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■夏の日の想い出・変セイの時(7)

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その年の11月初旬の連休(土日+振替休日)、約1年ぶりに高山に行く。
 
昨年の9月には従姉の聖見が結婚したのだが、今年はその兄の俊郎が結婚するというので、また一家で出かけたのである。今回もエレクトーン演奏(か何か)をと頼まれたが、昨年のことがあったので、母とも話し合い、今度は最初から私が弾くことにした。
 
「子供用のタキシードか何か借りようか?」
と父から言われたのだが、取り敢えず「要らない、要らない」と言っておく。
 
「子供だし、普通の服でもいいよ」
と母は言った。
 
前日朝から、新幹線とワイドビューひだを乗り継いで高山市内に入った。父は男性親族のお付き合いの「結婚式前夜祭」と称する酒宴に引き込まれてしまったので、
 
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「私たちは温泉にでも行こう」
と母が言って、母のすぐ上の姉(博多在住の里美)及びその娘たち、純奈・明奈と一緒に6人で高山市近郊の温泉に出かけた。明奈たちと会うのも1年ぶりである。
 
「ね、冬ちゃんって男湯と女湯のどっちに入るの?」
と明奈から訊かれた。
「ああ、去年はパスとか言って、温泉に来なかったね」
と純奈も言う。
 
「そりゃ男湯だよ。さすがにこの年ではもう女湯には入れないから」
と私は笑って答える。
 
「そっかー。でも小さい頃、一緒に女湯に入ったよね」と明奈。
「あんたと冬ちゃんと一緒にお風呂の中を走り回ってて叱られてたね」と純奈。
「記憶違いかなあ。その時、冬ちゃん、おちんちん付いてなかった気がして」
と明奈。
「気のせいでしょ」
 
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などと私は言って、温泉の中に入り、男湯・女湯と書かれた暖簾の前で5人と別れた。
 

私は男湯の暖簾の前でふっと息をつく。どうしようかなあ・・・・ やはりこちらに入るしかないか、と思い、意を決して青い暖簾をくぐった。
 
が、そこにいた従業員っぽい人と目が合う。
 
「君、こちらは男湯だよ。女湯はここ出て左手に少し行った所に赤い暖簾があるから」
「あ、すみません」
 
と言って私は外に出る。それで言われた通り少し左手に言って赤い暖簾の前に立ったが・・・・
 
中に入る勇気がなくて、私はいったんロビーに戻った。空いている椅子を見つけて座り、ふっと溜息を付く。
 
男湯には入れそうにないことは分かった。でも・・・・
 
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と考えていた時、
「あれ?」
と、セーラー服を着た中学生に声を掛けられた。
 
「あ、こんにちは、蘭若さん」
「確か、冬ちゃんとか、相棒の子に呼ばれてたよね」
「よく覚えてますねー。冬子なんですけど、だいたいみんなから『冬』と呼ばれてます」
「自分のライバルになりそうな子には注目するよ。あ、私のこともアスカでいいよ」
 
「了解です。アスカさんはこちらはご旅行ですか」
「うん。親戚の結婚式でね」
「へー。私もやはり親戚の結婚式なんですよ」
「それは奇遇だね。ところであれからちょっと考えたんだけどさ、冬ちゃん、もしかして民謡とかやってる?」
 
「ご明察です」
「やはり。あのソプラノの声の出し方がひょっとして民謡の発声かもと思って」
「ええ。私、基本的にはポップスを歌うんですけど、たまたま民謡の大会に飛び込みで参加したら、民謡の先生に目を留められて、今、週に1回お稽古してもらってるんです。喉を鍛えられるから、結果的にはポップス歌うのにも役立つし」
 
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「なるほど。でも冬ちゃんの歌唱力なら、目を付けられるだろうね。
あ、温泉に入りに来たんでしょ? これからだよね?」
「ええ」
「じゃ、一緒に入ろ」
「あ、はい」
 
と返事はしてしまったものの、きゃー、どうしようと思う。
 
それでもこの流れから一緒に入るのを拒否したら、ライバルとはお風呂にも一緒に入れないのか?などと思われそう。それは自分の意図とは違う。
 
そんなことを悩みながらも、彼女とは笑顔で会話しつつ、女湯の方へと歩いていく。どっちみち入れなかった男湯の青い暖簾の前を通過し、女湯の赤い暖簾を・・・
 
くぐっちゃった!
 
あはは。本当にどうしよう?
 
心の中では焦りながらも、アスカさんとはおしゃべりを続ける。そして脱衣場の中で並びのロッカーを見つけて服を脱ぎ始めた。
 
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ズボンを脱ぎ、セーターを脱ぎ、その下に着ていたカットソーを脱ぐ。向こうも下着だけになっている。
 
「冬ちゃん、まだおっぱい小さいね」
「そうなんです。ちょっと悩みで」
「大豆製品とか食べるといいよ。豆腐とか、納豆とか」
「ああ、私そのあたりが苦手だから、発達が遅れてるのかなあ」
「毎朝納豆食べるといいよ。私、水戸の生まれだから納豆は子供の頃からよく食べてたけど、一般に関東の人には納豆を食べる習慣が無い人多いよね」
 
「ええ。納豆なんて食物じゃない、なんて友だちのお父さんが言ってました」
「そうそう、そんなこと言う人もいる。でも、おっぱいには、いいよ」
「へー。頑張って食べてみようかな。わあ、アスカさん、胸が大きい」
「うーん。そうでもないけどな。これCカップだもん。もっと大きい子もいるよ」
「すごーい」
 
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やがて下着も脱いでしまう。私はタオルであの付近を隠したまま浴室に入った。
 
「わあ、広いね、ここ」
「入り甲斐がありますね」
 
私はこのくらい広ければ、姉たちと顔を合わせなくて済むかもと思った。
 
身体を洗ってから手近な湯船につかり、いろいろお話をするが、話題は主として音楽のことである。
 
「へー。3歳の頃からピアノとヴァイオリンを習ってたんですか。凄いなあ。私、何にもそういう教育受けてなくて」
「楽器は何もしないの?」
「ほとんど自己流でピアノとエレクトーンは弾きますけど、教室とかに通ったことはないです」
「へー。才能ありそうなのに、もったいないね。今からでもピアノ教室に通いなよ。絶対プラスになるからさ」
 
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「行きたいけど、お父ちゃんに認めてもらえるかなあ。実は民謡教室もこっそり通ってるんですよね」
「へー」
「あちこちの大会で入賞してもらった賞金で月謝払ってます」
「おお、大会荒しか! 私も冬ちゃんくらいの年にかなり荒稼ぎしたよ。でも同じ大会に2度は出られないから」
「そうでしょうね!」
「でも稼いだお金で銀のフルート買った」
 
「わあ、凄い! そうだ。きちんと習った楽器といえば、今通ってる民謡教室で手ほどき受けている三味線くらいです。まだ半年ほどだから、何とか音が出るレベルですけど」
 
「ああ。三味線はヴァイオリンと同じでフレットが無いから耳を鍛えられるよ」
「あれ、曲を弾いている最中にもチューニングが変わっちゃうんですよね。だから、ほんとに音が分かってないと弾けない楽器です」
「ああ、そういう話は聞いたことある。ヴァイオリンもガットっていって羊の腸を使った弦は不安定だよ。ホールの湿度でも変化するしね」
「あ、三味線も特に屋外で使うと凄く不安定です」
 
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その後、いくつかのお湯を渡り歩く。
 
「ここはマドンナの湯だって。おっぱいが大きくなるってよ」
「わあ、いいな、ここ」
「しっかり浸かって、冬ちゃん、おっぱい大きくしなくちゃ。冬ちゃん、乳首が立ってて乳輪もこれ大きく成り掛けって感じだから、これからきっと乳房も膨らんでくるよ」
などとアスカは私の胸に触りながら言う。
 
「ああ。大きくなるといいなあ」
「なる。なる。おっぱいの成長時期って個人差あるけど、成長し出すと結構速いよ」
「へー。でも、アスカさんも、もっと大きくしたいんですか?」
「したい、したい。女の子はみんないくらでも大きくしたいよ」
「そうですよね!」
 
「男の子だと、おちんちん大きくしたいみたいね」
「へー。でもあれって大きくなったら、邪魔じゃないんですか?」
「男の子は特に邪魔とは思わないんじゃない?」
「そうなんだ! でもあんなの付いてたら歩く時にぶつかりそう」
「そのあたりは付けたことないから私も分からないなあ」
 
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結局1時間近く入っていて、楽しい気分いっぱいでお湯からあがった。身体を拭いて、服を着る。この入浴の間、アスカはこちらを女の子と思い込んでいたし、また私が女の子っぽい話し方でアスカと話しているので周囲も私が女の子ではないなどとは思いもよらなかったろうな、とこの時のことについては思っている。
 
話しながら女湯から出て、ロビーの方へ行っていたら、ロビーの所に姉たち5人が座っていた。
 
「冬〜、長風呂だったね!」と姉。
「あ、うん」
「あ、ご家族?」とアスカ。
「はい」
「それじゃ、また。きっとどこかですぐ会えそうだし」
「ええ、たぶん」
 
などと言って握手してアスカとは別れた。
 
「今の人はお友だち?」と姉から訊かれる。
「ちょっとしたきっかけで都内で知り合ったんだよね。こちらでは偶然遭遇して。今1時間くらいおしゃべりしてて、すっかり仲良くなっちゃった」
「へー」
 
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と姉はその時は単純にそんな返事をした。
 
が、宿に帰ってから、母が席を外している間に詰問される。
 
「あんたさ、さっきあの女子中学生と1時間くらいおしゃべりしたって言ったよね」
「あ、うん」
「それってさ・・・まさか、女湯の中?」
「あ、えっと・・・・」
 
「答えなさい」
と姉は厳しい顔で言った。
「うん。向こうは私のこと、そもそも女の子と思ってるから、誘われてそのまま女湯に入っちゃって」
「よく男とバレなかったね?」
 
「うん。でもその前に実はひとりで男湯に入ろうとしたら、君君、こちらは男湯だよ。女湯はあっちと言われて追い出されちゃった」
 
「えー!? つまり、冬は男湯には入れなくて、女湯には問題無く入れるってこと?」
 
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と姉は呆れたような顔をして言った。
 

翌日、結婚式場に行く。私たちこどもは式場・披露宴会場には入らないので、ロビーに集まって、もらったお小遣いでジュースなど飲みながら、適当にたむろしている。何人か出し物をすることになっている子もあり、純奈もピアノを弾くということで、出番が近づいたら、着替えに行くことになっていた。
 
ところがロビーで従姉兄たちと話していて、何かで笑ってふと周囲を見回した時、パッチリとセーラー服の女子中学生と視線が合ってしまった。
 
「アスカさん?」
「冬ちゃん?」
 
「ね、まさかあんたの方の結婚式って・・・・」
「えっと、水野家・鈴木家の・・・・まさか、アスカさんも?」
「私、鈴木家の新婦の従妹」とアスカ。
「私は水野家の新郎の従妹」と私。
 
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「じゃ、私たち親戚になるんだ!」
「へー、じゃ、よろしくお願いします」
 
と言って、私たちはあらためて握手をした。
 
「アスカさんは、何か余興でもするんですか?」
「するよ。内容は秘密だけどね」
「わあ。期待しておこう」
「冬ちゃんも、何か余興するよね?」
「ええ。内容は秘密で」
「うふふ」
 

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