広告:清楚女子高校生セーラー服 XL MIRIPARIS-ミリパリ-コスプレ【あこがれ2】-初々しさにドッキ
[携帯Top] [文字サイズ]

■女子大生たちの路線変更(3)

[*前頁][0目次][#次頁]
1  2  3  4  5  6  7  8 
前頁次頁目次

↓ ↑ Bottom Top

9月11日(金)。千里がローキューツの練習から帰ってシャワーで汗を流していたら、貴司からメールが入る。
 
《もし時間取れそうなら、ちょっと来てくれない? 裁縫道具を持って》
 
裁縫道具ってなんだ!? 私、料理は好きだけど、裁縫はあまり得意じゃないよ〜、と思いつつも、やはり貴司から呼ばれたら千里としては行かずにはいられない。本当は毎週大阪に行きたいくらいだが、それはさすがに時間と体力が許さないところである。
 
まだ晩御飯を食べていなかったので、ジャーの中の御飯をおにぎりにし、昨日の残りのヒレカツをビニール袋に入れて、冷却剤と一緒に保冷バッグに入れ、荷物と一緒に持って出る。
 
当然のように近所の時間貸し駐車場に昨夜から駐めている自分のインプに乗り、カーナビに貴司の千里(せんり)のマンションをセットし、千葉北ICを駆け上って大阪へ向かう。
 
↓ ↑ Bottom Top

『こうちゃん、運転頼める?』
『いいよ』
 
ということで身体を《こうちゃん》に預けて千里は自分の神経を眠らせた。
 

↓ ↑ Bottom Top

途中貴司へのお土産を買うのに海老名SAで起こしてもらった以外は千里は熟睡していた。目を覚ましたのは夜の12時頃である。車は桂川PAに駐まったところであった。
 
運転してくれた《こうちゃん》に礼を言ってトイレに行ってくる。顔を洗って化粧水と乳液だけして、車に戻る。そして約40分で貴司のマンションに到達した。勝手知ったマンションなので、『自分が持っている鍵』と暗証番号で駐車場の入口を開け、来客用の駐車場に駐める。
 
そして部屋まで上がっていく。勝手に自分の鍵で開けて中に入る。
 
「やっほー、どうしたの?」
 
取り敢えずキスしてからお土産に買って来たケーキを渡す。
 
「わ、おいしそう。お茶を入れよう」
と貴司が言うが、当然入れるのは千里である。
 
↓ ↑ Bottom Top

紅茶でも入れようと食器棚を見たら、見慣れないフォートナム&メイソンの紅茶がある。
 
「これは?」
「あ、それ水曜日に緋那が持って来た」
「ふーん」
 
千里は気にせず、その紅茶を取り出し、自分が持ち込んでいた白磁のティーポットに入れ、やかんで沸かした熱湯をそそぎ入れる。これも自分が持ち込んだ深川製磁のペアカップに注ぐ。
 
「ケーキは甘いし、砂糖は要らないよね?」
「うん」
 
それでお茶を飲みながらケーキを頂く。
 
「美味しい、美味しい」
 

↓ ↑ Bottom Top

「あ、それでどうしたの?」
「いや、実はバスケットパンツの脇の縫い目がほつれちゃってさ。千里、よければ縫ってもらえないかと思って」
 
千里は腕を組んで考えた。
 
「ね、まさか用事はそれだけ?」
「うん。悪いとは思ったんだけど」
「その程度、緋那さんに頼んだら〜? 彼女近くに住んでるんでしょ?」
「近くってほどでもない。堺市に住んでるんだよ。南海と地下鉄を乗り継ぐから1時間半かかるみたい」
「私が千葉から出てくるには6時間掛かるから、それよりは近いでしょ」
 
「でもそういうのを緋那に僕が頼んでもいいの?」
「そのくらい気にしないよ。セックスするんじゃなかったらね」
 
「もう緋那とはあれ以来セックスしてないよ」
「そりゃ、セックスするような恋人がいるんなら、私は貴司とはさよならだから」
 
↓ ↑ Bottom Top

「ね、このあとセックスできる?」
「してもいいよ。でもその前にそのほころびを縫おうか。ついでに貴司のおちんちんの先っぽも縫い合わせちゃう?」
「それじゃ、おしっこする時に困るよ!」
 

↓ ↑ Bottom Top

千里はちょっと呆れたものの、ほつれてしまった所を持って来た裁縫道具できちんと縫い合わせる。敢えて3つに分けて縫い、どれかひとつの糸が切れても、全体に影響が出ないようにした。
 
「実は以前ほつれた時に緋那に頼んだことあるんだよ」
「うん」
「そしたら、試合開始と同時にそれが切れちゃってさ」
「あはは」
「ばらけそうになったの焦って手で押さえていたら、審判がゲームを停めてくれて、取り敢えず安全ピンを借りて押さえた」
「珍プレイ集に収録されそうだ」
 
「罰としてショーウィンドウの人形の代わりを2時間やらされた」
「貴司の会社ってほんとに楽しく運営されてるね」
 

↓ ↑ Bottom Top

外れた所を縫った後で、他にもあやしいところがないか、貴司のユニフォームを全部チェックした。濃い色の方のユニフォームの肩のところも、ほころびがあったので、そこを補強しておいた。
 
「まあ肩ならストリップする可能性はないけどね」
「いやでも助かった」
 
その後、貴司がお腹が空いてきたというので、ストックしているお肉で唐揚げを作り、一緒に食べる。
 
「唐揚げもお店で食べるのよりずっと美味しい」
「まあ市販の唐揚げ粉とかは使わないからね。ちょっとタレ作るのに手間がかかるけど」
 
「そうだ、関東選抜優勝おめでとう」
「ありがとう。でもまあ3〜4位の大会だからね」
「1〜2位の大会はたぶんレベルが違うよ」
「だと思う。もっと鍛えなくちゃ」
「千里の試合を見てみたいけど、なかなかそちらに行く時間が取れなくて」
「こちらの試合はだいたい土日だからね。そちらも試合やってるでしょ?」
「うん。連休みたいなのにはだいたい試合日程が組まれているんだよね」
 
↓ ↑ Bottom Top

「私がまだ男子だったら天皇杯とかで激突する可能性があったんだろうけどね」
「まあそれは仕方無いね。皇后杯目指すの?」
「さすがに無理だと思う。強い所たくさんあるもん。でもまた貴司と激突してたら、また試合後にキスしちゃってたかもね」
「それ自制する自信無い」
「ふふふ」
 

↓ ↑ Bottom Top

シャワーを浴びてからベッドに入り、その晩は貴司と3度結合してから眠った。
 
翌12日の朝は貴司が寝ている間にコンビニに行って豆腐を買ってきて、豆腐の味噌汁と、目玉焼きの朝御飯を作る。だいたいできた所でキスして起こす。
 
一緒に朝御飯を食べるが、貴司は
「こういうのって凄く幸せな気分」
と言う。
 
「私も幸せー。なんか今すぐ貴司の奥さんになってあげたいけど20歳になるまで戸籍の性別が直せないからなあ」
と千里は正直な気持ちを言う。
 
「千里って、結局いつ性転換手術受けたんだっけ? どうにもタイミングが分からないんだけど」
「そうなんだよねぇ。実は私もよく分からないんだよ」
「どういうこと?」
 
「3年後くらいまでには手術して女の身体になりたいんだけどね」
「・・・・・3年後も何も既に手術済みだよね?」
「まさか。まだ私男の子だよ」
「そういう無意味かつ目的不明の嘘をつく意図が分からないんですけど!」
 
↓ ↑ Bottom Top


千里はテーブルを立つと窓のカーテンを開け、外の景色を見ながら言った。
 
「私、行(ぎょう)をしているんだよ」
「行?」
「私の体力やスタミナはその行の成果だよ」
「何かしているとは思ってた」
「30年」
「30年?」
 
千里は振り返り、貴司を見て微笑んで言った。
 
「30年間行を続けることができたら、私、貴司に赤ちゃんをプレゼントしてあげられるかも」
 
貴司は千里の微笑みを無言で受け止めていた。そして言った。
 
「いいよ。30年後に僕たちの赤ちゃんを作ろう」
「うん」
と千里は笑顔で頷いた。
 

↓ ↑ Bottom Top

「でも僕もこないだ夢を見たよ」
「ふーん」
「僕と千里が子供と一緒に遊んでいる夢」
「へー」
 
「その子、スカート穿いてたけど男の子だと思った」
「・・・・貴司って、やはり女装っ子が好きなんだ?」
「えー!? 僕はノーマルだと思うけど」
「まあ、いいけどね」
 
と言って千里は微笑む。私たち長い付き合いだし、お互いが既に自分の理想のパートナー像になっちゃってるのかもね〜。でもだったら私、本当の女になったら振られたりしないかしら??
 
「だけど30年後か・・・。僕は50歳だし、千里は48歳だし。千里、その年齢で赤ちゃん産める?」
「卵子だけ提供して誰かに代わりに産んでもらったりして」
 
「・・・・千里卵巣あるんだっけ?」
「どうかな」
 
↓ ↑ Bottom Top

と千里は謎めいた微笑みを見せた。
 

その日は昼近くまでマンションでうだうだしていて、(貴司のマンションに置いている服に)着替えてから、今日練習試合のある神戸まで移動した。
 
「私の服、悪いけど洗濯してあの引出に入れといて」
「うん。今日僕も汗掻くしいっしょに洗っておくよ」
「頬ずりしたりしてもいいよ」
「僕はフェチじゃないよ!」
「オナニーに使ってもいいよ」
「・・・・」
「ふふふ」
 
緋那と恋人であった時期にオナニーでも逝けないと言っていた貴司だったが、彼女との恋人関係を解消して、千里との仲が事実上復活(建前上は友だち)したら、またふつうにオナニーでも逝けるようになったらしい。きっと男の人のEDって精神的なものが大きいんだろうなと千里は思う。
 
↓ ↑ Bottom Top

練習試合の後は、貴司はチームのメンバーと一緒に行動するようだったので、千里は手を振り合って別れてから、三宮の町を散策した。
 
唐突にメロディーが浮かんだので、手近なカフェに入り、コーヒーを頼んで飲みながら五線紙に書き込んでいく。音楽が流れていないので邪魔にならない。しかも客が少ない。作曲するには理想の環境だ。今度また神戸にきたらここに入ろう、などと思いながら書いていく。
 
1時間ほどでだいたいまとまり、この曲は誰に歌ってもらうのがいいかなあ、などと考えていた時、カフェに何やら揉めながら入ってくる女性2人がいる。
 
千里は思わず顔をテーブルに埋めた。桃香と誰か知らない女の子だ!
 
「だから鈴子にそういう期待を抱かせてしまったのは謝る。でも私は鈴子と恋人になるつもりは無いんだ。申し訳ないけど」
 
↓ ↑ Bottom Top

「桃香、私のこと嫌いなの?」
「嫌いではないよ。だから友だちということにしないか?」
「だってお互いのいちばん恥ずかしい所を見せあって触りあったんだよ。何もなかったことにはできないよ」
 
う・・・何か耳が痛い。
 
「あれはお互いの合意のもとにしたよな?」
「うん。私もしたかったもん。でも桃香、恋人になってくれると思ったのに」
「いや、だからそこで誤解させたことは謝る」
 
桃香ってこんなに節操無くあちこちに恋人作ってるのか!?
 
ふたりが長時間揉めているのでお店のスタッフがたまりかねて注意する。
 
「お客様、他のお客様に迷惑ですので、お話し合いでしたら外でやっていただけませんか?」
 
「あ、済みません」
と言って桃香は店内を見回す。
 
↓ ↑ Bottom Top

他の客って・・・・私ひとりだ!!
 
「鈴子ちょっと散歩しながら話し合おう」
「うん」
 
それで2人は取り敢えず外に出て行った。
 

↓ ↑ Bottom Top

↓ ↑ Bottom Top

前頁次頁目次

[*前頁][0目次][#次頁]
1  2  3  4  5  6  7  8 
女子大生たちの路線変更(3)

広告:アニメ「Back-Street-Girls-ゴクドルズ-」-Blu-ray-BOX