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■女の子たちのGoodbye Boy(6)

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「でも見た目女の子に見えるし、女子でもいいんじゃない?」
「今N高校女子、凄く充実してるけど、その子まで入ると凄い強力になりそう」
 
「4月から男子チームに合流する予定って言ってたよね?」
「うん。まあ」
「でも、戸籍上男でも、身体が既に女の子になってるなら女子チームに合流したら?」
 
「うちは切磋琢磨できるチームが道内にあると嬉しい」
とP高校関係者から声が出る一方で
 
「これ以上N高校が強くなったら、北海道2強時代になってうちはインハイの夢が遠くなる」
などと言っている人たちもいる。
 
「でもその身体で男子の試合に出たら、絶対審査対象になると思うよ」
「うんうん。実質女の身体で男子の試合に出たら相手チームがやりにくいもん」
「ホールディングとか安心してできないよね」
「いや、ホールディングは反則なのだが」
 
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「村山さんの亡くなったお兄さんが、それでトラブってたよね?」
と話は千里の方に飛んでくる。
 
「えっと・・・」
と千里はどう答えていいか戸惑う。
 
「村山さんのお兄さんは睾丸癌の治療のために身体が女性化していたって話でしたよね?」
「治療のために、睾丸も陰茎も取って、女性ホルモンの投与でおっぱいもかなり膨らんでいたとか」
 
まだその都市伝説(?)は生き残っていたのか!?
 
「それでお兄さんをホールディングした男子選手が、まともにバストをつかんでしまって『ぎゃっ』と言ったとか」
 
「でも村山兄妹のお母さんが、全日本の凄いシューターだったんだって?」
「なんか1975年の世界選手権で日本女子が準優勝した時に、勝利に貢献したって聞いた。当時まだ中学生だったのに日本代表になったんだって」
 
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何それ〜!?初耳だよ!
 
佐藤さんや溝口さんなど、真実を知っている人たちが苦しそうにしている。どこまで噂が暴走するのか放置している!?
 

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「だけど歌子さんは、やはり男子として参加すべきか女子として参加すべきか、きちんと一度協会の審査を受けた方がいいと思う」
という意見が出る。
 
「それ私も言ってるんですけどね」
と千里も言う。
 
「あ、そうだ。私の従兄が面白いもの開発したらしいんですよ。バッグに入れたままだったから持ってこよう」
と言って、D学園の早生さんが脱衣場に戻って、何やら小型のテスターのようなものを持って来た。
 
「浴槽に浸かったままやると感電するから、ちょっとノノちゃん上がって」
「何何?」
と松前さんが浴槽から上がる。
 
「この端子、左右の手で1本ずつ持って」
 
針はほとんど振れない。
 
「これ針が大きく振れたら男、ほとんど振れなかったら女なんだって」
「へー」
「こんなに男らしいノノちゃんでも実は女」
と早生さん。
「こら、殴るぞ」
と松前さん。
 
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「面白そう、やらせてやらせて」
と言って、橘花や佐藤さん、宮野さんなど長身の女子が端子を握るが針は全く動かないか、動いてもあまり大きくは振れない。
 
「男の子のサンプルが欲しいな」
「男湯から誰か連行してこようか」
 
この子たちならやりかねんな。
 
「あ、昭子ちゃんで試してみよう」
 
ということで昭子が端子を握ると、針は大きく振れた。
 
「故障していた訳ではないようだ」
 
「それどういう原理?」
「体内の臓器の電気抵抗が男女で違うのを利用しているらしい。まだ試作品だから判定ミスったらごめんねという話だった」
「つまり男性の臓器を持っていたら針が振れる訳か」
 
「ごめんなさい。実はボクまだ睾丸を完全には撤去してないんです」
「ああ。停留睾丸ってやつでしょ?」
「お股の見た目は女の子だもんね」
 
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まあ体内に存在しているよね。
 
「睾丸も陰茎も取って、性転換手術している人でも前立腺とかが残っているから針は少し振れるらしいよ」
「ほほぉ」
 
「そうだ、性転換手術済みの歌子さん、やってみよう」
 
と言われて、薫が頭を掻きながら、端子を持つ。
 
針は3分の1くらいまで振れた。
 
「あ、これがまさに前立腺だけ残っている状況だと思う」
「なるほど」
 
その時薫は少し考えるようにして
「千里、やってみなよ」
と言った。
 
それで千里もその端子を握ってみた。
 
針はぴくりとも動かない。
 
「間違いなく天然女性みたい」
「ふむふむ」
 
「特にこの針が全く動かない状態は卵巣が正常機能しているのを表すんだって」
「へー!」
 
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「村山さん、生理は規則的に来てるでしょ?」
「うん。きれいに28日周期で来てるよ」
「やはり」
 
「針が少し動く人は、生理不順とか抱えていたりPMSが重かったりするらしい」
と早生さんが言うと
 
「それ心当たりある」
と針が少し動いた子たちが言っていた。
 
薫が千里を見て考えるようにしていた。
 

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エンデバー2日目は午前中スクリーン・プレイやそのバリエーションになるピック&ロール/ピック&ポップの考え方を説明し、練習する。P高校やL女子高のメンツは当然知っていることだが、弱小校から参加している子の中には
 
「そんな鮮やかなオフェンス方法があったのか!」
などと言っている子もいた。
 
「この合宿って、道内の高校全体の底上げになるんですね」
という声が出る。
 
「そうそう。それで今よりもっとハイレベルな戦いになっていく。最終的には日本女子代表が世界一になるための道」
 
「世界一かぁ」
「アメリカとかロシアを華麗に倒したいね」
「そうなるとスリーの確率をあげないと」
 

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その時、登山さんが
「スリーって別に確率じゃないよね。入るか入らないかだよね」
と発言する。千里も
「同感。入る時は確信持って入るんだよね。入らない時も撃った瞬間分かる」
と言う。
 
「うん。シューターさんにはそういうこと言う人が結構居る」
と指導しているコーチも言う。
 
「なんか理論的には考えにくいんだけど、スリーの達人さんたちのシュート感覚ってそんな感じみたい」
 
「そのあたりの感覚が無いから私はスリーを外すんだろうな」
と佐藤さんが言う。佐藤さんは結構スリーを放り込むのだが、自分はシューターではないと感じているようである。
 
「でも上手なシューターさんのシュート見てると、けっこう伝染するみたいだよ」
と登山さんは更に言う。
 
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「うちも空川を今教育中だけど、N高校さんも村山さんの下に湧見さんと川中(結里)さんを付けて教育中でしょ?」
「そんな感じ、そんな感じ」
 
「やはり生で見ると違うみたい。私も1年上の浜川さんのシュート見て育ったから」
「でも浜川さんより優秀になったね」
「うん。結果的にスターターの座を先輩から奪った形になってちょっと気は咎めたけどね」
「いや、後輩に抜かれるのは問題無い」
「うん。そのくらい伸びてくれると教え甲斐がある」
「そもそも女子の体力のピークは中3から高1くらいの所にあるから、高2高3は体力では若い子に負けるんだ」
 
「まあ本音としては自分が出たいけど」
「だからといって、後輩の方が優秀なのに学年優先で出してもらうと、逆にプライドが傷つく」
「だからそういう気持ちはぐっと抑えて、自分も練習に頑張る」
 
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「それでも勝てなかったら性転換して男になって男子チームに参加で」
「マジ?」
「いや、P高校さんとか、N高校さんやM高校さんは男子と女子で試合をしたら、女子が勝つでしょ?」
 
「うちは勝負にならないからまずやらないなあ」
と佐藤さん。
 
「うちはよくやってるけど、まず男子は勝てない」
と橘花。
 
「ああ。うちも年末に練習試合した時は女子が勝ったね。その時は歌子は男子の方に入れたんだけど」
と暢子が言うと
 
「えー?歌子さんを男子に入れても、女子が勝つんだ」
「さすが」
などと声が上がる。
 
「男女の競技を分けるのは、男子の方が体格的に強いからというのもあるけど、やはり試合中に身体の接触を避ける意味の方が大きいんじゃないかなあ」
 
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「ああ、野球とかは身体の接触が少ないから問題少ないかもね」
「ボクシングとかレスリングは男女でやりたくない」
「ラグビーとかアメフトも嫌だよね」
 
「レスリングでは国際試合で外人さんと戦うののシミュレーションで結構男子と試合するよ。男子選手がいやがるけどね」
「ああ、女子はわりかし平気だよね」
 
「男子チームに入っている女子アメフト選手というのもかつて存在した」
「うそ?」
「アイシールド21の小泉花梨のモデルになった人がいたんだよ」
「そうだったのか」
「凄いね、それ」
 
「バスケも身体の接触凄いから基本的には男女ではやりたくないよ」
「まあ強化の練習目的で男子チームとはやるけどね」
 
という声があちこちから出る。
 
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「歌子さん、やはり4月から男子チームに入ったら絶対トラブるよ」
などと言われていたら、薫の性別を知らなかったコーチが
 
「え?歌子さん男子チームに入るの?」
などと言われる。
 
「戸籍上男子らしいですよ」
「でも身体はもう女だよね」
「おっぱいも大きいもん」
「ただ最終的な手術がまだなんでしょ?」
「でも歌子さんと身体が接触したら女の子の感触だと思った」
 
そうなのだ。薫はここ2ヶ月ほどの間に急速に体質が女性化しているようで、脂肪の付き方などもかなり女性的になってきている。
 
「それだったら君、一度医学的な検査を受けてもらえない? 協会の方を通して連絡させるよ」
とコーチが言う。
 
「えっと・・・」
 
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「どこの都道府県か知らないけど、高校生で完全に性転換した選手ってのが数年前に居て東京まで呼ばれて精密検査を受けたらしいよ」
「へー! ほんとにいたんだ!」
 
千里の検査の件は医学委員会の数人の委員と選手登録の責任者にしか個人情報は明かされていないので多くの幹部は、当該選手がどこの都道府県の選手であったのかも知らない。
 
「歌子さんも、せっかく性転換したのなら、男子チームではプレイしたくないんじゃない?」
 
「実際最近、薫ってほとんどの練習時間、女子の方にいるよね」
 
となぜかM高校の宮子に言われる。実態は男子の方で練習していても、暢子や寿絵がこちらに昭ちゃんともども連行してきてしまうというのに近い。
 
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「うーん。。。困ったな」
 
「私、歌子さんと試合でマッチアップしてみたい」
などという声が強い子たちから出ていた。
 

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2日目の午後はポジション別の練習になった。シューティングガードは千里と昭子の他、L女子高の登山さんと空川さん、帯広C学園の武村さん、北見T高校の松橋さんと6人である。
 
みなシュート自体はうまい人ばかりなので、マークの外し方やスペースの見付け方などに関する講義とレッスンが主となった。
 
「マッチアップについては村山さん・登山さん・武村さんには教える事が無いな」
などと言われる。
 
「相手のどちらの足が出てるか見ろとか、一瞬反対に動いてからとか、そういう話は私たちのレベルではフェイントにしか使われないから」
 
「相手の呼吸を見てるよね」
 
「それでも私、村山さんに全然勝てない!」
と武村さん。
 
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「オールジャパンのエキシビション・マッチの千里ちゃんと花園さんの対決何度も再生して見てたけど、どちらもハイレベルすぎて分からんと思った」
などと登山さんは言う。
 
「でも私、佐藤さんには停められる」
「でも佐藤さんは花園さんに停められてたね」
と登山さんは笑って言う。
 
「それって相性の問題だろうね、そこまで行くと」
とコーチは言っていた。
 
一応まだマッチアップに関しては初心者の昭子、空川さん、松橋さんには基本的なルール上のことから教えていくが、松橋さんは「シリンダーって知らなかった!」などと言っていた。
 
シリンダーとは各プレイヤーの身体が入る仮想的な円柱であり、その中は上空も含めてそのプレイヤーが優先されて、そこに侵入して接触すれば侵入した側がファウルを取られる。
 
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「松橋さん、取り敢えずルールブックを読もう」
「どこに売ってますかね?」
「そちらの学校に無い?」
「見たことないです」
「じゃ後でそちらの顧問の先生に照会して無いようだったら1部送るよ」
 
「ルールも感覚で覚えて口伝で教えてる感じだからなあ」
「うちの顧問、この夏までショットクロックは30秒と思い込んでいたらしい」
「まだそんな人がいたのか」
 
30秒ルールが24秒ルールに変更されたのは日本の高校バスケでは2001年のインターハイ予選からであるが、競技団体によっては改訂が遅れた所もあったようである。
 
今回はエンデバー初参加の選手が多かったようで、この手の話がけっこう起きていた。
 

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