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■夏の日の想い出・新入生の初夏(4)

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その曲が終わった所で
「君たち、ほんとうまいね。君たちに経緯を表して All the things she saidとか、どうだろ?」
などと言う。
 
「英語歌詞でもロシア語歌詞でもいけます」と私が答える。
「よし、英語で行ってみよう。俺ロシア語分からんし」などといって、演奏が始まる。ボーカルの人はステージ脇からリリコンを持ってきて吹き始めた。どうも歌はこちらに任せた、ということのようである。
 
私がメインメロディーを歌い、政子がカウンターメロディーを歌う。
「This is not enough!」と叫ぶところでは、店内から大きな拍手が起きた。盛り上がっているので、私たちはサービスで、間奏の時にステージ上でキスしてみせた。「わー」とか「きゃー」などという歓声が上がる。店内は最高の盛り上がりを見せている。バンドの人たちも笑顔で首を振ったり、手を広げたりして、喜んで?いる。
 
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「じゃ、次は Dancing Queen! 行ける?」
私がOKのサインを出すと演奏が始まる。この曲ではボーカルの人もまたマイクを持ち、私たちと一緒に3人で歌った。
 
この後、私たちはマイケル・ジャクソンの「Thriller」、シカゴの
「Hard To Say I’m Sorry」、カーペンターズの「Jambalaya」、カルチャークラブの「Karma Chameleon」、と歌い、また私たちふたりだけで、マドンナの「Papa don’t preach」を歌う。サービスで私がオナニーのポーズを取ろうとしたら政子に停められたが、それだけでも観客は沸いた。
 
そしてまた3人でワム!の「Careless Whisper」を歌ったあと、最後にダスティ・スプリングフィールドやエルヴィス・プレスリーのヒットで有名な「You Don’t Have To Say You Love Me」(元々はカンツォーネで、原題 Io che non vivo)をしっとりと歌い、終幕となった。
 
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ボーカルの人、そしてリーダーらしきギターの人、そして他のバンドメンバーとも硬い握手を交わして、私たちは自分たちの席に戻った。席に戻る途中、たくさん拍手を受け、何人かの客から握手を求められ、たくさん握手もした。お店の人が「お疲れ様でした」といって、ピーチティーを持ってきてくれた。「水割りの方が良いですか?」と訊くが「私たち未成年ですから」と答え、私たちがさすがに喉がかわいたのでピーチティーを一気に飲み干すと、「お代わりお持ちしますね」といってお代わりを持ってきてくれた。
 
ステージには白いドレスを着た女性のピアニストが上がり、ムーディーな音楽を奏で始める。私たちがお代わりしてもらったお茶を飲みながら、残っていた料理を食べ終わったころ、お店の人が「カナディアン・ボーイズの人たちが、ぜひお話したいと言っているのですが」というので、誘導されて控え室の方に行った。
 
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あらためて6人と握手をしたが
「えーっと、プロですよね?」と言われる。
「はい」と私たちは笑顔で答えた。
「いや、素人ではあり得ないと思ったもん、途中から」
 
「若いのによく古い曲を知ってるね」
「前奏少し聞いただけで何の曲かすぐ分かってたみたいだよね」
「ケイの頭の中にはたぶん1万曲くらいの曲が入ってます。それに、この子、一度聴いたことのある曲なら歌えちゃうんです」と政子。
 
「へー。そこまで歌えるなら、売れなかったらリハーサル歌手でもやれるね」
「あはは、そうかも。マリもカラオケが好きで自宅にサウンドカフェ入れて歌ってるから多分2000-3000曲は頭に入ってますよ」と私。
 
「あ!君たちはローズ+リリーか!」とベースの人。
「はい」
他のメンバーの中の数人が「ああ!」という感じの顔をしている。
 
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「一昨年だったかに彗星の如く現れた女子高生デュオでさ、CD3枚リリースしたところで、ちょっとスキャンダルがあってね」
とベースの人が他のメンバーに説明するように言う。
 
「ええ、私が実は男の子だったと週刊誌にスクープされて、凄い騒ぎになっちゃって、結果的にそれで活動停止を余儀なくされたんです」と笑顔で私。
 
「え!?じゃ、君、本当は男の子なの?」
 
「今月初めまではそうでしたが、もう男の子ではなくなりました」
「わあ、手術しちゃったんだ」
「最後の手術はまだですけどね」
「へー。でも、どこをどう見ても男の子には見えないもんね」
 

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話が長くなりそうだったのとライブハウスの閉店時刻も迫ってきたので、私たちは一緒にファミレスに移動することにした。お店の人は「お勘定はいいですから」
と言ったのだが「結果的に報酬をもらって歌ったとなると、契約違反になるので払います」と言って、きちんと代金を払った。「ではこのくらいならいいですよね」
と言ってお店のサービス券をたくさんくれた。(このサービス券は新潟市内の姉妹店でも使用できたので、後に新潟の民謡教室に通った時、生徒さんに配った)
 
ファミレスで私たちはピザとかポテトとかをとってつまみながら話をした。
 
「4月にはラジオの番組で司会しながら歌ってたよね。俺、鍋島康平わりと好きだったから聴いてたよ」
「わあ、ありがとうございます」
「ひとつひとつの作品の解説がしっかりしてて、感心した。あれは台本?」
「ええ。台本も私たちで作って、添削してもらいました」
「それは凄い」
「マリのお父さんが鍋島作品のファンだったので、いろいろ聞き出したんです」
「ああ、お父さんたちの世代だよね、熱心に聴いてたのは」
 
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「でも例の騒動の後、大学受験もあって休養してたんだよね」
「ええ。無事大学は合格して、今は女子大生してます」
「じゃ、復帰するんだ?」
「えーと、当面は音源制作だけしていきます。秋頃からゆっくりとアルバム制作をして、来年の夏くらいに発売しようか、なんて言ってるんですが」
「ずいぶんゆっくりした制作だね」
 
「ええ、その後は毎年1枚くらいアルバムを出して行きます」
「ライブ活動はしないの?」
「ローズ+リリーとしては当面予定が無いです」
「というより、私がステージに立たないと言ってるもんで。ケイは別のバンドと組んで、そちらでライブ活動していく予定です」
 
「へー。何てバンド?」
「クォーツというのですが」
「あ、知ってるかも。リーダーがマキ?」
「そうです」
「マキともサトとも、俺、一緒に飲んだことあるよ」
「わあ」
「でもマキって変人だろ?」
「はい」と私は笑って答えた。
 
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「いや、イベントの打ち合わせで何人かのバンドリーダーでの寄り合いやった時さ、他のみんながもう色々オーダーして食べ始めてる中で何か悩んでる風だったから、そっとしてたんだけど」
「はい」
「10分くらい経ってから、『俺もやっぱり水割りにしよう』って」
「ありそうだ・・・」
 
「でも、じゃあマリちゃんの方は表舞台には出てこないの?」
「ええ。私は高校の時の4ヶ月でステージで歌うことに関しては燃え尽きちゃったかな、と」
「でも、今日のステージ気持ちよくなかった?」と私。
「気持ちよかった」
「また、そのうちやろうよ」
「そうだなあ、気が向いたらかな」と政子。
 
「しかしt.A.T.u.の曲とか、よく舌が回るよね。俺なんかまともにあの歌詞歌えないから『オニクマセー』とか適当に歌ってるよ」
「あれ、ほとんど早口言葉ですよね」と言って、私も笑う。
 
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「でも本家並みにステージ上でキスしてたね」
「あれ、前やった時に叱られたんですけどね。それでなくても私たちレスビアン疑惑が前々からあるのにって」
「あはは」
「でもキスすると盛り上がるんですよ」
「そりゃ盛り上がるよね」
「でもオナニーは止めようね」と政子。
 
「ふたりは実際、恋人ってわけじゃないんだよね?」
「友だちです」と私と政子が同時に答える。
「息が合ってる」
「どうもこの件はあまり深く追求しない方がいいみたいだ」
 
「こちらへは今日は仕事とかじゃなかったんでしょ?」
「ええ。プライベートなドライブです」
「高校卒業してから、けっこう一緒にドライブしたよね」
「そうだね。横浜行ったり、千葉行ったり、日光行ったり。今回がいちばんの遠出になったね」
「今日は、こないだケイが車を買ったんで、実質的な初乗りを兼ねて長距離ドライブしたんです。これまではレンタカーだったんですが」
「へー」
 
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「レンタカーでいろいろな車種に乗って、乗り心地とか見てたのよね」
「ああ、なるほど」
「何買ったの?」
「カローラ・フィールダーです。ウィングロードと最後まで迷ったんですが、マリがこちらが好きと言ったので決めました」
「わあ、渋い選択。女子大生ならモコとかキューブとか、あるいは車が好きならGT-RとかZとか」
 
「軽はタントとパレットに乗ってみましたし、コンパクトカーもフィットとヴィッツに乗ってみましたが、やはり非力で高速走る時に辛いなというのともう少し室内に余裕があるのがいいかなという話になって。スポーツカーも実用性からいうと微妙だったので」
「確かに実用性は低いかもね」
「フェアレディZで近所のスーパーまでお買い物とか、やってみたい気はしたけど」
「あはは」
 
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「でもフィールダーは新車?」
「いえ。中古です。2005年モデルのAT車。もともと中古を買うつもりだったし、それにカローラ・フィールダーの今のモデルはCVTだから。CVTの操作感って、いまいち好きになれなくて。町中はいいけど、郊外がちょっと。坂道の直前にシフトダウンしたいのに、坂道に掛かってから下がるから気持ち悪くて」
「あ、俺もそれでCVT嫌い。でもいっそMTにしたら?」
「中古であまり出回ってなかったんですよね〜。4年後くらいに買い換える時、もしお金あったら、MTか2ペダルMTの新車にしようかな」
 
その夜は結局、夜中1時頃まで、私たちは音楽談義や、他に車や旅のことなど、さまざまな雑談などもして盛り上がった。私たちは携帯のアドレスと番号を交換して別れた。
 
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カナディアン・ボーイズの人達は夜中に女の子だけではぶっそうだと言って、ホテルまで送ってくれた。途中コンビニに寄って飲み物とおやつを仕入れた。
 
ホテルの部屋に戻ると私たちはキスして抱き合った。シャワーを浴びてから裸でベッドに入り、再度抱き合う。いつものようにコンちゃんを1枚枕元に置いた。
 
「今日は開封しなくくていいの?」
「そうだなあ。今日はステージで歌ったからね。あれってさ、セックスの快感に似てると思わない?」
「ある意味似てるかもね」
「そちらで結構満足したから、今日は冬を少し苛めるだけ」
「お手柔らかに」
 
手術の傷がこの時期にはかなり回復してきていたので、政子はけっこうその付近に触ってきた。
 
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「せっかく割れ目ちゃん出来たんだから、しっかり閉めておく練習するといいよ。とりあえず中に隠したものをこぽさない程度にはね。それやってれば、ヴァギナ作った時に、それをぎゅっと締める練習にも通じるから」
「なるほど」
「冬は女の子になりたてだから、私がいろいろ教えてあげるね」
「そう?ありがと」
 
「おしっこの仕方は分かるかなあ?」
「分からなかったら大変だよ」
「オナニーの仕方は分かるかなあ?」
「研究してみる」
「おっぱいの揉み方は分かるかなあ?」
「そんなの揉むもの!?」
「じゃ、お姉さんが揉んであげるね」
 
豊胸手術からもまだ1ヶ月半しかたってないこともあり、政子は優しく私のバストを揉んでくれた。乳首をいじったり、しゃぶったりもする。私はちょっと感じてしまった。
 
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「気持ちいいかも・・・・」
「濡れる?」
「それは無理」
「濡れる機能付いてないの?」
「だってまだヴァギナも無いし、バルトリン腺とかも無いし」
「じゃ冬が気持ち良くなってるって、どうやったら分かるの?クリちゃんは全然反応しないし」
「うーん、難しいなあ・・・」
 
私のおちんちん(政子は去勢手術以降、それを私のクリちゃんと呼んでいた)は去勢前は小さいのは小さいなりに、通常3cmくらいのが政子に触られると5cmくらいにはなっていたのだが、去勢手術後は、全く反応しなくなった。政子はたまにフェラ(政子的には「クンニ」)もしてくれたが、ほとんど反応は無かった。また、この頃、私は自分の性欲が消失しているのを感じていたが、政子とイチャイチャするのは気持ちいいので、仕掛けられると、お互い気持ち良くなりすぎない範囲で応じていた。私たちの行為は明確な「終わり」が無いのでしばしば3時間も4時間も続いていた。
 
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その日の日出は4:23だったので、私たちは3時頃ホテルを出てどこかの海岸まで行き朝日を見てから東京に帰ろうと言っていたのだが、そもそも1時までカナディアン・ボーイズの人達と話していて、そのあとホテルでふたりで愛し合っていたので、眠りについたのが4時すぎで、起きたのはもう8時だった。
「今日は学校は休みだね」
「礼美と小春にノート頼んでおこう」
 
寝過ごしたのは仕方ないということで、ふたりでホテルの朝食を食べに行き、それから部屋でまた少しだけ愛し合って、10時頃出発した。ホテルからそのまま海を目指した。
 
「よく見えないけど、この向こうに佐渡があるはずだよ」
「へー。でもなんかこういう景色見ると気持ちいいなあ」
「久里浜とかの明るい海もいいけど、こういう少し沈んだ色の海もいいね」
「うん。こういう感じの海を私見たかったの。ありがとう」
 
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私たちは砂浜に座り、肩を寄せ合って、かなりの時間そこで黙って海を見つめていた。
 
「ずっとこうしていたい気分」
「時間なんて経たなきゃいいのに」
「でも時間が過ぎていくことで感じられる幸せもあるよ」
「お互い結婚しちゃうと、なかなかこんな時間持てなくなるかも知れないけどこの海の景色は私忘れない気がする」
「ひとつひとつのシーンを私たちは記憶のアルバムに収めていくんだろうね」
 
私たちはそこでキスをした。お互いに唇を離しがたい気がして、5分くらいキスしたままでいた。
 
「そろそろ御飯食べて帰ろうか」
「そうだね。明日は冬は与論島だしね。早く帰って寝なきゃ」
 
私たちはここに来る途中見た郷土料理の店によって昼食を食べた後、スーパーに寄り、食材を調達してから(「えご」など地元の食材も調達した)、また高速に乗って、夕方6時頃、東京に戻った。もちろん、車は政子の家のガレージに収めるので、そのまま私たちはその夜も一緒に過ごした。
 
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夏の日の想い出・新入生の初夏(4)

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