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■夏の日の想い出・長い道(3)

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2009年にKARIONが出したシングルは、1月28日『優視線』4月29日『恋愛貴族』
7月22日『愛の悪魔』11月25日『愛の夢想』の4枚、アルバムは3月27日『みんなの歌』
8月12日『大宇宙』の2枚である。
 
但し和泉・美空・小風は9月から受験勉強のための活動休止期間に入る。それでこの年のツアーは2-3月(『優視線』の後)、ゴールデンウィーク(『恋愛貴族』の後)、7-8月(『愛の悪魔』の後)の3回で秋以降の露出は9月20日に出たイベントのみ。秋以降はテレビにも出演していない。
 

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この年の2-3月のKARIONツアーには私はヴェネツィアンマスクで顔を隠して全部参加した。初日の東京公演なんて客席に座っていたのに引っ張り出された。次のツアーはゴールデンウィークに予定されていて、それにも出てよね、と言われていたものの、私は「パス」と答えた。この時期、私はローズ+リリーのベストアルバムをまとめていたし、ドリームボーイズの夏に出すアルバム用の作曲にも関わっていて、忙しかったこともあった。
 
今年のゴールデンウィークは5月2日(土)から6日の振替休日まで怒濤の五連休である。普通、振替休日というのは、日曜日に祝日が来た時、その翌日の月曜日が休日になるのだが、法律の規定では
 
「国民の祝日が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い国民の祝日でない日を休日とする」
 
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と定められている(国民の祝日に関する法律第三条2)。今年の場合、5月3日の日曜日が憲法記念日の祝日なので振替休日が発生するのだが、4日がみどりの日、5日がこどもの日と祝日が連続しているため、「最も近い祝日でない日」は6日になってしまい、水曜日が振替休日になるという珍しい事例であった。
 
今回のKARIONツアーは 5月2日(土)那覇 3日(日)福岡 4日(祝)名古屋 5日(祝)札幌 6日(振)横浜 9日(土)大阪 10(日)東京 という日程である。五連休に移動日無しで那覇から札幌まで日本列島を縦断するハードスケジュール。
 
和泉から「冬、(真ん中の日になる)名古屋では私の代わりに歌って。私寝てる」
と言われたが、小風からも似たようなことを言われた。
 
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「じゃ、名古屋は、水沢歌月がソプラノで、柊洋子がメゾソプラノで、蘭子がアルトということで」
「無茶な!」
 
でも結局私はステージには立たないものの、ツアーには帯同することを同意してしまう(同意した後、篠田その歌がどこかで私のことを笑っているような気がした)。
 

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母には4月上旬の内に
「5月2日からの連休、伴奏の仕事で出てくるね」
と言った。
 
「それって泊まり?」
「うん。毎日東京に日帰りしてもいいよ、交通費は出すからとは言われたけど交通費が高額になって悪いから。泊まる場合は他の子と一緒の部屋だから追加費用は発生しないんだよね」
 
「・・・他の子と同室って、それ男の子と?」
「まさか。ボクは男の子と同室にはなれないよ。女の子とだよ」
「女の子と同じ部屋に寝て大丈夫なの?」
「全然問題無いと思うけど」
 
「こないだ(3.14)、横浜で政子さんと一緒に泊まった時は・・・したんだよね?」
「した範疇に入ると思う。彼女の処女は傷つけてないけどね」
 
「あんたたちの関係はよく分からない! でも政子さんとそういうことしていて、他の女の子と同じ部屋に寝るのは平気なんだ」
 
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「別に変なことする訳じゃ無いよー。単に睡眠取るだけだし。ボクは女の子に恋愛的関心も性的な欲望も感じないよ。政子は特別。それに政子がいるからこそ、ボクは他の女の子と一緒の部屋になっても、全然問題無い。政子以外には関心を持たないから」
 
「あ、それは何となく分かる気がする。で、日程は?」
 
私は各々の日に泊まる予定のホテルの名前をメモに書いて母に渡した。
「天野蘭子の名前で問い合わせてもらえばいいから」
 
天野という苗字は「蘭子」からフランス語の lin (ラン:亜麻のこと)を連想して小風がでっち上げたものである(亜麻野→天野)。
 
KARIONの他の3人が全員繊維に関わる苗字(絹川和泉・綿貫小風・朝風美空-朝は麻に通じる)を持っているので「絹・木綿・麻・亜麻は四大植物繊維だから」
と言って付けられた。でも後でよく考えたら絹は動物繊維だ!小風は堂々と話すから間違ったことを言っていても、うっかり信じてしまう。なお、亜麻の繊維というのは英語でリネン(フランス語でリンネル)である。ちなみに美空の旧姓は毛利で動物繊維になっている。
 
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「あんた、色々な名前を持ってるよね」
「美冬舞子、柊洋子、ピコ、若山富雀娘、ケイ、天野蘭子、水沢歌月。そのくらいじゃないかな」
 
「たくさんありすぎる! じゃ家に戻るのは6日?」
「うん。そうなる。ごめんね」
「まあお父ちゃんは、連休中ずっと会社になるだろうし。私もどこかでパーっと遊ぼうかしら」
 
「ディズニーランドのパスポートでもプレゼントしようか?」
「連休中にディズニーランドなんて、疲れに行くようなもの!」
 
「だよねぇ。どこか温泉でも行く?」
「温泉も似たようなもの」
「じゃ連休終わってからでも?」
 
「そうだ。夏の苗場ロックのチケットとか、プレゼントしてくれない?」
「いいよ。今年多分、クレマス来るよね。風帆伯母ちゃんの分と2枚、取ろうか?」
「あぁ、やはり来る?」
 
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「確定情報じゃないけど、多分」
「よし。じゃお願い。往復のJR券とかもあるといいなあ」
「もちろん」
 
「おお、いい孝行娘だ」
「娘と言ってくれてありがとう」
 

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4月上旬の金曜日。私の高校で、校内マラソン大会が行われた。
 
都内とは言っても、良く言えば自然が豊か、悪く言えば田舎なので、学校の近くに交通量の少ない道路があり、女子5km, 男子10km のマラソンコースを設定することができていた。
 
私は向井先生から
「冬ちゃん、女子の部の方に出る?」
と打診されたものの、
「元陸上部員だから男子の部でも充分走れます。去年も男子の方を走りましたし」
「あ、そうだよね。でも去年よりコース長くなっているけど大丈夫?」
「ええ。10kmくらい問題ありません」
 
ということで去年までと同様、男子の部の方に出ることになった。
 
ただ先生とも話したように、今年は昨年とはコースが少し変わっている。昨年までは女子3km, 男子6km だったのが、今年赴任してきた校長が張り切っていて距離を伸ばそうと言って、女子5km, 男子10kmにしている。そのため、昨年までは同じ道を単純に往復してくれば良かったのが、途中で少し複雑な走り方をする部分が出来てきている。それで間違いそうな場所には先生が立っていて指示をしてくれるということだった。
 
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トップは女子が20分くらい、男子は35分くらい、最終ランナーは女子が1時間くらい、男子が1時間半くらいと予想して、女子が先に10:00スタート。10分後10:10に男子のスタートとなった。お昼休み前には閉会式ができる計算である。
 
最初と最後の2kmは男女同じルートなので、1.2km地点付近から、女子の遅い子と男子の先頭付近が入り乱れていくことになるが、その後男女でコースが別れ、最終的には、コースの長さが違うので、女子の大半がゴールした後、男子のトップがゴールする見込みである。
 

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私は準備体操は理桜に引っ張って行かれて、女子の列に並んでしたものの、スタートは男子の方なので、女子の出発を見送り、10分後に他の男子たちと一緒に走り出した。
 
先頭は運動部の子たちが凄い勢いで走って行く。私は全力は出さずに軽く流す感じで走り、第3集団くらいの所に陣取って走って行った。
 
1km地点を過ぎて更に30秒ほど走ったかなという付近で女子の最後尾集団と遭遇する。政子もその中に居た。私は「ファイト!」と声を掛けて追い抜こうとしたのだが、政子が
「あ、冬」
と声を掛けてくる。
 
私は記録にも順位にもこだわってないので、ペースを落とし、政子と並走する。
 
「どうしたの?」
「これ、なかなか長い道だね」
「まあ女子のコースの5kmでも、結構な距離だよね」
 
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「多分走り終わった時は何とも無いんだろうけど、今からその長い道を走ろうと思ったら、先が見えなくて、大変そうという気持ちになる」
と政子。
 
「まあ、それはそうかも知れないけど、どんなに長い道も1歩から。1歩ずつ走って行けば、やがてゴールまで行くんだよ」
と私。
 
「そうか。1歩1歩か・・・・。私の歌も練習していればいつか冬みたいに上手くなる?」
「ボクはある意味、政子のことはライバルとも思っているから、そう簡単に追いつかれるつもりは無いけど、政子がボク以上に頑張って努力していればいつか追い抜かれる可能性もあるよね」
 
「そうか。よし。500年くらい掛けて冬を追い抜こう」
「うん。その調子」
 
「冬って、音符をすごく長く伸ばせるよね。あれって肺活量?」
「肺活量+息の使い方だよ。お風呂に入った時に、息継ぎせずに『あーーー』
ってのをできるだけ長く伸ばしてごらんよ。数を数えていって30くらい数えられたら、まあ歌をやってますと言えるレベル」
 
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「あ、それやってみよう」
「でもやはり肺活量を増やすには、何か運動した方がいい」
「運動か・・・。ジョギングとか?」
「ジョギングいいね」
「でも、しんどそうだなあ」
 
などと会話していたら、車で先生が通りかかる。そして窓を開けて言った。
 
「こらぁ! そこ。 学校の行事中にデートするな!」
「はーい」
「済みませーん」
 
「じゃ、叱られたし。ボク先に行くね」
「うん。じゃ頑張ってね」
「ファイト」
「ファイト」
 
と言って、私は政子を置き去りにしてペースを元の速度くらいまで上げた。
 

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政子と話していたので、前にも後ろにも集団が見当たらない。しばらく1人だけで走って行く。やがて**米穀店の所にさしかかる。確かここを男子は左、女子は右に行くと聞いた気がした。それで私は左の方へ行こうとしたのだが、
 
「ストップ、ストップ。ここはこっちだぞ」
と言って、そこの地点に立っていた先生が言った。
 
「あ、済みません。ありがとうございます」
と言って、私は先生の指示に従い、右側の道に走って行った。
 
あれ〜? 男子が右で女子が左だったんだっけ? などと思ったものの、私はだいたい言われたら言われた通りにしてしまう性格である。あまり深く考えずにそちらの道を走っていった。
 
しばらく走って行った所に理桜やカオルたちが居たので「ファイト」と声を掛けて追い抜いていく。後で考えるとこの時、なぜここに女子が居たのかを疑問に思うべきであった。
 
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しかし私は何も考えずにその後も幾つかの女子の集団を追い抜いていく。やがて、**家具店が見えてきた。
 
ここで初めて私は「変だ」ということに気付いた。
 
**家具店は男子コースと女子コースの合流点である。男子では8km地点、女子では3km地点になる。私、8kmも走ったっけ? と疑問を感じた。何かおかしいと思いつつも、何がおかしいのか、よく分からないまま、その**家具店前に差し掛かる。そこには1年の時の担任だった前田先生が立っていた。
 
「おい、唐本。なんでこちらから走ってくる?」
「え? 何かおかしいですか?」
私は停まって返事をした。
 
「こちらは女子のコースのはずだが」
 
「えーーー!?」
と言ってから
「あ、そういえば女子を結構追い抜いてきました」
 
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「そこで変だと気付けよ。間違ったのか? **米穀店の所に##先生が立ってて指示してたはずだけど」
 
「・・・・その##先生から、こちらに行けと言われたのですが。男子は左、女子は右と聞いてた気がしたのに、変だなとは思ったのですが」
 
「ああ。じゃ女子と間違われたのか! その時、自分の性別を主張しておくべきだったな」
 
「あぁ。。。どうしましょ? **米穀店まで戻って男子コースに戻るべきですかね?」
 
「うーん。それだと逆走することになって危険だしな。元々お前に関しては、男子の部で走らせるべきか、女子の部で走らせるべきかって、体育の先生たち議論してたみたいだし。ここまで女子のコース走ってきたんだから、このまま女子のコースに沿って学校に戻らない? なんかその方が後の処理がしやすい気がするぞ」
 
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「分かりました。ではこのまま学校に戻ります」
 

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■夏の日の想い出・長い道(3)

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