然反応無し。大きくならないから男の子みたいにしごくことはできない。女の子みたいに手で押さえてぐりぐりしてみたけど、全然気持ちよくない。既に性感帯でさえなくなっている。もうこれって、ただの肉塊だね。イボか魚の目と同じ。男性機能は完全消失。よしよし。私、化学的には完全に性転換して女の子になっちゃったみたい。
 
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物理的な性転換ができるのはいつだろう・・・
 

*月*日。
 
高校の同窓会に行ってきた。私が女の子になっているので、驚いた人たちも随分いたけど、女子のクラスメイトたちは「可愛いよ」「似合ってる」とか言ってくれる。女の子同士って、こういう時、取り敢えず褒めちゃうけど、そういう習慣って、気持ちいいよね。裏では何と言われてたっていいや。気にしない。
 
でも私が女の子の声で話しているのには結構マジで感心してる人が多かった気がする。
 
男子たちからはチンコ取ったの?とか訊かれたけど「ホテルに連れ込んで、確かめてみる?」なんて言ったら「連れ込んでみたいような怖いような」
などと言われた。
 

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