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■神様との生活・真那編(2)

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奥田北斗の2人の息子が破軍・武曲で、真那は破軍の曾孫、星は武曲の曾孫であるが、実はふたりは血が繋がっていない。
 
破軍は物凄い巨人ファンで、2人の息子に茂雄・貞治と名前を付け娘には恒子と付けた。長嶋茂雄・王貞治・堀内恒夫に由来するものである。茂雄も巨人ファンで、息子に辰徳・聖史(たかし)と名付けている。原辰徳・西本聖に由来するものである。一方、茂雄の弟・貞治は弘法大師空海が好きで、2人の息子に夢空・教海という名前を付けた。これは空海の修業時代の名前、無空・教海に由来する。最初はそのまま「無空」と付けたかったらしいが、子供の名前に「無」という字を使うのはよくないと周囲から反対され、妥協して夢空にした(「無」は大乗仏教の中心思想なのに!とかなり抵抗したらしい)。
 
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真那は教海の娘である。教海というのがお坊さんっぽい名前なので、真那はよく「お寺の娘さん?」などと訊かれるが、教海は仏教の知識は父の影響でかなり持っているものの、普通のサラリーマンだし、本人は無宗教だと言っている。家には仏壇も神棚も無い。但し、父の影響で仏教にも詳しいし、ユング心理学に若い頃にはまり(カウンセラーの資格を持っている)、そこからキリスト教・カバラから神道なども結構詳しい。
 

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武曲の奥さんは真綿であるが、実は武曲は中学高校時代の親友・音吉とこの真綿を争い、結局音吉が勝って真綿と結婚した。失恋した武曲は潔く身を引きふたりの結婚式にも出て祝福したが、自分自身はもう結婚しないつもりだったという。ところが音吉は真綿が子供を妊娠中に亡くなってしまう。大きなお腹を抱えて途方に暮れていた真綿を武曲は保護した。武曲はやがて生まれて来た子供(雅博)を自分の子供のように可愛がった。そして武曲と真綿は音吉が亡くなってから5年後に結婚した。これは雅博が幼稚園に行く年になったので、どうせ結婚するなら在園中に雅博の苗字が変わるよりもということになり、入園前に真綿と決婚式を挙げ、雅博も自分の養子にしたのである。その後ふたりの間に哲春・賢治・太造の3人の男の子が生まれた。武曲は4人の息子を分け隔て無く愛した。
 
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その雅博の娘が理彩で、理彩と斎藤命(めい)の間に星と月が産まれたということに戸籍上はなっているらしいが、本人たちの言うには月は理彩が産んだが、星は夫の命(めい)の方が産んだらしい。
 
命(めい)が星を産んだのが本当なら命(めい)は医学的には女であったことになるはずだ。実際、学生時代、来海は命(めい)・理彩夫婦の家の近くに住んでいたので、何度もふたりと一緒にお風呂にも入っており、命(めい)の身体は女にしか見えなかったらしい。
 
そうすると月の父親は誰なのか、また星の父親も誰なのかという問題が生じるが、命(めい)は間違い無く自分は月の父親と言っているらしい。ひょっとして命(めい)は両性体で精子を冷凍保存した後男性器を除去して純粋な女の身体になり星を産み、月は冷凍保存していた精子で理彩が妊娠したのではと想像してみるも、両性体だった人が男性器を除去したからといって、妊娠出産が可能になるのかは甚だ疑問がある。
 
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そのあたりの話を真那は来海と交わしていた。
 
なお来海は武曲の三男・賢治(*1)の娘である。
 
(*1)法的には賢治は武曲と真綿の間の二男。しかし武曲の家では雅博を長男と称し、法的に武曲と真綿の長男である哲春を次男と称する。
 

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星の“お父さん”(月のお母さん)である斎藤理彩は大阪大学医学部を出て医師の資格を取り、そのまま府内の病院で研修医をしていたのだが、あの法事があってから間もなくして、奈良市内の病院に異動し、一家も奈良市郊外の家に引越した。元々、命(めい)の方はE村で果樹園の経営をしているらしく、頻繁にE村に通っていたので、奈良市内の病院に欠員ができたので誰か来て欲しいという話に乗ったのだそうである。
 
それで真那は星と電話で時々話すだけでなく、真那が奈良市まで買物や遊びで出て行く度に星と実際に会う機会も出てきた。
 
星は会う度に男の子の格好をしていたり、女の子の格好をしていたりした。実際男の子の格好の時は男子トイレ、女の子の格好の時は女子トイレを使っているようである。そして男の子の星と女の子の星は話し方や、話の話題まで違うことを真那は認識した。男の子の星は女の子アイドルが好きで、サッカーとかバスケとかの話題を好む。女の子の星は男の子アイドルが好きで、お菓子作りやアクセサリーなどの話題などを好むし、まるで実は同じ顔の男の子と女の子の双子なのではと思いたくなるほどである。
 
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その「双子説」を彼女(彼?)に話してみると
 
「ああ、それ友だちからも言われたことある」
などと言っていた。
 
彼女(彼?)は、ミニバス、少年サッカー、調理部に入っているらしい。
 
「そんなに兼部してたら忙しくない?」
「ミニバスとサッカーは試合の時に出て行くだけで練習には参加してない。だからふだんは調理部に居ることが多いよ」
 
「そのミニバスとサッカーって・・・・男子チーム?女子チーム?」
と真那は一度訊いてみた。
 
「うちのミニバスは男女混合なんだよ。サッカーは一応男子リーグに登録しているけど、女子選手も何人か入っているよ。サッカーって女子リーグには女子しか参加できないけど、男子リーグには女子でも参加できるんだよね〜」
 
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「へー!」
 
この星の回答は何だか肩すかしを食わされた気分であった。
 

小学6年生の夏休みに、真那は再度星と一緒にお風呂に入る体験をした。
 
真那と星がよく連絡を取っていることから、7月27日(土)、真那の一家が奈良に出てきた時、星の一家と会って、市内のレストランで一緒に食事をした。
 
この時出たのは、真那と両親の教海・禎子、星・月の姉妹(兄妹?)と母(父?)の命(めい)、それに命(めい)の親戚でE村に住んでいるものの、たまたま出てきていた、西川まどか(*1)という50歳くらい?の女性であった。星と命(めい)の性別が曖昧なのだが、この日星は女装だったので、命(めい)さんも見た目通りに女性とすれば、女性6人と男性1人(真那の父)という組合せである。(*2)
 
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(*1)まどかは息子である西川環貴の要請に応えて2014年夏に環貴の父・春貴との婚姻届を出した。それで西沢まどかから、西川まどかになった。ふたりは1991年から30年以上実質的な夫婦を続けていた。環貴が生まれたのは1993年でこの時点で31歳だが、春貴(60)には前妻との間に2人の子供がいて、その2人は42,40歳であった。春貴はその2人に離婚後全く会っていない。
 
(*2)実はこの女性6人の中で染色体的にも女性なのは、真那、真那の母、月の3人のみであった。
 

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真那たちが食事しながら話している内に、真那が6月の修学旅行の時、風邪を引いてしまって行きそびれた話が出た。すると
 
「じゃ、修学旅行代わりにちょっと卒業旅行しましょうよ」
とまどかが言い出した。
 
「修学旅行はどこに行く予定だったの?」
「岡山・広島です。倉敷の美術館見て、広島は原爆ドームと宮島かな」
「よし。今から行こう」
「今から!?」
 

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何でも、まどかさんが今月いっぱいで期限切れのJR西日本の優待券を持っているらしい。そこでそれを使おうということなのであった。
 
「まどかさん、そんな急に言われても、みんな旅支度が無いよ」
と命(めい)が言ったが
 
「あら、着替えとかは私が買ってあげるわよ。私はお金持ちだし」
などとまどかさんは言う。
 
「奥田さん、明日・日曜日はお休み?」
 
「はい。休みではありますけど、あのぉ、西川さんは、どんなお仕事をなさっているんでしたっけ?」
と真那の父が遠慮がちに訊く。
 
「東京で長年医者をしていたのよ。数年前(*1)に辞めて奈良に戻ってきたのよね。当時年収2000万円ほどあったけど仕事は忙しいから使い道が無くて、その時代のお金が貯まりすぎて使うのに困っているのよ」
 
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「はぁ。。。。。」
 
真那の父もお金持ちのきまぐれなら、まあ付き合ってもいいかと思ったようである。
 
(*1)まどかが実際に東京の病院を退職したのは1994年で、既に30年前である。しかしこのあたりの年数を誤魔化さないと、まどかの「見た目年齢」を説明できない。
 

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それで結局、真那の父の車(ラウム)とまどかさんの車(RX7-FD3S)に分乗して、新大阪まで出た。星が「真那ちゃん、子供3人はまどかさんの車に乗らない?」と誘ったので、結局星・月・真那がRX-7に乗り、ラウムに真那の両親と命(めい)が乗った。
 
「この車格好いい!」
と真那も初めて乗ったRX-7に少し興奮していた。
 
それで新大阪駅近くの駐車場に車を泊め、新幹線に乗り込む。宿は大阪までの移動中に命(めい)さんが宮島口のホテルに予約を入れたらしかった。
 
それでまずは新幹線で倉敷まで行き、美観地区を散策。色々文化財になっている建物を見るが、これはどういういわれのある所というのを、まどかさんが詳しく解説してくれて、なかなか楽しかった。大原美術館も見学した。
 
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夕方くらいにまた新幹線で広島に移動し、市内で有名なお店らしい《みっちゃん》という所のお好み焼きを食べてから、市内のスーパーで着替えを買った上で、広電で宮島口に移動し、そこのホテルに泊まった。
 
(いったん広島駅か西広島駅に移動してJRに乗り換えた方が早いことが多いが、市電に乗るのも風情でしょうと言って、宮島口まで広電を使った。但し広電も西広島〜宮島口間は市電ではなく専用軌道になる)
 
お部屋は、斉藤家+まどかさんで1部屋、奥田家1部屋である。まどかさんが真那の父を「ナイトキャップと行きませんか?」と言ってお酒に誘いに来た。父もお酒は好きなので「いいですね。じゃここは私に出させて下さい」と言ってホテル内のバーに飲みに行ったようである。真那の母もふたりの年齢を考えて、まさか浮気とかもあるまいと考えたようで、真那と一緒に「お風呂行こう」と言って、大浴場に行った。
 
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すると(女湯の)脱衣場で、星・月の姉妹と遭遇する。
 
「あら、あなたたち子供だけ?」
 
「母は突然こっちに来ることになったもので、何か仕上げておかないといけない作業があるとかで、パソコン開いてお仕事してました」
と星が言う。
 
「たいへんね〜!」
と真那の母は同情するように言った。真那の母は命(めい)が現在村で大規模な果樹園を経営していることを知っている。
 

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それで星が服を脱ぐ所を真那は自分も脱ぎながらじっと見ていた。
 
星はブラジャーを着けていた。そして、おっぱいが・・・私よりあるじゃん!と真那は思う。パンティを脱ぐが、そこにはおちんちんのようなものは見あたらない。もう毛が生えていてその付近を隠しているが、割れ目ちゃんらしきものがあるように見えた。いや、“あれ”が付いてたら、この毛の中に隠れきれるわけが無いだろうと真那は思う。
 
星はどうも自分の胸やお股を真那が注視しているのを楽しんでいるかのようであった。
 
4人で浴室に入り、各自身体を洗った上で浴槽に入った。
 
「真那、あんた何、星ちゃんをじろじろ見てるの?」
と禎子(真那の母)が真那の視線に気付いて注意する。
 
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「あっと、おっぱい大きいなと思って」
と真那が言うと、星は
「真那ちゃんもすぐ大きくなるよ」
と言う。
 
「星ちゃんは生理は?」
と禎子が訊く。
 
「去年の秋から始まりましたよ」
「なるほどー。やはりその差じゃないの。あんたも生理来たら、もっと大きくなるよ」
と禎子は言った。
 

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お風呂では浴槽内で20分くらいおしゃべりをしてからあがる。そしてお風呂から戻ると、今日のハードな行程の疲れが出て、真那はすぐ眠ってしまった。
 
翌日は朝一番の連絡船で宮島に渡り、厳島神社にお参りする。ここでも、まどかが色々詳しい解説をしてくれた。戻ってから原爆ドームを見る。その後、広島駅に戻り、新幹線で新尾道に移動してから、ここでレンタカーでエスティマを借り、7人で乗り込んで、しまなみ海道を走った。
 
美しい眺めに星も真那も思わず声を挙げる。禎子も「ここ凄いね!」と言っていた。大浜PAで休憩して、お昼御飯を食べ(命が払った)、おやつにじゃこ天を買った後、大三島で下に降りる。
 
ここで大山祇神社に参拝する。
 
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「一般的な観光ツアーでは、お隣の生口島(いくちじま)の耕三寺が人気あるんだけど、あそこはまあテーマパークみたいなものだから」
 
とまどかは言っていた。
 
「ここが全国の山祇(やまずみ)神社・三島神社の中心地ですよ」
「へー!」
 
「山祇神社って、山の上にばかりあるものかと思った」
と教海(真那の父)が言う。
 
「山祇って《山住み》ですからね。でも山祇神社・三島神社の神である大山祇神(おおやまずみのかみ)は、最初大阪の高槻(たかつき)市にある三島鴨神社に上陸して、三島神社・恵比寿神社・鴨神社の神である事代主神(ことしろぬしのかみ)と出会い、その後、この瀬戸内海の大三島に移動したんです」
と、まどかは説明した。
 
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