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■夏の日の想い出・新入生の初夏(2)

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私たちはまたキスしてベッドに潜り込み、1時間くらいイチャイチャしていた。
 
こんな感じの夜は、私の去勢手術の前日まで続いた。その手術前日、手術を受ける予定の病院の近くのホテルで、政子は私に初めてフェラをして、その初体験の感覚のせいか、私のは大きくなってしまった。大きくなったのを見たのはホントに久しぶりだったので私自身驚いたが、政子はそれをそのまま自分のヴァギナに入れてしまった。
 
そうして私は政子のヴァージンをもらってしまったのだけど、その時の精液を政子は私が寝ている間にこっそりスポイトで吸い出し病院に持ち込んで冷凍保存してもらった。そして、8年後政子はその精液を使って妊娠し、あやめが生まれた。
 
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ずっと後になって(その妊娠のことを私に言ってから)政子は、去勢前に何とか私と一度セックスできないかと思って、半月くらい前から、毎晩私にタックを外させ、夜間は解放された状態にするとともに、勃たなくてもいいから毎晩刺激することで、私の男性能力を回復させようとしていたのだと語った。その時期、手術を受ける前ということで血栓防止のため一時的に女性ホルモンの服用を中断していたのも良い方向に作用したのだろう。
 
それにしても、やはりあの日、あれが大きくなり射精まで起きたのはほんとに奇跡だと思う。あるいは、あやめが自分が生まれてくるために、あの奇跡を起こしたのかも知れない。あやめには、そういう不思議なパワーを感じることがあった。
 
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「でも意外にあの日プールに行って長時間水冷したので機能回復したのかもね」
などとも政子は言っていた。だとするとプールに行こうと誘った琴絵も、あやめ誕生の影の貢献者なのかも知れない。
 

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プールに行った翌日、私たちは一緒に中古自動車屋さんに車を見に行った。
 
「これにするの?」
「第一候補。契約は手術が終わって少し身体が落ち着いてから」
「ふーん。落ち着くまもなく、性転換手術受けたりして」
「あはは。ありそうで自分が怖い」
「だって、豊胸手術の傷がまだ癒えないうちに去勢ってんで、正直私もびっくりしたもん」
「いやー。バストが出来ちゃったら、女の意識が強くなっちゃって。もう自分に男性機能が付いてるのが我慢できなくなったんだよね」
「それなら、この夏休みに性転換手術かな。だって性転換した後1ヶ月くらいはほとんど休んでないといけないでしょ」
「確かに夏休みというのはひとつのチャンスだよね」
 
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実際このすぐ後に須藤さんと再会してアーティスト契約を結んでいなかったら、私はその年の夏休みに性転換手術までしてしまっていたかも、という気もする。急に忙しくなって、そこまで考える余裕が無くなってしまったのである。
 
係員の人が寄ってきた。
「先日から何度もありがとうございます。お友達ですか?なんでしたら一緒に少し試乗してみられませんか?」
「あ、そうですね。じゃちょっと運転させてもらおうかな?」
 
係員の人が若葉マークを持ってきてくれたので、それを付けて、私が運転席に、政子が助手席に、そして係員さんが後部座席に座って、各々シートベルトを締め、車を発進させた。
 
「お客さん、初めて買う車ということでしたけど、運転うまいですね」
「春先からレンタカー何度か借りて合計1000kmほど走りましたから」
「おお、それは凄い」
その走行距離の半分は、インサイトで政子と日光まで往復してきた時のものである。
 
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「マーサ、助手席の乗り心地はどう?」
「こないだ千葉まで往復した時に乗った車よりは良い」
「あれはコンパクトカーだったからね。コンパクトカーもヴィッツ・フィットと乗ってみたけど、やはり乗り心地の問題と高速を走る時のパワー不足の問題でパスかなと思ってるのよね。日光に行ってきた時の車とはどう?」
「ああ、あれは快適だったよ。これとそう変わらないかな」
 
「おふたりはよく一緒にドライブなさるんですか?」と係員さん。
「はい、恋人ですから」と政子。
私は咳き込んだ。
 
「あ、そうでしたか。ではぜひよく話合って決めてくださいね」
と係員さんは動じない。
「はい、ふたりでよく話合って決めます」と平然と政子は答える。
「私、やっぱりこのくらい、ゆったりした感じの車がいいな」
 
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「ゆったりした車が良ければ、ご予算次第ではアベンシスなどもご用意できますが」
「ええ、それも考えたのですが、駐車の便を考えると、5ナンバーがいいんです」
「なるほど」
 
「だけど、音楽するので、楽器などが乗せられる程度に広い荷室が欲しいし、雨が降っている時に外に出ずに楽器を取り出して室内で弾いたりできるのがいいとなると、まずセダンは消えて、5ナンバーのステーションワゴンかなと。するとこのカローラ・フィールダーか、ウィングロードあたりが最有力候補になっていて。モビリオスパイクも大学の先輩の彼氏が持っていたので見せてもらったのですが、若干微妙な気がしました」
 
「ウィングロードは確か隣の支店に在庫があったはずです。もしよろしければそちらにも試乗なさいますか?」
「あ、じゃ、お願いします」
 
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係員さんが電話で在庫を確認し、私たちは試乗コースを変更してその支店へと行き、続けてウィングロードにも試乗した。
 
「どう?マーサ」
「うーん。私、さっきの車のほうが好きかも」
「じゃ、フィールダーで決めちゃおうか」
「うん」
「おお、ありがとうございます」
「ちょっと今週は忙しいんで、契約は来週でもいいですか?駐車場も確保しないといけないし」
「はい。問題ありません。あの車体はキープしておきますので」
 
私は手術のあと退院してから駐車場の確保などはするつもりだったのだが、それを始める前に須藤さんと会いアーティスト契約をして、その際、再デビューの前にセキュリティ付きマンションに引っ越してくれと言われた。そこでまたマンション探しに奔走することになるのだが、車の契約を放置しておけないので、取り敢えず政子の家のガレージに駐めさせてもらうことにし(長期の海外出張なので政子の父は車を売却してからタイに行っていたため、ガレージは空いていた)、車庫証明もそこで作成することにした。
 
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ところがそうなると、私の現住所から政子の家までの距離が2kmを越えているので、車庫として登録できない。そこで私は自分の住民票を政子の家に移動してしまった!そのため、7月末に私がマンションに引っ越すまでの間、私は住民票上は、政子と同居(同棲?)していることになっていたのである。この件は琴絵から、かなりからかわれた。そもそも納車の時、政子は
「私たちここに一緒に住んでるんです」
などと言っていた。
 
自動車屋さんは私が車の代金を現金で払うと言うと、それじゃサービスしますといってETCも付けてくれ、カーナビも最新の機種と交換してくれた。これは色々と助かった。
 

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その後しばらく私は忙しい日々が続いた。その週の金曜日に私は去勢手術を受け、翌週水曜日に退院した。退院後は政子の家で静養していたが、2日後、須藤さんと会い、私たちは須藤さんとアーティスト契約を結ぶことにした。再契約の際、須藤さんは、私の母と政子の母の双方に電話して、一昨年の不手際を謝罪するとともに、私たちやその家族・友人との接触もこれまで禁じられていたことを説明し、その件も謝罪していた。
 
私の契約書は翌日母に会ってハンコをもらい提出(母と私と須藤さんの三者会談となり、この時母が私の契約書に学業優先という事項を追加するよう要求。須藤さんは承諾。その事項を政子の契約書にも追加した)したが、政子の契約書はタイのご両親のもとに郵送(EMS)しハンコをもらい返送してもらってからの提出になったので、ローズ+リリーが再契約したのは6月18日となる
 
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その前日が政子の19歳の誕生日であった。
 
政子の家には、私と小春、仁恵と琴絵、が集まってきて5人での誕生日パーティーとなった。礼美はまたもやバイトで来れず、誕生日パーティー用にと、前夜作ったというパウンドケーキを託された。
 
「礼美、昼間はマクドナルドで、夜間はデニーズだもん。勉強してる時間あるの?なんてこないだ訊いたけど、本人乾いた笑いをしていた」
「でも授業はちゃんと来ているから偉いよね」
「まあ、大学に入っても授業に出ないんなら意味無いもん」
 
「まずは誕生日ケーキにロウソクだよ」
といって、私が荷物の中からケーキを取りだしてテーブルの上に置き、ロウソクを立て、火をつけた。政子が一気に吹き消す。私がケーキを5つに切り分けて、みんなに配る。
 
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「ジュース類は各自好きなのを自分でついで飲むように」
「はーい」
「このケーキは須藤さんからのプレゼント。お友達だけでパーティーした方が盛り上がるだろうから遠慮しておくと言って、代わりにとこのケーキをもらった」
「わあ、でも美味しいケーキだね」
 
みんながケーキをだいたい食べ終わった頃、私は予め作っていた鶏の唐揚げやオードブルを台所から運んできた。お皿と箸も配る。礼美のパウンドケーキも薄く切って自由に取れるようにした。
 
「ファンから贈られてきたプレゼントもたくさんあるから、みんな食べてよね」
と私が言うと、「なんか冬、政子の奥さんみたい」と小春。
 
「ふふふ。今ふたりは同棲中なのよね」と琴絵。
「えー?」
「だって、冬の住民票、今この家にあるんだもん」
「そういう関係になっちゃったの?」
「いや、実は・・・・」と私は車の登録の都合で住民票を移したことを言った。
 
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「でも実態的にも冬、ここに住んでない?もしかして」
「うーん。。。4月以降、実はほとんどこちらに泊まってる」
「おお」
「アパート契約しただけ無駄だったね」などと政子。
「私の服もかなりこっちに持ってきちゃってるしなあ。エレクトーンも結局ここに置いてるし」と私。
 
「やっぱり同棲中だ」
「で、やはりふたりの関係では冬のほうが奥さんなのね?」
「御飯はいつも冬が作ってくれてるよ」と政子。
「冬がここにお嫁さんに来たのね」
「えーっと」
 
「実際、冬、もう身体も女の子になっちゃったんでしょ?」
「6割くらい女の子かな」
「もしかしてお嫁さんに行ける身体?」
「まだアレが無いからお嫁さんにはなれないよ」
「政子のお嫁さんなら問題ないよね」
 
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「冬はもう女湯に入れる身体だよ」と政子。
「わあ、見たい見たい」と琴絵。
「そんな、見せるようなものじゃないよぉ」
「じゃ、このあとみんなで温泉にでも行くとか」
「待って。まだ手術の傷が充分治ってないから、来月にして。まだお風呂も入れなくて、もうしばらくはシャワーなんだもん」
「じゃ来月温泉」
 
「もっとも冬は高校時代にも女湯に入ったことあるんだけどね」と政子。「えー!?」と仁恵と小春。
「たぶん、政子が知ってる冬の女湯入浴と、私が知ってる冬の女湯入浴は別」
と琴絵。
「何何?私が知らない件があるのか?」と政子。
私は視線をそらして笑う。
 
「そっか。ブレストフォーム付けててタックしてれば、一応女の子の裸に見えるもんね」と仁恵。
「冬は元々ウェストがくびれてるし、なで肩だし、足も細いからね」と政子。
 
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「うん。でも基本的にはそれで女湯に入るべきじゃないよ。マーサと一緒に入った時はうまく乗せられちゃったし、琴絵が知ってる件は、やむを得ない状況だったけどね」と私。
「ふーん。後で詳しく追求してみたいな」
 
「そうそう。おふたり、須藤さんと会ったんでしょ」
「会った。契約した」
「おお」
「正式には私の親のハンコもらうのに書類をタイに郵送したから、それが多分明日か遅くても月曜日には戻ってくると思うから、それを提出して正式契約」
 
「じゃ、これでローズ+リリーが復活するのね」
「復活しない」と私と政子。
「えー?」
「私の契約書は、観客のいる所で歌わない、テレビやビデオに出ない、なんて条項が入ってるから」
「何それ?」
「だから、音源制作にだけ参加するんだよ、マーサは」
「ああ、なるほど」
 
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「じゃコンサート活動はもうしないの?それとも冬ひとりで?」
「バンドと一緒に活動しないかって言われてるの。ちょうどボーカルの人が辞めちゃったバンドがあるらしくて。近いうちに引き合わせたいという話」
「へー。でもそれ多分、ローズ+リリーとは違った方向性だよね」
「うん。それでローズ+リリーは年に1枚程度アルバムを出して行く活動で行こうかと」
「そういうのもありかもね」
「最初のアルバムは秋にも制作を開始する予定だけど、発売は来年の夏くらいになるかも」
 
「随分ゆっくりした制作だね」
「実際には9月か10月で事実上の制作作業は終わると思うんだけど、凍結」
「へー」
「でタイトルも、ローズ+リリー・メモリアルアルバム、なんてしようかと」
「なに、それ。追悼版?」
「そ、そ。ローズ+リリーは復活しませんというメッセージ」
 
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「でも毎年作っていくんだ!」
「うん。メモリアル2, メモリアル3, と。私たちが死ぬか喧嘩別れするまで」
「新曲で構成するんでしょ?」
「もちろん」
「悪趣味だなあ」
「そのアルバム制作の件、友だちとかにしゃべってもいい?」と仁恵。
「いいよ。噂として流してもらったほうがいい」
 
「でもライブはもうしないの?」
「そうだなあ。300年後くらいには」と政子。
「そう広めちゃうぞ」と琴絵は笑って言った。
 
この後、ローズ+リリーがライブ活動を再開するまでの4年間、仁恵と琴絵はローズ+リリーの噂の発信源として、けっこう情報を流す役をしてくれた。この情報はファンの間では『千葉情報』と呼ばれ、その信頼度の高さが評価されていた。
 
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レコード会社の公式筋から流されていた「メモリアル・アルバム」などというタイトルにローズ+リリーのファン、特にマリのファンが動揺しなかったのも、ひとつには私がFM放送で新曲で構成したアルバムにすると明言していたことと千葉情報で「毎年『メモリアル・アルバム』は出る」という情報が流されていたためである。この情報は事実上「ローズ+リリー制作委員会」には黙認されていて、町添さんなどに至っては、私にしばしば「この話、千葉に流しといてね」
などと言っていた。
 

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