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男の娘宣言(8)

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レミは医師の手で、簡易女性化キットを取り付けられた。睾丸は体内に押し込められて補助具で落ちて来ないようにされる。これで睾丸は体温の関係で活動できなくなるので、レミの男性化は停止する。
 
陰茎は後ろに曲げて固定され、陰嚢の皮膚を左右から寄せて覆われ、この時点で陰茎は見えなくなるし、左右の陰嚢の合わせ目(接着剤で固定)が既にまるで女の子の割れ目ちゃんのようである。更に人工皮膚でできた大陰唇・小陰唇を接着剤で貼り付けられた。おしっこは陰茎の先端の尿道内に差しこまれた受尿口から、この人工陰唇の中にある尿道口までパイプで導かれる。尿道内で尿をキャッチするので、尿が漏れることもないし、陰茎に恥垢がたまりにくいとレミは説明を受けた。
 
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しかし手術などはされていないものの、女の子にしか見えなくなった自分のお股を見て、レミはきゃーと思う。これは子供用なので毛が生えていないが、中学生以上の場合は、普通に女性的な陰毛の生えたキットを使用するらしい。
 
特殊な接着剤で固定されているので、これは自分では取り外せず、性別審査委員会の認定医にしか取り外すことはできない。これでレミのおちんちんはキットの中に隠され、触ることもできなくなった。レミは小学生なので、これを取り付けている場合、温泉などの共同浴場では、女湯に入らなければならない(男の娘認定証に内蔵されているチップに、簡易女性化キット取付済のフラグが立っている場合、小学生の間はそれで女湯の入口を通ることができる)。
 
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(中学生の場合は年齢相応のバストがあることが認定されていないと女湯には入れない)
 

翌日、レミは学校にキュロットを穿いて出かけて行った。委員長以外はレミの男の娘宣言を知らなかったので驚かれるが、そのことを知るとみんな
 
「レミちゃん、女の子になった方がいいかもと思ってたよ」
と言われた。
 
それで普通にクラスの女子たちと一緒に女子トイレに入り、体育の時間は女子更衣室で、女子用体操服に着替えた。
 
男の娘が穿くキュロットは一見男の子でも穿けるショートパンツに似ているが、裙がショートパンツより広く広がるのと、前の穴が無いのが特徴である。男の娘はちんちんを使っておしっこをすることができない。
 

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男の娘宣言をした子は毎週1回、メンテのために性別審査委員会の指定病院で、キットをいったん取り外してチェックをされる。この時、看護婦さんの手で陰茎が刺激されて射精させられる。レミのペニスはもう立たなかったが、看護婦さんは女の子がするように指で押さえて回転運動を掛けて射精させ、精液は採取できた。顕微鏡でみると精子は少ないもののあるということだった。この精液は冷凍保存される。自分で自慰するのではなく、看護婦さんがするのは、男の娘になった以上、本人は自分のちんちんに触ることが禁止されるからである。射精後のちんちんはきれいに洗浄され、垢なども落とされる。
 
この冷凍精液が8本溜まったら去勢されることになっている。レミは3月初旬に男の娘宣言をしたので、4月末には8本目の冷凍精液が作られ、精液の採取が終わった所で即睾丸を除去された。
 
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本人に睾丸を取ってもいいかとも聞かず、射精してまだ放心状態の内に
「麻酔しまーす」
「切開します」
「睾丸を除去しました」
「縫合します」
と言われて、ほんの5分もしないうちにレミの睾丸は除去されてしまった。そしてすぐに女性ホルモンの注射を打たれた。なんかその注入された量が、いつも行きつけの病院で打ってもらっていたのの3倍くらいある気がした。
 
「今すぐ、ちんちんを切断することも可能ですが」
「規定通りで」
とレミは答えた。
 

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それでレミは再度簡易女性化キットを取り付けられ、毎日飲むようにと言われて女性ホルモンの錠剤を3ヶ月分(90個)もらった。次は3ヶ月後に来院すればよいらしい。この女性ホルモンを飲むかどうかは本人の自由だが、ちゃんと飲んで体内の性ホルモン濃度を年齢相応の女子の濃度の正常値の間にキープしておかないと次のステップに進むことができない。
 
なお、今回取り付けられた簡易女性化キットはこれまでのものと違って、“クリトリス付き”である。キットのクリトリスを刺激すると、自分の陰茎先端の敏感な部分が刺激され、クライマックスに達するとちゃんと逝った感覚になる。これまでのキットにはこのようなものが無かったので“したい”気分になっても我慢するしかなく、この2ヶ月間はけっこう辛かった。
 
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なおこの睾丸除去者がつける簡易女性化キットは長期間つけていてもよいように毎日一回陰茎を自動洗浄する機能がついているので清潔が保たれる。睾丸のある人用のにそれがついていなかったのは、陰茎の洗浄が気持ち良すぎて、オナニーするのに近い状態になり、射精してしまうと精液の採取ができないからである。
 
この“後期型”女性化キットの場合、クリトリスを刺激しても陰茎を直接洗浄されて気持ち良くなっても、睾丸が無いので射精は起きない。ただしオナニーをした場合、逝った感覚だけはある(正確には最初の数回だけは液が出た。たぶん精嚢などに溜まっていた分だろう)。
 

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レミは睾丸の除去が行われるのと同時に法的な性別は中性に変更された。男の娘認定証内部のチップに記載された性別も男から中性に書き換えられた。
 
またこれによって、レミは中学を卒業しても兵役には行かなくてよいことになった。普通の女子は中学を卒業したら大学に行くが、レミの場合国立バレロ学校で大学の課程まで修了することを目指す(後述)。途中で退学処分にならなければであるが。
 
なお、中性になると、通学服はキュロットでもスカートでもよくなったので、レミはスカートに切り替えた。
 
「あ、スカート穿いてる。男の子やめたの?」
とクラスメイトから尋ねられる。
 
「うん。睾丸取ってもらった。というより、有無を言わさず取られた」
とレミがいうと、先に男の娘宣言していたドミナが
「あれ非道いよね。睾丸取っていいですか?とせめて尋ねてから取ってほしい」
「うん。何にも訊かれなかったね」
とレミも笑って答えた。
 
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レミが男の娘宣言をして、赤い《男の娘認定証》をもらったので、イリーナ先生の推薦で、レミは4月から国立バレロ学校の、小学生向けレッスンに出るようになった。練習場は女子しか入ることができないが、レミはちゃんと男の娘認定証で入口を通過することができる。レッスンを受けているのは5年生が5人と6年生が10人だが、みんな上手い人ばかりで、レミは物凄く刺激になった。
 
これまでのバレロ教室にも通っているので、レミは週に4回、バレロのレッスンを受けることになった。
 

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さて。この後であるが、レミは現在男の娘認定証を持っているので、社会生活のほとんどを女性同然に過ごすことができるものの、法的にはまだ中性である。
 
中性の人は男性とも女性とも結婚できる。元々この国では性別の如何に寄らず、18歳以上で本人たちが同意すれば結婚できるが、男女でない場合、どちらが夫でとちらが妻かというのを届けることになっている(変更するには一度離婚して再度婚姻する必要がある)。この場合、元男性の中性の人は“夫”にはなれないと定められている(元女性の中性は“妻”にはなれない)。そのため、レミは男性と結婚するにしても、女性と結婚するにしても、妻にならなければならない。結果的に相手はたとえ女性であっても“夫”になる。
 
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(40歳以上の中性にはこの規定は適用されないので、40歳以上で去勢している元男性は女性と再婚した場合、ちゃんと夫になれる)
 
中性の人は結婚した場合、相手と反対の性に性別を変更可能だが、元の性には戻れない。レミは元男だったので、男性と結婚すると性別を女性に変更できるが、女性と結婚しても男性になることはできない。
 
むろん法的な性別は中性のまま結婚を維持可能である。また養子を取ることもできる。レミは精子を保存しているので、女性と結婚した場合、相手にその精子で子供を産んでもらうことができるが、相手は法的には夫なので、夫が出産することになる。こういうカップルは割といる。レミが女性と結婚した場合、女性には精子が無いので、レミが“夫”の子供を産むことはできない。男性と結婚した場合はその人の子供を産むことになるだろう。
 
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なお結婚しているカップルの片方が性別を変更した場合は、特に本人たちが申し出ない限り、夫・妻の地位はそのままである。それで、夫が去勢して中性になったものの、夫のままというカップルも多い。40歳に到達した男性は去勢が推奨されるので、そういうカップルは多い。ここで去勢しても性別変更届けを出さなければそもそも男のままである。性別変更届けを出さなくても実際に去勢していれば睾丸税は払わなくてよい。ただし去勢している男性が離婚した場合は強制的に性別は中性に変更される。
 
また夫が性転換して女性になってしまった場合は、レスビアンカップルということになるが、性転換した夫は法的には女性でもそのまま“夫”の地位を保つことになる。実はそういう“後発的レスビアンカップル”もわりと多い。なお離婚してしまうと、次に誰かと再婚する場合は“妻”にしかなれない。
 
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レミのクラスメイト中にはお父さんが性転換して女の人になっちゃったという子は数人居る。中には両親が双方男だったのが、お父さんもお母さんも性転換して両方とも女になっちゃったという凄い所もある(さすがに珍しいと思う)。
 

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レミは4月末に去勢されたが、1年経過した来年(小学6年生)の4月以降になると、性転換手術を受けて女性の身体になることができる。この場合、IPS細胞から育てた卵巣・子宮・膣などの女性器一式を体内に埋め込むことになる。そのIPS細胞を作るための骨髄液採取は、去勢手術に続けて行われたのだが、この採取が睾丸の除去より遙かに痛かった。IPS細胞を女性器に育てるのに1年かかるのもあって、性転換手術は去勢より1年経った後ということになっている。
 
なお、性転換してしまえば、自分の卵巣からちゃんと女性ホルモンが出るので、女性ホルモンの錠剤を飲む必要はなくなる。ホルモン剤の使用はあくまで暫定的なものである(但し男の娘になったものの性転換して完全な女性にはならない人の場合、一生女性ホルモンを飲み続ける必要がある)
 
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(男性から女性になった人の妊娠確率は天然女性の6-7割と言われる。これは恐らくY卵子は受精しても育たないためと言われるが詳しいメカニズムは不明である。また女性から男性になった人の子供は全員女性である。これは精子が全てX精子なので仕方ない。女性から男性になった人は結果的に女子出生率を上げることになるので貴重である)
 
むろん性転換手術を受けたら、法的に性別は女性に変更され、男の娘認定証の代わりに、女性の市民登録証を発行してもらえる。レミは両親とも話したが、来年の7月に性転換手術を受けたいと希望した。性転換手術は大手術なので手術のあと1ヶ月程度は療養する必要がある。それを夏休みにぶつけたいのである。7月に手術すると、8月末まで、ゆっくりと休むことができる。
 
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それで実際7月に手術する人が多いので、レミはもう手術の予約を入れてしまった。それで1年ちょっとの後にはレミは完全な女の子になることがほぼ確定した。
 

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性別変更過程のまとめ
・男の娘宣言で《男娘》、女の坊宣言で《女坊》(法的性別はまだ変わらない) 
・男性が睾丸を除去するか、女性が卵巣を除去すれば中性。
・陰茎を切断したが睾丸がある場合は仮男性。
・元男性の中性は性転換手術で女性になれる
・元女性の中性は陰茎を作ることで男性になれる
・男性が従軍看護婦を2年すると仮女性資格を得るが、去勢しないと仮女性にはなれない。 
・仮女性が造膣すると女性になれる(陰茎があってもいいが通常切断する) 
・女の坊宣言をして卵巣を除去しないまま陰茎を作ると仮男性。
 
仮女性は従軍看護婦のご褒美の他、ごく少数の例外で与えられる特殊な地位。 
仮男性には睾丸を残して陰茎だけ切断した元男性と、卵巣を残したまま陰茎を作った元女性の2種類がある。 
女子服装許可証・女装届・性別保留届などでも18歳以下の女装外出や女子トイレ使用は認められるが性別が変更される訳ではない。
 
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「弟が1人居なくなって妹ができるのか」
と姉のメルは感慨深げに言った。
 
「息子が居なくなって寂しいけど、娘が増えるからいいよ」
と父は言った。
 
「ごめんねー。自分ではそんなに女の子指向があったつもりなかったけど、やはり私、女の子の方が向いてたみたい」
 
「どっちでも孫の顔を見せてくれたらいいよ」
「私をお嫁さんにしてくれる男の子いるかなあ」
「レミは充分、女の子として可愛い。きっと好きになってくれる男の子はいるよ」
と母が言った。
 

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「レミお姉ちゃん、いいなあ。ところで私はいつ女の子になれるの?」
と妹のアスカは言った。
 
「アスカはまだ2年生だからね。来年、3年生になったら男の娘宣言しようよ」
と母。
 
「楽しみ〜」
と長い髪でスカートを穿いているアスカは言った。
 
 
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