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■体験取材(7)

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しかし女になるのはこんなに大変なものかというのを僕は入院生活の中で感じた。まず最初の関門は痛みである。レポートを書き上げたあたりまではもう「じたばたしても男に戻れる訳でもないし」と開き直ったノリで書いていたのだが、やがて麻酔が切れると猛烈な痛みが襲ってきて、僕はこれと丸1日戦うはめになった。
 
翌日くらいになるとだいぶ楽になったが、痛みが取れた訳ではない。
 
3日目に導尿が終わって、トイレに行っておしっこしてきましょうと言われたが女子トイレに入るのにドキドキ。女子トイレの個室に座って、おしっこするのにドキドキ。あそこにホースが付いているのと付いてないのとでは、する時の感覚がかなり違う!
 
でも僕はこれまでけっこう座っておしっこをするということ自体はしてきていたので、これは何とかなった。もっとも最初は飛び散って拭くのが大変だったが。
 
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あのあたりが痛いので、とにかく座れない。ドーナツ座布団を渡され
「これに座るといいですよ」
と言われる。確かにそれを使うと少しはマシだが、それでも痛いことは痛い。
 
手術して作った人工的なヴァギナが縮んだりしないように「ダイレーション」というのをしなければならないのだが、これがまた時間も掛かるし痛いのである。しかしやってないと縮んで使えなくなりますよと言われるので、こんな痛い思いをして作ったものが使い物にならなくなってはたまらんと思って頑張ってやったが、シリコン製の棒(これがまるでおちんちんみたいな感触)を自分であそこに入れていると、すごーく変な気分だった。
 
僕はこのような入院生活をまた記事にまとめて8枚目のレポートとして送った。
 
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一週間で退院と言われていたのだが、実際には退院に10日掛かった。余分に掛かった入院費とかは特に追加料金はいらないらしい。
 
退院する時、またまた可愛らしい女の子の下着、可愛いスカートに可愛いブラウス、可愛いパンプス、可愛いバッグをプレゼントしてもらった。退院の時にはリンダが付き添ってくれた。
 
「女の子になっちゃったこと、後悔してません?」
と彼女から心配そうに訊かれた僕は、ニヤッと笑って言った。
 
「これ、凄くいいよ。君も早く手術しちゃいなよ」
 
すると彼女はかなり悩んでいる風だった。
 
またお店に行って「後半のプレイ」が始まる。
 
まず最初に女の形になってしまった股間を「記念撮影」される。男だった時の写真と並べて見せられたが
 
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「これがこうなっちゃったのって劇的だね」
「うん。私も羨ましい」
などと僕はリンダとまるで他人事のように話した。
 
それから女子トイレに行き、スカートをめくって割れ目ちゃんの中からおしっこをしている所を撮影された。
 
「変な所撮影しますね」
「男の子の格好して、立っておしっこをしていた映像とつなぎます」
「衝撃的ですね」
 
これも実際に続けて見たが「すげー」と思った。この映像のどちらもが自分の排尿シーンだというのが信じられない気分だ。
 
またまたウェディングドレスを着せられるが、アンナが今度はウェディングドレスを着てやってきて、女同士の模擬結婚式の写真を撮った。
 
「円山さんとしては、男の人と結婚したい?女の子と結婚したい?」
「どちらもいいかなあという気がしてきた」
 
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「次は処女喪失でーす」
と言われ、リンダが僕の新しいヴァギナにそっと挿入した。
 
「小さいおちんちんでごめんね」
「いや、最初から大きいのは入らない気がする」
 
でもリンダは射精して果てたようであった。
 
「睾丸が無くても射精できるんだ?」
「睾丸もおちんちんも取っちゃったのに射精できる人もいますよ」
「うっそー!?」
「円山ちゃんも練習してみる?」
「いい。もう射精はしなくてもいいや」
「ちなみにあの日射精した精液は冷凍保存してありますからね」
「そうだったの?」
「将来子供を作りたくなったら、それで人工授精できますよ。フルコースの料金には冷凍精子の3年分の冷凍保存料金も含まれています。期限が切れる時には更新するかどうかを問う手紙が来ますから、その後も保存したい時は自分で料金を払って下さい」
 
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「分かった。でもそれって女の人との子供だよね?」
「まあ私にしても円山さんにしても卵子は持ってないから男の人とは子供を作ることはできないですね」
「まあそれは仕方ないね」
 

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この日もリンダは僕の股間を舐めてくれた。手術前にされたのはフェラだが、手術後にされたのはクンニだ。これが何かフェラより気持ちいい気がした。それを言うとリンダは頷くように言う。
 
「性転換して女になってから性感があがったって言う人、結構いるんですよ。医学的には本来、どうしても性感は落ちるはずらしいんですけどね」
「面白いですね」
 
リンダは自分がタックしてレスビアンプレイもしてくれた。
 
「僕、女の子に入れるセックスって経験無いんだけど、これ男性時代のオナニーより気持ちいい気がする」
 
と言うと
 
「レスビアンプレイって果てが無いから気持ちいいんですよ。男の人は射精したら終わりだけど」
「リンダは射精しないの?」
「男の気分に心をシフトしない限りは射精しませんよ」
「あ、心理状態を切り替えるんだ?」
「そそ。ペギング(逆Aの別名)する時は気持ち的に男になりきる」
「へー」
 
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手術のあとで、まだ無理できないだろうしということでプレイは3時間で終了したものの、あと9時間分プレイできますから、あとはいつでも好きな時に来店してくださいと言われ、クーポンを渡されて僕は店を後にした。
 
この日僕は9枚目のレポートを送信した。
 

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なお、ここのフルコースの「プレイ料金」にはヒゲと足の毛・胸や腹の毛などのレーザー脱毛の料金も含まれているということで、僕は提携している美容外科にこの後通って、その脱毛の処置をしてもらうことになった。(この脱毛体験も後日12枚目のレポートにまとめて提出することになる)
 
実際問題として、退院直後にリンダとの「後半プレイ」をした後は数日会社を休ませてもらってその間はひたすら寝ていた。まだけっこう身体がきつかったのである。ダイレーションはちゃんと毎日していたが、これを一生していかないといけないのかと思うと、ちょっとだけ後悔した。
 
しかし僕はずっと寝ている訳にもいかないし、翌週の月曜日から会社に出て行ってまた頑張ろうと思った。
 
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月曜日。
 
朝、僕は目を覚ましてから、ふっと息を吐く。
 
もうおちんちんが無くなってしまったお股にパンティを穿き、Cカップになってしまったおっぱいをブラジャーに納め、キャミソールを着て、ブラウスを着、パンティストッキングを履いてからスカートを穿いた。30分掛けてお化粧をする。そしてパンプスを履いて自宅を出た。
 
女装外出は実はわりと以前から味をしめつつあったのだが、この時間帯にこの格好で歩くのは少しドキドキした。駅で電車を待っていると目の前に真っ赤に塗装された車両が停まる。
 
あ、女性専用車両かと思い、他の車両に行こうかと思ってから「あ、今自分は女性になっちゃったんだ」と思い直し、そのまま女性専用車両に乗り込んだ。
 
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ちょっとドキドキするが。車両の中は別にふつうの車両と変わりない。まあ中に乗っているのが女だけ、というだけのことだ。僕はその風景を見ながら「女になったからと言って世の中が大転換するわけでもないんだなあ」などと思っていた。
 
会社に出て行って
「おはようございます」
と言って更衣室に入ると、田島さんがギョッとしたような顔をしてこちらを見る。
 
「あ、円山か。びっくりした」
「半月ほど休んで済みませんでした。今日からまた出社します」
 
「お前、あそこで性転換手術まで受けちゃったんだって?」
「そうなんですよ。手術が終わってあそこ見て、びっくりしました」
 
「なんか軽いな?」
「うーん。悩んでも仕方ないし」
 
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「あ、そうそう。お前のロッカーは女子更衣室に移動したから」
「えー!?」
「だってお前、女だろ?」
「そうでした!」
 
それで女子更衣室に入っていくと、みんなが
「お、話題の人が来た」
と声を上げる。
 
桜井さんが寄ってきて
「びっくりしたよ。女の子になっちゃって良かったの?」
と訊く。
「うーん。まあなっちゃったものは仕方ないかな。もう男には戻れないし、戸籍の性別も変更する申請書を書いて出して来た」
 
「すごいね。やはり本当は女の子になりたかったんだ?」
「どうなんだろう?でも女でもやっていけるかなあと思ったんだよね」
「じゃ女の子のことで分からないことあったら遠慮無く聞いてね。あの付近のことでも詳しく教えてあげるから」
「うん、お願い」
 
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それで前々から持っていた女子制服に着替え、他の女子社員と一緒にお茶を入れて、オフィスの中の全員の机の上に配る。
 
まあこれは今までもやってた作業だけどね! 実際このお茶入れ作業には、今年入った男子社員も数名入っている。
 
それでスケジュールを確認するのに主任の所に行く。
 
「じゃ病み上がりで体力ないかも知れないけど、今日は午前中はサンホールに椿姫彩菜、午後はドラムタコスに、はるな愛のインタビューに」
 
「なんか性転換タレントばかりですね」
「うん。たまたま今日はこのふたりが重なっているんだよ。円山の専門だろ?」
「はい、確かにそうです」
 
それで出かけようとしていたら、庶務課長から声を掛けられる。
 
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「円山さん、この書類を書いて提出して」
と言って渡された書類を見ると《氏名および性別変更届》と書かれている。
 
「こんな書類フォームがあったんですか?」
「氏名変更届は結婚したり養子縁組した社員のために存在したから、それをモディファイして作った」
「なるほどー」
 
それで僕は机で書類に記入した。
 
旧氏名:円山行雄、新氏名:円山ゆき 
旧性別:男、新性別:女 
変更理由:性転換手術を受けたため 
 
と記入して捺印したが、何か心臓がドキドキする気分だった。
 
それで庶務課長に提出したが
「円山さんが休んでいた2週間は取材に伴うものとして出勤扱いになっているから」
と言われた。
「ありがとうございます」
「あと手術代を含むプレイ料金は当然経費で落としているから」
「助かります。あれ個人で出せと言われたら払いきれないし」
「でもふつうに個人の費用で性転換する人はたいへんね」
「全くです!」
 
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円山ゆき名義の記者証をその場で発行してくれたので、円山行雄名義のものは返却した。庶務課長がその男名前の記者証をシュレッダーに掛けるのを見て、ああ本当に男の自分は居なくなってしまったんだなと再認識した。
 

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それでその日は性転換タレントさん2人にインタビューしたのだが、僕は一応男声で話すので
 
「あなたもニューハーフさん?」
などと向こうから尋ねられた。
 
「はい、もう性転換手術も終わっているんですよ。戸籍は変更申請中で。声はなかなかうまく女声が出せなくて、あなたみたいにきれいに女の声が出せたらいいんですが」
 
と言うと、
「ボイストレーナー紹介しようか?」
と言われるので
「お願いします」
と言って、教えてもらった。
 
しかしこちらが同じ性転換者ということで、向こうは気易く感じたようで、そのあとのインタビューがひじょうに盛り上がった。
 

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そんな訳で僕は何だかふつうに女子社員として、これまで通り、スポーツ新聞社で仕事を続けた。もらった「御見舞い金」30万だが、実際には女の服や靴を買ったりするのに大半を使ってしまった。これって女子社員としてのリスタートを切るための「支度金」みたいなものだったかも、などと僕は思った。
 
(桜井)純奈から「女性記者はファッションもチェックされるから変な髪型もできないから」と言われて、彼女のお勧めの美容室でカット&パーマしてもらったが料金を聞いて「ぎゃっ」と思った。洋服だって大変だ。スカートにしてもブラウスやジャケットにしても「良いもの」を買おうとすると凄く高い。それも2〜3着という訳にもいかない。
 
僕はウェスト69のスカートが穿けたし、靴もサイズが24.5cmだったので、何とかふつうに女性用の衣料を売っているお店で買いそろえることができたが、最初女物の下着とかを買うのにブラジャーが並んでいるコーナーとかパンティがたくさん入っているカゴの中を選って気に入ったデザインのものを探す時とかまるで変態にでもなったような気分だった。
 
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実際問題として初めて行った時は恥ずかしかったので、純奈に付いてきてもらったのである。
 
「でも今までもこういう所で女物の服を買ってたんでしょ?」
などと言われるが
「それが初体験で」
と言うと
「じゃ今まではセシールとかばかり?」
などと訊かれる。
 
マジで女装したことほとんど無かったと言っても絶対信じてもらえないよね?
 
でもこの「ドキドキ女物下着購入作戦」も10枚目のレポートにして提出した。
 

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