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■女子高校生・3年の春(5)

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4月29日(火・祝)、立花K神社で姫祭りが始まる。まゆりはまだ産褥期間なので、和弥が中心になって進めた。午前中に姫様道中があり、午後からは小学生の相撲大会がおこなわれた。この大会の上位4人は来年姫様道中をすることになる!今年も相撲大会には女子の参加者もおり、いちばん頑張った子はベスト8まで来た。
 
姫様道中は昨年の相撲大会の上位の子がするのだが、昨年優勝した子が他地区に引っ越していたので、準優勝だった子の推薦で中学校のバレー部に入っている女子が手伝ってくれることになった。
「伊吹さんが姫様やらない?」
「まあいいよ」
 

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ということでこの子が姫様役をしてくれた。女子が姫様をしたのは20年ぶりらしい。
「寺島君の姫様よりはマシな気がするし」
とその子は言っていた。
「姫様の服とか着なくて済んでよかった」
 
でも上臈の服を着たのだが! 姫様役の子はバレー部だけあって運動神経がよく、ちゃんと馬にも乗れていた。
 
前年までの姫様道中の巡回ルートは橘丘新町から立花麦町までを回るルートだったが、今年は橘丘新町を一周したあと、上町神社まで行った。上町神社が終点である。姫様は馬に乗ってるからいいが、上臈は歩くので辛い。それで上臈の履き物が“駒靴”に変更された。駒下駄みたいな音はするが靴である。
 
これは関西組で工作好きの竹生という子が作ってくれたものである。
 
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「馬に乗った方が良かった?」
「いや、歩く方がマシな気がする」
「女物の服着て馬に横乗りしてるのも大変そうだもん」
「うん。横乗りって結構きついよ」
 

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沿道ではこんな声が聞こえた。
 
「今年の姫様役の子可愛いね」
「女の子にしてあげたいくらい」
「姫様役した記念に性転換手術受けて立派な女子中学生になるとか」
「この子ならセーラー服着れるかも」
「この程度の女子は居そうだよね」
 

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また今年初めての試みとして境内で播磨工芸市を開催したら、三木の刃物とか播磨製磁の茶碗や皿がたくさん売れていた。5月5日・こどもの日にはプリンセスの出張店舗で、“お肉もりもり市”とかしたら、これも凄い売上だった。その場で食べられる串焼きも売ったがこれも凄い数出た。
 

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先代宮司(まゆりの祖父)の三回忌も近いがその祭壇は光子さんが準備していた。飾り方はまゆりが指示していた。
 

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なお和弥は姫路に来て以来、毎朝夕旭岳神社とP神社の遙拝所に拝礼している。むろん神社本体の神殿にも拝礼している。和弥がこちらに来るまでこれは夜梨子がしていた。和弥さんがしているので自分はどうしようかと少し悩んだのだが
「神様を敬う気持ちがあるなら、あんたはあんたでご挨拶すればいい」
と越智さんが言ったので夜梨子は朝夕のご挨拶を続けることにした。
 

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5月1日、北海道・東北・中国・四国・北九州地域において、自動販売機でタバコを購入する際に顔写真入りICカード・taspoが必須となった。
 
taspoが導入されてからタバコ自販機の売上は激減した。その代わりコンビニ店頭でのタバコ売上が大幅に増えた! これをtaspo効果というが、taspoが結局未成年の喫煙防止に効果があったのかはよく分からない。
 
taspoが失敗した最大の原因は自販機での販売に限定されていたこととも言われる。店頭ではほぼ誰でもタバコが買えた。またtaspoの貸し借りが普通に行われ、しばしばファミレスの店員が客にタスポを貸してタバコの自販機を使わせるような風景も見られた。レジの所にタスポが1枚置かれていた。
 
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ひどいところになると、自販機にtaspoを吊り下げていた!
 
そのようなことが横行した背景にはtaspoがあまり受け入れられず、喫煙者で申請して作った人があまり多くなかったこともある。持っている人が少ないから持ってなくても買えるようにする羽目になった。
 

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旭川。
 
裕美の予定日は5月3日だったのだが、1日の朝、裕美は「産まれるかも」と来てくれている母に言った。母は外に出て車のエンジンを掛ける。そして部屋に戻ろうとしたら隣の住人の中村兄弟?に声を掛けられる。
「どうかしました?」
「娘が子供が産まれそうというので車で病院に連れて行こうと思って」
「手伝いますよ」
 
それで中村兄弟が持ち物などを持ってくれて裕美は母に支えられて車に乗り込む。
 
「僕が運転しますよ。お母さんは隣に付いててあげてください。病院はどこですか」
「**町の※※産婦人科というところなんですけど」
「カーナビに入ってますね。行けると思います」
 
それで裕美は病院まで連れて行ってもらった。看護婦さんが助けてくれて裕美はもうそのまま分娩室に入れられた。
 
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そして病院に入ってから約3時間後、裕美は女の赤ちゃんを出産したのである。物凄い安産だった。
 

裕美の父は連絡を受けて会社を休み駆け付けた。出産の少し前に辿り着いた。
 
睦子と千里Gは裕美が病院に入ってすぐ一緒に駆け付け、裕美の手を握ってあげていた。
 
伊藤君の両親は出産の直前に病院に辿り着いた。
 
伊藤君本人は留萌に行っていた。連絡を受けてハイジの車で旭川に急行したが、出産には間に合わなかった。
 
子供の名前はふたりで話し合い「芽依」とすることにした。5月に生まれたからである!出生届は伊藤君が出してきた。
 
この子の戸籍は伊藤君がまた17歳で婚姻できないので、裕美の単独の戸籍が作られてそこに入籍される。本来分籍は20歳にならないとできないが、子供ができた場合は例外的な処置として分籍が行われる。戦後の民法では親子孫の3代を同じ戸籍に入れることが認められていないからである(戦前は子供ができてから婚姻届けを出すのがふつうだったので(*5)、赤ちゃんは大抵最初は祖父の戸籍に入っていた)
 
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(*5) 正確には“男の子”が生まれて2〜3歳まで育ってから婚姻届けを出していた。結婚して3年くらいしても子供ができなかったり女の子しか生まれなかったら結婚はキャンセルされて実家に戻されていた。そういう背景で“藁の上の養子”も横行した。女中などが産んだ子(特に男の子)を本妻が産んだ子として届け出た。子供の出生届自体が2〜3歳まで育ってから出されていた。子供が小さい内に死ぬのは普通だったからである。「本当は誰と誰の間にもう1人居たけどすぐ死んだ」なんて話は多い。また遅く届けるので誕生日がうろ覚えであったりする。12月に生まれた子供は1月1日生まれとして届けが出されることも多かった。
 

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この子供の父親欄は、既に胎児認知がおこなわれているのでちゃんと伊藤春好と記載された。また伊藤君の戸籍にも認知に関する記事が記載された。伊藤君が18歳に到達してからまた色々操作が必要になる。
 

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この年のゴールデンウィークでは、5月6日(火)が史上初めて“火曜日の振替休日”になった。振替休日の制度は1973年に定められたが、当時は祝日が2日以上連続することは無かったので、祝日が日曜と重なった場合、翌日の月曜日を休みにするという規定だった。しかし2005年の祝日法改定(2007年施行)で、5月4日が“みどりの日”の祝日となり、5月3日から5日まで祝日が3日連続することになったため、振替休日も月曜固定ではなくなった。
 
今年は5月4日“みどりの日”が日曜だが、その振り替えを月曜にしようとすると月曜はこどもの日の祝日なので、そのまた翌日の、5月6日(火)が“みどりの日”の振替休日になったのである。
 
来年は水曜日の振替休日が起きることになる。
 
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旭川の“東の千里”は4月中旬、バスケットボールU18の日本代表候補に選ばれたことを告げられ、パスポートを取ってと言われた。それで留萌市役所まで行って戸籍謄本を取りパスポートを申請。5月7日に受け取った。そして5月12-14日(月-水) に第一次強化合宿に参加した。場所は愛知県の帝国電子体育館である。これに参加したのは青(Bw)である。
 
元々千里の中で、シルビアが言うところの“虹色グループ”のメンバー(千里αの系列)はお互いに小脳的な記憶が“共感”するので、誰かひとりが身に付けた運動能力や楽器演奏能力は他の千里もある程度使うことができる。それで全員笛やヴァイオリンができる。またそれで中学時代はスポーツの大会でお互いに代役していた。でも、完全に連動するわけではないので、例えば金のフルートを吹けるのはRGJの3人だけである。(Vは挫折した。なお元々音楽能力の高いオーリタ(金色)やセリア(銀色)も吹ける)
 
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しかしBw, Bs, Y1 の3人は“統合千里”を構成している関係上、運動神経に関してはほぼ連動しているので、分離行動中であっても、この3人の内誰かが練習したら他の子も同じ練習をしたのと同じ効果が得られる(同じことができるようになるわけではない)。しかしそれで青が合宿をすると、ゆきも合宿したのと同じになるのである。
 
(試合に出ているのはゆきだが、練習を青に下請けに出しているようなもの:練習しているのはほとんどがBw:ブレンダである)
 

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