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■白雪物語2021(2)

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語り手:王妃グネリア(雨梨美貴子)は、ぜひ世継ぎを産んで欲しいということで、王妃になったのになかなか子供は生まれませんでした。そのことで陰にひなたに王妃を悪く言う者もありましたが、王は「むしろ私のせいだと思う」と言い、幼い白雪も「お母様を悪く言う人がいたら私がただではおかないから」などと言ってかばってくれていました。
 
語り手:ところで王妃は、若い頃から美人として評判だったのですが、実は魔法の鏡を持っていました。そして毎月1回鏡に問いかけていました。
 
「鏡よ鏡、地上で最も美しい女は誰?」
 
すると鏡は答えます。
「それはグネリア様です。グネリア様が地上で一番美しい女です」
 
ここで鏡の声を演じているのは今井葉月である。彼は録音作業中は鏡の声に専念し、録音作業が終わって演技収録に進んだ所でアクアのボディダブルに徹した。演技収録では鏡の出番が無いので、この組み合わせには無理が無いのである。
 
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語り手:鏡の答えはいつも同じで、グネリアはその答えに満足しては、日々の王妃としての仕事に励み、また白雪の養育にも心を配っていました。白雪は13歳くらいになると“半人前”とみなされて、様々な王室の行事にも借り出され、また国内を巡行して国民たちと触れ合うことも出て来ました。
 
ここで白いドレスを着た13歳のアクア!の映像が流れる。実は当時品川ありさ・高崎ひろか・米本愛心たちがうまく本人を乗せてこういう可愛い服を着せて撮影したものが残っていたので、それを利用したのである。このビデオの存在はコスモスが覚えていた。アクア本人は「恥ずかしー」とマジで恥ずかしがっていた。映画公開後このシーンは「ほんとに可愛い」と随分書かれた。
 
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語り手:さて、白雪姫の他に国王に子供が生まれないことから、王位に関しては白雪が継いで女王となるか、国王の従弟マラス大公が継ぐかという2つの意見が出ていました。
 
しかし大臣のバウアー(大林亮平)は
「国王の直系がいる限りは、やはり直系が継ぐべきだ。我が国では過去に何度も女王が出たことがある」
 
と言い、確かにその道理が通っているので、その方針で決まります。
 
「白雪殿は女とはいえ、とてもしっかりした性格であられる」
「やはり幼くしてお母上を亡くされたこともあるんでしょうね」
「それはあると思う。だからあの方は5歳で自立なさったんだ」
 
ここで群臣を演じているのは、森原准太・本騨真樹・木取道雄! (元wooden four)
 
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語り手:それで白雪が19歳で成人式を迎えるにあたり、あわせて国王の正式の後継者とされる、王太女(Crown Princess / Kronprinzessin) に就任する儀式をおこなうことになりました。
 
ここでやっと“白雪姫”アクアの出番となる。アクアが白い豪華なドレスを着て大きなダイヤモンドのペンダント(本物!ただし宝石店からのレンタル)をつけて儀式に臨んでいる様子が映像として流れる。これは撮影には1時間掛けているが、実際に映画として取り込まれたのは1分ほどである。アクアが女性王族の正装をして儀式に出て、国王・王妃がそれを見て微笑んでいる様子が映っている。
 

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語り手:この成人式・王太女就任式の翌月のこと、王妃グネリア(設定33歳)はいつものように、鏡に尋ねました。
 
「鏡よ鏡、地上で最も美しい女は誰?」
 
すると鏡は答えました。
「それは白雪様です。白雪様が地上で一番美しい女です」
 
グネリアは青ざめた。
 
「どうして突然そうなる?先月までお前は私が一番美しいと言っていたではないか」
 
「白雪様の美しさは数年前から、グネリア様の美しさを上回っておりました」
「何だと!?」
 
「しかしグネリア様は“一番美しい女”を尋ねられておりましたが、白雪様はまだ成人しておられない“少女”(girl, Maedchen)でした。しかし成人式をお迎えになり少女ではなく“女”(woman, Frau)になられましたので“一番美しい女”になられました」
 
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語り手:グネリアは鏡の詭弁?にイライラして、この鏡を叩き割ってやりたくなりました。しかしこの日から、グネリアは白雪の“優しい母”ではいられなくなってしまったのです。
 

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お城のテラスに白雪(アクア)が立って庭を見ている。近くに侍女マリア(坂出モナ)が付いている。むろん侍女は白雪の方を見ている。背後からグネリア(雨梨美貴子)が来る。グネリアは侍女の後方に小さなボールを転がした。
 
音がするので、侍女がそちらを見る。その瞬間、グネリアは白雪の背中を押した!
 
「きゃっ」
と声をあげて白雪が転落する!
 
侍女が慌てて白雪の居た方向に向き直り、テラスの傍に寄って下を見る。
 
地面にぶつかったような音がしない!?
 
王妃がテラスに寄って見ると、下に居たフランク軍曹が白雪を抱きかかえている。軍曹も白雪も青い顔をしている。
 
侍女が「大丈夫ですか?」と声を掛ける。
 
「大丈夫。私うっかりバランスを崩してしまって」
と抱きかかえられている白雪(アクア)は青ざめながらもしっかりした声で答える。
 
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「私がそばに居てよかったです。姫様が落ちたのを見て駆け寄って受け止めさせて頂きました」
と軍曹(松田理史)が答え、そっと白雪を地面に降ろす。白雪もしっかりと地面に立った。
 
この場面、松田君は『ロミオとジュリエット』でちゃんと演技ができなかったことで美高さんから随分叱られ、今回は反省文も提出しているので、しっかり私情を殺して演技した(アクアとの関係が安定しているのもあると思う)。
 
「良かったぁ」
と侍女がホッとした様子で胸をなで下ろす。そしてそばにいる王妃に言った。
 
「大変申し訳ありません。私、姫様のすぐそばに付いていたのに」
「いや、そなたのせいではない。今のは誰も間に合わなかった」
と王妃はマリアには非が無いことを明言した。
 
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なおこのシーンは、王妃が白雪を押した場面は、テラスの手摺りだけあって、その向こうは50cmほど下がった所に走り高跳びで使うようなしっかりしたクッションが敷いてあるセットを使い、アクアは背中を押されたら自分で前転するような感じで向こうに落下している(アクアは充分運動神経が良いので難なくこれをこなす)。そしてテラスの上と下で会話する場面は実際のお城のセットのテラスと庭で演技している。
 

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更に王妃が言葉巧みに白雪を地下室に連れて行き、急に用事を思い出したと言って、王妃だけ外に出た後、その地下室に水が満ちてくるというシーンがある。
 
しかし白雪の不在に気付いた侍女マリアが、他の侍女たちにも言って探し回る。王妃と一緒に地下室に行くのを見たという少年がいたのでその少年と一緒に地下室に向かう。白雪が閉じ込められていることを知り、人を呼びに行くと、フランク軍曹が居たので連れて行く。
 
フランク軍曹が銃(*2)で鍵を破壊して扉を開け、更に水の中に飛び込んで、必死で泳いでいた白雪を救出した。
 
侍女を演じているのは、今川容子、坂田由里、鹿野カリナ、及び信濃町ガールズ関東の選抜メンバーである。少年を演じたのは、劇団桃色鉛筆の望月春奈ちゃん(多分女の子:中性的な雰囲気なので少年役で起用した)である。水は本当に地下室に満たしたが、アクアは水泳が大得意なので溺れる心配は全く無かった。
 
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(*2)白雪姫の時代には既にドイツでは火縄銃が使用されていた。火縄銃の発明は15世紀初頭とされている。ちなみに日本(の種子島)に火縄銃が伝来したのは1543年である。
 

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「王妃様は姫様の命を狙っています。こないだのテラスから落ちたのもきっと王妃様が突き落としたんですよ。運動神経の良い姫様があんな所でバランスを崩すとは思えません」
と侍女マリア(坂出モナ)は白雪に言った。
 
「父上様に相談して対処してもらいましょう」
とマリアは言うが、
 
「そのようなことを軽々しく言ってはいけません。お母様は私を愛していつも優しくしてくれています」
と白雪(アクア)はたしなめる。
 
語り手:しかしこれ以降、マリアはフランク軍曹の上官に話をつけ、王太女になられた白雪様にはガードが必要であると言って、フランクと、もうひとりグスタフ少尉(岩本卓也)および数人の兵士を交替で、常に白雪のそばに付けておくようにしました。
 
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白雪の警備が厳しくなったのを見て、王妃は次こそは確実に仕留めなければと思うのでした。
 
白雪姫の護衛の兵士を演じているのは、ΘΘプロ所属の若手俳優さんたちである。こういう時期なので健康管理がしっかりしてそうなプロダクションから選んでいる。
 

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語り手:翌月、就寝中の国王を男が刺そうとしますが、気付いた侍女が悲鳴をあげ、護衛の兵士が男を拘束しました。男はマラス大公に頼まれたと供述しました。マラス大公は自分はそんな男は知らないし、国王暗殺なんてとんでもないと否認します。拘束されそうになりましたが、大公はすばやく自分の領地に逃げ帰り、国境を閉鎖して立て籠もる姿勢を見せたので、国王も当面彼を黙殺することにしました。暗殺未遂犯はその内何かの証人になるかもということで、死刑にはせず、牢獄に入れておきました。しかし1ヶ月もしないうちに自殺してしまいました。
 
国王はマラス大公の王位継承権を取り消す宣言しました。これにより、マラス大公の王子であるルードヴィッヒとレオポルトも王位継承権を失いました。そして白雪に次ぐ第2王位継承権を持つのは実は国王の又従妹であるグネリア王妃になったのですが(グネリア王妃の父は2年前に亡くなっている)、そのことにこの時点で気付いた人はほとんどいませんでした。
 
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白雪が王の後継者として立派に成長してきているので、誰も後継者のことを心配していなかったのです。
 
「白雪様は女にしておくのがもったいないほどしっかりしたお方だ」
「白雪様は男王として立って、王妃を娶ってもよいのではないか?」
などという声まであるほどでした。
 
「王妃を娶られた場合、子供はできるのか?」
「白雪様なら、何とかしそうな気がする」
 

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語り手:数ヶ月経った時、白雪王太女は国王の名代で、国内第2の町・ボウルを訪問していました。むろんマリアたち侍女10名に、フランクとグスタフをはじめとする白雪姫のガードの兵士たちも付いてきています。
 
市長主催のパーティーが開かれていた時、ひとりの男(アクア!)が駆け込んでくる。
 
「そなたは王妃付きの狩猟長であったな。どうした?」
とマリアが尋ねる。
 
「申し上げます。国王陛下がお倒れあそばされました」
「何ですと!?」
「白雪王太女殿下におかせられましては、至急王宮にお戻りくださいということでございます」
 
「分かった。では馬車を仕立てて」
 
とマリアは言うが、狩猟長のレオンは
 
「失礼ながら、私と一緒に早馬でお戻りになっていただけませんでしょうか。国王陛下は何か王太女殿下にどうしても伝えたいことがあるようなのです」
 
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みんなが遺言では?と思う。
 
「分かった。だったら私と・・・」
 
とマリアが見回すとフランクと目が合うので
 
「私とフランクも馬で付き添う。よいな?」
「もちろんでございます」
 

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それで、白雪、レオン、マリア、フランクの4人が市庁舎を出る。他の侍女たちは翌朝、グスタフ少尉や兵士たちと一緒に王宮に戻ることになった。
 
フランクが自分の馬を連れてくる。レオンの馬の後ろに白雪が同乗し、フランクの馬の後ろにマリアが同乗する。レオンが馬を出すのでフランクも自分の馬を出す。
 
それで2頭の馬は首都・ホーニッヒに向けて走って行く。
 
ところが次第にフランクの馬は離されていく。
 
「どうした?フランク。距離が空いてるぞ」
「申し訳ありません。向こうの馬は物凄く速いのです」
 
やがてフランクの馬からはレオンと白雪が乗った馬は見えなくなってしまう。
 
「申し訳ありません。見失いました」
「だったら王宮へ。そこへ姫様たちも行くはずだ」
「はい」
 
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それでフランクとマリアは首都に向かった。馬を必死で走らせ、到着すると宮殿に駆け込む。
 

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