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■女の子たちの陰陽反転(5)

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(C)Eriko Kawaguchi 2014-03-15
 
日曜日は父が自宅に居るので、千里は自分のセーラー服を荷物に入れて体操服で家を出て、町のショッピングセンターのトイレでセーラー服に着替えて会場に入った。
 
「おお、千里ちゃん、ちゃんと女子中学生に見える」
と節子が何だか喜んだ風に言う。
 
「いや、ふだんの体操服でも普通に女子中学生に見えてる」
と久子が言う。
 
千里のセーラー服姿は、男子のバスケ部員にも好評で
 
「村山、もう授業にもそれで出ろよ」
「その制服なら髪を切らなくても何も言われないぞ」
 
などと言われた。そうそう。本来男子は短髪にしなければならないところを、千里は4月に風邪?を引いて病み上がりなので体調が回復したら髪を切ります、などと言ったまま、その後、特に注意されないのをいいことに、いまだに髪を切っていないのである。
 
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普段は髪を結んで学生服や体操服の中に押し込んでいるので、気をつけて見ないと千里の髪が長いことには気付かない。しかし実は髪は胸の付近まであるのである。今日はセーラー服を着ているのでその髪を垂らしている。
 
貴司が少しボーっとしてこちらを見ているのを見て、千里は心が躍った。
 

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開会式では参加チームの中高生が全員制服で整列する中、ふつうの開会式のように式次は進行する。ただ、大会役員からの注意があった後で、ルメエラ大使のおことば(きれいな日本語だった)があり、今回の大会から成績とは別に、特に健闘したチームに《ルメエラ杯》が贈られることになった旨を大会役員がコメントした。
 
開会式が終わった後で、各チームともユニフォームに着替える。これは女子は隣接する武道場が着替え場所に割り当てられていたが、男子はもうその付近で適当に着替えていた。
 
千里もチームメイトと一緒に女子更衣室に指定されているその武道場に行ったが、節子さんが「ん?」という表情で千里を見ている。同学年の数子は小学校の時に千里の下着姿を見たことがあるので、ニヤニヤしている。
 
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そして千里がセーラー服にブラウスを脱いだ下に、ブラを付けていて、下もショーツを穿いているのを見て節子さんは「ほほぉ」などと言っていた。
 
「千里、おっぱいが無い」
「お奉行様、それはお情けを」
「千里、おちんちん付いてないみたいに見える」
「女の子におちんちんはありません」
 
千里はすぐに(ユニフォームである)体操服を着てしまったが、そういう下着姿をチームメイトに曝したことで、千里はより普通に「女子」として彼女たちに受け入れられてしまった感もあった。
 
「ね、ね、その髪を見ていたら三つ編みしたくなった。していい?」
などと友子が言うので、やらせる。
 
「千里、小学校の頃もよく友だちにそうやって髪で遊ばれていたね」
などと同学年の数子が笑って言う。
 
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中学生のバスケの試合は、本来8分ピリオドを4回まで行うのだが、今日のフェスでは、1日で全試合を済ませるため、6分ピリオド2回(休憩2分)の特別ルールになっていた。千里は第2ピリオドに出てと言われた。
 
最初の試合。相手は他の町の女子高チームだった。体格差がかなりある。こちらは千里は165cmあるものの160cm超は節子さんの162cm、房江さんの161cmのみで、他はみな150cm台である。しかし向こうはスターティングメンバーが全員167-8cm以上ある感じ。
 
最初から圧倒される。向こうのパスは通るがこちらのパスはことごとく途中で停められる。最初の2分で既に12対0と圧倒的である。
 
節子さんがタイムアウトを取った。時間は20秒である。千里も含めて円陣を組む。
「これ圧倒的。千里出て」と節子さん。
「はい」
「誰と交替?」と房江さん。
「数子代わって。これ遠くから撃たないと、勝てない」
「OKです」
 
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数子はSF(スモール・フォワード)で接近戦の方が得意である。ただし今日は体格差で負けていた。
 
選手交代を申請して数子の代わりに千里が入る。
 

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ゲーム再開。
 
相手チームが攻めてくる。節子と房江のふたりがかりで停めて、相手がパスしようとした所を久子がたくみにスティール。そのままドリブルで駆け上がる。友子と千里のふたりは指示に従って先に駆け上がっている。相手は長身の千里を警戒してそちらをガードに来る。そこで久子が友子にパス。そのままシュート。入って3ポイント!
 
相手が攻めてくる。がパス相手を探していた所をいきなり久子が相手の手の中からスティール。そして千里に山なりの高いボールでパス、千里はそれをジャンプして取って、着地後、そのままシュート!また3点ゲット!
 
とにかく相手の隙を突いてボールを取ったり、複数で行って停めたり、あるいはリバウンドで長身の千里がボールを押さえたりして、その後主としてPG(ポイントガード)の久子がドリブルでフロントコートに運び、友子か千里が遠くから撃つ、というパターンで、相手にできるだけ「プレイさせない」ようにして、試合を進めた。
 
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シューターが2人いて、相手の動きを見て久子がどちらかにパスするので、向こうとしてもその両方はガードしきれない感じであった。
 
それで第1ピリオド終了時点で16対12まで追い上げた。
 

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第2ピリオドは前半、友子を休ませる。友子は実は10分程度以上続けてプレイするとシュート精度が落ちる癖があるのである。
 
友子が居ないと、こちらの得点パターンは久子のドリブル→千里のシュートというのがメインになってしまうので、完璧にそれをガードされる。しかしそこにガードが集中する隙を突いて、今度は節子・房江の長身コンビが手薄になった相手ゴール下に攻め入り得点するパターンを作った。
 
これで第2ピリオドの前半まで行った所で22対16と何とか食らいついていた。
 
ここでSG(シューティングガード)の友子が復帰する。第1ピリオドの後半でも見せたダブルシューターのパターンが復活する。節子と房江の3年生コンビは防御や相手の隙を狙ってボールを奪うのに集中する。
 
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残り30秒まで行って、26対25。どちらに転んでもおかしくない状態。そこで相手が攻めてきて乱戦の末、シュートを決める。28対25。残り10秒。
 
久子がドリブルで駆け上がる。ふたりのシューターを見比べて友子にパス。友子が撃つ。。。が、相手選手がそれを停めようとして手が友子の腕に当たった。
 
しかしそれでも友子の撃ったボールは大きな弧を描き、ゴールに吸い込まれる。同点! そして・・・・。
 
「バスケットカウント・ワンスロー」
 
友子のゴール(3点)は認められた上で、相手のファウルが認定されてフリースローを1本もらえるのである。残り時間は2秒。もうこのフリースローで全てが決まる(引き分けの場合はジャンケン)。
 
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友子がフリースローラインに立ち、ボールを数回床に打って気持ちを鎮める。
 
ボールを構えて、
 
撃つ!
 
ボールはきれいな弧を描いて・・・・
 
ゴール!
 
やった!
 
千里は思わず隣に居た久子と抱き合って喜んだ。
 

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残り時間2秒の時計がスタートし、相手チームはいちかばちかでバックコートからの超ロングシュートを撃ったが、さすがに外れた。
 
29対28でS中学の勝利であった。
 
整列して「ありがとうございました」と挨拶し、お互いに握手した。
 
「勝った、勝った。高校生に勝てたって凄い」
「まあ、向こうも全開ではなかったし」
「そそ。あそこの高校は後半追い上げパターンが多いんだよ。今日は前半だけで終わってしまったようなものだから調子が出る前に終わってしまった」
 
「へー」
「運が良かったですね」
「運も実力の内」
 

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S中男子チームの試合を観戦する。田代君はベンチに入っているが、鞠古君はやはりベンチに入っていない。会場にも見当たらない。
 
こちらも近隣の高校生の男子チームと当たっていたが、貴司を中心に速攻パターンでどんどん点を奪う。ロングパスとロングシュートがことごとく成功する。田代君も出番が来ると、1年生ながら、さすが小学校の時のエースの貫禄で、よくリバウンドを拾い、よくシュートを撃っていた。
 
このチームは割と点数を取られること自体は平気という感じで、防御に使うエネルギーを節約して、その代わりこちらもどんどん点数を取るという主義のようである。それで結局58対32で快勝した。短い試合時間でどうやってこんなに点数が入ったんだ?と思うくらい、息もつけない試合だった。
 
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この日、S中の女子チームは2回戦で同じ市内別の中学の男子チームと当たり、かなり頑張ったものの、30対21で負けた。S中男子チームの方は準々決勝まで行ったところで、4月に準決勝で対戦した相手にまた負けて、BEST8に終わった。
 
試合が終わった後、千里はアイコンタクトで(?)貴司と一緒になり、2人で散歩がてら歩いて帰った。ふたりが合流したのは会場から、かなり離れた場所だったので、この日ふたりが一緒に帰ったのに気付いた人は少ない。
 
「千里、セーラー服姿が凄く可愛い」
「えへへ」
「学校にもそれで出てくるということは?」
 
「それやると、親が学校に呼び出されてあれこれお話し合いになっちゃうからさ。お父ちゃんがそんなの認めてくれるとは思えない。海の男だもん。下手すると殺されかねない」
 
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「うーん・・・。でも千里、いつかはカムアウトする必要あるよ」
「そうだよねー」
 
実際に千里が自分の性別のことをきちんと父に言ったのは、もう20歳をすぎて、性転換手術を受ける直前であった。
 
「でも貴司大活躍だったね。貴司ひとりで1回戦で22点、2回戦で18点、3回戦で24点、準々決勝でも12点取った」
と千里は言った。
 
「よく数えてたね!」
と貴司はびっくりしていた。
 
「だって好きな人の活躍は見てるよ」
 
「あっと、僕はあまり数字に強くないから点数までは覚えてないけど、千里も1回戦、2回戦、たくさん点数取った」
 
「2回戦で負けちゃったけどね」
「まあ相手は男子チームだし、仕方無い」
 
「でもこの大会良いなあ。私も堂々と出られる」
「良かったね。でも千里、かなり身体能力上がっている気がする」
「毎日練習してる効果かな」
 
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「ちょっと触っていい?」
と言って貴司は千里の身体のあちこちに触る。ドキドキする。あ、えっと、そのまま抱きしめてくれてもいいけどなあ。
 
「筋肉は付いてるけど、脂肪もすごく豊か。基本的に千里のお肉の付き方ってやはり女の子っぽい」
 
「そういう体質なんだろうね」
と千里は言って微笑んだ。
 
そういうお肉の付き方してるのは、もしかしたら鞠古君の代わりに女性ホルモン注射を打ってるせいかもという気もするが、それはさすがに知られたくないな。
 

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のんびりとおしゃべりしながら歩いていて、町の中心部近くまで来たとき、貴司の携帯が鳴った。
 
「あれ、母ちゃんだ。もしもし・・・」
「うん・・・・あ、分かった。じゃ、そちらに寄るよ」
 
と言って電話を切る。
 
「何か用事?」
「うん。母ちゃんが大量にサクランボもらったらしくて、取りに来てというから」
「へー」
「あ、千里も一緒に来いよ」
「えーー!?」
「一度母ちゃんに紹介しとくから。今日はセーラー服だから、凄く都合が良い」
 
確かに学生服を着た子を連れて来て「僕の彼女」なんて紹介したら親が仰天するだろう。
 
「でも恥ずかしいー」
「何も結婚しますって紹介する訳じゃないから」
「あはは」
 

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