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■桜色の日々・中学3年編(5)

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(C)Eriko Kawaguchi 2012-09-25
 
そんなことも言いながら、私たち3人は一緒に浴室に移動した。身体を洗ってから、湯船に入ると、カオリと由芽香がいた。
 
「お、ハルは、ちゃんとこちらに来たね」
「いやぁ、たいへんだったのよ。私が男湯に入るというから、心配して荻野君が一緒に付いてきてくれたんだけど、旅館の人に見とがめられて、女の子を男湯に連れ込んで何するつもり?とか。荻野君が警察に突き出されそうな雰囲気で」
「あらら」
 
「すぐ女湯に行きますから見逃して下さいとお願いして、こちらに来た」
「ハルが痴漢行為をしようとするから、荻野君がとばっちり受けたのね?」
「痴漢になるんだっけ?」
「女の子なのに、男湯をのぞこうとするのは痴漢だよ」とカオリ。
「うむむ・・・」
 
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「だけど、ハルちゃん、もう女の子の身体なのね?」
と由芽香がまじまじと私の身体を見て言う。
「いや、そういう訳じゃ無いけど、いろいろ誤魔化しが」
 
そんなことを言っている内に、令子も入ってきた。私を見て
「うんうん。ちゃんと、こちらに来たね。よろしい」
などと言う。
 
「ハルったら、男湯に入ろうとして、とばっちりで荻野君が警察に逮捕されたんだって」
「まだ逮捕されてないよ−」
「じゃ、指名手配?」
「されてない、されてない」
「まあ、ハルは女の子なんだから、そんなことしたら、他人に迷惑掛けるよ」
と令子。
「さっさと性転換しちゃったほうがいいよね」とカオリ。
「同意、同意」
 
「え?これ、ほんとにまだ性転換してる訳じゃ無いの?」と由芽香。
「ああ、ハルはこういうの誤魔化すのうまいんだよ。私とカオリは、ハルと何度か一緒に女湯に入ってるよ」と令子。
「へー。どうやって誤魔化してるんだろ?」と由芽香が感心している。「あまり、じろじろ見ないように」と私は笑って言う。
 
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「ねえ、令子。ハルが自分の胸はAAAカップだって主張してるんだけど」と環。
「ああ、それはあり得ない。見たら分かるじゃん。私がAAカップだよ。私より明らかに大きいでしょ?」
「ああ。見比べたら一目瞭然だね」と美奈代。
 
「Aカップより大きくない?」
「微妙な線かな。あとで女子部屋に拉致して解剖だな」と環。
「よし、解剖決定」と美奈代。
「やはりそうなるのか・・・・・」
 

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私は部屋に戻ると、荻野君に謝った。
 
「ごめんねー。私がわがまま言ったもんだから、迷惑掛けちゃって」
「ああ、大丈夫だよ。特にあの後、何も言われなかったから」
 
私は浴衣のまましばらく窓際で涼みながら、髪を乾かしていた。今日もらった京都の簡易ガイドブックを眺めていたのだが、そのうち伊藤君が
 
「吉岡〜!」
と大きな声で私を呼ぶ。
「なあに?」
と私が訊くと
「な、俺たち男3人でちょっと話したい内密の話があるんだ。吉岡、ちょっとしばらく、女子部屋にでも行って来ない?」
「あ、そうだね。そういえば、環から召喚状をもらってたんだ。行ってくる」
「うん。行ってらっしゃい」
 
という訳で、私は浴衣のまま、バッグだけ持って環の部屋に行った。
 
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「おお、来たね。それじゃ、解剖を始めよう」と環。
 
「荻野君、無事だった?」と美奈代が訊く。
「うん。逮捕されてなかったよ。でも何か、男3人だけで話したいことがあるからって言うから、私席外して来た。。。。って、あれ?私も男なのに」
「いや。ハルは女だってのに」
 
「メジャー持ってる子がいたから借りて来たから、ちゃんとバストサイズを計ってみよう」とみちる。
「あはは。脱ぐね」
 
「いや、脱がせるのが楽しい」
「もう・・・・」
 
「よし、解剖開始」
と言って、環と美奈代が私に飛びつき、私を押さえつけて浴衣を脱がせ、ブラを外す。
「ちょっと、くすぐったい、くすぐったい」と私は笑いながら言う。
「もっと『いやー、やめてー』とか言いなよ」
「いやー、やめてー」
 
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そんなことをしている内に部屋の襖が開いて、誰か来たようだ。
 
「ねえねえ、みちる、明日のスケジュールだけど・・・何やってんの?」
と令子の声。
「ハルの解剖だよ。令子も参加しよう」
 
「OK。じゃ、パンティー脱がせちゃうね」
と言って、令子は私のパンティーを下げて外してしまった。
「ちょっとー。それまで取るの?」
「当然」と環。
 
そういう訳で、私は全裸にされてしまった。
 
取り敢えず、私がお股の所を手で隠している間に、バストを測られる。
 
「アンダーバスト64cm」
「細いなあ・・・・」
「トップバストは75.2cm」
 
「11.2cm差ならBカップでもいいよね」
「切り上げして12cmだね」
「切り上げなの?」
 
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「当然。小さいサイズのブラ付けるのは身体に良くない。トップとアンダーの差が、AAは7.5cm, Aは10cm, Bは12.5cm。だから、Bカップと判定する」と環。
「ああ、やはりBカップあったか」
「よし、これをホームルームで公表しよう」
「ちょっと、ちょっと」
 
「ハル、もう女性ホルモン飲み始めてから3年くらいでしょ? 充分成長してて不思議じゃないよ。むしろ遅いくらいじゃない?」と令子。
「へー、そんなに前から飲んでたのか?」とみちる。
「まあ、この件はホームルームでは言わないから」と令子。
「もう・・・・」
 

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「で、その手を外してみようか?」
「こちらは勘弁してよ〜」
「そこに何があっても何も無くてもホームルームでは発表しないからさあ」
「そんなの発表する意味無い!」
「この4人だけの秘密だよ」と美奈代。
「まあ、このメンツならいいか」
と言って、私は手を外した。
 
「よく観察させて」と言って環は私に足を開くよう要求し、マジマジとそこを見た。
「ああ、分かった。ここに押し込んであるのか」
「そうそう。接着剤で留めて、出てこないようにしてるんだよ」
「中に押し込んでるのって、ボールとバット?」
「ハルはボールはもう無いんだよね」と令子。
「えー?ホントに無いんだ」
「うん。だから、バットだけ。でもその事、あまり他人に言わないで」
と私は言う。今日はこの部屋に、しゃべりたがる好美が来てないのが幸いだ。
 
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「剥がし液ある?」と環。
「ちょっとー!外して見る気?」
 
「いいじゃん。別に減るもんでもないし」
「ああ。ハルは接着剤と剥がし液をいつもバッグの中の巾着に入れてるよ」と令子。「よし。剥がしてみよう」と環。
「えーん」
 
環が私のバッグの中から勝手に巾着を取りだし、その中から剥がし液を取り出して「ふた」を溶かしてしまった。
「開封〜」
 

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「お、ちゃんと、おちんちんあるんだね」
「あるよー」
「何か、私とカオリはハルのおちんちん、もう見慣れちゃったけどね」と令子。「そんなに見せてるのか?」とみちる。
「そんなに見られてるんだよー」と私。
「まあ、ハルの解剖はよくやってるから」と令子。
「あんたたち、どういう遊びやってんのよ?」
 
「でもこれ、以前見た時より、縮んでない?」と環。
「ああ、ハルのおちんちんは毎年0.5cmくらいのペースで縮んでる」と令子。
「へー」
「小学4年生の時に7cm, 6年生の時に6cm, 去年計った時に5cm」
「よし。計ってみよう」
「う・・・・」
 
「4.6cmくらいかな?」
「ああ、また縮んでるね」
「毎年0.5cm縮んでいくと、9年後には消滅する訳か」
「うん、消滅するだろうね」
「9年後というと24歳?」
「でも多分ハルは消滅する前に手術して、これ取っちゃうよ」
「ああ、むしろそうかな」
 
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「実際問題として、もうこのサイズだと、少し大きなクリトリスだって主張できそうだよね」
「確かに、凄く大きな子もいるらしいね」
 
私はやっと服を着せてもらった。「大きなクリトリス」も体内に戻した。
 
「だけど、ハルを男子部屋から拉致してきたの?」と令子。
「ああ、自主的に来たよ、ハルは」
「へー」
「うん。なんか、男子3人だけで話したいことがあると言われたから出てきた」
「ああ、それは多分、ハルをレイプする相談をしているんだよ」
 
「そんな馬鹿な。レイプのしようもないのに」と私は言うが
「いや。できないことはないよね。あそこ使えば」と美奈代が言う。
 
「ねぇ、ハル、T君とはどこまでやったの?」とみちる。
「多分 C までしたよね?」と令子。
「え?だいたーん!」と美奈代。
「してないよー。ちょっとだけ入れられたけど・・・」
「やっぱり、やっちゃってるじゃん」
「ハルもとうとうロストバージンか」
 
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「でも、多分、今ここにいるメンツでまだバージンなのは、美奈代くらいじゃない?」
とみちる。
「あ、実は私も去年の秋に体験した。環にしか言ってなかったけど」と美奈代。
「じゃ、ここにいる5人は全員非処女か」
「まあ、その件はこの5人の秘密ということで」
「ハルにまだおちんちんがあったということも秘密にしておこうね」とみちる。
 
「あるということが秘密なの!?」
 

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修学旅行の3日目は小グループに分かれての大学見学であった。うちの市の公立高校は、ほとんどの学校が修学旅行を行わない。それで、中学3年のこの時期に関西の大学の見学をして来ようという趣旨である。県内や広島・岡山などの大学に行く子も多いが、やはりその後の就職先探しのことも考え、関西の大学まで出てこようという子も多い。
 
私は兄ふたりが関西の大学に行っていて、おそらくその方面で就職するだろうと思っていたので、あまり干渉されたくない気持ちもあったので自分は関東方面に行きたいと思っていた。一応担任には名門私立狙いみたいなことは言ったものの、本当は関東の国立上位(東大はさすがに除く)を狙うつもりでいた。
 
それで関西の大学を見ても仕方無いのだが、令子やカオリと同じグループで動くことにしていた。
 
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一応標準コースとして、京大・神戸大・阪大・大阪市立大・大阪府立大と国公立を巡るコース、関西大・関西学院大・同志社・立命館のいわゆる「関関同立」
を巡るコース、産近甲龍(京都産業大・近畿大・甲南大・龍谷大)コース、摂神追桃コース(摂南大・神戸学院大・追手門学院大・桃山学院大)コース、女子大コース(同志社女子・京都女子・武庫川女子・神戸女子・大阪樟蔭女子)などが設定されていたが、それ以外でも4人以上のグループであれば自分たちでチョイスして回っても良いことになっていた。実際にはこの「小グループの行動」
がしたくて、わざと標準コースと微妙に違うコースを設定したグループが多かった。但しただの遊びにならないよう、訪問先は4校以上で、訪問先の大学の門で記念写真(証拠写真)を撮ってくること、ということになっていた。またグループのリーダーが所属するクラスの担任に定時連絡を入れることになっていた。
 
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私は令子・カオリ・みちると4人で、立命館・同志社・京都女子大(以上京都市)・関大(吹田市)・阪大(豊中市)と5ヶ所を巡るコースを設定した。リーダーはみちるである。
 
一応女子大の見学は女子だけにして下さい、というお達しがあっていたので、私もこの日はセーラー服を着るつもりで、そのために今回の修学旅行にはセーラー服を持って来ていたのだが(それに女子だけのグループで行動していて、ひとりだけ男子が混じっているのは何かと不都合が起きやすい)、実際には1日繰り上げて2日目から着ることになってしまった。
 

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