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■女子高校生・3年の夏(11)

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2日目は団体戦の予選リーグが行われる。H大姫路のオーダーはこのようになっている。
 
女子
先鋒:花田大(1年)
次鋒:春風香織(2年)
中堅:島根双葉(3年)
副将:村山千里(3年)
大将:木里清香(3年)
 
男子
先鋒:栗原洋介(1年)
次鋒:山崎一(2年)
中堅:谷口春恵(3年)
副将:福田一鉄(3年)
大将:工藤公世(3年)
 
団体戦は、各都道府県から1チームと開催県の埼玉からもう1チームの合計48チームを3チームずつ16グループに分け、各々で総当たりの予選リーグをする。女子では兵庫は神奈川と宮崎のチームが相手だった。3チームともから「とんでもなく強いチームばかりの所に入った」という声があった。
 
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午前中はH大姫路と、神奈川代表の試合がある。試合前に大の性別について確認されたが゛先生がが説明すると「大変ね」と審判さんは言っていた。
 
先鋒戦でその大が勝つとギャラリーからは「強い順に並べたオーダーかな」という声がある。次鋒戦で香織が引き分けたので「やはりそうみたい」という声。しかし双葉が勝ち更に副将戦で千里が勝つと「この副将メチャクチャ強い」という声。更に大将戦で清香も勝つと「こんなに強い学校とは」という声があがった。
 
お昼は配られたお弁当を食べてからまた外に食べに行き、今日はやきそばを食べた。
 
午後からはまず神奈川代表と宮崎代表の試合があるが神奈川が勝った。
 
「3チームが一勝一敗で並ぶ可能性あるぞ」との声。その場合は勝ち点>勝ち数>本数の勝負になる。それでも1位が決められない場合は代表1名出ての決定戦になる。昨年の男子では決定戦になった。
 
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そしてH大姫路と宮崎代表・C高校の試合になる。ここが物凄く強く、大と香織が負けてしまう。しかし双葉・千里・清香と勝ち、H大姫路が勝利。2勝で予選リーグを勝ち上がることができた。厳しい戦いだった。
 
男子のほうは今年も3チームが一勝一敗になったものの、本数の数で予選リーグ1位になることができた。
 

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最終日は個人戦の準々決勝以上と団体戦の決勝トーナメントが行なわれる。
 
午前中は個人戦の準々決勝以上が行われた。
 
準々決勝。開始早々。いきなり相手は突きで来たが、千里は飛び退いて避けて、逆に相手の面を打ち一本取る。更に小手で一本取って勝利した。しかし突きを仕掛けられたのは初めてだったのでギョッとした。
 
清香も準々決勝に勝った。公世も準々決勝に勝ちベスト4に進出した。ちなみに公世は試合前に性別を確認され、剣道連盟の会員証を見せていた。なお彼はお昼を食べた店のトイレ(むろん女子トイレ)を借りており、この会場ではトイレに行ってない。
 
準決勝。相手は技巧派で、千里の面打ちに対して抜き胴を仕掛けて来た。むろん素早くよけて空振りである。そして体勢を立て直した後今度はきれいに面が決まり、更に小手も決めて勝利した。
 
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清香も公世も準決勝に勝った。
 
ということで、決勝は清香とである。全中での決勝戦から3年、千里と清香は再度全国の頂点で戦うことになった。
 

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開始早々お互いに面打ちに行く。少し清香が早かったと思ったが、判定もその通りで清香の面を有効とした。その後どちらも一本取れないまま時間が経過する。時間切れ寸前また両者面打ちに行く。またこちらが遅かったかなと思ったのだが、判定は千里の面を有効とした。それで延長に行くがどちらも一本取れない。第2延長になる。両者面打ちに行ったが、相打ちの判定である。第3延長、第4延長と進むが決着が付かない。第5延長、第6延長までやったところで審判が協議している。呼ばれて大会長も協議に加わる。
 
「この2人、県予選でも決勝で引き分けだったらしいよ」
「この2人、3年前の全中でも決勝で引き分けで両者優勝になってる」
「しかしルールでは決着がつくまで延長することになってる」
 
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それで第7延長が行われる!両者面打ちに行くが。また相打ちの判定である。更に第8延長もするが勝負が付かない。再度審判が協議している。また大会長も協議に加わる。
 
主審が宣言した。
 
「どうしても決着が付きませんが、この後の予定もあるので判定にて勝敗を決します」
 
それで主審の「判定」の声に、3人の審判が全員両方の旗をあげた。それで引き分け、両者優勝となったのである。
 

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この後おこなわれた男子の決勝では公世は敗れて準優勝に終わった(昨年の3位よりは良い)。
 
お昼にお弁当と今日も熱いラーメンを食べてから午後は団体戦の決勝トーナメントとなる。
 

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まず1回戦。大が勝ち、香織が引き分けたあと、双葉・千里が勝って、大将戦までせずに勝ち上がる。
 
準々決勝は大・香織・双葉と最初の3人が勝って勝ち上がった。
 
準決勝。福岡代表との試合。大と対戦した向こうの先鋒が無茶苦茶強く、大が負けてしまう。
 
「強い順に並べているみたい」
とこちらでは言っていたのだが、向こうも
「やはりみんな強い順に並べてるね」
と言っていた!
 
それで香織が引き分けたあと、双葉・千里が勝つと相手は
「向こうのオーダーが分からん」
と言っている。しかしそれで、大将戦に勝敗は委ねられる。ここで清香が勝つか引き分ければこちらの勝ち、清香が負けると決定戦になる、
 
清香が相手大将(明らかに先鋒より弱い)を瞬殺し、こちらの勝利。H大姫路は決勝に進出した。
 
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そして決勝戦。相手は大阪代表である。近畿勢同士の決勝となった。
 
まず先鋒戦だが、これに大が勝った。しかし次鋒戦では香織が負けた。そして中堅戦の双葉は引き分けた。
 
副将戦。千里は相手の副将を鮮やかに倒す。千里はこの時点で優勝を確信した。ところが大将戦で清香が敗れてしまう。清香は結構隙があるのでその隙に胴を取られてしまった。
 
2勝2敗1分で決定戦となる。
「千里ちゃん、よろしく」
「はい」
と言って千里が出て行こうとしたのだが。ここで清香が
「私にやらせてください」
と言ったのである。向こうはさっき清香に勝った大将が出てくるようである。
「同じ相手に2度は負けませんよ」
と清香は言っている。鐘丘先生は清香の希望を聞いてくれた。
「分かった。清香ちゃん頑張って」
 
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千里は言った。
「清香、私の竹刀使って」
「OK。借りる」
それで清香は千里の竹の竹刀を持って出ていった。清香は普段カーボン竹刀である。それは彼女が竹の竹刀だとすぐ折ってしまうからである!
 

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しかしそれでお互いの大将同士で決定戦が行われる。清香は僅かな隙を見せた。そこにすかさず相手は飛び込んで来る。しかし清香はそれを予想していたようで、相手の面打ちを竹刀で受け止めると、そのまま返し胴で一本取った。清香の返し胴は珍しい。彼女は返し技が嫌いである。堂々と一本取りたいのである。しかしここでは返し胴で一本取った。そしてこの時、竹刀は相手の面を受け止めたので折れてしまった。それでもこれで清香の勝ちである。
 
そしてH大姫路のインターハイ優勝が決まった。高校四冠の完全制覇の瞬間であった。
 
「千里済まん。竹刀を折ってしまった」
「無問題(モーマンタイ)。竹刀は折れるもの」
 
なお男子のほうは、決勝まで行ったものの大分の高校に敗れて準優勝だった。
 
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その男子団体の決勝戦の後、表彰式がおこなわれる。
 
個人戦女子では千里と清香が大会長から優勝の賞状を受け取り、ミス越谷のお姉さんから金メダルを掛けてもらった。男子では公世が準優勝の賞状を受け取り、銀メダルを掛けてもらった。
 
団体戦女子では清香が優勝旗を受け取り、千里が優勝の賞状を受け取った。そしてチーム全員が金メダルをかけてもらった。また記念品として全員に羽子板をいただいた。これは3位以上の女子チームに渡されたようである。埼玉県の春日部(かすかべ)が羽子板の名産地である。
 
団体戦男子では公世が準優勝の盾を受け取り、福田君が賞状を受け取った。そして全員銀メダルをかけてもらった。また記念品としてダルマを頂いた。これは男子の3位以上のチームに渡されたようである。ダルマというと群馬県の高崎が有名だが越谷(こしがや)もダルマの名産地である。
 
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最初は男女とも1位が羽子板、2位がダルマ、3位は木目込み人形(岩槻が名産地)と企画されたものの「男子は羽子板とか木目込み人形をもらっても嬉しくないのでは」という声から、男子はダルマで女子は羽子板に変更されたらしい。
 

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表彰式の後は取り敢えずの打ち上げで越谷市内の中華料理屋さんに行った。
「校長先生が明日東京まで来るらしいから」
「それは楽しみだ」
 

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それで翌日は駆けつけて来た校長と東京駅で会い、約束通りお寿司屋さんに連れて行ってもらった。
 
「回らないお寿司屋さんって初めて!」
 
「優勝おめでとう。たくさん食べていいからね」
「僕らは優勝してないのに」
と男子たち。
「まあ女子のついでに」
「準優勝も充分凄い」
「私たちも試合に出てないけどついでに」
と知代・光・春佳。
「選抜ではきみたちが選手だろうし頑張ってね」
「ええ!?」
「きっと高校3年間で唯一出場できる大会になる」
などと知代は言っている。
 
お寿司はとても美味しかった。
 
「来年も優勝してね」
「来年のインターハイどこですかね」
「大阪」
「だったら優勝したらタコ焼きかな」
「できたらもう少しいいものを」
「じゃお好み焼き?」
「こなもん以外で」
「優勝したらまたお寿司おごってあげるよ」
「よし、頑張ろう」
 
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大の成長次第だろうなあと千里は思った。また今の3年生の3強が抜ける代わりに新1年生に強い子が入ってくるかどうかも大きい。全国レベルの子が2人は欲しい。知代が(選抜は)「私が出れる唯一の大会」などと言っていたが(魁星旗もだと思う)、知代が春の大会にも出るようでは厳しい:もっとも彼女は男子の4強以外からなら1本取れる。全国レベルに近い力がある。
 

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一行はその日の昼の新幹線で姫路に戻ったが、姫路駅(と市役所)に「祝・H大姫路女子剣道インターハイ優勝」という横断幕が貼られていたのでびっくりした!
 
その日の夕方には校長、鐘丘先生と一緒に市長さんに呼ばれて優勝の報告をしてきた。市長さんと記念撮影もして地元のテレビ局にインタビューも受けた。千里が代表で“喜びの言葉”を語った。本当は主将の清香の仕事なのに!でも鐘丘先生は「こういう時に即興で気の利いたことが言えるのが千里ちゃんだね」と言っていた。確かに清香だとへたすると放送禁止だ!
 

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市長と会った後、合宿所(千里家)に戻ってお留守番していた部員たちも入れて打ち上げに庭でバーベキューをする。島根姉妹のお母さんから頂いた神戸牛を焼いた。
「これ高いのでは」
「さすがに美味しい」
「ありがとうございます」
 
3年生が実質引退するので2年生から次の部長を決めることにする。女子では香織が
「光ちゃんを推薦します」
と発言し、拍手で承認された。
「私インターハイ代表でも無かったのに」
と光は言うが
「玉竜旗では私が負けたからねー」
と香織は言った。その香織が副部長である。
 
男子では山崎君が部長、染谷君が副部長と決まった。
 

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彼は手術の後しばらくは導尿されていたが、やっとそれが終わりカテーテルも外されたので、夜中トイレに行った。男子トイレに入ろうとしたら廊下に居た看護婦さんから
「そこ違いますよ。そこ男子トイレですよ」
と注意されたので
「ごめんなさい」
と言って、隣のトイレに入った。壁のタイルの色がピンクである。まあいいか、いつものことだしと思い、ひとつの個室に入る。それでおしっこしていたら個室内に突然自分と同じくらいの年の少女が出現した。
「わっ君誰?どこから入ってきたの?」
「ぼくは“男の娘の味方”魔女っ子千里ちゃんだよ」
「えっと・・・」
「君女子トイレ使うんだね」
「男子トイレに入ってはいけないと注意されたから」
「まあ君みたいに可愛い子は女子トイレ使ってもいいと思うよ」
「そう?」
「でもどうせなら、ちんちんとか取っちゃって、女の子と同じようにおしっこできるようにしてあげようか」
「うーん・・・・」
「ちんちん必要?」
「えっと・・・」
「ちんちんなんて無くてもいいでしょ?無くなればいいのにとか思ったことない?」
 
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彼?は答えた。
「何言ってるの?ぼくちんちんなんて付いてないよ」
「え?そうなの?」
と言って、オーリンはその子のお股を確認する。
「あれ〜〜君ホントちんちんなんか付いてないね。ごめーん勘違いしたみたい」
「間違いはよくあるよ」
「ぼくいつも『お前は間違いが多い』って叱られてるの。ごめんねー」
と言って更に
「こんな可愛い子が女の子のはずない、と思っちゃったのかも」
と言うと、首を傾げながらオーリンは去って行った。
 

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