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■神様のお陰・高3編(6)

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理彩が変な方向に想像を膨らせませていたら
「理彩、もしかしてHな妄想してない?」と訊かれる。
「ねえ、30秒以内に終わらせられるならセックスしてもいいよ」
「30秒?それはさすがに無理。コンちゃんの用意も無いし。でもどうしたの?」
 
あ、私ったら30分と言うつもりが30秒と言っちゃったと思ったが、取り敢えず理彩はこう答えた。
「私、今排卵期だからね」
 
「じゃ絶対セックスしたらまずいじゃん。排卵期って女性ホルモンの量が増えて女の子は性欲が増すんでしょ?」
「違うよ。女の子の仕組みが分かってないね。排卵期はエストロゲンの量が減るから性欲が増すの。エストロゲンって性欲を抑えるんだよ」
「あ、そうだったのか」
「命(めい)もそのうち女性ホルモン飲むようになるんだろうけど、飲み出したら性欲落ちるよ」
「なんで、僕が女性ホルモン飲むの?」
「だって、おっぱい大きくしたくないの?」
 
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「おっばいは大きくしたい気もするけど、おちんちんが使えなくなるから女性ホルモンは無し」
「ふーん。。。」
 
理彩は、おっぱいの大きくなった命(めい)を想像して、少し楽しい気分になった。ああ、私、命(めい)とセックスもしたいけど、命(めい)を女の子に改造してもいきたい。迷っちゃうなあ。やっぱり私ってレズか!? でも、元々私って、女の子の命(めい)が好きなのかもね。だってふだんの学生服の命(めい)を見てるより、こういう可愛い女の子の格好している命(めい)の方に、ときめいちゃう。
 
理彩は我慢出来なくなって、命(めい)の唇にキスした。命(めい)が驚いているが、ちゃんと唇を吸い返してくれる。ふたりは見つめ合って微笑んだ。
 
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命(めい)は小さい頃とても身体が弱く病気がちだったので、元気に育つおまじないとして、いつも女の子の服を着せられていた。それで理彩はずっと命(めい)のことを女の子だと思い込んでいた。思えば、あの頃から私って「女の子の命(めい)」のことが好きだったのかも知れない。理彩はそんな気がしてきた。
 
「さて、私はもう寝ちゃおう」
と言うと理彩は服を全部脱いで裸になり、そのままベッドにもぐりこんだ。
 
「裸で寝るんだ?」
「気にしないで。ちょっとひとりでやるだけだから」
「ああ」
「命(めい)も私のこと気にせずに、したくなったら勝手に抜いてね」
「遠慮なくやるよ」
「今からする?」
「えっと・・・」
「するなら見ててあげようか? 見られてたら興奮するでしょ?」
「そうなんだろうか?」
 
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「ほらほら。パンティ脱いで」
と言って、理彩は命(めい)のスカートの中に手を入れてパンティを下げてしまう。
 
「あ・・・・タックしてんのか」
「夏期講座終わるまではずっとこのままかな」
「タックしたまま、ひとりHできるの?」
「それは無理」
「できないと辛くならない?」
「我慢出来なくなったら外すよ」
 
「なるほど。。。。。ね、一緒に寝ない?タックしてたらセックスもできないから、一緒に寝ても大丈夫だよね」
「そうだなあ。ま、いっか」
と言って命(めい)は服を脱ぐ。
 
ブラとショーツだけになった命(めい)を見て理彩は興奮してしまった。タックしてるから、お股のところに変な盛り上がりは無い。ホントに女の子みたい。ああ。やはり命(めい)はこういう姿が似合う。可愛いよ、私の命(めい)。
 
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命(めい)はその下着も外してベッドの中に入る。理彩は布団の中を潜っていき、命(めい)に抱きついた。理彩の生のバストが身体に押しつけられて、命(めい)もさすがにドキッとする。
 
「えっと・・・・Hなこと封印する約束」
「ひとりHは、いいでしょ?生理現象だもん」
「抱きついたまま、ひとりHできるの?」
「女の子はね、実際にクリちゃんをいじらなくても、想像だけで逝けるの」
「へー、便利だね」
「今からHな妄想するから、しばらく私を抱いててね」
「いいよ」
 
理彩と命(めい)は実は今年2月に1度セックスしている。しかしそのセックスを理彩は覚えているが、命(めい)は覚えていない。理彩はあれ以来、一度命(めい)ときちんとした形でセックスしたい気分になっていた。私のこと好きって言う癖に、私が裸で抱きついてるのにセックスしないなんて、ほんとに命(めい)ったら・・・・ううう。そんな所がまた好きだよぉ、命(めい)。
 
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理彩はそのまま15分くらい、ずっと命(めい)に抱きついていた。理彩の空想の中では理彩が男の子になって、女の子の命(めい)とセックスしていた。命(めい)のバストが大きくて、顔を谷間に埋めると柔らかくて心地良い。ふふふ。おっぱいの大きな命(めい)はいいなあ。こっそり食事とかに女性ホルモン混ぜちゃおうかな、それとも寝てる内に麻酔注射して勝手に手術して胸にシリコン入れちゃおうか、などとイケナイ想像をするとますます興奮する。やがて空想の中で逝くと、自分自身も逝った感覚があった。理彩はそのまま眠ってしまった。
 
命(めい)は理彩からぎゅっと強く抱きしめられた時『逝ったかな?』と思った。身体の上になっている方の腕で背中を撫でてあげる。やがて理彩が眠ってしまうと、微笑んで、お互いの身体の下になっている腕を外した。そして理彩の頬にキスして自分も睡眠の世界に入った。
 
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翌日から受講を始める。朝8時半にホテルを出て、9:30からの1時限目の授業に出る。授業は90分。授業と授業の間の休憩時間は20分だが、命(めい)も理彩もトイレに行く以外は単語集を見たり短時間で解ける数学の方程式や因数分解の問題をやったりしていた。他の受講生も似たような感じである。この雰囲気がいい!と、ふたりとも思った。気合いの入り方が違う。授業はスピーディーなので、分からない所はノートの欄外にメモしておき、後で調べるようにした。
 
昼休みに近くの公園でお弁当に持って来たパンを一緒に食べていたら、千草と遭遇した。
 
「お久しぶり〜」
「いつも色々教えてくれてありがとね」
「今日から?」
「そうそう」
「雰囲気どう?」
「凄く良い!みんな熱心だから気持ちが引き締まる」
「うん。それがこういう所に出てくる大きな価値だよね」
 
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千草もお弁当を持って来ていたので一緒に並んで座って食べながら話した。
 
「無駄に成績いいから、君なら少し頑張れば理3でも合格する。理3にしない?とか随分言われた」と千草。
「お医者さんには興味ないの?」
「私、血見るのがだめなのよ。患者の手術しようとして切開して血が出てきたら、きっと私それ見て失神する」
 
「手術中にお医者さんが失神したら患者はたまらないな」
「でしょ?だから私はお医者さんにはなれないよ。理彩は阪大医学部志望でしょ?」
「そうそう。私、切るの大好きだから、絶対外科医になるの。お料理でもお肉とか野菜切るの大好き。その後は放置しちゃうけどね」
「ああ、よく放置されてるね」
 
「お医者さんになったら、手始めに命(めい)の手術をしてあげたいけどね」
「命(めい)の何を手術するの?」と千草。
「切ることができたら何でもいいけどな。盲腸切ってもいいし、腎臓1個摘出してもいいし、胃を半分くらい切ってもいいし」
「怖い医者だなあ」と命(めい)。
「命(めい)におちんちんでも付いてたら、まっさきに切り落としたい所だけど」
「命(めい)におちんちん付いてたら大変だね」と千草が笑って言う。
 
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「おちんちんかぁ。そんなのあっても困るけどな」と命(めい)。
「でしょ。だから、もし付いてたら切ってあげるね」と理彩は言った。
 

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講義の6時限目は20:40に終わる。さすがにお腹がぺこぺこだ。予備校の近くにあるホカ弁でお弁当を買ってからホテルに戻る。家に定時連絡を入れながら部屋で一緒にそれを食べる。その後であらためてスーパーに行き、食糧を確保してきた。交替でシャワーを浴びる。そして一緒に今日の講義の復習をする。ふたりはほぼ同じ講義を受けていたので、分からない所をお互いに教え合う。
 
初日は少しお互いに暴走して、裸で抱き合って寝てしまったが、2日目以降は一応自制し合って、ふつうに「おやすみのキス」を頬にするだけで各々のベッドでホテルの浴衣を着て寝ていた。但し何度か朝起きると命(めい)は自分が裸で寝ていることに気づくこともあった。接着剤のタックまで外されていることもあった。そんな朝は理彩は妙に楽しそうな顔をしていた。
 
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だいたい夜10時頃から1時頃まで勉強し、朝は6時頃起きて理彩がコンビニに行って朝ご飯とお昼用のパン・おにぎりなどを買ってきて、一緒に朝ご飯を食べたあと、8時半頃講習に出て行くというパターンになっていた。
 
理彩が朝の買い出しに行くようにしていたのは、その間、命(めい)がヒゲや体毛の処理をするためであった。最初命(めい)は理彩より早めに起きてこの処理をしていたのだが、理彩がその内起きてきて興味深そうに見ている。
 
「恥ずかしいから見ないでよ」
「ヒゲは1本ずつ抜いてるのね。たいへんそう」
「剃っても剃り痕が残るから抜くしかないもん。おとなの人だとお化粧して誤魔化すんだろうけど。足は面倒だから剃ってるけどね」
「ふーん。永久脱毛とかする?」
「そうだなあ。大学に入ったら考えようかな」
「ああ。大学に入っても女装するつもりね」
「え?」
「まあいいや。時間かかりそうだし、その間に私、朝ご飯買ってきてあげるよ」
 
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といった感じで、理彩が朝の買物を引き受けてくれたのである。
 
洗濯物は3日単位で命(めい)が2人分、近所のコインランドリーに持って行き洗濯した。ふたりは下着は別々だが、アウターは共用できるので便利である。しかし共用していることを、今回の講習の間に親しくなった友人に指摘された。
 
そもそもふたりがいつもくっついていて「異様に仲がよさそう」ということから周囲の注目を集め、結果的に友人も増えた感もあった。その結果ふたりは友人たちからたくさんの受験情報ももらうことができた。浪人している子から医学部の面接の様子なども教えてもらった。
 
「でも命(めい)ちゃんと理彩ちゃんって、姉妹みたいに仲良いね」
「いや、姉妹だと反発しあう。恋人みたいな仲の良さだよ」
「女の子同士で恋人?」
「いるよね。女同士のカップルって」
 
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などといった感じであった。ゴールデンウィークの合宿でも一緒になった子からは「あの時もいつもぴったりくっついていたもんね」などと言われていた。結果、講習の後半あたりでは、周囲にはこのふたり本当に恋人なのかも、と思われていた雰囲気もあった。
 
しかし誰も命(めい)がまさか女の子ではないとは思いも寄らなかったようであった。
 
この講習の間に親しくなった友人の中に麻矢という子がいて、この子は後に命(めい)と同じ、阪大の理学部に進学したのだが、大学に入って当初、命(めい)が男の子の服を着ているので、「まるで男の子みたいな格好してるね」などと言った。
 
「いや、私男だから」などと男声で答えると
「うっそー!?」とマジで驚愕された。
 
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しかし後に命(めい)が女装で大学に出て行くようになると
「ああ、やはりこっちの命(めい)の方が見てて安心」
などと言われた。
 
もっとも麻矢は当初、命(めい)が元々女の子だったのが、大学1年の頃だけ男装していたのだと思い込んでいたらしい。彼女は実は妊娠中の命(めい)を目撃した数少ない人物のひとりでもあり、命(めい)の休学の理由が本人の妊娠であることを知っていた希少な友人のひとりでもある。妊娠している姿を見ていて、その子が実は男の子だなんて、ふつう思いも寄らない!
 

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5日目、金曜日の晩は少し気分を変えるのに、ホカ弁ではなくガストに行って食事をしながら勉強した。ドリンクバーで粘れるのが便利だが、予備校のそばで、そんな学生が多いからだろう。「ドリンクバーのみでの2時間以上の滞在はお断りします」などと書かれている。
 
その日はそれで21時にお店に入り、食事をオーダーしてから、22時半にピザと唐揚げを追加オーダーして、24時前にお店を出た。ふたりで少し散歩している内に川のそばに出た。公園があったのでベンチに座って少しおしゃべり。公園には他にも2組カップルがいてイチャイチャしていた。私たちもイチャイチャしたいなと思い始めた頃、命(めい)が「ちょっとトイレ」と言って席を立つ。理彩がひとりでベンチで待っていた時のことだった。
 
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若い男の子が7〜8人公園の外側の道を歩いていたのが、こちらに気づいて公園の中に入ってきた。ちょっと不良っぽい雰囲気。お揃いの服を着ている。こういうのカラギャンとか言うんだっけ?などと理彩は考えていた。こちらに近づいてくる。関わりたくないなと思って視線を逸らしていたが、やがて理彩のそばまで来て「君、ひとり?」などと声を掛けてくる。
 
「人を待っていますので」と言うが
「つれないなあ。ちょっとお話ししない?」
などと言ってひとりが理彩の前にしゃがみ込む。ナンパ態勢という感じだ。
 
しばらくやりとりするが、理彩が無表情で何も答えないので、逆に相手を燃え上がらせている感じだ。もう命(めい)、何やってんのよ?早く戻って来てよ、などと思っていたら、やっと戻って来た。
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神様のお陰・高3編(6)

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