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■トワイライト・出発(2)

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「和実って小さい頃はどんな子だったんだろ?中学くらいまでのこと、あまり話さないよね」
「え?ふつうの男の子だったよ」
「ほんとに〜?」
 
「そうだね〜。ひとりで留守番している時に、こっそりお姉ちゃんのスカート穿いてみたりとか、お母ちゃんのブラジャー付けてみたりとか、そんなことは全然してなかったよ」と和実は運転しながら答える。
 
「へー、そうか。私は女のきょうだいがいなかったからなあ。お母ちゃんの服をよく着てたよ。あと、バスタオルを腰に巻き付けてスカートみたいにしたり」
「ふーん。淳ってそういう子だったんだ」
「この傾向の子って、たいていそうじゃない?」と淳が言う。
 
「私はそういうのって、全然無かったよ。ブリーフやズボンを後ろ前に穿いてみたりとか、前開きの無い水泳パンツを女の子パンティに見立てて穿いてみたりとか、そんな経験も無いしね」
「なるほど」と言って淳は笑う。
 
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「私は女の子のおしっこってどう出るんだろうと思って、和式トイレに逆向きにしゃがんてしてみたりしたこともあったかなあ。当時、女の子の構造がよく分かってなかったから、おしっこってうんこと一緒に出るんだろうか?とか思い込んでた時期もあったし」と淳。
 
「私はお姉ちゃんがおしっこしてる所を何度か目撃していたからね。ちゃんとおしっこの出てくる所があることは知ってたよ。それとちっちゃいおちんちんがあることも」
 
「年の近い姉妹がいると、そういうのって、結構目撃してるんだろうね。私は小学校の高学年でスライド見せられて女の子の性器の説明とか受けてもさっぱり分からなかった。高校生くらいになって、インターネットでこっそり夜中にHなサイト見たりして、初めて女性器ってこうなってるのか、って思ったけど、写真ではよく分からないこともあって。社会人になって恋愛して、実物を見てやっと理解した」と淳。
 
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「ああ、男の子って、そういう子も多いんだろうね。男の子の性器の構造は女の子にもだいたい知られているけど、女の子の性器の構造って、男の子にはあまり知られてないよ。クリトリスから、おしっこが出てくるみたいに思い込んでいる子もいるでしょ」と和実。
「それって、男の子だけじゃなくて、女の子にも、そう思ってる子がいるよ」
「うん、いるいる。自分の構造が分かってない」
「自分のをまともに見たことないって子もいるよね」
「自分のを見ようとすると、鏡とか使わないとよく見えないからね」
 
「あれ?和実って、女の子の実物、見たことあるんだっけ?」と淳。
「高校の時、女の子の恋人がいたから。その時、たっぷり堪能した」
「それ初めて聞いた気がする」
「聞かれたことなかったしね。淳の前で過去の恋人のことあまり話したくないし」
「そっか。。。。でも、そしたら、和実って女の子に入れた経験あるんだ?」
「ううん。その頃、もう私、男の子の機能無くなってたから。彼女とはレズの関係だったんだよ」
「その子から、レズのテクを習ったのか!」
「うん。だから私のおちんちんって、性器として役割を果たしたことは無いよ」
 
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「フェラとかされたことも無いの?」
「無いよ。手ではたくさんいじられたけどね。全然立たないねって言われた」
「ねえ、それ手術して取っちゃう前に、一度フェラさせてよ」
「やだ。淳には見られたくない。淳の前では最初から最後まで女の子でいたいもん。それに何度か触らせてあげたことはあるでしょ?」
「服の上からね。絶対直接触らせないよね」
「だって、私は女の子だもん、女の子におちんちんは付いてないんだよ」
 

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*月*日。
 
バイト探し29件目。撃沈。面接の感触けっこう良かったんだけどなあ。採用通知も不採用通知も来ないから電話してみたら「ごめんなさい。他の人に決まったので」と言われる。じゃ、通知送ってくれ。こちらは結果分かるまで次のアクションができない。バイト決まらない子、けっこう多い。今の時期、私みたいな子でなくても、なかなか仕事が無いみたい。
 
実習用のスモッグ、少し迷ったけど、女性用Mを買っちゃった。実習の手引き見るけど、スモッグを着用と書いてあるだけで、男は男性用・女は女性用を着ろとは書いてないもんね。私は女性用でもいいよね。きっと。
 
マックにいたら◇香と遭遇。一緒に安い洋服屋さんに行ってみる。◇香に乗せられて、超ミニのワンピ買っちまったぜ。これ着て歩くの恥ずかしっ。来週の女子会に着ておいでね、と言われてしまった。うーん。夜中に少し着て歩く練習しようかなあ。でも夜中にこんな短いので歩くのは痴漢が怖いよな。
 
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でも高校時代は女の子の服を着る時も、なんか無地のとか、シンプルな形のとかばかり着ていたのに、大学に入って女の子の友だちと一緒に服を選んだりして、花柄とか、レースたっぷりのとか、凄く「女の子らしい」服を着るようになった。
 
私の女の子としてのセンスが未発達だったんだろうな。私、この短大生生活でどんどん女として開花していけるのかも知れないって気がする。
 
ヌーブラ、買っちゃった。ピタリと貼り付けるとけっこう感触がいい。シリコンパッドはこれまでも時々使ってたけど、重たいから激しい動きした時にブラから外れて飛び出しちゃうことあったからね。胸に貼り付けておけば激しい運動しても大丈夫。体育の時間はこれ付けておかなくちゃ!
 
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おちんちん取りたいよぉ。
 
何か今夜はもうこんなの付いてるのが我慢できない気がして、まな板の上に載せて包丁でギュッと押さえてみた。でも切れるところまで力を入れる勇気が無い。私って意気地無し。だって、これ私には要らないものだもん。要らないものは切っちゃえばいいじゃん、と自分に言い聞かせるけど、切り落としきれない。
 
でも切り落としたら痛いのはいいとして血が凄く出るだろうなあ。処置しないと死んじゃうよね? でも病院に飛び込んだらくっつけられちゃいそうだし。不便な世の中だ。でも、おちんちん切った時って何科に行けばいいんだろう?
 
産婦人科で見てくれるかなあ。女性専用の科だし、そのまま女性の形にしてくれると嬉しいんだけど。無理かな。外科?泌尿器科?
 
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*月*日。
 
実習があった。先週買った女性用のスモッグを着て実習に参加。先生が「あれ?君、女性用を着てるの?」と言ったが
「いけませんか?」と聞くと
「うん。まあ、いっか」と答える。なし崩し的に女子大生しちゃおっと。
 
2時間目の後のトイレ。手洗い場にいたら、入ってきた女の子が私を見ると、わざわざいったん外に出て、男女表示を見直してから入ってくる。私のこと知ってる癖に。あれ、どう考えてもわざとやってる。でも気にしないでおこう。彼女ともそのうち仲良くなれるかも知れないし。
 
なんでだろうな・・・・
私みたいな子を、無理矢理男に分類しようとする人たちがいる。
私、男に見えますか?
 
外見だけなら絶対女に見える自信あるのに。だって子供の頃からトイレの場所聞かれて女子トイレに誘導されたこと数限りないし、中学の時も高校の時も学生服着ていて「君、なんで男装してるの?」と言われたことも何度もあるし。
 
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女声の練習、かなり良くなっている気がする。○江と電話で話したが
「充分、女の子の声に聞こえる」と言われた。
自分で携帯に録音しても聞いているけど、一応初めて聞いた人は女の声に聞こえるんじゃないかなーと思う。
 
ただ、この声がとっさの時にすぐ出ないんだよね。そのあたりが課題。それともう少し響きを調整して、女の声にしか聞こえないレベルまで持って行きたい。首の運動。毎日朝晩5分。トイレの中でも1クール。携帯カラオケ、入会しちゃった。これで女性歌手の歌を、歌いまくろう。
 
今日はパンティの中にカミソリの刃を入れて1日過ごした。おちんちんは下に向けて収納しているけど、そのおちんちんと身体との間に、おちんちんの根本に向けて、カミソリ収納。
 
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何かの間違いで、切れちゃったりしないかな、と思うんだけど、切れないんだよね。子供の頃から、おちんちんにカミソリとかナイフとか包丁とかを当てるって、何度したか分からない。けっこう力を入れて、皮までは少し切れたことあるけど、切り落とすことができなかった。
 
小さい頃、何か悪いことしてお母ちゃんに「おちんちん切っちゃうよ」と言われたこと何度かある。大きなハサミとか、おちんちんに突き付けられたこともあったなあ。切られるのなら嬉しい!と思ったのに、結局切ってくれなかった。切って欲しかったのに。。。。
 
小学生の頃におちんちん切られていたら、もっと楽に女の子できたろうになって思ったりもする。少なくとも声でこんなに苦労しなかったよな。
 
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運転交替のため阿武隈PAで休憩する。
 
和実が神経が高ぶっている様子なので、淳は誘って後部座席に行き、服を脱がせて乳首を舐め、お股も刺激する。何だか気持ち良さそうにして、そのまま眠ってしまった。毛布・布団をかぶって、一緒に寝る。
 
30分ほどしてから、和実にはそのまま後部座席でシートベルトを付けさせて、寝てていいからねと言って淳は車をスタートさせた。
 
夜中の高速は闇の中を光だけが行き交っているような感覚になることもある。宇宙旅行って、こんな感じになるんじゃないかなという気もする。300年か400年か先に、月とか火星とかに気軽に行けるような時代になったら、案外月との間に通勤ロケットなんて飛んでたり、たくさんロケットが行き交うから、お互いを光の筋だけで認識したり。物凄く高速なロケットだと光が虹(スターボウ)になるんだっけ?
 
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そんなことを考えていた淳は、先月和実を母に会わせた時のことが突然頭の中に思い起こされた。
 
お正月にこちらが和実の実家に行って挨拶したこともあり、和実をできるだけ早い時期に自分の実家にも連れて行きたいと思った。
 
最初母に電話して結婚を考えている相手が居ると言った時、母は最初物凄く嬉しがっていたが、その相手が今はまだ男の子で、今年手術を受けて女の子になる予定だと言うと、仰天した様子で、ふざけないで、などと言われた。それでも何とか会ってくれるという話にまではこぎ着け、実家に行く前にまず東京で母とだけ会うことにした。
 
立春の日、東京に出て来た母は和実を見て「可愛い!」と言って、一発で和実のことを気に入ってくれたようであった。その日は和実もいつものゴスロリはやめて、同級生の梓に見立ててもらったという、オフホワイトのボートネックのブラウスに、ふわふわっとした感じの短いスカートを穿き、ライトピンクのレース使いのカーディガンを着ていた。
 
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いきなり「もしかしてまだ高校生?」などと言われた。
 
和実は元々年齢より若くみえるたちである。実際淳は初めて彼女に会った時、17歳くらいかな?と思ったが運転免許証を見せられて19歳と知った。メイド喫茶に勤めていても、お客さんから、しばしば高校生と思われることもあり、深夜に勤務していた時に、警察関係者から「高校生の深夜労働は禁止されているのだけど」と注意されたことも何度かあるらしい。
 
そういう若く見えるのを実は落ち着いたゴスロリで誤魔化して、年相応に見せているというのもあるのだが、可愛い服を着ると、ほんとに高校生、あるいは、ひょっとして中学生では?とも思われる可愛さを持っている。
 
「いえ、11月に20歳になりました」と和実は笑顔で答えた。
「あなた、声も女の子ね」と母。
「私、声変わりしなかったんです。変声障害って言うらしいですけど、私みたいな子には、とっても好都合です」
「ああ、たまにそんな子がいるって聞いたことはあるわ」
 
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ふたりが中心になって募金を集め東北地方に救援物資を運ぶボランティアをしていたと言うと「偉いわねえ」と感心された。
 
「あら、それじゃあなた、大型免許持ってるの?」
「最初は2トン車を使っていたので、普通免許でも運転できたんです。念のためということで自動車学校に通って中型免許を取ったので、昨年後半は8トン車も運転していました」
「僕と一緒に自動車学校に通ったんだよ」と淳は言う。
「ああ、中型免許ってのが出来たって言ってたね」
 
「だいたい淳平さんと1〜2時間交替で運転しています。夜間の往復になるので眠気が来やすいですから」
「ああ、そうよね。ボランティアやってて事故起こしちゃ大変だもんね」
「念のため、このボランティアに参加している人全員、保険に入れてます」
「何人くらいでやってるの?」
「最高で50人まで行ったかな。一応年末で完了したんだけどね」と淳。
「すごい」
 
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少し世間話などもした後で、ふたりが既に1年近く一緒に暮らしていることを言うと「呆れた」と言われる。
 
「私は仙台で被災したのですが、津波でギリギリの所を逃げ切ったんです。私の後ろで走って逃げていた人がいたはずなのに、振り返ったら誰もいなくて」
「きゃー」
「それで、私PTSDになっちゃって、誰かの傍でないと眠れない状態になってしまったんです。ひとりで寝ていると悪夢を見て目が覚めちゃって」
「それは難儀ね」
「それで、ちょうど仲良くなった淳平さんにくっついて寝させてと言って、アパートに転がり込んだんです」
 
「空き部屋になった和実のアパートを一時は、救援物資の仕分け倉庫として使わせてもらってたね。今はそちらも解約して、新しいマンションに引っ越したんだけど」
「いろいろうまく回ったのね。でも、そしたら今でもひとりで寝られないの?」
「凄く優秀なヒーラーの人にこの夏出会って、治してもらいました。今ではひとりで寝られるので、淳平さんが仕事で徹夜している日も何とかなります。それ以前は、淳平さんのいない夜は、高校の同級生の所で寝せてもらっていました」
「高校の同級生って、男の子?女の子?」
「女の子です。その子とは小学生の頃からずっと友だちだったんですが」
「へー。じゃ、もしかしてあなたは小学生の頃から、こんな感じだったの?」
「ええ。物心付いた頃から、自分は女の子だと思ってましたし、周囲からも女の子とみなされていました」
「だから、こんなに自然に女の子なのね!」
 
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淳は『話が違うじゃん』と思いながら和実のことばを聞いていた。和実はあまり昔のことを話したがらないが、いつも大学に入る前はふつうの男の子で、メイド喫茶のバイトする時だけ女装していたけど、当時は女装が死ぬほど恥ずかしかったなどと言ったりしている。
 

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