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■女の子たちの秋の風(3)

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教頭先生たちとの話し合いを終えて教室に戻ろうとしたら
 
「あ、村山君、担任にも報告してくるように」
と言われるので職員室に行き、担任の先生に合宿終了の報告をした。
 
「村山、大変そうだけど、これ合宿に行っていた間の宿題」
と言って、どーんと大量のプリントを渡される。
 
「□□大学の医学部を受けるんだろ? これは明日までに提出すること」
「こんなに大量にあるのに明日までなんですか〜?」
と千里はさすがに悲鳴をあげる。
 
「じゃ明後日までに勘弁してやる」
「頑張ります」
 
「それからこれセンター試験の志願票」
「もう提出するんですか?」
「提出は10月になってから。でも9月中に集めて学校で10月になったらすぐ提出するから」
「ああ、学校でまとめて提出なんですね」
「そうそう。現役生は学校経由。浪人生は各自」
「へー」
「取り敢えず受験料をH銀行で振り込んで窓口でスタンプ押してもらって。それを志願票に貼らないといけないから」
「分かりました。じゃ今日の昼休みにでも銀行に行ってきます」
「ATMじゃダメだからな。窓口で振り込んでスタンプ押してもらうこと」
「分かりました」
「忘れないように、払い込んだらすぐ記入して。お前忙しいから、志願票も今日明日には提出」
「了解しました」
 
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それで千里はその日の昼休みに学校を抜け出して近くのH銀行の支店まで行き、お金を2万円下ろしてから、受験料の支払いを済ませてきた。
 
その振込票の控えを持ち帰って、まずは内容を記入する。
 
担任の先生が鉛筆で書いてくれている高校コード・高校名をボールペンで記入する。全日制・普通科・卒業見込みを選択。氏名・性別・生年月日を記入する。
 
ムラヤマチサト・村山千里と記入、女に丸を付け平成03年03月03日と記入していたら京子から質問が入る。
 
「千里、性別は女でいいんだっけ?」
「私、女の子だよ」
 
「千里、うちの学校では女子生徒として登録されているから、志願票も女にしておかないと、まずい筈」
とそばで鮎奈が言う。
 
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「あっそうか」
 
「千里はちゃんと女子大生になるんだね」
「今は女子高生だから」
 
「だけど毎年生年月日間違い・性別間違いってあるらしいね」
「なぜそんなのを間違う?」
 
「いや自分の生年月日をしっかり記憶していない人って割といる」
「ああ、訊く度に違う答えが返ってくる人っているよね」
「しかし性別を間違うか?」
「それわざとじゃないの?」
「きっと受験するまでにその性別になっちゃえばいいんだよ」
「ふむふむ」
 

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千里は結局9月2日から5日までその週、学校を休ませてもらった。本当はそれでなくても8月下旬を休んでいるので出て行きたかったのだが、学校に出て行っていては、とても雨宮先生を連れ戻しに渡米した新島さんの仕事の代行ができないのである。
 
仕事依頼のFAXやメールは1日に10件くらい入る。入ったらすぐに新島さんが「お仕事セット」として羽田空港で渡してくれた作業依頼可能な人のリストから「優先順」に選んで作業ができるかどうかの打診をしてOKがもらえたら依頼を掛ける。このやりとりが1件につき結局2−3時間取られる。当然次の依頼とオーバーラップするので頭の中が混乱しそうだ。
 
《きーちゃん》が指示した形式の作業進行表を書きながら進めていく。新島さんはよくこんな作業を個人でやりながら、自分の作曲作業もこなしていたものである。こんなの会社化してよ!と思うのだが、この手の作業は個人間の信頼関係が大事であり、芸術家は概して、事務的・機械的に処理されることを嫌う。特に雨宮一派にはそういう性格の人が多い。「私は規格品の作曲家は要らない」といつか雨宮先生は言っていた。
 
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千里もメールのやりとりだけでは済まずに何度か直接依頼先と電話で会話したが、千里が「新島さんの急な海外出張で作業代行している鴨乃清見です」と名乗ると「おお、鴨乃さんですか!」と言って信頼してくれたようである。
 
なおこの1週間、千里の自宅FAXの発信元番号には、新島さんのマンションのFAX番号を設定している。それも《きーちゃん》がそうしろと指示したものである。
 
そしてそんな作業をしながら、千里は担任から渡された「宿題」をこなしていた。取り敢えずオーストラリア遠征中の分といって渡されたものは約束通り9月3日の夕方までに書き上げて提出に学校まで行ってきたが「じゃ次はこれ」と言ってまた渡され、それを月曜日までに頑張って仕上げた。
 
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またこの時期、国体チームの練習を毎日早朝に朱雀でやっていたので、千里は学校を休んでいるにも関わらず!早朝6時に朱雀に出かけて行き、1時間ほど同じ国体代表の暢子・留実子・薫・雪子、付き合ってくれた揚羽・絵津子・ソフィア・不二子・紅鹿と一緒に汗を流した。ちょうど10人いるので国体組と在校組に別れ、雪子/千里/薫/暢子/留実子、不二子/ソフィア/絵津子/揚羽/紅鹿という組合せで試合形式の練習をたくさんした。
 
不二子はたまたまポイントガードが居ないのでそのポジションに入ったのだが対戦していて薫が言う。
 
「不二子ちゃん、背丈があるからパワーフォワード登録だけど、結構ポイントガードの才能もあるね」
 
「でも私、ドリブルあまりうまくないし」
「そういう技術的なものは練習すれば上達する。ポイントガードはむしろ性格なんだよね」
 
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「札幌P高校の佐藤さんとかもチームではセンター、U18ではパワーフォワードとして登録されているけど、性格的にはガードっぽい面があるんだよね」
 
「いわゆるポイントフォワードってやつだよね」
 
「千里さんなんかも中学の頃はあまりドリブルうまくなかったんですよ。それを猛練習でここまで上達させてますから」
と雪子が言う。
 
「うん、千里は中学の頃はドリブルしながら走っていてミスって蹴ってしまったりとか、ボールがどこかに行ってしまったりとか多かったし、隙があったからかなりスティールされてた。でも高校に入った頃から見違えた」
と留実子も言う。
 
「千里さん、どんな練習したんですか?」
「5km, 10kmの道をひたすらドリブルしながら歩いたのが大きかったかな」
「道路で練習したんですか?」
「ううん。雪の上」
「雪の上のドリブルってボールが思わぬ方向に飛んで行きますよね」
「うん。でも根性で追いついて継続する」
「そうか。追いつけばいいんだ」
「そうそう」
 
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「でも雪が降るまでまだ時間があるなあ」
「シベリアにでも行く?」
「暖かいラーメンでもあれば」
「そこはカップヌードルで」
「お湯はどうするんですか?」
 
「だけどああいう寒いところではトイレするのも大変みたいね」
「ああ、特に女子は大変だよね」
「そうそう。男はちんちん出せばいいけど、女は腰の付近を露出する必要がある。それだけで凍えてしまう」
 
すると留実子が言う。
「おちんちん付ければいいんだよ。便利だよ」
 
「そういえばサーヤさん、インターハイで審判におちんちんを見とがめられましたね」
と絵津子。
 
「うん。ふつうは目立たないように気をつけてるんだけどね。サポーターがずれちゃったんだよ」
 
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「おちんちんってどうやって付けるんですか?」
と不二子。
「教えてあげようか?」
と留実子。
 
「ちょっと興味あるなあ」
「でもお風呂入る時に気をつけないと、痴漢で捕まるから」
「サーヤはそれ騒ぎになった前歴ある」
と千里が言った。
 
千里が7時すぎに朝の補習にやってきた生徒たちと入れ替わりに下校していくので「お前何やってんの?」と数学の先生から言われた。「すみませーん。ちょっと集中講座に出ているので」などと言ったら、2日目に会った時に「じゃ、ついでにこれもやっておけ」と言って微積分とベクトルの練習問題をどーんと渡された。
 

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9月3日(水)。&&エージェンシー。まだまだ日曜のライブの後処理の作業で事務所内が追われていた時、先月でParking Serviceを辞めたミッキーが友人らしき女性を伴って事務所を訪れた。
 
「おはようございます」
「おお、おはようございます。ミッキーちゃん、先日のライブにビデオ・メッセージありがとね。あれで随分盛り上がったよ」
 
「いえ。急に辞めちゃったから、ほんとに申し訳無かったです。それも後から聞いたら、ほかにもドドドっと辞めたり入院した子が居て、びっくりしました。先週の土曜日にはテッカンのお見舞いに行ってきたんですよ」
 
「元気だったでしょ?」
「元気すぎて拍子抜けしました」
 
「怪我で入院すると、エネルギーはありあまってるから、結構暇みたいね」
 
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「ところで社長、何かお仕事とか無いですよね?」
「は?」
「ミッキー、バンドでデビューするんでしょ? Purple Chaseだったっけ?」
「それが事務所と決裂しました」
 
「えーーー!?」
「私たちはポップロック寄りのハードロックがやりたかったんですけど、向こうはヘビメタを要求するんですよ」
「なるほどねー」
 
ハードロックとヘビーメタルはひとくくりにされることもあり、そのどちらとも言えるようなバンドもあるにはあるのだが、結構両者の音楽やパフォーマンスに対する志向性には深い溝があるのである。
 
「かなり話し合ったのですが、同意できずに結局契約書にサインしませんでした」
「ありゃりゃ」
「更にドラムスの子を一本釣りされちゃって」
「ああ・・・」
 
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「彼女がうちのバンドのメインボーカルだったんです。そもそも向こうはその子が欲しかったみたい。彼女だけ単独で契約書にサインしました」
「でもドラムスだけじゃバンドにならないでしょ?」
「歌手として売りたいみたい。歌うまいもん」
「なるほど」
「バンドの1本釣りって、よくあるパターンなのよねぇ」
と白浜さんが言う。
 
「それで私と、こちらは友人でベースの貴子というんですけど、もし何かの伴奏とかの仕事とかでも無いかなと思って。今すぐでもなくてもいいんですが、そういう話があったらお声を掛けてもらえないかと思って来たんですよ」
 
「分かった。気をつけておくよ」
と斉藤社長。
「ミッキーちゃん、Parking Serviceに復帰する気はないよね?」
と白浜さんが言うが
「すみませーん。さすがに2時間、3時間踊り続けるのは体力限界。あれって20歳までですよ」
とミッキーは言う。彼女は22歳である。
 
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すると近くに居た麻生杏華がふたりに声を掛けた。
 
「あんたたち、ギターとベース、どのくらい弾くの? ちょっと聴かせて」
「あ、はい」
 
それで斉藤・白浜も含めて、事務所内の防音室に入り、ありあわせのギターとベースを使ってふたりはミッキーの自作曲を演奏した。
 
パチパチパチと麻生さんが笑顔で拍手する。
 
「うまいじゃん!さすがハードロックを名乗るだけあるね」
 
「2年くらい前にクリッパーズのnakaさんと対談する機会があってその時にnakaさんがおっしゃってたんですよ。ハードロックというのは演奏能力の高さが必須条件だって。確かにクリッパーズってみなさん本当にうまいもん。nakaさんが言うにはへたくそなパンクバンドは存在しえてもへたくそなハードロックバンドは存在しえない。技術力が無い時点でハードロックじゃなくてただの騒音だって。だからnakaさんに騒音と言われないようにけっこう頑張って練習してたんですよ」
 
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「あはは。騒音といえばサウザンズみたいなのでしょ」
と麻生さん。
「あれはさすがに無茶苦茶ですね。そもそも楽器の音をチューニングしてないし」
とミッキー。
 
「あるプロの女性ギタリストが一時期サウザンズにハマってて、スコア買ってきて練習しようとしたら、印刷がミかファか分からない所があったらしいです。CDで繰り返し聴いてみても音が微妙だし、それで直接会う機会があった時に尋ねてみたら、お答えが『どっちでもいい』と」
と貴子が言う。
 
「ありそうな話だ」
と白浜さんも言う。
 
「まあそれでね。ギターとベースを探していたバンドがあるんだけど、あんたたち参加しない? ギター・ベース・ドラムス・キーボードにボーカル2人。まあ音楽はParking Serviceより少し本格志向になると思うから、あんたたちの言うハードロックにはむしろ近いかもね」
と麻生さんが言う。
 
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「ほんとですか?ぜひやりたいです」
とミッキーは答えた。
 

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女の子たちの秋の風(3)

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