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■女の子たちの外人対策(3)

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千里たちがお風呂に入った時は、まだ他の子たちが来ていなかったが、やがてパラパラと入ってくる。
 
「おお、その千里の頭が目印だ」
などと言って、2年の透子さんと穂礼さんが入ってきた。
 
「お疲れ様ー」
「だけどこの頭でも、男子が女湯に侵入しているようには見えないのが千里の凄い所だなあ」
と穂礼さん。
 
「場慣れもしてるよね、この子」
と暢子。
 
「おっぱいは割と小さい方かな」
「Aカップのブラが少し余ります」
「でも服の上から見ると、もっとあるように感じるけど」
「すみません。しばしば上げ底してます」
「だから千里はDカップのブラも持ってる」
と留実子がばらす。
「えへへ」
「AからDへというのは凄いな」
 
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他にも久井奈さんやメグミに夏恋・睦子なども入って来て、やはり千里の身体をチェックしに来る。
 
「今更だけど、やはりちんちん付いてないね」
「付いてたら女湯に入れませんよ」
「最後に男湯に入ったのっていつ?」
「小学3年生頃だったと思います」
「ふーん。つまりその頃、おちんちん取っちゃったんだ?」
「ああ、声変わりが来ないように、第二次性徴が出る前に取ったのでは?」
 
何かこういうことを言われるのもいつものことという感じである。
 
「これ、骨格的にも女の子だよね〜」
などと言って、透子さんが千里の身体をあちこち触る。
「肩もなで肩だし」
 
「11月の病院での検査ではお医者さんから骨盤の形も女性型だと言われました」
「ああ、じゃ、赤ちゃん産めるね」
 
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「男子たちによると、千里って近づくと女の子の香りがするらしいよ」
と留実子が言う。
「ああ、だったら、ほんとに男子たちは一緒にはやりにくかったろうな」
と穂礼さん。
 
「女の身体なんだから最初から女子バスケ部に入れば良かったのに」
「ほんとほんと。千里なら、誰にも咎められなかったと思うよ」
「ってか男子の試合に出るたびに咎められてた」
「でも1年間男子に混じって鍛えられたことでレベルアップした分もあるかもね」
「やはり男子はスピードもパワーも違うもん」
「あ、私自身、中学女子と高校男子では自転車と大型バイクくらい違う感覚でした」
「そうだろうね」
「高校女子はまだ小型バイクだろうな」
「その大型バイクの中で揉まれてきた経験は大きいと思う」
 
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お風呂から上がり、部屋に戻ると南野コーチが先に戻っていた。
 
「南野コーチ、お風呂は行かれました?」
「まだ行ってないけど、夜中に行こうかと思ってる」
「じゃ、雪子を鍛える特別メニューやりましょう」
と千里は言った。
 
「何やるの?」
「5人で五芒星型にパス練習です」
「つまり2人先の人にパスするのね?」
「5人だとそれで回るんですよね」
「でもそれで特別メニューになるの?」
「カーテン閉めて、灯りを消してやりましょう」
「おっ」
 
「ボールが見えないじゃないですか?」
と雪子が言うが
「相手にパスするということを見破られないように、ボールを見なくてもパスする練習」
と千里は言った。
 

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市の郊外にある旅館なのでカーテンを閉めて灯りを消すとほんとに真っ暗になった。それでボールをパスするのだが、見えないので最初はまともな方向に飛んで行かないし、またなかなかキャッチできなかったが、少しずつ勘が働くようになってきて、パス成功率が高くなる。
 
すると南野コーチの提案で、ランダムにパスを出そうということになる。
 
これだと今誰がボールを持っているかを常に把握しておく必要があるし、そこからボールが飛んできたら即応する必要がある。いつも気を抜けない。これはかなり鍛えられるなという声が出た。
 
「これ他の部屋の子にもやらせよう」
と言って、南野コーチはいったん席を外して、他の2つの部屋にもこういう練習をしようというのを伝えに行った。
 
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結局23時くらいまで暗闇の中のパス練習をしてから寝た。そもそも昨夜旭川を午前1時に出て秋田までやってきているので、みんな疲れていて熟睡している。
 
しかし千里は夜中に揺り起こされる。
 
「千里、千里、ちょっと起きて」
「何ですか?」
と言って半分寝ぼけた状態で目を開けると、出羽山の美鳳が居た。
 
「こんばんは」
「こんばんは。ちょっと来てくれる?」
「朝までには戻れます?」
「千里次第」
と美鳳は言った。
 
「生きて戻れるかどうかも千里次第ね」
「それ怖いです」
「男の子のまま戻れるかどうかも千里次第」
「女の子にしてくださったら嬉しいですけど」
「それは許可が降りないんだよねー」
 
浴衣を体操服に着替えてウィンドブレーカーを着て、美鳳の後に続く。何か結構歩いた気がした。大きな神殿が目の前にある。
 
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「ここ知ってる?」
「写真で見たことあります。出羽山の三神合祭殿ですか?」
「そそ」
「でも私秋田に居たのに」
「歩いて来たからね。150kmほど」
「ほんとに私、歩いたんですか?」
「そのくらい疲れているはず。時間も24時間くらい掛かってる」
「えー!? だったら私、叱られる」
「大丈夫だよ。ここは通常の時間の流れとは少し違うからね。最後は元の時間の流れに戻してあげるから」
「助かります」
「まあ生きてたらだけどね」
「いやだなあ」
 

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三神合祭殿でお参りした後、笛を吹いてと言われたので龍笛を取り出して吹く。美鳳は静かに千里の笛を聴いていた。
 
「美しいなあ。千里はその笛を吹いているだけで修行しているんだよ」
「これが修行になるんですか?」
「虚無僧が尺八を吹くことで、座禅と同じことをしているのと同様に、千里は笛を吹くことで、修験者が山駆けするのと同じような心の修行をしているんだ」
 
「でも笛吹くの、私とっても楽しいです。山駆けなんて凄く辛そうなのに」
「辛かったらやってないさ。心の充足が得られるからやるんだよ。マラソン選手は42.195kmをいやいや走ってると思う?」
「いえ。楽しいから走るんだと思います」
「うん。でも普通の人に42km走れって言ったら、ほとんど拷問だよね」
「確かに」
 
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「千里も体力付けたら40分間走り回っていられるようになるさ」
「・・・・」
 

美鳳に連れられて裏手の山の中に雪を踏みながら(というよりめりこみながら)付いていくと小さな洞窟がある。その奥に泉が湧き、池が出来ていた。
 
「水垢離するよ」
「2月に山の中で水垢離するはめになるとは」
「滝行したいけど、あいにくこの付近の滝は全部凍ってるんだよねー」
 
裸になって、美鳳と一緒に池の中に入る。
 
「そんなに冷たくない」
「地下水だからね」
「なるほどー」
 
「でもおちんちん上手に隠してるね」
「女湯でこれ見て、本当に付いてないと思い込んでる子も居るみたい」
「まあ普通そう思う。付いてると思ったら通報されてる」
「ほんとに無くなっちゃえばいいのにと思う」
 
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「去年2度、無くなっている状態を経験したでしょ? 大陰の力で」
「はい、凄く良かったです」
「あれは21歳で性転換した後の身体の先取りってのは聞いてるよね?」
「はい」
 
「代わりに、性転換した後で2回、男の身体に戻るから」
「いやだーー!!」
 

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美鳳が祝詞を唱え、同じように唱えなさいと言われたので音の記憶を辿りながら唱える。これを10分くらい池の中でやっていた。
 
「さて、月山行って、湯殿山に行ったらあがりだよ」
「どのくらい掛かるんですか?」
「月山まで3−4日、湯殿山までその後1−2日かな。雪の中だからね」
「ははは」
 
水からあがり、服を着た後、美鳳に続いて雪の中に入っていく。ずっと歩いていたら、美鳳がふと立ち止まった。
 
「この先、右に行くか左に行くか分かる?」
と美鳳が訊く。
 
「え?そこの大岩の横を右手でしょ?」
「やはり千里は凄いよ。普通は小さい頃からたくさん修行している人だけが、そういう感覚を発達させる。でもあんたは最初から凄いんだよねー」
 
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「そんなに凄いのかなぁ」
「しかもその能力って、必要な時に起動するだけで、あまり自分の意志で働くものではない感じね」
 
「私、自分に霊的な力があるとはあまり思ったことないです。霊感は人より強いかなと思うことあるけど」
 
「だから少しお節介な眷属を付けてあげたのさ。でも千里の隠された能力に気付くのは、私程度以上のレベルのものだけだろうね。少々優秀な霊能者であっても人間レベルの存在は、千里を見ても、普通の霊感人間くらいにしか思わないでしょ。眷属がいることにも気付かない。だから無謀な戦いを挑んで手痛い目に遭う奴もいる。例の虎はどうしてる?」
 
「だいぶ大きくなりましたよ。前よりは小さい気がしますが。といっても私はああいうの見えないから、気配で感じるだけですけどね」
「千里って必要なものしか見えてないもんなあ」
 
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「美鳳さんって神様なんですか?」
「そうだねぇ。日本には八百萬(やおよろず)の神様がいるらしいから、その800万柱の中の799万番目くらいには入っているかな」
「へー」
 

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とてもとても長い時間を掛けて月山山頂の神社まで行き、更に険しい道を歩いてやがて湯殿山まで降りていく。崖みたいな所を降りていたら、誰か人が落下していくのを見る。千里はびっくりして美鳳に訊いた。
 
「誰か落ちていきましたけど」
「あれは男の子の千里だよ」
「えーー!? あれ落ちていったら死にません?」
「死んだと思うよ。というかむしろこの山に吸収されてしまったんだけどね」
 
「じゃ、私死んじゃったんですか?」
「男の子の千里はね。だから今残っているのは女の子の千里だけ」
「私、女の子になったの?」
「千里は生まれた時から、女の子だったよ。でも男の子かもという疑問もいつも持っていた。その疑問や不安が育ったのが今落ちていった《男の子の千里》。だからもう疑問は持たずに、女の子としての自分を育てていくといい」
「はい」
 
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「でもね」
「はい」
「声変わりは来るから覚悟しておいた方がいい」
「やはり来るのか・・・」
「千里はいづれ父親になるよ。女の子とセックスして」
「やだぁ」
「でも母親にもなるよ。男の人とセックスして」
「・・・・」
 
やがて雪の少ない谷間に到達する。ここが湯殿山奥の院だと説明された。ここまで来るのに、いったい何時間、いや何日かかったのか、千里にはもう時間感覚が分からなくなっていた。
 
「ここ来たことある?」
「いいえ」
「ここはね。昔から、語るなかれ・聞くなかれ、というんだよ。だから今から見ることは誰にも言ってはいけない。最近、しゃべらなきゃいいんだろってんでブログとかに書く人もよくいるけど、それもしゃべったことになるからね」
「あ、はい」
 
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それでお祓いをしてから裸足になり、湯殿山の御神体に登った。
 
「心地良いです」
「ここまでの疲れが取れていくかのようだよね」
「ええ」
 
美鳳もさすがに疲れたのだろうか。しばし御神体の快感をむさぼっているかのようであった。御神体から降りた後、そばにある温泉にも入って、この行程の疲れを癒やした。
 

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「おーい、千里。そろそろ起きろ。朝御飯に行くよ」
と言って、暢子に起こされた。
 
暢子や留実子たちと泊まった旅館の部屋であった。
 
「今何日だっけ?」
「は?2月4日だけど。昨日が節分。今日は立春」
「そうか。新しい年のスタートか」
「うん。今年は頑張ろう」
 
朝食の後、何もしないと調子悪いねー、などといって近くの公園でパスやドリブルの練習をした。北国育ちだけあって、雪の上でドリブルするのは、割と得意な子が多い。
 
「千里。何か突然グレードアップしたけど、どうした?」
「ボールのスピードが全然違う」
「ドリブルの精度も上がってる」
 
「うーん。夢の中でちょっと特訓やったからかなあ」
「睡眠学習?」
「どんな夢見たの?」
「暖かくてでっかいあんまんの上に寝そべっている夢」
「それでどうやって修行したのよ?」
 
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「でも私女の子になっちゃった」
「・・・・」
 
「生理来たの? ナプキン持ってないなら貸そうか?」
と穂礼さんが言う。
 
「あ、ナプキンは持ってます」
 
「うーん・・・」
と言って久井奈さんは少し悩むようなポーズをした。
 

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女の子たちの外人対策(3)

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