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(C)Eriko Kawaguchi 2014-08-16/改2020-04-18
クロスロードの《初期メンツ》で最年長なのが淳とあきらであった。ふたりとも1981年度の生まれである。そして最後に性転換手術を受けたのも、このふたりであった。
「その希望美(のぞみ)ちゃんができた経緯がよく分からないんだけど?」
と和実は2016年の夏、冬子からあらためて訊かれた。
「和実から卵子が採取できたって、和実って本当は半陰陽だったの?」
とあきらからも尋ねられる。
「私の場合、ハイティング陰陽だと思うんだよね」
と希望美におっぱいをあげながら和実は答えた。
それで和実は説明したものの冬子たちにはさっぱり訳が分からなかった。意味が分かったっぽいのは大学出論理学を専攻した千里だけである。
具体的に和実の卵子採取はこのようにして行われたらしい。
ごく稀に和実の卵巣がMRIの写真に写ることがある。その場所は毎回同じ場所である。そこで和実の人工的に作られた膣(この膣は稀にMRIに写っていた本物の膣と完全に同じ場所に設置されている)から卵子採取用の針を刺し、卵巣のあるはずの場所で採取を行う。これはほとんどの場合、空振りになる。ところが根気よく、何度も何度もやっていると、ごく稀に卵子の採取ができることがあったのである。和実は部分麻酔を掛けられたまま、この作業を医師と一緒に何度も繰り返した。これはとても痛いもので、和実はもういっそ殺してくれと思いたくなるほど辛かったらしい。
しかしそれだけ苦労した甲斐があり4個の卵子の採取に成功したのである。
そこまで辛ければ全身麻酔にすれば良さそうだが、1度全身麻酔で5時間ほど頑張ったものの空振りだった。それで卵巣の出現は和実の意識がある時に限られるのではないかと仮説を立て部分麻酔で再挑戦したら2時間経ったところで1個取れた。それで4個取れる所まで頑張ったら12時間掛かってしまったのである。
むろんこの作業をする前には通常の女性の卵子採取と同様、事前に排卵抑制剤で排卵しないようにして、しっかり卵胞を育てている。これもけっこう身体のバランスが崩れる感じで辛かったらしい。
「不妊治療やってる女性の辛さを垣間見る思いだったよ」
と和実は言っていた。
こうして採取できた「奇跡の卵子」に淳の精子を受精させ、代理母さんの子宮に入れた。4つの受精卵の内1つだけが育ち、そうして2016年7月に生まれたのが希望美である。
希望美は法的には出産した代理母さんの子供として届けられたが特別養子縁組で、1年後の2017年夏、淳・和実夫妻の実子として入籍された。
この入籍が無事完了したのを機に、和実は仙台に移住し、2017年春、喫茶店『クレール』を開いて経営を始めた。チーフメイドになったのは現在は宮古市でホテルを経営している、和実の先輩・悠子の《姪》と自称(?)するマキコであった。
和実は『店長』と呼ばれ、淳は『社長』と呼ばれている。むろん、マキコも和実も淳も、見た目には女性に見える。特に20歳のマキコにはデートに誘う客も多かったが、マキコは彼らをうまくあしらっていた。
そして店の経営が安定しているのを見て、淳は2018年9月12日(水)、とうとう性転換手術を受けた。
ちょうどソフトハウスの方の仕事が一段落し、また和実が仙台で開いているメイド喫茶クレールの経営も安定していたのでここで手術に踏み切った。
淳は1981年6月17日20:21、今治市新屋敷の生まれで、性転換の時点で37歳であった。性転換手術は費用も掛かるし、周囲との関係の問題、仕事の問題などでどうしてもこのくらいの年齢になってやっと手術できるようになる人も多い。淳の場合は、資金的には足りていたのだが、やはり仕事がなかなか休めないということから、この時期の手術になった。淳は手術後1月末まで仙台で和実と一緒に過ごして療養し2月から東京のソフトハウスに復帰する予定である。
淳のパートナー和実(1991年11月16日15:03酒田市生)は2012年7月25日に20歳で性転換手術を受けている。彼女はすぐに戸籍を女性に変更し、ふたりは2015年6月17日に婚姻届を出したが、淳はこの婚姻を維持するため、戸籍上の性別は変更しないことにしている。戸籍の性別と実態上の性別が一致していないと色々不都合もあるのだが、同性婚が認められていない以上やむを得ない所である。
なおふたりの間には2016年7月7日に長女・希望美(のぞみ)が生まれている。実際には代理母さんに産んでもらい、1年後に特別養子縁組が認められて、ふたりの実子になっている。
「やっと女の子になれたね」
と集まったクロスロードのメンツが淳を祝福して言う。
「まあ『女の子』というほどの年齢ではないけどね」
「女の身体になれた感想は?」
「まだ凄く痛くて、感想どころじゃないけど、やっと解放されたって気分」
「そうそう。中身は女なのに男の身体に拘束されていたんだよね」
「やっと自由になれたって感じだったね」
「あとはあきらだけか」
「あきらさん、いつ性転換するの?」
「12月にすることにしている」
「とうとうか」
「これでクロスロードのメンツからおちんちんが全て消滅するのかな」
「おちんちん完全消滅祝いのパーティーしようよ」
「じゃ、あきらさんの身体が落ち着いたあたりで」
「でも淳さん、いつ頃までおちんちんは立っていた?」
とあきらが訊く。あきらはもう4年ほど前からちんちんが立たなくなっている。
「手術直前まで立ったよ」
「え?」
「嘘!」
「だから性転換手術前夜に和実と男女型のセックスしちゃった」
「すごーい」
「あれやったの、5年ぶりくらいだったね」
と和実。
「うん。和実が女の身体になった記念に男女型でやったもんね」
「なるほど、なるほど」
「だけど松井先生って悪趣味でさ。私はもう役立たずになったちんちんを切るより、現役バリバリのおちんちんを切る方が楽しい、なんて言ってた」
と淳。
「私のはもう役立たずだけど」
とあきら。
「できたら、嫌だ!切らないで!女になりたくない!と泣き叫んでいる患者を強引に手術室に運び込んで、強制的に性転換してしまうのが好きだとも言ってた」
「それ犯罪だと思う」
「でもアメリカでそれ数回やってるみたい。日本でもやったことがあるみたい」
「よく訴えられなかったね」
「自分では踏ん切りが付かなかったから、女になれて嬉しいと患者はみんな言ったらしいよ」
「まあ最後の最後で迷ってる人たちって多いからね〜」
2018年10月中旬、手術後の療養をしていた淳は、妙にはにかむような顔で和実が寝室に入ってくるのを見る。なんだか可愛い!まさか求めてるのかな?まだとてもセックス無理なんだけどと淳は思う。
和実は恥ずかしがるような顔で言った。
「私、できちゃったみたい」
「は?」
「お医者さんに行ってみたら、妊娠6週目くらいだと言われた。だから淳が性転換手術を受ける直前にしたセックスで受精しちゃったみたい。あの日はコンちゃん付けずにしちゃったじゃん」
と和実は言う。
「和実、妊娠できるの〜〜!?」
和実は自分はハイティング代数的に存在している子宮で妊娠していると語ったが、医者の見立てでは和実は腹膜妊娠しているということで、これはとても危険な状態である。和実の姉の胡桃などは中絶を勧めたが、和実は絶対に産むと主張した。それで青葉と千里が霊的に和実をサポートすることにし、2人へのサポート依頼料として、和実・淳に代わって冬子が2人に2000万円を払ってくれた。
この手のものはいくら友人であっても無料で受けると、どうしても責任感が希薄になる。それで青葉も千里も絶対に無料では受けない。しかし淳にはお金が無いし、和実もクレールの建設資金を銀行から借りて毎月40万円ほどの返済をしていて余裕が無い。そこで冬子が代行して青葉たちに支払ったのである。冬子は更に、病院と交渉して、助産師2人・看護師3人を和実の専任につけてもらい、その人たちの給料分として毎月100万円を和実の入院中、病院に支払ってくれた。
青葉と千里は自分たちの眷属を交替で和実につけておき、万全の体制で妊娠のサポートをした。
それでも12月頃になると妊娠状態はかなり不安定になった。医者は淳と2人だけで話し「もう限界です。中絶しましょう」と通告した。しかし淳は諦めきれず「あと1週間待ってください」と言った。
その日“千里1”は《すーちゃん》に連れられて仙台の病院に行った。
(クロスロードの会議に出て和実が妊娠したという話を聞き、また冬子が妊娠サポートを依頼したのは“千里2”である。但し“千里2”は自分だけでは手に負えないので“千里3”も動員して交替で和実のそばに付いていた)
「あれ?和実、入院していたんだ?」
「千里が入院しろって強く言うから私入院したのに」
「なんで入院しているの?性転換手術?」
「性転換したら男になっちゃうよ!?」
「和実って確か、おちんちん50本くらい持っていたと思うけど。だから以前手術したのとは別のおちんちんを切るのかと思った」
「それ千里が全部消してくれたじゃん。1本だけ残して」
「あの時全部消しておけば良かったね」
「でも全部無くなると、ヴァギナ作る材料が無くなるから」
「和実、最初からヴァギナも持っていたくせに」
「そのあたりの話はややこしくなるから置いといて」
「それで結局何で入院しているんだっけ?」
と千里がマジで訊くので、和実は何で今更訊かれるんだ?と困惑しながらも
「妊娠したから入院しているんだけど」
と言った。すると千里は
「へー!おめでとう。和実は男と女が混じっているから妊娠くらいするだろうね」
と言った。
「そういう見解は初めて聞いた」
「でも良かったね。自身で産めば今度は法的にも完全な母になれる」
「でも私、子宮が無いから腹膜妊娠しているんだよ。それで絶対安静と言われて入院することになった」
入院しろと言ったのは千里なのにと思っている。
「嘘嘘。和実は子宮も卵巣も最初からあったはず」
「そうだっけ?」
「だって和実、高校時代から生理があったんでしょ?だったらその頃から既に卵巣と子宮が活動していたんだよ」
「そんなこと言われるとそうかも知れない気がしてきた」
「だいたい希望美ちゃんの卵子は和実の身体の中から取ったんだから、卵巣が存在しなければあり得ないんだよ」
「それは冬子からも言われた」
「だから和実は普通に子宮で妊娠しているんだと思う。お医者さんは和実が元男だと思っているから、子宮なんてあるはずないと思うから見えないんだな。人間って思い込みで結構見えるものが変わるよ」
と千里(千里1)は言った。
「じゃ、私、自分には子宮があるはずと思った方がいい?」
「そう思ってないと、妊娠は維持出来ないと思う」
和実は少し考えていたが言った。
「そう思うことにするよ。“今日の千里”と話して良かった」
そしてこの日を境に和実の妊娠はきれいに安定してしまい、医者も驚いた。それで妊娠は継続となり、8ヶ月目に入って帝王切開で赤ちゃんを取り出すまで、和実はのんびりとした妊娠生活を送ることになったのであった。
あきらは奥さんの小夜子との間に、2011,2013,2015,2017ときれいに2年おきに4人の娘を作った。特に性別コントロールもしていないのに4人とも女の子だったというのは驚異的だが
「やはり私が男としては性的に弱いからだよ」
などと、あきらは言っていた。
一般に女性が充分感じる状態まで行ってから射精すると男の子が生まれやすいと言う。もっとも後の2人は人工授精である。その時期には既にあきらは勃起しなくなり、性交は不可能になっていた。
2017年12月1日 1:51AM.
小夜子は、あきらとの間の4人目の子供《えりか》を出産した。
あきらは、この子の人工授精をおこなった3月10日の時点では、もうおちんちんは立たないものの、頑張ると何とか射精することはできたので、その精液で人工授精して妊娠したものである。
現在あきらは既に射精もできない状態になっているので、もうこれがふたりにとっての最後の子供ということになる。
友人たちからは
「精子冷凍保存しておかなくていいの?」
と結構言われたものの
「自然に任せたいから」
とふたりは言った。
「人工授精は自然の内なのか・・・」
「男から出てきたものを女の中に入れただけだし」
「あきらさんって男なんだっけ?」
「かつて男だったものかな」
「ふむふむ」
「この子も無事産まれて私たち4人の子持ちになったし、あきらはもう射精できないし、性転換手術受けていいよ」
と小夜子はあきらに言った。
「いや、別に私は性転換するつもりはないし」
とあきらは言う。
そもそもあきらはいつもスカートを穿いていて、セミロングの髪でお化粧もしていて、どう見ても女性美容師にしか見えないのに、自分は男だし、女装もしていないと主張している。ただ混乱防止のためトイレは女子トイレに入るようにしているようだ。だいたい勤めている美容室のホームページにも普通に女性と表示されている。実はお風呂も男湯に入るのは不可能でここ数年、女湯にしか入っていない。
「遠慮することないんだよ。性転換しても離婚したりしないから」
「私は今の身体が気に入っているし」
「だって、役に立たないおちんちんはもう取っちゃえばいいんだよ」
「いや、おちんちん要るから」
「使ってない癖に。そもそもこれ放置しておくと、おちんちん萎縮して、ヴァギナの材料を確保できなくなるよ」
「あれって、ヴァギナの材料なの?」
「もうそれ以外の意味は存在しないね」
小夜子に唆されて、あきらはかなり心が揺れた。
そしてあきらは4人目の娘の育児が一段落した2018年12月3日、性転換手術を受けた。むろん小夜子との婚姻維持優先で、戸籍上の性別は変更しない。
また、あきらが性転換しても、ふたりの夫婦生活はほとんど変化は無いなどと小夜子は言っていた。2011年の時点で「おちんちんの型取り」もしていたので3Dプリンタで作った《まだかなり元気な頃のおちんちん》を使ってふたりはかなり遊んでいたらしい。ジャンケンで負けた方が入れられる側、なんて遊びもずいぶんしていたという。
2013年の子作りまでは実際のセックスで受精させたものの、2015,2017の子作りは、もう《本物のおちんちん》は使用不能になっていたので人工授精したものである。あきらのおちんちんは2016年頃までは、勃起はしないものの射精は可能だった。最後の子供が生まれた2017年頃は射精もできなくなっていたので、ここで結果的に打ち止めとなり
「役に立たない、おちんちんは取っちゃおう」
と小夜子から唆されて、あきらは性転換手術に踏み切ったのである。
あきらが性転換手術を受けたことで、クロスロードに当初から参加していたメンツは全員女性になった。最初に会った時に性転換手術を済ませていたのは冬子だけだった(と当時は思っていた)。
下記は全て「本人が主張している」手術の日付である。括弧内は当時の年齢。
2011.04.03(19) 冬子の性転換手術(タイ)
2011.06.19 クロスロードの遭遇
2011.06.28 クロスロード第1回会合
2012.07.18(15) 16:00 青葉の性転換手術(富山)
2012.07.18(21) 18:00 千里の性転換手術(タイ)
2012.07.25(20) 和実の性転換手術(富山)
2012.08.15(16) 春奈の性転換手術(アメリカ)
2018.09.12(37) 淳の性転換手術(富山)
2018.12.03(37) あきらの性転換手術(富山)
「おちんちん全消滅記念パーティーだけど、和実が妊娠中だし、冬子がハンパ無い忙しさだから、4月くらいに」
と、いつの間にか仕切っている若葉が言う。
「私も今はまだとてもパーティに出る体力はない」
とあきらは言っていた。
「このまま全人類のおちんちんを消滅させよう」
と若葉が言う。
「それ、本気で言ってない?」
「自動おちんちん切断機を発売しようか。工場建てちゃおうかなあ」
「それ日本では発売禁止になるというのに1票」
「麻酔注射しておちんちんを切断し、陰嚢を中心線で切開して、睾丸を除去し、陰嚢を大陰唇の形に縫い合わせる。新しい尿道口に保護用の人工皮膚を貼り付ける。充分自動で実行できると思うんだよね。使用する人は自分でその付近をよく洗い剃毛・消毒した上で機械の所定の位置に、自分のおちんちんとタマタマを入れて外れないようにベルトを固定して『おちんちんさよなら。私は男を辞めます』と言ってから勇気を出してスイッチを押すだけ。多分30分程度で男を廃業できる。クリちゃんとかヴァギナまで欲しい人は、ちゃんとお医者さんに手術してもらう」
「ねぇ若葉、マジで考えてたりしないよね?」
その日の会合が終わり、解散した後で若葉が赤ペンを持って、表に書き込んでいるので、小夜子は
「それなあに?」
と声を掛けた。
「みんな嘘ついている」
「嘘って?」
「本人たちの主張している性転換した日と本当に性転換した日が違いすぎるんですよね〜」
「ああ、それは何となく変だと思ったことはある」
と小夜子も言う。
「これが私の推測による正しい性転換の時期」
と言って、若葉は表を小夜子に見せた。
○2007.11.10(16)×2011.04.03(19) 冬子の性転換手術(東京)
2011.06.19 クロスロードの遭遇
2011.06.28 クロスロード第1回会合
○2009.07(12)×2012.07.18(15) 16:00 青葉の性転換手術(山形)
○1998.12( 7)×2012.07.18(21) 18:00 千里の性転換手術(仙台)
○2002.07(10)×2012.07.25(20) 和実の性転換手術(秋田)
2012.08.15(16) 春奈の性転換手術(アメリカ)
2018.09.12(37) 淳の性転換手術(富山)
2018.12.03(37) あきらの性転換手術(富山)
「みんな小学生の内にやっちゃったのか!」
と小夜子が驚いたように言う。
「冬子は高校の時だね。2007年秋に精液の冷凍保存をして、その最後の保存をした直後、性転換手術を受けたんだよ。実は私が病院に付き添ってあげたんだよね。だから正確な日付が分かる」
「そうだったのか!」
実際はこの時は、本人もかなりその気になっていたものの、途中で知人に会って中断したのだが、若葉はそのとき冬子を病院まで連れて行ったような気がしているのである。
「青葉は小学6年の時から女湯に入り始めたらしい。つまり女の身体になったから」
「ああ」
「千里は小学2年の冬休みに仙台の婦人科で男性器を全部除去して女の子の形にしたという証言があるし、小学4年生の9月に卵巣を移植したと千里の親友が言っていた」
「ちゃんと証言もあるのか」
「和実は小学5年生の時に先輩と初体験したと以前職場でもらしていた。つまりその時点で性転換済みだったことになる」
「みんなどこかで漏らしてるのね」
「それに青葉・千里・和実の3人は骨格が女の子なんですよ。つまり第2次性徴が発現する前に手術したのは間違い無いです」
「なるほどぉ!」
「冬子と千里の2人は卵巣と子宮も移植されているのではと睨んでいるんだよね」
「千里はあれ間違い無く子供産んでるもんね」
「堂々とそう発言してるし」
2019年3月11日、和実は帝王切開で女の子・明香里を出産した。母子ともに無事で、精密検査もしたが、幸いにも子供に先天性異常の類いは見られなかった。医師は母・月山和実、父・月山淳(淳は永年使用を根拠に名前を淳平から淳に改名している)という出生証明書を書いたので、それによって明香里は2人の子供として入籍された。