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■夏の日の想い出・生存競争の日々(4)

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「私は中学時代や高校1年の頃まではむしろスタミナが無くて後半ペースダウンしてたんだよね」
と千里は言う。
 
「中学の頃とか後半は守りに戻らずに相手コートにずっといましたよね」
と千里より1つ下の雪子が言っている。彼女は千里と同じ中学の後輩らしい。
 
「そうそう。バスケットにはオフサイドが無いから。あんた走れないのならずっと向こうに居なさいと言われてた」
と千里。
 
サッカーなどでは相手選手より向こう側にいる選手はプレイに参加することができない。待ち伏せはずるいという考え方から来たものだが、現代ではそのルールを逆用した「オフサイドトラップ」などという戦術まである。しかし、バスケットにはこういう規定は無い。
 
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「体力付けるのに凄い練習してたみたい」
「うん。まあ死者が出るくらいのトレーニングに参加したから」
「虎の穴みたいな?」
「そうそう。裏世界の修行」
と言って千里は笑っている。
 

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「千里、もう例の会社、出社してるんだって」
「出てるけど、まあまあかな。早速サラ金屋さんのシステムに投入された」
「プログラム苦手みたいなこと言ってたけど、何とかなりそう?」
「うん。既にプログラム10本くらい組んだ。簡単なのだけどね」
「へー。やればできるもんだね」
「性(しょう)には合わないけど、頑張るよ」
 
「ユニバの代表もやるんでしょ?」
「先月1回目の合宿やって、明日からというか実は今日から2回目の合宿があっていた。これが代表候補の最後の合宿で、この合宿の状況を見た上で4月上旬に正式の代表メンバーが発表される。でも全日本クラブ選手権に出場したメンツは今日は合宿免除だったんだよ。だからユニバ代表になっている私と雪子はこのあと東京に移動して合宿所に入る。他にもセントールの高橋さんも同じく初日免除組」
 
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「あの背の高い人だっけ?」
「そうそう。185cmある。あの人は学生時代はあまり目立たなかったんだ。でも大学院に進学する時に大学のバスケ部辞めてセントールに入ってから、セントールの監督に才能を見いだされて突然今年頭角を現したんだよ」
 
「へー」
「彼女は背が高いからふつうリバウンドを狙わせる。でもあの子、リバウンドが下手なんだよね。勘が悪いんだ」
「はあ」
「だからリバウンド取らなくていいからどんどん点を取れと言ったらあっという間に東海地区の得点王になっちゃって」
 
「そういう指導者との相性ってあるんだろうね」
「うん。大いにある。だからこのチームは水に合わないとかこの指導者の考え方は自分と合わないと思ったらどんどん移籍してみればいいと思うんだよね、私は。特に企業系じゃないクラブチームはどこに入るのも自由だし」
と千里は言うが
 
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「でもうちはそもそも何も指導とかしてないね」
 
と江戸娘の監督さんも、40minutesの監督さんも言っていた。
 
どちらのチームもふだんは選手たちが自主的に練習していて、監督さんは試合の日だけ顔を出しているという感が強い。事務的な処理も実際にはキャプテンがほとんどやっている。代表者会議も40minutesの場合、キャプテンの秋葉さんかオーナーの千里のどちらかが出て行っている。またそもそもバイトなどで試合の日でさえ出てこない選手が多いので、ベンチ枠に入れる選手を選ぶのに悩むなどということも全く無いらしい。むしろ人数が足りずに電話を掛けまくって選手を掻き集めなければならないことの方が多いと秋葉さんは言っていた。ローキューツなどは初期の頃どうしても5人集まらずに不戦敗などということもあったらしい。
 
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「だけど橘花もユニバ代表に選ばれてもいいくらいの力があると思うんだけど」
と竹宮さんが言っている。
 
「私は全国大会の上位で活躍したのは高3の時国体で優勝したのくらいだから。実績で言うと星乃や誠美のほうが大きい」
「私も誠美も桂華も学生じゃないからねー」
「あとはA代表狙いだな」
 
「だけど40minutesはクラブチームとは思えないほど選手の層が厚いから」
と江戸娘の六原さんが言う。
 
「実際問題として日本代表クラスの選手がゴロゴロしている」
「元プロも数人居るし」
「元プロなら江戸娘さんにも何人も居る」
 
「練習してればもっと強くなるんだろうけどね〜」
「試合のたびにメンツがちゃんと揃えば強いんだろうけどね〜」
 
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などとメンバーの声。
 
「でも練習も適当でいいし、大会も出られる時だけ出てくればいいから、という今のシステムが私たちは心地良いんだよ」
「サガン・レディスの人が、バイトがあるから試合に出てこないなんて、あり得ない!なんて言ってた」
「まああそこは事実上企業チームだから」
 
「東京都大会の時とか人数少なかったよね」
「うん。9人しか居なかった。今回は全日本だからさすがに全員出てきたけどね」
「ふだんは結構仕事優先」
「誰かさんは昼寝優先」
 
「そのあたりはうちも同じだなあ」
と江戸娘の青山さんは言っていた。
 

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2015年4月。
 
私と政子は24歳になる年である。正望は法科大学院の2年生になり今年は司法試験を受けなければならない。青葉は高3で大学受験の年、彼氏の彪志君は大学4年生になり就職活動が本格化する。和美も修士課程の2年生で今年は修士論文を書かなければならない。千里と桃香は大学院を卒業して各々一般企業に就職した。私の高校の同級生・奈緒は浪人しているので医学部の5年生になる。
 
4月3日にはアクアが出演する「ときめき病院物語」が放送開始になり物凄い視聴率となった。物語の中で院長の息子(中3)と娘(中1)の1人二役をするアクアはリアルでは中学2年生である。写真集も発売されて飛ぶように売れた。写真集ではアクアは基本的に男装であるが3枚だけ女装写真(ドラマでも着ているセーラー服、セーターにチェックの膝丈スカート、夏っぽいキャミソールとミニスカートにオーバーニーソックス)も入っていて、速攻でネットに無断転載されて「可愛い!」という声が主として女子たちから起きていたが、男子たちからも「これだけ可愛い子が目の前にいたら、ついふらふらとベッドに連れ込みたくなる」という意見がけっこう出ていた。
 
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「可愛いなあ、ぐふふ。アクアちゃんとHしたい」
 
などと、早速町で買って来た写真集を見ながら政子は言っていた。
 
「だけど、マーサ、アクアの女の子姿のページばかり見てるね」
と私は声を掛ける。
 
「美少年は女の子の格好をさせてスカートの中に手を突っ込んで**を***して陵辱するのが良いのだよ」
 
などと政子は、とても書けないようなことを言っている。
 
「アクアちゃんの男の子姿の写真は要らないや。女の子姿だけで写真集出せば良かったのに」
などと言っているが、実際そういう意見もネットにはかなりあったようである。
 
「それだと色物扱いになるから。アクアは正統派の男の子アイドルとして売れる素材だもん。特に最近の男の子アイドルって高年齢化してたから、こういう若い男の子アイドルが爆発的に売れるのは、久しぶりなんだよ」
 
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「あ、そうかも知れないねー」
「女の子アイドルは12-13歳で出て、20歳前後で放置されがちだけど、最近の男の子アイドルってそもそも27-28歳くらいから売れ始めるパターンが多かった」
 
「でも、こんな可愛い子におちんちんが付いてるなんて可哀想。私が切り落としてあげたい」
などとまで言っている。
 
「マーサ、さっきはアクアとHしたいなんて言ってなかった?」
「Hするのに別におちんちんは必要無いし」
「なるほどね〜」
 
「でも中学2年にもなって声変わりしてないのって珍しいね。女性ホルモン飲んでるの?」
「まさか」
「じゃ去勢してるとか」
「玉は付いてるよ」
 
「ふーん。取っちゃえばいいのに。女性ホルモン、プレゼントしてあげようかなあ。冬、この子の住所教えてよ」
「ダメ」
「ケチ」
 
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もっともアクアの元には川南が大量の女性ホルモン剤を送りつけたようなので、本人がいつまで、それを「ちょっと飲んでみようかな」という誘惑にあらがい続けることができるかは、けっこう微妙な感じもある。
 

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「でもアクアって、今売れているアイドルの中では最年少だよね」
と政子は言う。
 
「多人数のアイドルグループのメンバーには小学6年生とかもいるし、今年中学新入学の子でソロデビューしている子もいるけど、ピンで売れているのはこの子が最年少かもね」
と私は言う。
 
「最年長って誰だろう?谷崎聡子ちゃんあたり?」
「いや、秋風コスモスだと思う。谷崎聡子ちゃんは1993年生まれ。コスモスは私たちと同じ1991年生まれ。コスモスの1年先輩の満月さやかさんはもう歌手はしてないから」
 
「そっかー。さやかさんは司会者になっちゃったね」
 
彼女はクイズ番組やバラエティ番組などの司会をしており、機転が利き柔らかい語り口が幅広い層に人気である。人当たりがソフトで友人も多く誰とでも仲良くできる性格で、敵の少ない人だ。
 
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「谷崎聡子ちゃんのお姉さんの谷崎潤子さんも1990年生まれだけど、もう何年もCDは発表してない。あの人はレポーターとかが多いね」
「潤子ちゃんの方はそもそも歌手としては売れてない気が」
「あの人、歌はうまいのに曲に恵まれなかったね」
「そういう人っているよね〜」
 
「こないだ小風たちともその話をしたんだけどね。多くの歌手は20歳から22歳くらいでアイドルは卒業して、タレントや女優に転身したり、ポップス歌手とかに進化したりするけど、秋風コスモスは100歳までアイドルやりますなんて言ってるし」
 
「コスモスちゃんなら、100歳でビキニの水着を着てハワイのビーチで撮影した写真集出すかも」
 
「それができたら、文化勲章もらえるかも」
 
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ところがその秋風コスモスについて4月のゴールデンウィーク直前、驚くようなニュースが飛び込んできた。
 
秋風コスモスが所属する§§プロの創業者・社長である紅川勘四郎が会長に退き、秋風コスモスが社長に就任するというのである。
 
「本名の伊藤宏美で社長になられるのですか?」
 
と記者会見で記者が質問する。
 
「私は秋風コスモスだから、§§プロダクション代表取締役・秋風コスモスです」
「代表取締役は印鑑証明が必要なので通称登記はできないはずですが」
「印鑑証明は私がコスモス公国の証明書を作ります」
 
などと本人は主張していたが、実際には公的な書類は伊藤宏美で作成し、一般向けの広報文書などは秋風コスモスで通すのであろう。
 
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「現役は引退なさるのでしょうか?」
「現役続行です。プレイング・マネージャーです」
「まだアイドル路線で売るんですか?」
「私は60歳まででも100歳まででもアイドル続けます」
「60歳でもミニスカで踊りながら歌います?」
「当然です。60歳で国立競技場でイベントやりたいですね。もちろんミニスカです。ビキニの水着にもなりますよ」
 
元気なコスモスのパワーに記者たちがけっこう圧倒されていた感じもあった。ネットでは60歳の秋風コスモスのビキニ姿、見たいような見たくないようなと意見が出ていたが、この子なら60歳でも引き締まったボディを維持しているかも、という説も出ていた。
 
「それからフレッシュガールコンテストは今年はもう実施しません。品川ありさちゃんが最後のフレッシュガールということになります。代わりに昨年はアクアが優勝したロックギャルコンテストを今年もやります。歌唱力とパフォーマンス性のある若い人を募集します。詳細はうちのホームページに掲載していますので、どんどん応募してください」
とコスモス新社長は言う。
 
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「コスモスさんが審査するんですか?」
「はい。抜群の歌唱力を持つ私が審査するのだから、いい人が見付かるはずです」
 
記者会見場に爆笑が起きる。本人も分かって言っている。
 
「昨年アクア君が優勝しましたが、男性でも応募できるのでしょうか?」
「可愛かったら男の子でもいいです。水着審査とかはしませんから、男の子でも構わず応募してください。スカートを穿ける人なら三次審査の対象です」
 
「スカート穿いてもらうんですか?」
「水着審査の代わりにミニスカ・ダンス審査します。足のむだ毛は処理しておいてね」
 
「アクアさんはスカート穿けるんでしょうか?」
「スカート似合いますよ。いっそ女子中生として通学してもいいのにね」
 
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この発言には「そうだそうだ」という声が多数の女子からあがっていた。
 
 
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■夏の日の想い出・生存競争の日々(4)

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