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■夏の日の想い出・多忙な女子高生(3)

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ローズ+リリーのライブは8月中に合計8回あったのだが、リリーフラワーズでアサインされていたライブは9月上旬にも2件入っていた。それが9月5日の熱海温泉と、13日の荒間温泉であった。これにもボクたちはリリーフラワーズの振替として、ローズ+リリーで出演することになった。
 
5日は6時限目が終わってからすぐに電車に飛び乗って熱海まで行く。到着したのが18時頃で、ボクたちのライブは3組出場する中の2番目で19時からであった。
 
日が落ちてからの屋外ライブだったが、温泉街の湯気の熱気でけっこう暖かかったので、ボクと政子は浴衣姿で、自分たちが作ったCDの曲を中心に歌った。
 
ひとつ前に歌っていたアイドルっぽい2人組が下がった後、ボクたちがステージに立つ。オープニングは『恋のコンチェルト』。クリスティアン・ペツォールトの『メヌエット』(通称バッハのメヌエット)に須藤さんが歌詞を付けたものである。メロディーはよく知られた曲なので、ツカミが良い。
 
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これで注目を集めてから,CDのタイトル曲『明るい水』、リリーフラワーズの曲である『七色テントウ虫』と歌う。それから『甘い視線』(ベートーヴェンの『エリーゼのために』に須藤さんが歌詞を付けたもの)、『叱らないで』
(マドンナの『パパ・ドント・プリーチ』に須藤さんが日本語詩を付けたもの)、と歌って最後は『ふたりの愛ランド』で締めた。
 
こちらとしては熱唱したのだが、反応はあまり芳しくなかった。本来はボクたちより10歳近く年齢が高くて色気のあるリリーフラワーズの出番だったところだ。ボクたちは若さはあっても色気がまだ足りないので、40代以上が中心の観客にはあまり受けなかった感じだが、そのあたりは仕方無いところか。
 
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ボクたちの後にステージに上がった、今日のイベントのトリである30代の女性演歌歌手にけっこうな歓声があがっていたのが、ちょっと悔しい気がした。
 

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取り敢えずその晩は熱海に泊まってもいいよということだったのだが、ひとり暮らしの政子はいいにしても、ボクは帰らないと親から叱られるので、21時の新幹線で帰ることにする(家への帰宅は23時)。ボクが帰るなら政子も一緒に帰る、ということで、ライブが終わった19時半から20時半くらいまで1時間ほどが自由時間となった。
 
ボクと政子は旅館の部屋をひとつ割り当ててもらい(同年代の女性だから1部屋でいいだろうと思われたようであった)、お食事も頂いたのだが、政子は疲れが溜まっていたのか、食事しながら眠ってしまった。政子にしては珍しいが、後で聞いたら、前夜ひとばん徹夜で詩を書いていたらしい。
 
政子が眠ってしまうとボクとしては話し相手もなく、その日はパソコンも持ってきていなかったので、何もすることが無い!
 
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ということでボクは温泉にでも行ってこようと思って、政子に毛布を掛けてあげた上で、部屋に置かれているタオルとバスタオルを持ち、大浴場の方へ行った。
 
大浴場という暖簾がある。それをくぐると番台があって、そこでチケットを見せるようである。渡されていた入浴チケットを見せ、男湯の方へ行こうとしたら
「待った待った、そっち男湯。女湯はこっち」
と番台のおばちゃんに言われてしまう。
 
あはは。やはりボクはこちらに入らなきゃいけないのか、と思い、知ってる人もいないし、まいっかと思ってボクは女湯の方へ進んだ。
 

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温泉に入るのは、半年ぶりであった。でもボクって本当に長いこと男湯には行ってないなと思った。幼稚園の頃は何度か入っているものの、遥か彼方の記憶である。小学校に入ってからは、間違って案内されたり、友だちに唆されたり、あるいは半ば拉致されたりして、女湯にばっかり入ってきた。中3の修学旅行の時はもう完璧に開き直って最初から堂々と女湯に入ってしまった。
 
そんなことも考えながら、のんびりと湯につかっていたら、
「あれ? ケイちゃんだ」
と声を掛ける人がいる。
 
「あ、こんばんは。モーリーさん。お久しぶりです」
とボクは挨拶した。
 
ボクはこの時点でまだこの人が雨宮三森であることを知らなかった。
 
「やっぱり、ケイちゃんだ。なんか少し色っぽくなったね」
とモーリーさんは言う。
 
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「まだまだ16歳ですから」
「あんた、誕生日はいつ?」
「10月8日です」
「じゃ来月で17歳か。女の子の色気が出始める頃だね」
「褒めても今日は何も出ませんよ」
「ね、お風呂あがった後、またカラオケ対決しない?」
「ごめんなさーい。私21時の新幹線で帰らないと」
 
「あら、それは残念ね。でもそんな時間に帰るなんて不思議なことするね」
「実は今日の夕方、こちらの広場で歌ったんです。サービスで温泉チケットもらったから入りに来ただけで」
 
「えー? あんた歌手になったの?」
「でもインディーズなんですよ」
「なんて名前?」
「友人とふたりでやってるユニットで、ローズ+リリーって言うんです」
「ローズ+リリーか。。。覚えとこう。CDはどこから出したの?」
 
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「雀レコードという所です」
「ああ。じゃ、所属は○○プロ?」
「プロモーションをそちらに委託してますが、所属は△△社という所です。って、なんでモーリーさん、そういうのに詳しいんですか?」
 
「まあ、その方面の知り合いが何人かいるのよ」
と言ってから、モーリーさんは突然ボクのバストに触った。
 
「キャッ!」
と思わず声をあげる。
 
「おっぱい小さいね」
「いきなり、何するんですか〜?」
「食べるもの、ちゃんと食べてないからじゃないの? あんた細すぎるもん」
「おっぱいはこれから成長予定です。その内モーリーさんくらいのサイズになりますよ」
「ふふ。その頃、また触らせてもらおう。でも歌手としても成長予定かな?」
「そのつもりです」
とボクは笑顔で答えた。
 
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雨宮先生がバストを大きくしているのかどうかは非公開情報だが、ボクはどうも雨宮先生の生バストがDカップ程度あることを知る、希少な人間のようである。
 

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ボクがそろそろ行かないとと言うと、モーリーさんは、じゃ自分も上がろうと言って一緒にあがった。
 
「ね、あんたのCD、1枚もらえない?」
とモーリーさんが言うので、ボクはあまり時間が無いので玄関の所で渡しますと言って、自分の部屋に戻った。政子を起こして帰り支度をさせる。ボクも浴衣から普通の服に着替えた。
 
そして荷物の中に入れていた自分用に確保していたローズ+リリーのCD『明るい水』
を手に取ると、政子と一緒に玄関に行く。そこにいたモーリーさんに
 
「これ、自分用に取っていたものなので開封済みで済みません」
と言って手渡した。
 
(この時渡してしまったので、ボクはこのCDの初版を持っていないのである)
 
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「うん、OK。OK。ついでにサインしてよ」
と言われたので、政子とふたりでCDケースの上に《ローズ+リリー》というサインを書いた。
 
「じゃ、またね」
「はい、また」
 
と言って別れて、呼んであったタクシーに乗り、新幹線の駅へ行く。
 
「どなた?」
と政子から聞かれたが
「うん。ちょっと面白いおばちゃん」
とボクは答えた。
 
実際ボクもこの時点ではそれ以上のことを知らなかった。
 
ちなみに政子は人の顔を覚えないたちなので、その日会った人が雨宮先生であることには、後々まで気付いていない
 

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熱海に行った翌日から、ボクはスタジオでKARIONの音源制作に入った。(もちろんエンジニアとしての参加である)
 
8月1日に本来支払われるべき7月分のお給料は結局8月12日に支払われた。そして8月分の給料は9月1日に支払われるはずが、まだ出ていなかった。ボーナスもまだ支払われていないらしかった。
 
ボクは麻布さん、助手の人たちや有咲と「なんかちょっとやばいかもね」
などと言い合っていた。そこで麻布さんはこの KARIONの音源制作中、毎日その日の時点でのプロジェクトファイルを、コピーして事務所に持ち帰ってくれるよう畠山さんにお願いした(実際のコピー作業はボクがして、三島さんが持参したハードディスクに入れていた)
 
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しかしその週は取り敢えず、スタジオはまだ無事であった。給料は出る気配も無かったが。
 

週末、9月13日の土曜日。ボクは政子と一緒に荒間温泉に行った。
 
この日は、リュークガールズの公演がこの温泉で行われ、ボクたちふたりはその前座を務めるとともに、設営作業、舞台装置の操作などをすることになっていた。
 
単独ライブなら3〜7曲くらい歌うのだが、今日は前座なので1曲のみ
『ふたりの愛ランド』を歌った。そして
 
「それでは本日のメインゲスト、リュークガールズです」
と言って下がり、その後はボクがミラーボールや背景などの操作をする。政子はボクのそばで、ボクがあれこれ操作するのを見ていた。
 
政子にこういう機械の操作をさせると「壊す」というのは既に実証済み!なので、須藤さんはボクに「絶対に政子には触らせるな」と厳命していた。
 
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(放出型の人は概して電気製品との相性が悪い。政子が触っただけでPCが突然沈黙して再起不能になったことがあったので、政子は△△社内でもパソコンに触ることを禁止されている。政子は携帯電話も1年に1度は故障させる。後にiPhoneを買いに行った時など、ショップの人が「ちょっと操作してみられますか」
と言って展示機を政子に渡した途端、画面が落ちて、2度と起動しなかった)
 

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やがて公演が終わって、後片付けとなる。
 
政子ともうひとり来ていた男性スタッフに舞台の方の後片付けを任せて、ボクは控室に行き、リュークガールズの面々に「お疲れ様でした」と言って、飲み物を配った。人と接するのが苦手な政子にはこういう仕事もさせられない。
 
その時、温泉協会のスタッフの女性が控室に入ってきて
「今日はありがとうございました」
と言って、みんなに温泉の入浴券を配り始めた。
 
そして「あ、前座の方もどうぞ」と言われ、ボクは政子の分までチケットを2枚もらってしまった。
 
するとリュークガールズの女の子たちが
「わあ、温泉入りたーい」
「ここの温泉って、肌がきれいになるって言ってたよね」
「そうそう。アルカリ性だから肌の心身代謝(たぶん新陳代謝のつもり)を促すらしいよ」
などと言い合っている。
 
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ボクは微笑んで控室から出て行こうとしたのだが、メンバーのひとりに
「あ、ケイさんも一緒に行きましょうよ」
と声を掛けられる。
 
「あ、いや、私は舞台の片付けもしないといけないから」
と言ったのだが、リュークガールズのマネージャーさんからまで
「そういうのは男の人に任せておけばいいですよ。入りましょう」
などと言われてしまう。
 
こうなると断る理由が無い。ボクは「まいっか」と思い、彼女たちと一緒に温泉の方に向かった。出演者に色々付き合うのもスタッフの仕事のひとつである。
 

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受付を通り、長い廊下をリュークガールズの子たちとおしゃべりしながら歩いて行く。この時にボクは彼女らひとりずつの名前を覚えていった。ボクを最初に「一緒に温泉に」と誘ったのが、朋香ちゃんという子であった。まだ16歳ということで、メンバーの中では若手になるようだが、一際存在が目立つ子だ。恐らくやがてはエースになるなとボクは思った。
 
やがて廊下が突き当たり、右が姫様、左が殿様と書かれている。ボクはチラっと殿様と書かれている暖簾を見てから、彼女たちと一緒に姫様と書かれた暖簾をくぐり、脱衣場に入る。
 
ああ・・・また女湯に入ってしまうのか、ボクは。もうこういうの慣れちゃった気がするけど、ボクが男の子と分かったら、やはり痴漢として逮捕されるのだろうか、などと変なことを考えたりした。
 
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そんなことを考えてる間にも彼女たちはどんどん服を脱いで行く。
 
「あれ?脱がないの?」などと聞かれる。
「ああ、脱ぐ脱ぐ」
 
と言って、ボクはポロシャツを脱いだ。ブラが露わになる。今日は下から押しあげるタイプのシリコンパッドを入れているので、ブラの上辺には押し上げられた自分の乳房の脂肪がまるで大きな膨らみが存在するかのように見えている。
 
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