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■女の子たちの強化合宿(7)

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「御住職、お寺で肉なんて食っていいんですか?」
などと訊く子がいる。
 
「三種の浄肉と言ってな。自分のために殺したとは聞いていないこと、自分のために殺した疑いがないこと、殺される所を見ていないこと、という条件があれば、そのお肉を食べていいんだよ」
などと住職は言う。
 
「何か御都合主義のような気がするんですけどー」
「じゃ、君たち、お肉食べない?」
 
「食べます!」
と言って、みんなもりもり食べる。
 
「千里は細すぎるから、このくらい食べなさい」
と言って、節子さんが千里の皿にフライドチキンを10本も積み上げて
 
「これ食べ終えないと午後の練習に参加できないからね」
などと言う。
 
「こんなに入りませんよー」
と言いながらも、千里は頑張って食べた。
 
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お昼が終わったら、なんと座禅である。
 
広い本堂に全員、足を結跏趺坐に組み、目を瞑って瞑想する。
 
しかし午前中に激しい運動をして、お昼を食べた後、目を瞑っていたら、寝るなというのが無理である。至る所でうとうととして警策で叩かれる子が続出する。
 
千里の隣で数子も寝てるし、反対側では友子も寝てるし。ふたりとも巡回してきたお坊さんに叩かれていた。
 
合宿参加者は男子24人、女子(千里も入れて)6人の合計30人であるが警策を持って回っているのは住職を含めて3人の僧である。その内住職が回ってきてまたまた数子が叩かれていたが、千里の所で足を停める。
 
「君、巫女さんか何か?」
と住職が声を掛けた。
 
「はい。市内のQ神社でご奉仕させて頂いております」
 
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神社は「勤務」という立場を取らない。基本的にそこで働いている人たちはみな、神への「奉仕者」である。
 
「なるほどねー。ああ、それで長い髪なんだ」
「ええ。髪洗うの大変ですけど」
「うんうん。いや凄い子だなと思ったから。あ、瞑想を邪魔してごめんね。続けて続けて」
「はい」
 
そう言って住職は千里のそばを通り過ぎると、完璧に熟睡している友子に警策を当てていた。
 

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「千里、住職とことば交わしてたね。何か霊感のある同士で分かるみたいな?」
と後で数子に訊かれた。
 
「というより私が心を無にしてたからじゃないかな」
「その心を無にするってのが分からん」
「え?何も考えなければいいんだよ」
「そしたら寝ない?」
 
「うーん。私はむしろ無にしている状態では眠れない」
「うーん。じゃ寝る時はどんなこと考えるの?」
「ああ。Hなこと考えると眠りやすいよ」
 
「千里でもHなことって考えるんだ!」
「なんで〜?」
「Hなことって、相手は女の子だっけ?男の子だっけ?」
「女の子とHなことする趣味はないけど」
 
「あ、そうだよね。じゃ彼氏とキスしたり抱き合ったり、やっちゃったりとか?」
 
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「そこまでは考えないなあ。楽しくおしゃべりしてるシーンとか、耳や肩に触ったりとか考えるよ」
「それ、あまりHじゃない気がする」
「そ、そう?」
 
ちなみにこの座禅の時間、貴司はひたすら寝ていて警策程度では全く目を覚ます気配はなかったようである。
 

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午後は最初シュートとリバウンドの練習をする。シュート組とリバウンド組に別れ、シュート組がどんどんシュートして、外れたのをリバウンド組が取って更にゴールを狙う。
 
ところが・・・。
 
「村山、お前、少し遠慮しろよ」
などと言われる。
 
「ダメですか〜?」
「お前、全部ゴールに放り込むから、リバウンド組の練習にならん」
「あはは。でも外そうと思っても外れないんですー。ゴールを見たら無意識に入れちゃうんですよ」
「なんて不便な」
 
「じゃ村山は目隠ししてシュート」
などと水流部長に言われて、やってみたが
 
「村山、お前ゴールを見たらじゃなくて、ゴール見なくても放り込むじゃん」
などと言われる。
 
「あれ〜? 入りました」
 
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「今10本撃った内の7本入った」
「確かに目隠しすることで確率は落ちるな」
 
「まあ身体がゴール位置を覚えてるからね」
と2年生シューターの田臥君も笑って言っていた。
 

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シュート練習の後はショートパスの練習である。2人ずつ組になってパスしながらコートの端から端まで走り、最後にパスを受けた子がシュートする、という形でひたすら走りながら練習した。今回の合宿はこのような基礎的なトレーニングに徹していた。マッチングやオフェンス・ディフェンスのような実践的な練習より、各々の基本的な技術を高めた方が良いという考え方である。
 
そもそもS中の場合、男子チームも女子チームも、あまり「型」のようなものはなく、ボールを取ったら走れ、ゴールを狙える位置でボールを持ったら撃て、といった、本能に忠実な?バスケをしている。しばしば佐々木君などがシュートできる位置からパスして叱られたりしていた。
 
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午後の練習が終わった後は、お風呂に入ってから夕食である。お風呂はそんなに広くないので、男子の3年→2年→1年→女子という順序で入ります、と言われた。20分単位で入れ替えるので、女子は1時間後になる。それで待ち時間にお互いにマッサージをした後、写経をした。
 
マッサージは、節子と房江、友子と数子、久子と千里、という組合せである。いつも柔軟体操もこの組合せでやっているが、千里の性別に配慮して同学年の数子と組むのを避けたものであるが、千里と実際に組んでいる久子は
 
「柔軟体操でもいつも感じてるけど、こうやってマッサージしてても女の子の感触だよなあ」
などと言っていた。
 
「でも私、胸の付近とお股の付近が不自由だから」
と千里。
「ああ、少し不自由かもね。胸はこれ小学4年生並みくらいかな」
などと言って久子が千里の胸に触る。
 
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「・・・・・」
「どうしました?」
 
「いや、千里、実は胸があったりしない?」
「ブラしてるからでは。このブラ、パッド入りだし」
「ああ、パッド入りブラか」
 

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マッサージの後はお寺の小部屋で正座して写経である。お手本を下敷きにして、毛筆でなぞるようにして般若心経を書いていく。
 
「これどう読むんだっけ?」
「そのまま読めばいいんじゃない?」
と言って千里が読んでみる。
 
「かんじざいぼさつ、ぎょうじんはんにゃはらみったじ、しょうけんごうんかいくう、どいっさいくやく」
 
「千里」
「はい?」
「それじゃ、お経じゃなくて、祝詞(のりと)だよ」
「あはは」
 
付いててくれている若いお坊さんも笑っていた。
 

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それで女子の入浴時間になるが、千里は節子さんから言われた。
 
「千里、先に入ってよ。女子が最後だから入浴時間、少し伸びてもいいと言われてるんだよね。千里が上がってから私たち入るから」
 
「すみませーん。じゃ、そうさせてもらいます。できるだけ早く上がりますから」
 
それで千里はお風呂セットを持って浴場の方に行った。
 
「あの子、髪長いから、あれを洗うだけでも大変だよね」
「絡まないようにするのに、トリートメントもしっかりやってるみたい」
「あの髪が絡んだら、誰も処置できないだろうな」
 
などと言ったりしつつも、今日の練習のことから、この夏休みの間のできごとや男子部員の噂話など、あれこれおしゃべりしている。
 
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10分ほどした頃、廊下に髪の長い女の子のシルエットが浮かぶ。
 
「あ、千里、もう終わった?」
と節子が声を掛けた。ところが、その人物はそのまま廊下を向こうの方へ行ってしまった。
 
「ん?」
「どうしたのかな?」
「トイレにでも行ったのでは?」
 
その廊下の先の方に御住職の家族が使用しているエリアがあり、そこに家族用のトイレがある。女子はそちらのトイレを使ってくれと言われていた。
 
「じゃ、私たちもお風呂行くか」
 
と言って残っていた5人は各々タオルやシャンプーなどを持ち、おしゃべりしながら、お風呂の方に行く。
 
それで脱衣場に入り、更におしゃべりしながら、服を脱ぐ。そして5人は浴室との間のアルミサッシを開け、中に入った。
 
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浴槽の中に入っていた人物が驚いたように振り向く。
 
「え?」
「あ!」
 
「千里!?」
「あ、すみません。私長く入りすぎてたかな?」
 
と言って髪を頭の上にまとめあげてクリップで留めた千里が慌てて浴槽から立ち上がる。
 
「まだ入ってたの〜?」
「ごめんなさーい。髪洗ってる内に時間経っちゃったかな? 少しぼーっとしてたかも」
 
それで千里が浴槽からあがり、洗い場の方に置いていたタオルを取りに行こうとした所で、久子に停められる。
 
「ちょっと待て」
「あ・・・」
「その身体をよく見せなさい」
「恥ずかしいですー」
 
「千里、おちんちんは?」
と友子が訊く。
 
「あ、えっと。部屋に置き忘れてきたかな」
と千里。
 
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「置いとけるもの!?」
と一同。
 
「これ、胸も男の子の胸じゃないよね」
と節子が千里の胸に触る。
 
「微かに膨らんでる」
「乳首も立ってるし、乳輪もけっこう大きい」
「小学5年生くらいの女の子の胸って感じ」
 
「千里って3月生まれ、早生まれだから実は小学6年生と大差無いはずなのよね」
「だったら、このくらいの胸も充分誤差の範囲」
 
「おちんちん無いみたいだし、胸も膨らんでるってことは、女の子なのでは?」
「ってか、その身体どう見ても女の子の裸にしか見えないんですけど」
 

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千里はあがろうとしていたのだが、私たちが身体を洗うまで待ってなさいと言われて、結局浴槽に逆戻りである。やがて他の子たちも浴槽に入ってくる。
 
「結局実は千里って性転換済み?」
と房江が訊く。
 
「その疑惑は小学生の頃からあったんですけどねー。この身体を見る限りはやはり手術済みにしか見えないなあ」
と数子が言う。
 
「だったら秋の大会はふつうに女子チームの選手として出場してよ」
「うん。千里が入るのと入らないのとで戦力が全く違うもん」
 
「いや、手術はしてないですよー」
「だったら最初から女の子だったとか?」
「まさか」
 

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「千里さ、生理用品入れを持っているよね。あれ何入れてるの?」
「普通にナプキンとパンティライナーですけど」
 
「それ普通なんだっけ?」
「女の子なら普通では?」
「要するに千里って生理がある?」
「えっと、どうかな」
 
「ねぇ。千里、オナニーする時って、指をどういう形にする?」
 
何だか大胆な質問が出る。
 
「えっと、こんな感じ?」
と言って、千里は右手の指を伸ばしてみせる。
 
「それでどうやってオナニーするんだっけ?」
「え?あのあたりに指を当てて、ぐるぐると回すかなあ」
「回転運動なんだ?」
「往復運動ではないのね?」
「何かを握ったりはしない?」
「何握るんですか〜?」
 
「確かにさっき見た感じでは握られるようなものは付いてなかった」
「なんか今は手で隠してるけど」
「だって・・・」
 
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「千里ってそもそも学校でも女子トイレ使っているし」
「だって男子トイレには入れてもらえんいかだもん」
「入れてもらえないというより、男子トイレが利用不能な身体なのでは」
 
「立っておしっこなんて出来ないけど」
と千里。
 
「ふむ」
「立って《しない》のではなく《出来ない》というのがポイントかな」
「なるほど」
 

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「でもさあ。私たちと一緒に今、浴槽に入ってて、あまり恥ずかしがってる雰囲気が無いと思わない?」
 
「あ、そうそう。恥ずかしいと言っている割りに、全然恥ずかしがってない」
 
「恥ずかしいですー」
「嘘つけ」
 
「なんか女子と一緒にお風呂入ることに慣れている気がする」
 
「千里は小5の宿泊体験では女子と一緒にお風呂入ってますよ」
と数子が言う。
 
「ほほお」
「前例もあるのか」
 
「あれは拉致られたんですよー」
「あの時もお股隠してたけど。みんなは当時、おちんちん付いてるのを見られたくないから隠していると思ってたけど、実は付いてないことを見られたくないから隠していたのかも」
 
「なるほどー」
 
「よくこぼれないように隠しておけるね、なんて言われてたけど、そもそもお股に何も無いのなら、簡単に隠せますもんね」
「確かに」
 
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「千里は、小4のキャンプ体験でも、女湯に入った疑惑があったんだよね」
 
「男湯に入ってますよー」
「いや、この身体で男湯に入れる訳が無い」
 
「だいたい千里なら、男湯の脱衣場に入っていっただけで追い出されるはず」
「そうそう」
 

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女の子たちの強化合宿(7)

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