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■クリスマス事件(2)

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12月22日(土)。朝起きるとボクは枕元のクリスマスブーツを見てみた。本当はクリスマスのプレゼントは25日の朝に渡されるべきなのだが、お父さんの出張で日程がずれたので、プレゼントも今朝もらうことになった。
 
それでブーツの中身を取り出したのだが、ボクは困惑した。
 
入っているのが、可愛いスカートが2枚、可愛い猫のキャラクターの女の子パンティが3枚、赤いマフラー、そして可愛い雪の結晶のような透明なピアスなのである。
 
これ、お姉ちゃんか妹のと間違ったのでは?
 
ボクはそう思い、ブーツにそれらの品を戻してから居間に出て言った。
 
「おはよう。早かったね」
と母がボクに声を掛ける。
 
「お母さん、このクリスマスブーツ、女の子の服が入ってる。これお姉ちゃんかカレアのと間違ったんじゃないかなあ」
とボクは言った。
 
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「どれどれ?」
と言って母は中身を見てみる。
 
「これサイズがW61だね。ローザはW67を穿いてるし、カレアはW57を穿いてるから、ローザには小さすぎるし、カレアには大きすぎるよ。あんたのものだと思うけど」
 
「でもこれスカートだよ? それにピアスとか、女の子のアクセサリーでは?」
「あんたも中学生だしね〜。そろそろピアスを開けていいころだと思ってたよ」
「男でもピアスするの〜?」
 
「あら、せっかくサンタさんが女の子の服をくれたんだもん。あんた女の子になったら?」
「なんで〜〜!?」
 
「女の子になったらたくさん可愛い服を着られるよ」
「そんなの着なくていい」
「可愛い服嫌い?」
「嫌いじゃないけど、女の服は嫌だよ」
「女の子になったら戦争に行かなくてもいいよ」
「戦争は嫌だけど、そのために女の子にはなりたくないよ」
 
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男子は高校を卒業したら全員3年間の兵役に就かなければならない。大学に進学する場合は兵役を終えてからになる。ただし兵役で3人に1人は戦死すると言われている。
 
「あんた銃がうまいから兵役になったら狙撃兵になると思うよ。あんた沢山人を殺さないといけないよ」
「それは憂鬱だけど・・・・」
 
ボクは確かに昨年は射撃の成績はトップだったのである。でもそれはあくまで的(まと)を撃つ場合だ。人に向かって自分が撃てるだろうかというのは心の中でずっと葛藤があった。
 
「あんた結構お嫁さんになる素質あると思うけどなあ」
「ボク、料理とか分からないし」
「女の子になってから練習すればいいよ。ちょっと病院に電話してみよう」
「え〜〜!?」
 
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ボクはてっきり母の冗談だと思っていたのだが、母が病院に電話すると言い出したことで、まさかこれマジ?と思い、大いに焦った。
 
「どうもいつもお世話になっています。うちの息子のハルトに性転換手術を受けさせたいのですが、手術のスケジュール、入れられます?」
「あ、そうですか。今日の午後が空いてますか。じゃそれでお願いします」
と言って母は電話を切ってしまった。
 
「ちょっとぉ!」
「良かったね。スケジュール空いてるって。午後から手術受けましょう」
と母。
「なんでそうなるの〜?」
「ハルト、あんた女の子向きの性格だと思うよ」
と母は言った。
 
そこに父が起きてきたので、ボクは父に助けを求めた。
 
「お父さん、お母さんがボクに女の子になれって言うんだけど」
「なんで?」
と父が訊く。
 
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「サンタクロースがハルトのクリスマスブーツに女の子の服を入れてたんだって。だから、せっかく女の子の服をもらったのなら、いっそ何の子になっちゃったらと言っていた所」
と母。
 
「ああ、いいんじゃない?」
と父。
 
え〜〜!?
 
「それでオーマ病院に電話したら、今日の午後なら性転換手術できるって」
「ああ。じゃ手術受けてくればいいね」
 
ここに至って、ボクはこれは母と父が予め相談してボクを女の子にしてしまおうと決めたのだということに思い至った。でも嫌だよぉ、女の子になんかなりたくないよ!!
 
そこに姉のローザが起きてくる。
 
「お姉ちゃん、お母さんとお父さんがボクに女の子になれって言って、今日の午後、性転換手術を受けるようにいわれたんだけど」
 
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「へー。まあいいんじゃない。あんた結構女の子向けの性格だと思ってたよ」
「え〜〜!?」
 
「あんたそもそも男の子の友だちより女の子の友だちの方が多いでしょ?」
「うん。ボクあまり男の子の友だちができない」
「それはつまりハルトが女の子的な性格だからだよ。もうここらで女の子になっちゃった方がいいよ」
「うっそー」
 
そこに妹のカレアも起きてくる。ボクは藁をもすがる思いでカレアに訊いた。
 
「カレア、お父ちゃんもお母ちゃんも、お姉ちゃんまで、ボクに女の子になれと言って、今日の午後、女の子になる手術を受けろというんだけど」
 
「あ、お兄ちゃん、お姉ちゃんになるの?」
「えっと、手術受けちゃったら、カレアのお姉ちゃんかな」
 
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「私、お姉ちゃんが2人欲しいなと思ってたんだよねー」
 
がーん。。。。。
 
「それにお兄ちゃんがお姉ちゃんになれば、温泉に行った時、3人で一緒にお風呂に入れるし」
とカレア。
 
「あ、それはいいよね。私も娘3人と一緒にお風呂に入れたらいいなあ」
と母が言う。
 
「ボクはお父ちゃんと一緒に男湯に入るよぉ」
とボクは言うが
「すまーん。俺忙しくとお前達と一緒に温泉とか行けなくて。俺としては子供3人、みんな母さんと一緒にお風呂に入れるほうが安心かな」
 
ひっどーい。みんな寄ってたかってボクを女の子にしようとする!!
 

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それで結局、ボクはお父さんの運転する車に乗せられ、オーマ病院に連れていかれた。母が助手席、後部座席にローザ、ボク、カレアと並んで座った。
 
母と2人で診察室に入る。
 
「はい。ちょっとズボンとパンツ脱いで、お股を私に見せてね」
とオーマ先生は言う。
 
それでボクが脱ぐと先生はボクのおちんちんやタマタマに触った。
 
「ふーん。触ると大きくなるんだね」
「それはなりますよー」
「発毛はしてるね」
「小学4年生の頃から生え始めました」
「オナニーはいつ頃からしてる?」
「4年生の時です。でも当時はいけないことかも知れないと思って我慢するようにしてました。でも5年生になるともう我慢できなくなりました」
「今どのくらいの頻度でしてますか?」
「週に1度くらいです」
 
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「了解。じゃちょっと反応度を調べてみようか」
 
そういうと先生はボクのおちんちんをいじり始めた。
 
ひぇー!
 
とは思うものの、身体は正直だ。おちんちんは大きくなって、ほんの2〜3分ほどで液が出てきた。先生はその液を容器に取ると、顕微鏡で調べている。
 
「うん。ちゃんと精子は入っているね。じゃこの液はこのまま冷凍保存するね」
と先生。
「はい、お願いします」
と母。
 
「女の子になる手術の内容を一応説明します」
とオーマ先生は言った。
 
「基本的には男の子にあって女の子には無いものは全部除去します。そして女の子にあって男の子にないものを作ります」
 
「おちんちん、タマタマ、タマタマの入っている袋は全部取ります」
 
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やはりおちんちん取るのか!?
 
「そして割れ目ちゃんを作り、栗ちゃんとヴァギナを作ります」
と先生は言ったが、ボクは意味が分からなかった。
 
「結果的にこういう形になります」
と言って先生は写真を見せてくれた。
 
左側の写真にはおちんちんとタマタマが写っている。でも右側の写真にはそれがなくて、何だか縦の筋がある。
 
「これは昨年手術した18歳の人の写真です。左が手術前で右が手術後です」
 
え〜!?これ同じ人なの!? ボクのお股もこんな形になっちゃうの!??
 
「この縦の筋が割れ目ちゃんね。この中に栗ちゃんとか、おしっこの出てくるところとか、ヴァギナが隠れています」
 
「あ、おしっこはできるんですね?」
「そりゃ女の子だっておしっこはできないと困る」
 
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「この割れ目の中におしっこの出てくるおちんちんがあるんですか?」
「女の子はおちんちん無いよ。おしっこの出てくる穴がこの中にあるんだよ」
「穴なんですか?」
 
「おしっこの出てくる穴と、もうひとつ赤ちゃんが出てくる穴を作るから」
「赤ちゃん!?」
「女の子は赤ちゃん産まないといけないからね」
 
「へー」
「あんたもお嫁さんに行ったら、赤ちゃん産むことになるからね」
「きゃー」
 
「では1時間後に手術を始めます」
と先生が言うと、ボクはクラクラとする思いだった。
 

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病室に案内され、看護婦さんがおちんちんやタマタマのふきんの毛を全部剃ってしまった。その上でアルコールできれいに拭かれる。ボクは毛を剃られる時も、アルコールで拭かれる時も、ドキドキして、おちんちんは大きくなったままであった。
 
「じゃ服を全部脱いでもらいます」
と言われ着ていた服を全部脱がされる。そしてゴムのような服?を着せられた。そして病室のベッドからストレッチャーに移され、それで運ばれていく。
 
きゃー、ボクこのまま女の子になる手術を受けさせられちゃうの? 
 
いやだよぉ!!
 

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やがて手術室の中に運び込まれ、ストレッチャーから手術台の上に移される。
 
「それでは今から息子さんを女の子に変える性転換手術を行います。いいですか?」
とお医者さんは《母に》訊いた。
 
「はい。お願いします。息子を可愛い娘にしてあげて下さい」
と母は言った。
 
ちょっとぉ!ボクには手術していいかって訊かないの?
 
とボクは思ったものの、注射を打たれる。それで眠くなって、この後のことはもう分からなくなった。
 

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目が覚めるとボクは病室に寝ていた。
 
「あ、意識回復しましたね。君はもう立派な女の子になれたよ。おめでとう」
と傍で医師が言った。
 
「あんたもこれで立派な私の娘になれたね。あんたの名前はお父ちゃんと話しあって、ハルトあらためハルアにすることにしたから」
と母。
 
「え〜!?」
 
ボクって娘になっちゃったの?
 
「ハルア、最初は戸惑うこともあるだろうけど、お前はきっと良いお嫁さんになれるだろうから、頑張れよ」
と父が言う。
 
お・・・お嫁さんになるの!?
 
「ハルア、あんたはもう私の可愛い妹だからね」
と姉のローザ。
 
う・・・ボク、お姉ちゃんの妹なのか・・・
 
「ハルアお姉ちゃん、よろしくね。今度お母ちゃんと姉妹3人で温泉に行こう」
と妹のカレア。
 
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う・・・ボク、妹のお姉ちゃんなのか・・・・
 

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