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「よし。ここらで質問大会の続きだ」と和実。
「ここだけの話。女の子とH経験がある人、手を挙げて」
青葉以外の5人が手を挙げる。
「うっそー」と青葉が叫んでいた。
「みんな男の子の機能一度は使ってから、女の子になってるのね」
「手は挙げたけど私、女の子とレズでHしたから男の子機能は未使用。未使用というか、既に機能喪失してるから今後も使用不能だけどね」と和実。
「ひょっとして恋愛対象が男の子だけっての、私と青葉だけじゃないのかな?」
と千里。「みなさん、雰囲気的にレズかバイっぽい」
「質問するまでもないとは思うけど、女子トイレを使う人手を挙げて」
あきらと淳以外の全員が手を挙げる。
「私は会社には男の格好で行ってるんで、その間は男子トイレです。普段は女子トイレだけど。でも最近、仕事に行ってる時、男子トイレに入るのに凄い抵抗感感じるの」と淳が説明する。
「あきらさんは男子トイレ使うんですか?」
「少なくともこの半年くらいは使ってないはずよ」と小夜子。
「じゃ手を挙げよう」と和実。
あきらは頭を掻きながら手を挙げる。
「プールに行く時、女子水着を着る人・・・・やはり全員ですよね」
「男子水着なんて着れない・・・」とあきら。
「胸を人前にさらしたくないよね。平らな胸でも」と淳。
「ちなみに女子更衣室使う人・・・・あれ?あきらさんと淳さんは?」
「いや、女子更衣室になかなか入る勇気なくて」とあきら。
「じゃ、男子更衣室で女子水着に着替えるの?」
「それも最初の頃何度かやったことあるけど、変な目で見られるので」
「そりゃそうでしょうね」
「最近はもう開き直って女子更衣室に入っています」とあきら。
そばで小夜子がクスクス笑っている。
「うーん。私も似たようなもんだ」と淳。
「じゃ女湯に入ったことのある人・・・・なんだ全員か」
「もう男湯には入れない身体になっちゃった」と千里。
「私は和実に乗せられちゃって1度入っちゃったけど、次は手術するまではそういう所には行かないつもり」と淳。
「そう?淳さん、問題無く女湯行けそうだけど」とあきら。
「私は無理だけどね」と付け加えたが
「あきらさんこそ問題無さそうじゃん」と淳がいう。
「でもまだバスト作ってないのは私達2人だけか」
「年齢は私達2人が高いのにね」
「青葉ちゃんのその胸、どうやって作ったの?」と和実。
「私、気功に似た手法で、自分や他人の体内の『気の流れ』を調整できるの。それで間接的にはホルモンの分泌も調整できるから、自分の体内で女性ホルモンを大量に分泌させて、バストも発達させた」
「すごーい。じゃホルモン剤を飲んでる訳じゃないんだ」
「うん。そのうち飲もうと思ってたんだけど、病院の先生からも飲む必要もないですねと言われた」
「和実さんは?それもホルモン剤飲んで作った胸じゃなさそうだけど」と青葉。
「私はね。高校の時に一時期わざと太って、そこから急速に痩せたの。そしたらバストが残った」
「それ、危険っぽい」と千里。
「うん。あとで聞いた姉ちゃんから殴られた。後はバストマッサージとかツボ押しとか」
「あ、マッサージとツボ押しは私もかなりやった」と青葉。
「千里さんのはSub-Qですか?」と和実。
「うん。そう。でも最近は青葉からヒーリング受けてて、ヒアルロン酸の水増し分だけじゃなくて、本物の脂肪もかなり付いてきた。乳腺も発達してるのを感じるし」
「わあ、凄い」
「なんかみんな特殊なやり方で胸発達させてるのね。シリコンとホルモン剤をまともにやってるのは、私だけ?」と冬子。
「冬子さん、そのシリコン、抜きません?」と青葉。
「えー?」
「ホルモンでもかなり発達してるでしょ?」
「うん。シリコン入れた時Dカップだったけど、今Eカップが少しきついくらいで、Fカップに替えようかと思ってたところ」
「じゃシリコン抜いてもCカップはありますよね」
「たぶん」
「手術したのって、1年くらい前?」
「そんなもの」
「まだ痛いでしょ」
「うん」
「抜いてから、私がヒーリングしてあげますよ。そしたら痛み無くなるから」
「でも・・・・」
「冬子さんの体内の女性ホルモンも活性化させてあげますから。そうしたら2ヶ月くらいでDカップまでは戻すの保証します。同級生でAカップしか無かった子を私、2ヶ月でCカップにしましたから」
「凄い」
「それと、性転換手術の跡もかなり痛くないですか?」
「うん。まだ結構痛い」
「それも私、ヒーリングしてあげますよ」
「ほんと?」
「応急処置だけ、今していい?」
「うん」
青葉は冬子を隣り合っている和室に寝せると、左手を身体の上にかざすようにして、胸からお股の付近まで、身体と並行に動かし始めた。
「な?なに?この感触は?」と冬子。
「何か感じるの?」と政子。
「不思議なフィーリング・・・・身体の中で何か滞ってたものが流れていくみたいな感じ」
「へー」
「全身エステとかでマッサージされている時の感触に似てるけど、もっと身体の深いところで流れができていってるみたいな。それから体内でなんかレゴが組み替えられてるっぽい感触。レゴというより水道管ゲームかな」
「あ、それうまい表現だと思う」と千里。
「私がされる時もそんな感じ」
青葉はヒーリング中は何も言わない。そしてそれを10分間くらいしていた。
「取り敢えず応急処置完了」
「あのね・・・・ヴァギナの痛みが凄く軽くなった」
「へー」
「あの状態では痛かったと思います」と青葉。
「バスト発達させるのとか日常的なメンテとかは電話を通しての遠隔ヒーリングでも出来るけど・・・・お忙しいんでしょう?私も北陸だしなあ。もう少し時間取れたらもっと本格的な部分もヒーリングしてあげられるのに」
「私、そっちに行くよ。大学も来月下旬からは夏休みに入るし」
「スケジュール大丈夫ですか?」
「何とかする。よし、胸のシリコンも抜いちゃおう!」
「シリコンはどうやっても異物だから、そこで気の流れが妨害されちゃうんですよね。だから完全に痛みを取ることが難しいです。性器の方は、もともと身体に付いてた物を素材に作られているから、その手の問題が起きにくいです」
「じゃ、シリコン入れるより、お腹の脂肪をとって注入する方がマシ?」
「あれは問題外です」と青葉。
「だけど、この中で性転換手術済みなのって、私だけなのかしら?みんな凄く完璧に女の子なのに」とテーブル席の方に戻った冬子。
「私、来月くらいに去勢しちゃう。でも性転換どころか、そもそも身体にメス入れてるのが今の所、冬子さんだけみたいね」と千里。
冬子が初女装から性転換手術まで2年8ヶ月だというと、そんな急進展の人も珍しいとみんなが言う。
「えー?でもおちんちんなんて付いてるだけ邪魔じゃん、みんな取っちゃおうよ」
と冬子が煽る。
「私、手術しちゃおうかな・・・・」などと和実が言っている。
「私は来年くらいかなと思ってる」と千里。
「私少し迷ってたのよね」と和実。
「震災までは、自分の性別認識自体が揺れてたんだけど、あれで九死に一生を得て、それで自分の内面で全てが変わってしまった感じで。もうちゃんと女の子になっちゃおう、と思ってるんだけど」
「あれは内面が変わるよね」と青葉。
「でもいざ、手術しようかと思うと、なかなか踏ん切れなくて」
「とりあえず、診断書2枚、もらいに病院に通ったら?」
「だよねー。それ取らないと手術してもらえないし」
「あぁ。私も診断書もらいに行かないと」と千里。
「じゃ、また質問大会。この中で数年以内に性転換手術受けるつもりの人?」
和実、青葉、千里の3人が手を挙げる。
「あきらさんは。。。たぶん手術しないよね?」
「うん。そのつもり。10年後には分からないけど。豊胸手術くらいはするかも知れないけど、下の方は少なくとも当面は生殖機能を維持しておきたいし」
「淳さんは?」
「私は5-6年先かな・・・性転換しちゃうの」
「ふふ。そんなに我慢できるかな?」と和実が笑いながら言う。
「ね、一緒に病院に通わない?診断書取りに」
「それもいいかな・・・・」
「ところで、あきらさん、男性機能はむしろ活性化させつつ、身体の上半身は女性ホルモン優位にしてバストを発達させるなんてこともできるんだけど」と青葉。
「何それ?」
「私が今それやってもらってる」と千里。
「私、訳があって去勢前に精子の保存をしているの」
「あああ」
「それで精子を採取する前日からあの付近だけ男の子にして、でも上半身は常時女の子にしてバストが発達してきてる」
「私もやってもらおうかしら」とかなりマジな顔で、あきら。
「でも男性機能は強くなりすぎないほうがいいです。生殖が可能な程度で」
「その辺は調整できるよ」
「男性器自体が自分に付いていることには嫌悪感があるから」
「じゃ、そのうち性転換するの?」
「小夜子との関係が大事だから、結婚生活の維持が優先。だから性転換まではするつもり、あまり無いのよね」
「あら、私は別にそれ無くなっても構わないけど。もうひとり子供が出来た後だったらね」と小夜子。
「おやおや」と淳。
「じゃあきらさんのおちんちんはそれまでの命?」と冬子。