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■夏の日の想い出・混乱と暴走(1)

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(C)Eriko Kawaguchi 2017-10-13

 
3月下旬、レインボウ・フルート・バンズのファンクラブの会員に会報の4月号が届いたが、会報に1000円のQUOカードが同封されていたので驚きの声があがる。QUOカードの表面にはメンバー全員の顔に加えて可愛い赤ちゃんの写真が印刷されている。そして、フェイの手書き文字で
 
「みんなライブ休んでてごめんね。アルバムもうすぐ出来るし、夏にはライブツアーするからね」
 
というメッセージが印刷されたカードも添えられていた。
 
そして会報で3月3日に赤ちゃんが産まれたこと、未熟児なので1ヶ月くらい入院が必要だが元気であること、フェイ本人はもう退院してアルバムの仕上げに頑張っていることなどが記載されていた。あわせてアルバムの発売予定日と、ツアーの日程の予定も掲載されており、ネットでの口コミで広がって、CDショップや通販サイトに予約が殺到した。
 
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なおアルバム発売予定日とツアーの日程についてネットには4月1日になってから掲載された。ファンクラブに先に情報を流すというポリシーを貫いたものである。
 
1000円のQUOカードについては、ポールの言葉で、このように説明されていた。
 
唐突な妊娠によって、ライブ予定が中止になり、テレビやフェスなどの出演も取りやめになって、メンバー、放送局など、そして何よりもファンの人たちに迷惑を掛けたのでメンバーの中から
 
「フェイは罰金1億円だな」
 
という声が出た。しかし実は事務所との契約ではフェイが妊娠する可能性自体を想定していなかったため、妊娠については契約書には何も書かれておらず、契約違反の事実はないので罰金などを取る根拠も無いという話になった。
 
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(会報には書かれていなかったが、レインボウ・フルート・バンズのメンバーは、婚約結婚同棲は26歳まで禁止されており、恋人と交際する場合は速やかに事務所に言っておくことは契約書に書かれていたが、フェイは特定の恋人と「交際」した事実もなく、それも違反にならないらしい)
 
それでフェイ自身が1億円出して、いちばん迷惑を掛けたファンの人たちに記念のQUOカードを配ろうということになったのである。実際には3月時点でファンクラブの会員数は12万人だったので、制作に1.3億円ほど掛かったが、0.3億円分は事務所が負担し、1億円をフェイが出したこと。但し実際にはフェイは赤ちゃんの「父親たち」と共同でこの1億円を負担したことがポールのことばで述べられていた。
 
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ついでにフェイが左手薬指にダイヤの指輪を3つ付けている写真まで掲載されていた。
 

「父親たちって何?」
「指輪が3つって、フェイはまさか3人の男と結婚するとか」
「一妻三夫?」
「いや、フェイ自身も夫かも」
「ほんとにフェイが出産したのかは怪しいよな」
 
「とにかくフェイに関する情報って全てが曖昧に書かれる傾向がある」
「明らかな嘘とかもよく書かれている」
 
「妊娠して出産したのは、色々噂のある丸山アイなのでは?」
「アイはふつうにテレビに出てたし、お腹も大きくはなってない感じだったぞ」
 
「分かった。妊娠だけフェイがして、アイが出産したのでは?」
「原理が分からん」
 
指輪が3つあったことについては、フェイ自身がファンクラブ専用SNSに投稿して説明した。
 
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今回の妊娠を機会に自分と結婚したいという申し出が3人の子からあった。その中には赤ちゃんの父親もいたし、それ以外で元々仲の良かった子もいた。でも自分は恋愛感情が無いので結婚はできないと言ったら、指輪だけでももらって欲しいと言われた。4人で会って話した結果、3人全員から指輪をもらうことにした。そして3人全員が赤ちゃんの父親ということにすることにした。それで1億円も彼らが一部分担してくれたし、今後の子育てでも3人とも協力してくれることになった。
 
ファンの間では指輪を贈ったのが「3人の男性」とかではなく「子」と書かれていたことが話題になる。
 
「実は男と女とオカマだったりして」
「女との間では子供はできんだろ?」
「いやフェイならあり得る」
 
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「フェイの精子と丸山アイの卵子を受精させて、フェイが妊娠したとか」
「あ、それもあり得る気がする」
 

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昨年1年間に大きなセールスを挙げてファン層も拡大し、正直私が一番脅威を感じていたラビット4が、4月1日、突然2つに分裂した。正確には3月下旬に“音楽性の違い”から分裂し、3月末がちょうど契約更改の時期であったため、4人の内2人は契約を更改せず、老舗の∂∂レコードから新興の龕龕レコードに移籍した。そして双方が「ラビット4」を名乗っているのでマスコミは結局、両者を次のように仮称することにした。
 
ラビット4さくら組(∂∂レコード)四屋(Gt/Vo)+佐藤(Dr)  
ラビット4いちご組(龕龕レコード)因幡(篠笛)+高橋(B/Vo) 
 
最初ラビット4A、ラビット4Bと呼んだら、「B」とされた側からまるで優劣をつけるみたいだとクレームが入り、結局このような名前になってしまったのである。
 
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むろんどちらもCDの類いは「ラビット4」の名前でリリースする。複数の国で同名のアーティストが活動していたことはあるし(少女隊:日本と台湾、やボンド:イギリスとアメリカなど)、アマチュアアーティストの名前がかぶるのは珍しくないが、同じ国の中で同名のプロアーティストが同時期に活動するというのは前代未聞である。
 

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私は実は4月1日の夜、千里が3つに分裂する夢を見た。3人の千里の内、ひとりはプログラムを組み始め、ひとりはバスケットをしていて、ひとりは龍笛を吹いた。
 
その龍笛の調べが物凄く美しかった。
 
私は目が覚めるといそいでその調べを書き留めた。
 
千里は実際、ソフトハウスに勤めつつ(?)プロのバスケットボール選手をしていて日本代表の活動などもし、それでいて中堅の作曲家として多数のヒット曲を出しているということで、その活動量が信じられない思いだったので、ひょっとして千里って何人かいるのでは?と思いたくなる程だった。それでその思いがこの夢に出たのかなとも思ったのだが、ラビット4の分裂騒ぎが直後に起きて、ひょっとしたらこの千里が分裂する夢は、ラビット4の分裂騒ぎを示唆していたのかも知れないと私は思った。
 
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ラビット4も千里も自分の“ライバル”という意味では同じ分類であり、夢ではしばしば同種のものが置換されて表現されることがある。
 

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この夢の中で聞いたメロディーはその後、独自に再構成して『春の詩』という曲にまとめた。
 
私はこの曲が既存曲、特に千里が過去に書いた曲ということはないかと考え、千里を含む雨宮グループの作曲活動を管理している新島鈴世さんに連絡して照会してみた(千里に訊いても覚えてるはずがない。彼女は作った曲の大半はすぐ忘れるタイプである)。彼女は管理しているデータベースで曖昧検索を掛けてくれたが、類似のものはないという回答であった。
 
それで私はこの曲を製作準備中のローズ+リリーのアルバム『Four Seasons』の中に使いたいと思った。
 
政子も「いい曲だね〜」と言って、歌詞を付けてくれた。
 

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アクアこと田代龍虎が進学した高校については4月1日の夕方には東京北区のC学園であることが、ネット上で拡散した。恐らくは入学式で彼を見て驚いた同学園の生徒あたりから出てきた情報であろう。
 
「C学園に入ったって、あそこ女子校だろ?アクアって女の子になったの?」
「それが芸術コースだけ男子が入れるようになったらしい」
「なーんだ」
「1学年に最大3人らしいよ」
「たった3人!」
 
「今年が初めての男子生徒受け入れだから、全校生徒400人の中に男子3人」
「う、うらやましい・・・」
「いや、俺ならとても耐えられん」
「女の香りでむせてしまいそうだ」
「トイレとか男子トイレを増設したのかね?」
「その人数ならたぶん、職員用トイレを使ってくれ、とかじゃないの?」
 
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「制服とかどうするんだろう?」
「男子制服を定めたのでは?」
「少人数だし、学生服でとかじゃないの?」
 

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ところが、翌日にはもうC学園の制服を着たアクアの写真がネット上に流出する。
 
「女子制服を着てる!?」
 
その写真は望遠で写したようでやや焦点がぼけているものの、確かにC学園の女子制服を着ているようなのである。但し写っているのは上半身だけである。
 
「まさか。これ合成じゃないの?」
「いくらアクアでも女子制服を着たりはしないだろ?」
「いや、アクアなら女子制服くらい着れる気がする」
 
「中学の時も一度セーラー服を着ている写真が流出したよな」
「友だちから罰ゲームで着せられたとか言い訳してたけど、絶対怪しい」
「あれは間違い無く本人所有の女子制服だったと思う」
 

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結局4月3日の夕方、記者会見をするハメになる。
 
最初に同席した松前社長が記者さんたちにお願いをした。
 
「この制服を見ただけでどこの学校か分かった記者さんもおられると思いますが、どうか固有名詞は出さないようにお願いします。他の生徒さんたちにも迷惑が掛かりますので、それは切にお願いします」
 
記者達の間にそれは出さなくてもいいという空気が広がった。それでアクアが席を立ってマイクを持ち記者たちに告げた。
 
「ボクが通学に使っているのは、今ボクが着ている服です」
 
記者たちが多数写真を撮る。
 
「アクアさんぐるりと1回転してみてください」
などと注文が出るので、回転してみせる。
 
「うちの学校は昨年度まで女子校だったのですが、今年から男子生徒を少数受け入れることになったばかりで、男子制服というのは定められていないんです。それで学生服で通学している子もいるのですが、学生服では寂しいなと思ったので、こういう制服を作ったんです」
 
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「女子制服に似ていますが、前袷せが逆なんですね?」
と記者から言われる。
 
「そうなんです。実は買ったのは女子制服を買ったんですけど、それを裁縫の得意な友人に頼んで改造してもらって、本来左前袷せだったのを右前袷せに変更しました。そして下はスカートではなく同色のズボンを穿いています」
 
「左前袷せの服を着ている写真が流出していましたが」
 
「1日の入学式の時は、まだ改造が間に合わなくて女子制服のまま着ていったんですよ。下はズボンですが」
 
「ああ、この写真は下半身が映っていませんが、下はズボンですか」
「はい、そうです。いくらボクでもスカート穿いて通学はしませんよ」
とアクアが言うと、あちこちでクスクスと忍び笑いする声があるがアクアはそれを黙殺している。
 
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「アクアさんなら普通に左前の女子制服にスカートで通学しても違和感無い気がするのですが」
と質問する記者がいる。
 
「スカート穿くことに抵抗感は無いですけど、それはお仕事で女の子役をする時の話で、学校にはやはりズボンですよ。ボクも一応男なので」
とアクアは笑顔で答えた。
 
そういう訳で《アクアが女子生徒になった》という疑惑はすぐに消えたものの、結果的にアクアがどこの高校に入って、どういう服で通学しているのかというのが、入学早々に全国に知れ渡ってしまったのである。
 
なお記者会見に同席したTKRの松前社長が「くれぐれも校門前での出待ちなどの行為は絶対にしないように。場合によっては警察に通報しますので」と釘をさした。
 
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昨年秋から製作していたKARIONのアルバム『少女探偵隊』は4月12日に発売された。そしてこれに合わせて春のツアーを実施する。
 
4/15(土)札幌 16(日)仙台 29(祝)東京 30(日)名古屋 5/3(祝)那覇 4(祝)休み 5(祝)福岡 6(土)大阪 7(日)横浜
 
今年のゴールデンウィークは3日から7日まで5連休だが、さすがに5日連続でライブをやるのは体力的に不可能である。それで今年ゴールデンウィークにツアーをやるアーティストは、みな、どの日に休むかで悩んだようである。アクアの場合は次のようになっている。
 
4/29(土祝)札幌 30(日)福岡 5/3日(水祝)大阪 4日(木祝)名古屋 5日(金祝)東京 6日(土)お休み 7日(日)東京
 
アクアのツアー日程は既に1月の段階で発表されている。そして多くのアーティストがアクアのライブ日程との競合を避けた。ホテルが取れなくなってしまうからである。アクアは29日札幌の翌日30日福岡と大移動だが、これは5月3-4日の福岡は博多どんたくとぶつかるので、これを回避した結果ここがこのようになってしまった。むろんKARIONもこの日程を避けている。
 
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これを知らずに競合する日程で学会やフェアなどの日程を入れていたものの、1ヶ月くらい前の段階で「ホテルが取れない!」という悲鳴が多くの参加者からあがり、急遽場所や日程を変更した所などもあったようである。
 

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