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■あなたが言ったから合コンの日(4)

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駅前で待ち合わせて、まずはカフェに行ってオープン席でおしゃべりした。できるだけ多くの人にデートの現場を晒すのがこのデートの目的である。鈴太郎さんは女の子が好みそうな話題をたくさん振ってきた。僕は蘭にラブベリーとかスイートとか読んでおくといいと言われてあの後読んでいたので、その手の話に付いていくことができた。
僕たちは「あゆちゃん」「鈴(りん)さん」と呼び合うことにした。
 
しばらく商店街を散歩する。
「あ、歩く時に腰で歩く感じにすると色っぽくなるよ」
と鈴さんが教えてくれた。「へー」
「それと主として膝下だけ動かして歩く感じがいい」「やってみます」
「うん・・・そんな感じそんな感じ。今日のスカートとかは大丈夫そうだけど、タイトスカートだと、さっきみたいな歩き方してると転ぶから」「なるほど」
 
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「話のネタ作りにはね、やはり女の子が読んでいるような雑誌とか、見ているテレビとかの話題をキャッチしておくといいんだよ」「鈴さん、女の子向けの雑誌読んでるんですか?」僕はびっくりして言う。「時々図書館で目を通したり、立ち読みしたり。面白そうな時は買うけどね」「ああ、図書館はいいですね」
 
「会話の基本は相手の話を聞くことなんだよね。相槌の打ち方とか、僕と会話しながら少し練習するといいよ」「はい」「特に女の子はたくさんしゃべってその話を聞いてもらいたがっている子が多いから。勝手に話を要約したり、批評したりする必要は無い。ちゃんとこちらが聞いているということを相手に感じさせることが大事」「なるほど」
「女の子はしゃべっていること自体を楽しむけど、男の子は何か内容を伝えようとするんだよね。だからあゆちゃんが女の子側なら相手の話の筋を追う必要がある」「ああ」
 
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「デートで行く場所で、よく映画館に行きたがる男の子がいるんだけど、映画館って最悪なんだよね」「え?そうなんですか?」「だってせっかく並んで座っているのに、おしゃべりできないでしょ」「あ・・・」「特に中高生とかはデートに使える時間が短いから、それを映画館でおしゃべりできない1時間半とか2時間を過ごすのはもったいない。お茶飲んだり、散歩したり、公園とかで座ってお話したりするのがいいよね」「そうか」
 
「けっこう歩いたかな。どこかで少し休もうか」「はい」
 
僕たちはドーナツ屋さんに入り、鈴さんはドーナツ2個とコーヒー、僕はドーナツ1個と紅茶を頼んだ。店内で座ってお話しする。
 
「うん、そのオーダーは問題無いよ。こういう時に、女の子がボリュームのあるもの、たとえば汁そばセットとか頼むと、相手の男の子はびびるから」「確かに」
「女の子のこういう時の食事の基本は少ししか食べないように見せて、あとで足りない分を補う」「あはは」「だから汁そばを食べたかったら単品で頼むか、セットで頼むけど肉まんは食べて、などと男の子に言う」「ああ、うまい」
「逆に男の子は少し多めに頼むくらいでも構わない。男の子がたくさん食べるのを見て気持ちよく感じる女の子は多いんだ」
「うーん。勉強になります」
鈴さんは、女の子の僕と男の子の僕の両方にアドバイスしてくれている感じだった。
 
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僕はトイレに立った。もう女装外出4回目なので抵抗無く女子トイレに入る。中に入った時、個室から出てきた人物と目があった。「あっ」「あっ」見斗の元カノだ。「ね、少し話していい?」「はい」
この人ちょっと苦手なんだけど。
 
「男の子と一緒だったよね。新しい彼に乗り換えたの?」
「ごめんなさい。私、別に見斗さんの彼女じゃなかったんです。元カノに絡まれてるから、彼女の振りしてくれと頼まれちゃって」
「なるほどねえ、そんな気もしたのよね。あいつが考えそうなことだ」
「でもあのあと無理矢理キスされそうになって、たまたま人が通りかかって止めてくれたんですけど、絶交しました」
「うーん。そういう奴なんだよな、あいつは。でも止めてもらえてよかったね」
「ありがとうございます」
 
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「じゃ。今一緒のテーブルで話していたのが、元々の彼氏?」
「すみません。あの人からも彼女の振りしてくれと頼まれて」
「ちょっと・・・あんた、その手の話、請け合いしすぎ」
「ごめんなさい」
「まあ、自分の身の安全は自分で守りなさいよ」
「はい、ありがとうございます」
「あんた、凄く可愛いからさ。そのうち本物の彼氏できるよ。焦らないでね。あ、名前は何だったっけ?」
どうもライバルではないと分かったとたん親切になった感じだ。
「あゆみです」
「私は夏希」
「あ、夏希さん、あの後、見斗さんとはどうなりました?」
「連絡取れないんだよね。捕まらないし、携帯の番号変えちゃったみたいだし」
「頑張って下さい」
「うん、ありがと」
夏希は、手を振ってトイレを出て行った。僕は個室に入った。
 
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その日、僕と鈴さんはまた少し散歩し、しばらく公園でお話ししたあとでファミレスに行き、パフェを食べた。そして夕方5時に駅前で別れた。別れ際に鈴さんが姉に「今帰しました」というメールを打った。
 
自宅に戻ると、そろそろ夕食の時間だからと言われた。僕は着替えてこようとしたが、母が可愛いからそのままでいいと言い、僕は女の子の格好のままでその日の夕食をとった。「あゆむが女の子の服を着ると、そんなに可愛くなるとは思わなかったなあ」などと母はニコニコしながら言っている。
 
「それでお母さん、あゆむ、ちょっとサークルに参加するのにこの格好で来てと言われててさ。このあとも月に1回くらいこの格好で外出させるから」と姉が言う。「うん。いいよ、いいよ。何なら毎日女の子の服着て、そのままほんとの女の子になっちゃってもいいよ」などと母は笑顔で言っている。「私、娘が2人欲しかったのよねー。3歳頃まではけっこうスカート穿かせてたんだけど」
「それ僕、覚えない」「あ、私は覚えてるよ。男の子にスカート穿かせていいの?とか言ったら、お母さん、この子は、そのうちおちんちん切っちゃうからとか言ってた」「そうだった。切り忘れてたなあ」
 
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「じゃ、今からおちんちん切っちゃう?」「ああ、いいね」「あれって年取ってから切ってもオカマにしかならないけど、若い内に切るとちゃんと女に見えるようになるんだよね」「テレビに出てるきれいな人いるね」「うん、あんな感じ」
「じゃ切っちゃお、切っちゃお」「じゃお風呂上がったらはさみでチョキンと。あ、金を切るからチョキンというのかな?」
 
姉はこの手のくだらないだじゃれが好きである。しかし、母と姉の会話はどこまで本気か分からず、僕は笑うしか無かった。その日お風呂から上がった時、僕は男物の下着を用意していたはずなのに女物の下着に換えられていて、はさみが置いてあり『セルフサービスでどうぞ』と書かれていた。僕はセルフサービスは遠慮することにして、苦笑いしながら女物の下着を身につけた。でも女物の下着って、なんか肌触りがいいよなあ、と僕はこの時チラッと思った。
 
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女装が母にも公認になってしまったので、姉のタンスに入れられていた女物の下着は僕のタンスに引越になった。またスカートやパーカー、カットソーやセーターなど、僕のサイズの女の子服も僕のタンスに収納された。母は調子に乗って他にも僕用の女の子服を買ってきたので、いつの間にか僕のタンスは女物の比率が増えていった。僕はしばしば母達のリクエストに応えて、家の中で女の子の格好をしていた。
 
お風呂上がりにしばしば女物の下着とパジャマが置いてあるのはお約束になってしまったので、僕はよく女の子の格好で寝ていた。でもそれまで来ていた男物のシャツとブリーフに比べて、女物のショーツやブラジャー、キャミソールはどれも彩りがあり、可愛い花柄とか幾何学模様とかのプリントや刺繍があって、それを見ているだけでも楽しい気がした。僕はしばしば自分のタンスから下着を出して畳に並べてみて、これ可愛いよなと思うものを身につけてみたりしていた。刺繍の入った下着などを身につけると、自分の男の子意識が破壊されて、女の子意識に作り直される気分だった。
 
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母は僕が普段使っていた茶碗と箸を女の子っぽい可愛いのに交換してしまった。「だって可愛いの見つけて。これあゆみにいいなと思っちゃったのよ」などと言っていた。同様にして毎日使うハンカチとかティッシュのパッケージも女の子っぽいのに変えられた。こういう日常の品が女の子仕様になると、女の子の服を着る以上に、自分の精神が女性化していく気がした。
 
鈴さんとのデートは毎月1回くらいのペースで続いていった。2度目のデートでは前回より凄く女っぽくなったと言われ、3度目のデートではもうほとんど女の子だと言われた。3度目のデートでは、遊園地に行ってたっぷり遊んだ。鈴さんも絶叫系が苦手というので、そういう系統ではないところに行ってソフトなアトラクションで楽しんだ。凄く楽しかったので、僕がちょっと何か感謝の気持ちを表したいなと思いながら鈴さんを見つめていたら、恋愛光線が出てる。やめてと言われた。あ、恋ってこんな感じの感情なのかな?と一瞬思った。
 
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蘭が時々遊びに来ることがあって、僕たちは3人でガールズトークをしていた。もちろんそういう日も僕はちゃんと女装している。
「でもさ、萌、弟さんがいなかったけ?」「ん?いないよ。うちは妹だけだよ」
「そうか。誰か他んとこと勘違いしてたかな」僕は心の中で冷や汗を掻いていた。僕が鈴さんと時々デートしていることを知るとびっくりしていた。
「恋人の振りしてと頼まれて。しばらく恋愛せずに勉強に集中したいらしいです」
「まあ、鈴太郎なら、中学生相手に変なことしないだろうけど・・・あゆちゃんだって可愛いから、付き合いたいと思ってる男の子いるだろうし、大学生とデートしてるの見かけたらショックかもよ」
 
「えー?私も恋愛するつもりしばらくないですし」
「そう?でも最近すごくあゆちゃん、女っぽさが増してる感じだし。鈴太郎だって本人も中学生には欲情しないだろうと思って、あゆちゃんに偽装恋人を頼んだのかも知れないけど、ここまで色っぽくなってくると、ふらふらっということもあるかも知れないから、あまり隙を見せないようにね」
「はい。でも鈴さん、Hはあまり好きじゃないとか言ってました」
「Hが好きじゃない男なんているのかなあ」と蘭が言う。
「実は女だったりしてね」などと萌。
「いや、それはない。だって私鈴太郎と2回Hしたよ。あ。でも受け身のHだったなあ。もっぱら私がリードしたもん。私としてはそれが不満だったんだけどね」
なんだかきわどい話になってきたので、僕は顔を赤らめてしまった。
 
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僕の家の中での女装は少しずつ頻度が増えていっていたが、一応学校には男の子の格好で行かなければならないので、朝8時から夕方5時くらいまではとりあえず男の子の格好でいた。しかし夏休みに突入すると、その歯止めが無くなってしまい、結果的に、ずっと1日中女の子の格好のままになってしまうこともあった。どうかすると数日女の子のままということもあり、母も姉も僕のことを「あゆみ」
と呼ぶようになっていた。買い物などで外出する時など、母からわざわざ女の子の服で行っておいでよと言われ、女の子仕様の外出着で出かけていた。いつしか僕にとって、女の子の服を着ている状態の方がむしろ日常になってしまった。でも夏の暑い空気の中を歩く時、ノースリーブの服や短いスカートは凄く快感だった。男の子の服って暑苦しいよね、と僕は思った。
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