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■春乱(1)

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(C)Eriko Kawaguchi 2017-10-08
 
青葉は3月26日(日)までは東京と高岡を数回往復してかなり忙しかったのだが、その後は少し時間が空いたので、大型二輪の免許を取りに行った。
 
大型二輪の教習時間は第1段階5時間と第2段階7時間である。それでいつもの教習所に行き「あら、あんたまた来たのね。今度は何?」と受付のおばちゃんに言われ、大型自動二輪コースに入学する。
 
「ところであんたまだ性別は男のままなの?」
「5月が誕生日なので、それまで直せないんですよ」
 
3/27,28,29日の3日間で順調に第1段階をクリア。30,31,4/01の3日間で第2段階をクリアして、4月3日(月)に卒業試験をクリア。4月4日(火)に運転教育センターに行って大型二輪免許を取得した。
 
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これで昨年10月ノリで買ってしまったYamaha FJR1300AS を運転することができることになる。青葉は運転開始する前に整備させるよと言っていた月見里折江さんに連絡した。彼女はすぐに来てバイクを持っていき、一週間後、整備済みのバイクを持って来てくれた。青葉は、お店の人で分けてくださいと言って菓子箱を渡した(*1).
 
(*1)月見里折江(やまなし・おりえ)は「玉梨乙子(たまなし・おとこ)」の源氏名で、金沢市内でスートラという名前のオカマバーを経営している。彼女自身は名前の通り玉は取っているものの、性転換手術を受ける気は無いらしい。実際女性と結婚しているので、棒はあった方がよいのだろう。スートラという名前は「カーマスートラ」に掛けていて、おカマのお店である。ここには現在、後に全国区のバラエティタレントとして売れることになる桜クララがこの時期はサクラ・アキナの名前で在籍している。
 
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青葉は更に、4月3日に卒業試験をクリアしたその日に、今度は準中型のコースに入学した。
 
「あんた忙しいね!」
と受付のおばちゃんに言われる。
 
これは第1段階が4時間、第2段階が9時間、それに教科が1時間ある。これをまず4月3,4日で第1段階をクリア、4/5に仮免試験を受けて1発合格する。
 
教習を受けていて、青葉があまりにも上手いので
 
「あんた準中型とか面倒なもの取らずに大型取ったら?」
と教官から言われたが
 
「すみません。未成年なもので」
と言い
「うっそー!?」
と驚かれるのはいつものことである。
 
第2段階に入り、4月6,7,8日で第2段階をクリア。4月10日(月)に卒業試験を受けて無事合格。翌11日(火)にまた運転教育センターに行って準中型免許を取得した。
 
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これで青葉の免許は原付・小特・普通・準中型・普通二輪・大型二輪・大特・牽引の8種類となった。
 
(7種類セットされた免許証は1週間しか使用しなかった)
 
フルビッターになるために、あと取らなければならない免許は、中型・大型と、普通・中型・大型・大特・牽引の各二種である。
 
中型は普通免許取得後2年経過しないと取得できないから今年の9/29以降になる。大型および二種は3年経過しないと取得できないので来年の9/29以降である。
 
なお、4月10日からは新学期が始まっているので、青葉はアクアは明日香に任せて金沢との往復をしてもらい、自動車学校や免許センターへの往復はこの2日間はYZF-R25を使った(FJR1300ASはこの段階では整備中)。
 
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4月17日(月)。この日桃香は千里のことで大いに混乱した。昨夜急にお腹の中の子が暴れたのを千里が駆けつけて来て、自宅近くのF産婦人科に運んでくれた。ここまではよかったのである。
 
朝御飯を食べてから少したった所で電話が入るのだが、見たこともない電話番号である。少し警戒しながら電話に出る。
 
「あ。桃香、ごめん。私の携帯壊れちゃって、緑電話から電話してるのよ」
「ああ、そうだったのか」
「後で携帯ショップに行ってくる。それで大間さんに転院して出産まで入院しているという方向で進めていいよね?」
 
「あ、うん」
「じゃ向こうに電話してみる。また後で連絡するね」
「よろしく」
 
10分ほどの後、また千里から電話があり、大間産婦人科の許可が取れたということであった。それで今入院しているF産婦人科の方にそれを話して欲しいと言われたので、桃香は電話をいったん切って、ナースコールした。それで先生の時間が取れた所で話してみるが、転院はOKと思いますよと言われた。
 
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携帯が壊れたというのであれば、こちらから千里に連絡する手段が無いので、向こうからの連絡を待つ。
 
10:40頃、080で始まる番号から電話が掛かってくる。
 
「桃香?私新しい携帯買ったから。番号を伝えるね」
「えっと、今その新しい携帯から掛けてるの?」
「そうそう」
「だったら、伝えなくてもこちらのスマホに表示されているから、それで登録するよ」
「へー!そちらで分かるんだ!」
と千里は感心しているようだ。
 
「ふつう分かるもんだ」
と桃香は今更ながら呆れている。
 
それで桃香はF産婦人科の許可が取れたことを千里に伝えた。こちらの退院は15時過ぎにしたいと言うと、千里がアテンザで迎えに来てくれるということであった。千里の新しい番号はアドレス帳に千里の番号として追加登録した。メールアドレスは実際に会った時に登録することにする。
 
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12:20。千里の新しい携帯の番号から電話が掛かってくる。
 
「ごめーん。こちらどうしても夕方まで開放してもらえなくて、午後そちらの転院に付き添えない」
「うっそー!?」
「悪いけど、朱音か彪志くんに頼めるかなあ」
「うん。連絡してみる」
 
それで桃香は朱音に連絡する。朱音はそもそも昨夜入院していたことを聞いていなかったので驚いたものの、旦那の車(ミラージュ)を運転して来てくれるということであった。
 

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ところが30分もしない内に、千里から再度電話が掛かってくる。
 
「桃香今どこに居るの?」
「えっとまだF産婦人科だけど」
「病院?診察にでも行っているの?」
 
「えっと・・・入院中なのだが・・・」
と桃香が戸惑ったように答える。
 
「入院したの!?」
と千里が驚いたように言う。
 
そんなこと言われて桃香の方が戸惑うことになる。どうも千里は桃香が昨夜緊急入院したこと自体を知らないようだし、千里が桃香を病院に連れて来たこと自体を知らない雰囲気である。なぜだ〜?千里は記憶喪失か?などと思いながら、会話する。
 
それで結局千里は15時過ぎに病院を移動するのなら車で迎えに行くということであった。桃香はどうなってんだ?と思いながら電話を切った。そして切ってから気付いた。今掛かってきた番号は、元の千里の携帯の番号だ!
 
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これってまさか新しい番号から掛けてきた方はオレオレ詐欺ってことは?
 
・・・さすがに無いか!
 
桃香には借金は100万くらいあるが、貯金は20万も無い。
 

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千里が来てくれるということだったので、朱音には、悪いけど転院のお手伝いは不要になったと伝える。朱音はだったら明日様子を見に行くよと言ってくれた。
 
15時頃、先生の診察を受けて退院許可をもらう。精算は千里がしてくれるはずである。病室に戻り、荷物らしきものもないのだが、空き缶などを片付け、病院のパジャマを普段着のマタニティウェアに着替える。このマタニティウェアも随分お世話になったけど、あと少しかなあなどと考えていたらなにやらメールが着信する。個人別着信音ではなく、一般のメール着信音が鳴ったので、DMか?などと思いながらも開いてみると、千里からである!?
 
《千里です。新しいスマホ借りたから電話番号とメールアドレス書いておくね》とあって、実際その番号とアドレスが書かれている。
 
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桃香は悩む。午前中に新しい携帯買ったと連絡があったから、最初はその携帯のことかと思ったのだが、その時伝えられた番号とは違うのである。買ったばかりの携帯を即番号変更するとは思えない。しかも《借りた》とある。買ったのではなく、借りた??
 
桃香は誤変換の可能性も考えた。千里の誤変換はもう日常茶飯事である。『鬼義理』とか『惨度一致』とか、何だそれ?と一瞬悩むものもあれば、『今小学校占拠してる』などというメールはとうとう千里がテロリストになったか!?と悩まされた。
 
千里はポケベル打ちをする。『かった』は2143*41、『かりた』は219241だ。それだけなら誤入力の可能性は低い。しかし最初の『か』(21)を打った所で、変換候補に『借りた』『買った』が出た時に誤って『借りた』を選んでしまった可能性はある。
 
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しかし本当に『借りた』のかも知れない。
 
そもそも千里はやたらともらったもの、借りているものが多い。大学時代の教科書はほとんどが先輩から譲ってもらったものだった。なにやら立派な横笛を持っているのを見たが、知り合いが買ってくれたもので代金は払おうとしたが受け取ってくれなかったと言っていた。フルートを持っているのも見たことあるが、それはタダでもらったと言っていた。パソコンを何台も持っているようだが、実際には大半が借り物だと言っていた。車もよく色々借りているようである。
 
千里はずっとガラケーを使っているので、LINEなどのアプリが使用できない。それでLINEかあるいはTwitterなどで千里とコネクトが取れずに困っていた誰かが、電話代は持つからこれ使いなさい、と言って渡した可能性は充分ある気がする。
 
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千里は妙にお金持ちの知り合いが多いのである。
 
それで取り敢えずその番号をアドレス帳の千里の所に追加した。そういう訳で、桃香のアドレス帳には千里の携帯番号が3つ並んだ。
 
15:30頃、その千里が来た。
 
いきなり白い箱を出される。
 
「ハッピー・バースデイ桃香」
と千里が言う。
「忘れていた!」
と桃香本人はマジで言った。
 
箱は不二家である。千里は「中身はモンブランとイチゴショートね」と言った。実は桃香は高級洋菓子店のケーキより、不二家とかシャトレーゼなどといった庶民的なお店のケーキの方が好きである。実はスーパーで売っているヤマサキのケーキでもよい!
 
「でも今の状態じゃ食べられないかな?」
「明日くらいに食べる」
「じゃ病室の冷蔵庫に入れておけばいいね」
「うん」
 
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下着交換する?などと言うので、
「うん。助かる」
と言って、ベッドの周囲のカーテンを引いて着換える。その間に千里は精算に行ったようである。やがて戻って来て一緒に退院する。着換えやベビー雑誌などは車に積んでいるということだった。
 
先生や看護婦さんたちに声を掛けて、あらためて夜中に受け入れてくれてありがとうございましたと言い、病院を出る。午前中に電話で話した時に千里がアテンザと言っていたこともあり、この病院に運び込まれた時に使用したアテンザかと思っていたら、千里はランドクルーザー・プラドに乗り込む。
 
「随分大きな車だね」
「うん。借りてきた」
 
昨夜使ったアテンザも借り物だと言っていた。やはりほんとに千里は色々な人からの借り物が多い。車だけでも、過去に、インプレッサ、アウディ、ボルボ、クラウンマジェスタ、フェラーリ、アルファロメオなどに乗せてもらったことがある。モーター・クラブにも入っていてレースに出て、国際C級ライセンス取ったよなどと言って見せてくれたこともあるので、ひょっとしたらその関係なのかなあ、などとも思った。
 
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2列目に寝ててと言われる。このプラドは7人乗りのようだが、3列目は続きのシートにはなっておらず、2つの座席が独立しているので横になることができない。それで2列目なら寝られるので、そこに乗ってということのようである。
 
出発する。
 
千里の運転は慎重である。揺れがひじょうに少ない。発進や停止もソフトにおこなうので加速度が小さい。千里ほんと運転うまいよなあと桃香は思った。さすが国際ライセンス持ちである。
 
「ところで千里、新しい携帯だかスマホだか買ったか借りたかしたんだっけ?」
と桃香は訊いてみたのだが、千里は
 
「え?私別にスマホとか買ってないけど」
と言う。
 
「私、静電体質だから、スマホは触ったら壊れちゃうし」
「そう言ってたよな?」
 
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と答えて桃香はやはり訳が分からんと思った。
 
千里は勤めているソフト会社も忙しそうで、それに趣味でバスケットもやっているようで、その上、自動車レースとか、楽譜の清書のバイトまでしているようだし、千里の活動は信じがたい。
 
桃香は千里って実は何人かいるのでは?と思うことがよくある。実際千里と話が通じないこと、つい昨日言った話を覚えていないことがある。それは前々からなので、あまり気にしないようにはしているのだが、今日の携帯の話はどうも不可解だ。
 
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