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■娘たちの2012オールジャパン(7)

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この日、ローキューツのメンバーたちは打ち上げで予約していた千葉市内の回転寿司に行き、食べまくった。お店は馴染みの所なので「こいつらは食べる」と認識しており、予めバイトさんを増員して対処してくれたようである。
 
貴司や河合さんは今日もスカートを穿いて打ち上げに参加していた。
 
なお、ローキューツのメンバーは「下流域」に陣取っていた。彼女たちが万一「上流域」に居たら、他の客は何も食べられなくなる!実際この日は調理場から出て行くお寿司はあっても1周して戻って来るお寿司が存在しなかった!
 
この日の打ち上げのお会計は17万円ほどに達していた。平均180円くらいとして940皿くらい。選手20人と監督・コーチに貴司と河合さん、それに友人やOG( 沙也加など)で編成したチア6人の合計30人来ていたので1人“平均で”31.5皿食べているが、玉緒などのようにあまり食べてない子もいるので、上の方が恐ろしい。実際誠美と河合さんが食べ比べしていた!?
 
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「麻依子、彼氏が誠美と仲良くしてるみたいだけどいいの?」
「大丈夫。あいつは男には興味は無いはずだから」
「ん!?」
 
打ち上げの後は、この日も桃香が彼女の所に行き外泊中だったので、千里と貴司は桃香のアパートに泊まった。
 

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もっともこの日は美緒が来ていて千里たちがアパートに戻ったときはビールを飲んでいた。
 
「あけおめ〜。お邪魔なら帰るよ」
「あけおめ、ことよろ。音とか気にならなかったら泊まっていって」
「ああ、全然気にしない。私も誰か呼ぼう。千里の彼氏さん?ビールいかが?」
などと美緒は言う。
 
「頂きます」
と言って貴司もラガービールを1缶もらって飲み始める。千里もまあいいかと思い、適当に材料を見繕って、おつまみを作る。
 
美緒は数人のボーイフレンドに電話しているようだったが、まだ帰省から戻ってきていない子が多いようだ。
 
「仕方ない。あいつでも呼ぶか」
と言われてやってきたのは紙屋君である。可愛い振袖を着ている!
 
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「あれ?女の子なの?」
と貴司。
「ううん。男の子」
と美緒・千里。
 

「あけましておめでとうございます。紙屋です。取り敢えず男です」
と彼は男声で挨拶した。
 
「あけましておめでとうございます。細川貴司です。僕も男です。千里の彼氏です」
と貴司ももちろん男声で挨拶する。
 
「でも声出さなかったら女の子にしか見えない」
と貴司は紙屋に言う。
 
「この格好だと男子トイレに入りにくいのが問題なんだけどね」
「覚悟決めて女子トイレ使えばいいのに」
「女子トイレって女の子ばっかりじゃん」
という言い方はどうも女子トイレに入ったことはあるようである。
 
「そりゃ女子トイレが男であふれていたら世も末だね」
 
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「じゃ女装趣味で春日さんの彼氏?」
と貴司が訊くと
「違います」
と美緒も紙屋も言う。
 
「こいつは女装しているのではなく単に女の子の服にハマっているだけ」
 
と美緒が説明する。千里も頷いている。紙屋は恥ずかしそうに赤くなって
 
「ボクたちただの友だちですよ〜。ボクは女の子に興味無いし」
などと言っている。
 
「お互いの性欲の解消に協力はするけど、清紀は女の子には興味無いし、私はセックスしてくれない男には興味無いし」
と美緒。
 
「よく分からない」
と貴司。
 
「そうだ。千里、そちらが済んだ後でも貴司さん貸してくんない?。清紀との行為もわりと気持ちいいけど、この子は私に入れてくれないから」
 
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「ダメ。清紀ので遊べばいいじゃん」
 
「最近、美緒にだけは触られても萎えないようになった」
と紙屋。
 
「この子は女の子が苦手だから、女の子に触られたりすると萎えちゃうらしい。でもお互いだいぶ慣れたね」
と美緒。
 
「うん。美緒にだけは触られるても平気になったし、フェラチオなら逝けるようになった」
と紙屋は言っている。
 
「入れられても逝くね」
「人前でそんなのバラさないでぇ」
と言って、紙屋はマジで赤くなっている。まるで乙女のような恥ずかしがり方だ。
 
「美緒が清紀に入れるんだ?」
「当然。私、男役に目覚めたらどうしよう?」
 
「いや、美緒は性格的には間違いなく男だと思う」
「ああ、うちの母ちゃんから、あんたが男なら既に女の子5〜6人妊娠させてるねとか言われた」
「桃香と性格が似てるもん」
 
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「確かに私と桃香はストレートかレスビアンかという点を除けば行動パターンが同じという気がする」
 

結局バスルームは1人ずつ順番に(美緒→千里→清紀→貴司)使って、六畳の方に美緒と清紀、四畳半の方に千里と貴司が各々「ひとつの布団で」寝ることにした。
 
そしてこの夜はお互い全く遠慮せずにやったので、お互いに相手の声とか音とかがかなりひびいてきた。清紀が「もっとぉ」などと叫んでいるのを聞いて貴司はかなりドキドキしていたようである。
 
「ほらほら。このちんちん切っちゃおうか?」
「やめてぇ。ちんちん無くなったら困る」
「使ってない癖に」
「痛い痛い。やめて」
「このまま一気に切り落としてあげようと思ったのに」
 
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などといった声がこちらに聞こえてくる。
 
「あの子のちんちん朝まで無事かなあ」
「さあ。無くなっても困らない気がするけどなあ」
「そうなの!?」
 
「あの子は男の子に抱いてもらうのが好きなだけであって、自分にちんちんが付いていてもいなくても構わないみたいだから。自分が女の子になりたい訳じゃないけどね」
 
「うーん。。。」
 
清紀は実際には“おっぱいのある男の娘”に入れられるのが理想らしいので、美緒のように男らしい女の子に入れられるのもひょっとしてストライクゾーンなのかもと千里は最近考えていた。実際にはおっぱいのある男の娘は自分が入れられることを望むケースが多いし、ちんちんも立たないことが多いので、清紀の理想の相手はかなり得がたい。
 
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「貴司もちんちん切ってあげようか?」
「いやだ」
 
「だったら入れてあげようか?」
「僕はバスケットもセックスも入れられるよりも入れたい」
「でも貴司の他の女の子へのシュートは私が全部ブロックするから」
「もう浮気はしないよぉ」
「どうだかなあ」
 
この夜は美緒たちは明け方近くまでやっていたようだが、千里たちは2時くらいで眠ってしまった。千里は朝4時に起きると、朝御飯を“2人分”作ってラップを掛けてテーブルに置き、貴司のお弁当(朝昼2食)作ってから貴司を起こし、美緒たちの安眠を妨害しないように静かにアパートを出た。
 
そして千葉駅で貴司を「あなた行ってらっしゃーい」と言って見送った。
 

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1月4日。多くの会社で仕事始めとなる。
 
この日オールジャパンはお休み(男子の3回戦が行われる)で、ローキューツの面々は千城台の体育館に集まり、練習をしていた。実は千里が通うC大など大学の授業も始まっているのだが、千里も聡美も学校は休んでこちらの練習に出てきていた。
 
(きーちゃんは、千里が「大学を休んでいる」ので大学には行かないものの、神社の方に出て奉仕していた。神社は2月頭の立春までは忙しい)
 
誠美が千里に練習相手になって欲しいというので、《こうちゃん》と入れ替わって、相手をしてもらった。千里自身は松戸市内にある廃校の体育館に行き、個人的にシュート練習をした。《すうちゃん》に球拾い係を頼んだ。
 
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「すうちゃん、パスうまいね」
と千里は言った。彼女がほぼ正確に千里の所にボールを返してくれるのである。
 
《すうちゃん》はギクッとしたものの、言い訳をする。
 
「いや、昨年何度か練習の代役させられたから」
「これだけできるならまた代役頼もうかなあ」
「そういう無理なこと言わないで」
 
しかし千里は知らなかったが《すうちゃん》は実はこの廃校跡で玲央美としばしば練習をしていたのである。これは実は玲央美にとっても、いい練習になっていた。《すうちゃん》は身長が「調整可能」なので、身長190cmくらいの体格になってもらいゴール下で守っていてもらうと、玲央美としても簡単にはゴールできないのである。しかも元々“鳥”なので跳躍力が凄い。
 
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「まあジャンプというよりフライなんだけど」
と本人は言っていた。
 
ちなみにこの廃校跡は放置されていて管理人も居ないし警報装置も無い所を無断侵入である!
 
もっとも電気も来ていないので、夏は暑いし冬は寒い。夜間は真っ暗である。
 

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同じ1月4日。
 
太荷は朝9時すぎ、常滑市のMHメディアプレスの真新しい事務所を訪れた。CD/DVDのプレスを行う、大手音響機器メーカーの子会社だが、★★レコードを含むいくつかのレコード会社も資本参加している。
 
事前に連絡してあったが、30歳くらいの専務さんが面接をしてくれた。
 
「社長は年末から台湾に出張中なんですよ」
「大変ですね!」
 
太荷は履歴書と町添取締役の名刺を出した上で、正直に★★レコードで不祥事をおかしたことを告白し、心を入れ替えて頑張りたいという抱負を語った。
 
「そういうことを隠さずに、ちゃんと言ってくれたことを私は評価します。取り敢えず仮採用・試用期間で3ヶ月過ぎて問題なければ本採用としましょうか」
 
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「ありがとうございます!」
「頑張ってくださいね」
「はい!」
 
「いつから勤務にしましょうか?」
「今日からでも明日からでもいいです」
「では明日からにしましょうか?今日中に名刺を作っておきます」
「よろしくお願いします!」
 
「今おすまいは?」
「今東京の知人の家に居候しているんですが、すぐにこちらで探します」
「だったら会社の寮に入るといいですよ。まだあまり従業員が居ないから、寮も住人が少なくて寂しいかも知れませんけど」
 
「助かります!」
 
「お子さんに養育費を送金しないといけないというのなら、頑張らなくちゃね」
「はい!死ぬ気で身を粉(こ)にして働くつもりです」
「いや過労死されると困るので」
「はい!死なない程度に死ぬ気で頑張ります」
 
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若い専務さんも笑っていた。
 

それで彼はすぐに東京にとんぼ返りし、居候させてもらっていた松前社長の家で在宅していた20歳の長男・調和さんに採用してもらったことを報告し、荷物(といっても大したものはない)を宅急便で送ろうと思った。
 
「このくらいなら、宅急便使わなくても車に積んでいけるよ。僕が送ってあげますよ。ドライブがてら」
と調和さんが言うので、お言葉に甘えて運んでもらうことにした。
 
松前社長のレクサスRX450hに荷物(実際には着換えとパソコンに太荷専用にと買ってもらっていた寝具だが、寝具は圧縮袋に入れたら充分後部座席に載った)を積み、調和さんと太荷で交代で運転して常滑市まで行った。
 
このレクサスは松前社長のものではあるものの、実際には社長は忙しくて車の運転などできないので、最近はほぼ調和さんが使っているらしい。松前夫人も免許は持っているものの、こんな巨大な車はあちこちぶつけそうで恐いと言って、スズキのハスラーに乗っているらしい。
 
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娘たちの2012オールジャパン(7)

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