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■女の子たちのボイストレーニング(1)

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(C)Eriko Kawaguchi 2015-09-06
 
「ねー、えっちゃん。そろそろボクの男子制服返してよぉ」
 
と昭子は従妹の絵津子に訴えた。お正月、昭子は絵津子が下宿している叔母の家を訪れていた。
 
「ん?昭ちゃんは女の子なんだから、女子制服を着て学校に通えばいいんだよ」
と絵津子は言う。
 
「あれ恥ずかしいんだよー。男子トイレにも入れないし」
「そりゃ、女の子が男子トイレ使っちゃいけないよ。昭ちゃん、そもそも以前から女子トイレ使ってたでしょ?」
「学校で女子トイレ使うのは恥ずかしいよぉ」
「慣れれば平気だよ。私なんか普通に女子トイレ使ってるし」
「だって、えっちゃんは元々女の子じゃん」
「昭ちゃんだって、元々女の子でしょ?」
「えーっと・・・」
 
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「それとも昭ちゃん、自分は男の子だと思ってた?」
 
昭子は少し悩んだものの
「本当は小さい頃から女の子だったら良かったのにと思ってた」
「だったら女の子になれたんだからいいじゃん。バスケ部も女子の方に移籍する?」
「それ、薫さんに聞いたら、やはり最低でも睾丸は取っていて、おちんちんも取っちゃうか機能が無くなってないと、女子選手としては試合に出られないんだって」
 
「ああ、薫さんはもうおちんちん取ってるからね」
「え?そうなの?」
「昭ちゃん、おちんちん大きくなるの?」
 
その質問には昭子は恥ずかしそうにして俯いて首を縦に動かす。
 
「へー。まだ男の子の機能があったのか」
「うん」
「液も出るの?」
「あのね。なんか透明でさらさらしたのが出るの。たぶんあれもう精子は入ってないと思う」
 
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「ふーん。だったら昭ちゃんも、手術しておちんちん取っちゃったら?ヴァギナまで作るには手術代100万円くらい掛かるらしいけど、単純におちんちん切るだけなら20万円くらいで手術してくれる所もあるらしいよ」
 
「20万円も無いよ!」
 

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叔母がお茶とケーキを持って部屋に入ってきたので、やや危ない会話は中断する。
 
「わあ、美味しそう」
と昭子も声をあげる。
 
「○○屋さんのケーキ?」
と絵津子が訊く。
 
「そうそう。ここ美味しいのよねー。昭ちゃんも甘い物好きでしょ?」
「はい、大好きです」
 
「だけど、昭ちゃん、そういう格好が凄く似合ってるよ」
と叔母が言う。
 
「この格好で知ってる人に会うの、ちょっと恥ずかしいんですけどね。でも最近ずっと女子制服で学校に行っていたら、なんか男物の服着て出かけるのが変な気がして、結局スカートで出てきちゃいました」
 
「いいんじゃない?」
「お正月だし、振袖着る?とか母が言ったんですけど、それはパスしました」
「あら、振袖着せてもらえばよかったのに」
「私もそう言ってたところ」
 
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「もうおちんちんも取っちゃったんだっけ?」
「まだです」
と昭子。
 
「早く取っちゃえばいいのにね」
と絵津子。
 

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「でもどうせおちんちんとか取るのなら、声変わりする前に取っておけばよかったかもね」
などと叔母は言う。
 
「それは自分でも思うことあります」
と昭子。
 
「確かに昭ちゃんは姿は可愛い女の子だけど、声が男だからなあ」
と絵津子も言う。
 
「でもほら、中村中さんとか、男の人なのにちゃんと女の声に聞こえる声で話しているじゃん」
と叔母。
 
「ええ。実は男でも訓練すれば女の声が出るもんなんだって。中村中さんは声変わりしていった頃は絶望的な気分だったらしい。それで一時期は歌手の道を諦めてピアニストを目指していたんだって」
と絵津子。
 
「あれどうやったら、あんな声が出るわけ?」
「低い声を出すのは難しいけど、高い声ってちゃんと出るものらしい。ギターやヴァイオリンの弦の真ん中を指で押さえて弾くと、オクターブ高い音が出るでしょ? それと同じで人間の声帯も半分から上だけを振動させると、オクターブ高い声が出ると」
 
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「なるほどー」
「喉の途中に指を置いて出してる人もいるよ。指で押さえて音程が変わる訳じゃないんだろうけど、そのあたりで振動を停める感覚の助けにするんだと思う」
 
「それって半分から下ではダメなの?」
と叔母さんが訊く。
「声は声帯で発生させた音を口の穴の所で響かせるから、そちらに繋がっている部分を振動させないといけないらしいです。口がギターやヴァイオリンの共鳴胴なんですよ」
と絵津子が言うと
「なるほどー」
と叔母も納得したようである。
 
「だから女性が男声を出すのは凄く難しいけど、男性が女声を出すのは実はちょっと要領を覚えればけっこう出来るようになるらしいよ」
 
「じゃ昭ちゃんも頑張って女の子らしい声が出るように練習しなさいよ」
と叔母が言うと
 
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「ほんとにボク練習しようかな」
と昭ちゃんも言った。
 
「取り敢えず自分のことを《わたし》と言おうよ」
「恥ずかしいよぉ」
 

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1月6日の深夜(日付は7日)、冬子は密かに政子の家に忍び込んで落ち込んでいた政子とたくさん話した。
 
「冬と直接話していたらだいぶ気持ちが楽になった」
「寂しくなったらいつでも呼んでよ。また夜中に忍んでくるから」
「そうだね。夜這いも楽しいよね。冬、私とセックスしてもいいよ」
 
「ごめん。ボクはマーサとは友だちのつもりだから」
「友だちでセックスしてもいいじゃん」
「それは10月に金沢で約束したじゃん。お互いの性器に触るまではいいけど、気持ち良くなったりしたらストップって」
「じゃ触って」
 
冬子は少し迷ったようだが
「じゃ服の上から」
と言ってスカートの中に手を入れ、パンティの上からそこに触ってあげた。触られることで政子は精神的な充足を感じるようだ。
 
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「私、冬と恋人になっちゃってもいいよ」
 
冬子は少し考えてから言った。
 
「高校生のうちは、やはりそういうのやめとこうよ」
 
冬子が少し悩んでから答えたふうであったので、政子としては結構満足であった。
 
「ところで冬って、まだおちんちんあるんだっけ?」
「あるよー」
「触っていい?」
「ごめーん。タックしてるから」
「じゃタックの上から」
「いいけど」
 
「こうやって触っているとまるで女の子のお股だ」
「そう見えるように処置してるからね」
「タックという建前で実は手術済みだとか?」
「まだ手術はしてないよー」
「でもしばらく学校は自宅待機でしょ。その間に手術して、本当の女の子になっちゃったら?」
 
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「それ、うちのお父ちゃんと約束したんだよ。高校卒業するまでは身体にはメスは入れないって」
 
「でも睾丸はさすがにもう取ってるよね?」
「まだあるよ!」
「じゃ取っちゃおうよ。睾丸取るだけなら手術も20分くらいで終わるんでしょ?代金は私が出してあげてもいいし」
「別に取らなくてもいいじゃん」
「実は睾丸取りたくないの?」
「さっさと取りたいよ」
「じゃ取ればいいのに」
「それがお父ちゃんとの約束でできないって」
「黙ってればバレないよ」
「バレなくても良心の問題」
 
「じゃセックスして」
「しないって」
「セックスするか睾丸取るか、どちらかはしてほしい」
「変な二択!」
 

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政子は微笑みながら、現在発売保留になっている『甘い蜜』のCDをラジカセに掛けた。
 
「これ聞いていると私って下手だなあ、と思うんだよね」
「だったら練習すればいいよ」
「どうやって練習したらいいんだろ?」
「マーサは耳はいいんだよね。だからキーボードとかで正しい音を出して、その音に合わせて声を出せばいいんだよ」
 
「キーボードか。お母ちゃんに1個買ってきてもらおうかな」
「マーサ、昔ピアノ習ってたとか言わなかったっけ?ピアノ無かったんだっけ?」
「私が辞めちゃったから、従妹にあげちゃったんだよ」
「なるほどー」
 
「どんな感じで練習すればいいの?」
「まずは音階の練習だよ。ドレミファソファミレド、というのを半音ずつ上げ下げしながら、キーボードに合わせて歌ってごらんよ」
「ああ、合唱部の子たちが、そんなの練習してるね」
「そうそう」
 
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「だけどふと思ったけど、冬ってこうやって私と話している時とか女の子の声だけど、学校では男の子の声だよね」
 
「うん。実は女でも男の声は出せるし、男でも女の声は出せるんだよ」
「へー、それどういう原理なの?」
 
「そうだね。何かないかな?」
と言って冬子は政子の部屋の中を見回して、ちょうどゴミ箱に空になったティッシュケースが放り込んであるのを見付ける。
 
「これでいいや」
と言って冬子は箱を左手で持って右手の指で箱の右端をはじいた。
 
「この音を覚えていて」
「うん」
 
それから冬子は箱の左端を剥がして開ける。そしてまた指で箱の右端をはじいた。
 
「あっ」
「音が違うでしょ」
「うん」
「もう一度やるよ」
 
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冬子は開いた箱の端をいったん閉じて箱を弾く。そしてまた開いてから弾く。
 
「開いた方が音が高くなるね」
 
「そう。管楽器の音には閉管と開管があるんだよ。フルートは開管、クラリネットは閉管。同じ管の長さなら開管の方が音は高い。フルートとクラリネットって長さはほとんど同じなのに、フルートの方が音は高いでしょ?」
 
「うんうん」
 
「人間の声も一種の管楽器なんだよ。男の声帯も女の声帯も長さは大して違わない。むしろ日本人の男の声帯より欧米人の女の声帯の方が長い場合もある」
「そうかも」
 
「でも男は声帯を閉じて声を出す習慣があって、女は声帯を開いて声を出す習慣がある。男と女の声の違いって、実は習慣の違いだけなんだよ」
 
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「そうだったのか!」
 
「だから男でも、女と同じような声の出し方をすれば女の声が出る。男でも何かの拍子に女の声が出ちゃうことあるから、その時の感覚を忘れないようにして、その状態をいつでも再現できるようにすればふつうに女の声が出るようになる。それは実は声帯の開閉の問題なんだけどね。逆も同じ。女の歌手でもテノールやバス音域を歌える人って居るよ」
 
「すごーい」
「マーサも男の声の練習してみる?」
 
「面白そう!ビデオ屋さんに男装してHなビデオ借りに行った時に男の声が出せると便利かも」
「ふむふむ」
 

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2009年1月10-12日(土日祝)、東京ではオールジャパンの準決勝・決勝などが行われていたが、旭川では新人戦の旭川地区大会が開かれていた。
 
男子では出場校が15校あったので、昨年インターハイ地区予選の優勝校だけが1回戦不戦勝である。N高校は準優勝だったので1回戦から出たのだが・・・
 
全く無警戒であった富良野市のF高校に物凄い1年生が居て、N高校は圧倒されてしまう。最初様子見で出していたメンバーを引っ込めて、水巻・大岸・湧見・浦島といった主力を投入したものの、交代できるタイミングがなかなか無くてこの交代する前の段階で20点差も付けられたのが響き、まさかの初戦敗退となった。
 
F高校は結局旭川地区で優勝して、道大会に駒を進めた。2位はB高校、3位はD実業であった。
 
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女子は13校が参加し、インターハイ地区予選の結果によりN高校・L女子高・M高校が1回戦不戦勝なので初日は試合は無く、11日からの参戦となった。しかし前日、男子がまさかの初戦敗退したことから、宇田先生は初戦からベストメンバーを投入する方針を決める。但し、20点以上点差が付いたら、その後は相手コートでのスティールは控えるよう指示を出した。
 
それで2回戦は57-2という物凄い点差になる。相手チームは1回戦をダブル・スコアで勝ち上がってきたチームなので、こちらは最初本当に全力で行ったのだが、それであっという間に30点差が付いてしまった。そこでその後はこちらは主力を下げて(絵津子や不二子は手加減というものを知らない)、空気が読める志緒と蘭を中心に、明らかに手抜きモードでプレイした。しかし向こうの選手たちが最初の猛攻にびびってしまい、泣きながらプレイしていて、全くシュートが入らないのである。更にドリブルは失敗するわトラベリングやダブルドリブルを多発するわで自滅してしまった。向こうが点を入れてくれないのではどうにもならないという感じの決着となった。
 
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最終日の午前中の準決勝ではA商業と当たったが、ダブルスコアで快勝して決勝に駒を進める。相手はM高校を10点差で破って勝ち上がってきたL女子高である。これは絵津子たちが最初から出る全力戦になったが、最後はしっかり12点差で勝ち、優勝で道大会への進出を決めた。
 
なお3位決定戦はM高校が勝ったので、今回も旭川地区代表はこの3校になった。
 

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