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■夏の日の想い出・けいおん女子高生の夏(8)

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「ふふ。撮った後でいろいろ楽しみたいけど、ふたりの歌を聴かせてくれるなら、何もせずに解放してもいいけど」
「え? ほんとですか? わあい、撮りたい、撮りたい」
と政子が言う。ボクは頭を抱えた。
 
「じゃ、来週にでもどこかで撮ろうか? 開放的な屋外で撮影とかどう?」
「あ、いいですね。素敵!」
「ちょっと待ちなさい、マリ」
 
「ケイちゃんのヌードも一緒に撮ってあげるわよ」
「しょうがないな。マリひとりで行かせる訳にはいかないから、私も付いていきます」
「OK! あ、じゃケイも私のヌード撮ってよ。例のカメラで」と政子。
「いいけど」
 
「あら、ケイちゃんもカメラ持ってくる? じゃ、私のヌードも撮ってもらおうかしら」と雨宮先生。
「・・・・ええ、いいですよ」
 
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「今のちょっと間があったのは何?」
「何でもありません」
 
「じゃ、3人で撮り合いっこね」
「わーい!」
 
ボクはちょっと頭が痛くなった。
 

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そういう訳で、ボクと政子は次の水曜日、東京駅八重洲口で雨宮先生と待合せ、先生の車で、千葉県某所にある、お庭付きの写真スタジオに行った。ボクは愛用の Lumix DMC-GH1 に32GBのSDHCカードを入れ念のため予備を1枚持って出かけた。政子はヌード写真を撮るということで、月曜・火曜と、御飯を少し少なめ?にしたらしい。
 
しかし何だかとても素敵なスタジオだった。白いおうちの中にしゃれた調度品があり、芝生のある庭があって、外界からは遮断されているので、安心してヌードになることができる。もっとも外でヌードになれるのは夏の間だけだ。なお、スタジオ料金はボクが支払った。その代わり往復のガソリン代と運転の手間を雨宮先生が負担してくださる。
 
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しばしば人気(ひとけ)の無い海岸や川岸などで野外ヌードを撮っている人たちもいるが、たとえその時に人が居なくても、公共の場で裸になれば公然猥褻罪に問われる可能性がある。屋外ヌードを撮影したければ、自分の家の庭で撮るか、こういう場所を借りる以外無いのである。
 
ボクたちはまず3人とも裸になってしまった。
 
「あれ〜、雨宮先生、女の人の身体に見える」と政子。
「まあ、誤魔化してるから」
「でも美しいプロポーションですね。バストに張りがあるし、ウェストくびれてるし」
「まあ、結構身体いじめてるからね。でも、ケイちゃんも女の子の身体にしか見えない」と雨宮先生。
「ええ、あちこち誤魔化してますから」とボク。
 
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「私とケイちゃん、温泉の中で出会ったこともあったもんね〜」
「そうですね」
 
などと言っていたら政子がちょっと考える振りをして
「先生!質問があります。先生とケイが温泉で出会ったって、それは男湯だったのでしょうか? 女湯だったのでしょうか?」
 
「あら、私やケイちゃんが男湯に入れる訳無いじゃん」
と先生は言う。
 
「うむむ。今度、少し追求せねば。それ、先生とケイが出会ったっていう高1の頃?」
「違うよ。ローズ+リリーを始めてからだよ」
「うーん・・・」
「その時、マリも先生に会ってるじゃん。温泉の外でだけど」
「へ?覚えてない」
 
ボクは夏休みに突入してからはずっとタックしたままなので陰毛が生えそろっている。雨宮先生も生えそろっているので、長期間タックしたままなのだろうなと思った。タックしたままということは、アレは使用してないのだろうか?とボクは思った。本人は「女の子をよく摘まみ食いしてる」なんて言ってたが。
 
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(と、この時は思ったのだが、後で雨宮先生のアンダーヘアは付け毛!であることを知った。剃ってタックした上で付け毛をくっつけておくのである。やはり先生はかなり遊んでいるらしい)
 
雨宮先生は EOS-1Ds MarkIII を持ってきておられる。スタジオ撮影に特化されたプロ用カメラで、ボクのLumix一眼の10倍近い値段がする化け物カメラだ!
 
雨宮先生は先にボクのヌードを撮影する。室内で様々な調度のそばで、また椅子に座ったり、カーテンで身体を半分隠したりしながら、色々なポーズで撮る。先生はほとんどのポーズで、陰部がそのまま写るようにも撮り、また手や小道具で隠した状態でも撮った。
 
室内でボクをかなり撮ったところでマリの番である。同じような感じで撮影するが、明らかにボクを撮るより熱が入っているし撮影枚数も多い。政子も楽しんでいる感じだ。先生が撮影している傍で、ボクもマリのヌードを撮影した。
 
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続けてボクが雨宮先生のヌードを撮影する。その間、政子はガウンを着て休んでいる。雨宮先生は自らけっこうセクシーなポーズなどをして「これ撮って」などと言っていた。こちらから色々ポーズをお願いしたりしながらも撮った。
 
室内での撮影が終わると3人で庭に出る。雨宮先生がレフ板を持参してきておられたので光の加減を調整して撮影を始める。順番は室内で撮ったのと同じで、先生がボクを撮り、次にマリを先生とボクが撮り、それから先生をボクが撮る。庭のあちこちに移動して、背景や光の方角が変わるようにして、ボクたちは撮影を続けた。
 

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約3時間にわたる撮影が終わると、ボクと雨宮先生はお互いの撮影データをコピーしあう。
 
「このデータの扱いは、この3人以外には絶対出さない、というのでいいよね?」
と先生。
「はい。こちらもそれでお願いしたいです」
 
「でも若い子のヌードは、やはり素敵だわあ」
「先生も実年齢より5歳は若く見えますよ」
「ふーん、何歳に見えるの?」
「あ、えっと19歳に見えます」
「よしよし」
 
撤収してから3人で移動し、道路沿いのレストランで昼食を取ったあと、千葉市内の音楽スタジオに入った。
 
「カラオケ屋さんかと思った」
「あんたたちの歌を録音して持ち帰る」
「わああ」
「そのためにハードディスク買ったんですか!?」
 
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雨宮先生はここに来る直前、家電量販店に寄りハードディスクを3台買っていた。
 
「そそ。取り敢えず歌ってもらおうかな」
「何から行きましょうか?」
「『その時』『遙かな夢』『甘い蜜』『涙の影』『せつなくて』『あの街角で』」
「網羅してますね」
「カバー曲は割とどうでもいい」
 
「じゃ、MIDIデータ持ってるので、それを入れましょうか?」
「あ、うん」
ボクは自分のパソコンに入れているデータをスタジオのシステムに取り込んだ。
 
「あんた、スタジオ機器の取り扱いに慣れてるね」
「ええ、ローズ+リリー始める前、私、録音スタジオのエンジニア助手のバイトしてたから」
「へー」
「サウザンズのアルバムの***と***の録音に参加しましたよ」
「ほほお」
 
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雨宮先生がMIDIを再生してくれるので、私と政子は個別のブースに入り、それぞれの曲を歌った。
 
1時間ほどで収録!が終わる。
 
「他に曲無いの? なんかさっき MIDIデータをインポートするところ見てたらたくさん曲が入ってたみたいだけど」
「そうですね」
 
ボクは持ち歩いているデータの中からいくつかのデータを呼び出し、歌詞入りの譜面をお見せするとともに、MIDIの演奏を流す。
 
「あんた、ほんとに良い曲書くようになったね!」
「ありがとうございます」
「あんたたち、歌手で売れなくなったら、作詞作曲家で食っていける」
「あ、それは結構その気あります」
 
「マリちゃんの詩が凄いんだ」
「はい、私天才ですから」
「ああ、以前も言ってたね。でもケイちゃんも天才」
「ありがとうございます。マリには、かないませんけど」
 
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先生は『100時間』『呪いの人形』『破壊』『贅沢な紅茶』『桜色のピアノ』
『涙のハイウェイ』など14曲を選び出した。どうも先生はロック系の曲が好みのようである。
 
「じゃ、これを収録しよう」
「今日1日でこれだけ録るんですか?」
「1曲15分で録れば3時間半で終わる」
「ひゃー!」
 
ボクたちはその後、雨宮先生が流すMIDI(ボクが作ったもの)を聴きながら、これらの歌を歌った。だいたい練習で2回歌い、2回ずつ収録した。結果的に全曲収録するのに5時間近く掛かった。終わったのは19時前である。
 
「ちょっと遅くなったね。あんたたちの家まで送るよ」
「ありがとうございます」
「でもその前に何か食べたい。お腹空いた!」
 
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と政子が言うので、結局それぞれの家に少し遅くなることを連絡した上で、千葉市内で軽く?食事をする(政子が食べるのを見て先生は『ここのお勘定はケイちゃん払ってよね』と言った)。
 
それから雨宮先生の車で送ってもらった。到着したのは22時頃でボクたちは御礼を言って、握手をして別れた。
 
雨宮先生は「じゃ、今日のデータ、マスタリングしてから渡すね」と言っておられたのだが・・・・・
 
そのデータは送られた来なかった! そしてボクたちも受験勉強の忙しさでこの録音のことはきれいに忘れてしまっていた。
 

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8月の下旬にボクたちは、何度かに分けてスタジオに行き10月に出す予定のロリータ・スプラウトの歌を吹き込んだ。
 
伴奏はスタジオミュージシャンさんにお願いしているが、伴奏だけ先に録音してもらっておいて、ボクたちはそれに合わせて歌を吹き込んだので、伴奏者の人たちとは顔を合わせていない。
 
今回出すのはフェスティバルのBGMとしても歌った、ArabesqueとLillixの曲である。そして受験が終わった2月の後半に、t.A.T.u.と Vanilla Ninjaの曲を録音して出すことにした。ボクたちの★★レコードとの契約は12月で切れてしまうのだが、町添さんは「うーん。別に構わないんじゃない?」と言ったし、政子のお父さんは「受験が終わった後なら問題無いです」と言った。
 
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そういう訳で、ボクたちはローズ+リリーをお休みしている間にマリのリハビリのために、ロリータ・スプラウトの名前で、10月に1枚, 翌年4月に1枚、CDを出したのだが、ここで自作曲を使用しなかったので、CDにして出したいような曲が大量に滞留してしまった。
 
ボクたちは一部の曲を(実は密約に従って)津田さんに頼まれたこともあり、△△社のメジャーで活動している女性2人組の歌唱ユニット kazu-mana に「鈴蘭杏梨・作詞作曲」というクレジットで提供した。(一応8月に雨宮先生と一緒に録った曲は避けた)
 
ここでペンネームを使ったのは、△△社はボクたちを獲得しようと競争しているプロダクションのひとつなので、その競争している所のひとつと表だって取引をするのがはばかられたこともある。
 
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このペンネームの元ネタはバルザックの『谷間の百合(Le lys dans la vallee)』
のヒロインのアンリエットに由来する。「鈴蘭」というのは、鈴蘭の別名が「谷間の百合(lys des vallees)」だからで、ローズ+リリーの「リリー」からの連想で辿り着いたものである。
 
ただ、このクレジットがマリ&ケイの仮名であることは、歌詞を見たローズ+リリーのファンたちにはすぐ気付かれてしまった(こちらとしてはこの件に関しては肯定も否定もしていない)。しかし、須藤さんは、そのことにかなり後になるまで気付かなかったらしい。あの人はこういう所がちょっとニブいのである。
 
しかし鈴蘭杏梨の正体が歌詞の雰囲気からすぐバレてしまったことで、ボクたちはやはり、ロリータ・スプラウトの方は、町添さんのアドバイスに従って自作曲ではなく洋楽カバーにしておいて良かったなと思ったのであった。
 
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ボクたちはもう8月は受験一色になってしまった。スタジオに行ってロリータ・スプラウトの録音をしたり、あるいはサマー・ロック・フェスティバルに行ったり、あるいはボクの場合、自動車学校に通ったり、などというのはあくまで受験勉強の息抜きであった。政子も予備校の夏期講座に出て行ったりして本気で勉強に取り組んでいた。
 
ロリータ・スプラウトの「デビューアルバム」となった『High Life』は10月14日に配信限定で発売された。収録曲目は、
 
Arabesqueの『Party in A Penthouse』『Hello Mr. Monkey』、『Friday Night』
『Roller Star』『High Life』。
 
そしてLillixの『It's About Time』『Sweet Temptation』『Nowhere to Run』
『What I Like About You』そして『Tomorrow』。
 
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以上10曲である。
 
このアルバムは千葉のロックフェスティバルで聴いた人たちからの口コミがけっこう広がっていたこともあり、4万DLも売れてしまい、FMなどでも一時よく流れていた。また、これが契機になって、本家Lillixの方のアルバムを買った人も結構出たようであった。
 
ただし★★レコードは特にこのアルバムの宣伝などはしなかったのでホントに「知る人ぞ知る」アーティストという雰囲気であった。
 

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「きれいに撮れてるなあ」
と言って政子は自分のヌード写真を見ていた。
 
「よかったね」
「私って結構美人かな?」
「美人だよ。スタイルもいいし」
「歌手になったら人気出る?」
「既に歌手だし、既に人気あるけど」
「えへへ。そうかな」
 
「そろそろローズ+リリーとして歌えそう?」
「うーん。あと200年くらいしたら」
「うん。待つよ」
と言ってボクは政子にキスをした。
 
 
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