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■女の子たちのティップオフ(1)

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(C)Eriko Kawaguchi 2014-11-21
 
 
2007年11月下旬の連休、N高校男女バスケ部の8割ほどの部員が層雲峡温泉に泊まりがけで来ていた。
 
参加条件は「来年4月以降もバスケット部の活動に参加する意志のある者」ということになっていた。参加者は下記である。
 
男子2年生(7)
北岡・氷山・歌子(薫)・落合・室田・中西・伊藤
男子1年生(8)
水巻・大岸・浦島・二本柳・服部・湧見(昭ちゃん)・道原(晃)・道原(宏)
 
女子2年生(10)
暢子・千里・留実子・寿絵・夏恋・メグミ・睦子・敦子・川南・葉月
女子1年生(15)
雪子・揚羽・リリカ・蘭・来未・結里・志緒・瞳美・聖夜・安奈・永子・葦帆・司紗・雅美・夜梨子
 
新人戦はこのメンツの中から15人まで登録することになる。男子は薫がまだ出られないため14人にしかならないので、この14人を確定として、残り1枠はここに来ていないメンバーから1人入れる可能性がある。女子はこの25人で15人枠を争うことになる。
 
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男子で道原晃・宏の双子兄弟は今月転校してきたのだが、お父さんの転勤に伴う一家移住での転校なので、特例規定により(連盟の許可が取れているので)半年後を待たなくても来月の新人戦からエントリー可能である。
 
女子1年で入部試験の時に落とされたものの、球拾いや掃除係でもいいので入れて欲しいと訴えて入部が認められた5人は全員残っている。特に永子は先日ウィンターカップ道予選でベンチ入りも果たして「補欠組の星」と自称していた。
 
川南・葉月は新設される短大コースに入り勉強も頑張って80位以内に入って、インハイ出場を目指すという意志を表明した。2人はこれまで進学コースに留まれる100位以内ぎりぎりくらいをウロウロしていたので少し頑張れば80位以内は充分行けるはずだ。
 
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一方、萌夏と明菜は3月いっぱいで引退するということであった。他に男子でも2年生で3人、1年生で2人、女子1年で2人、同様の意向の部員がいたので、彼らに関しては2月に大雪カップに優先登録することを宇田先生は約束した。彼らにとってはそれがラストゲームになる。
 
なお留実子は今回の合宿に参加はしているが、練習には参加できないので、むしろ温泉で湯治だね、と宇田先生と南野コーチには言われていた。暢子もまだ運動はできない(本人はできると言っているがお医者さんの許可が出ていない)状態なのだが、私の仕事はみんなに練習させること、などと言って出てきている。
 

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温泉旅館に着いて荷物を置いてから、宇田先生が大広間にみんなを集めて言う。
 
「諸君は今回、残念ながらウィンターカップ出場はならなかった。しかし充分善戦した。ウィンターカップ予選では、男子は準決勝で札幌Y高校に80対75で、得点数の比率で行くと7%ほど足りなかった。女子は決勝戦で札幌P高校に96対93で負けた。比率では3%の負けだ。P高校は多分全国BEST4くらいは行く。そこから優勝までは恐らく4%くらいだ。だからこれから男子も女子も7%の力を積み上げよう。そうすれば来年男子はきっとインターハイに行けるし、女子はきっとインターハイで優勝できる。今日は8月のインターハイに向けてのティップオフだ」
 
部員たちの間で少しざわめきが起きる。
 
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「男子と女子の目標が違う」
と落合君。
「まあ、これまでの実績で仕方無い」
と白石コーチ。
 
「1ヶ月1%ずつ実力アップしたら7ヶ月後には7%ですね」
と千里が言う。
「ちょうどインターハイの道予選まで7ヶ月だね」
と氷山君。
 
「ここは乾杯する所ですよね?」
と北岡君が言う。
 
「まあ、そういう場面だね」
と川守先生が言う。
 
それで旅館の人たちが入って来て、みんなにコップを配り、サイダーを注ぐ。
 
「インターハイでメダルを取った女子の代表の音頭で」
と北岡君が言うので、暢子が前に出て、みんなと向き合う。
 
「じゃ、楽しく今日から3日間地獄の合宿をしよう」
と暢子が言う。
 
部員たちがざわめく。
 
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「生きて旭川に帰らないと、インハイに出られないぞ」
「死者が出るんですか?」
「まあ、層雲峡には地獄谷という所があるので、後で見に行こう」
「そういう地獄か?」
 
「部長はまだ見学ですよね?」
と蘭から質問が出る。
 
「私はみんなに練習させる仕事。私の分まで千里と夏恋が頑張るから。シュート練習100本やる所なら、千里と夏恋が170本ずつやる」
と暢子。
 
「うん、やるよ」と千里。
「私もやります」と夏恋。
 
「150じゃないんですか?」
と来未が訊くと
「分割手数料だ」
と暢子は答える。
 
「凄い高利貸しだ!」
 
「ではみんなの生還を祈って乾杯!」
と暢子が言ってグラスを掲げる。
 
「乾杯!」
とみんな言ってグラスを隣同士合わせる。
 
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「じゃ取り敢えずロード10km走るぞ」
と暢子。
 
「やはりほんとに地獄のようだ・・・」
 
「じゃ私は17kmで」と千里。 
「私も17km走ります」と夏恋。 
「男子は全員15kmだな」と北岡君。 
「私、10kmでいいですか?」と薫。 
「歌子と湧見は女子扱いだから随意に」と氷山君。 
 
「俺も女子になりたい」
という声が出たので
「性転換したい人は病院紹介するよ」
と千里は言っておいた。
 

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この合宿ではとにかく基礎を再度固めようということを主眼に置いた。PG/SF組はドリブル、SG/PF組はシュート、C組はリバウンドを中心に練習する。各々に南野コーチ、宇田先生、白石コーチが付いてひとりひとりのフォームなどもチェックする。結構悪い癖の付いている子もいるのだが、それでうまく行っている場合は無理に矯正せず、その流儀で精度を高める方向に指導した。
 
またパスの練習もかなりやったが、この合宿ではお互いに立っている位置から動かずにパスのやりとりをするというのを課した。実戦では移動しながらのパスや相手が移動する先を見越したパスが必要だが、それ以前に正確に自分が投げたい所にちゃんと投げることができなかったら、先に進めないという趣旨である。
 
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激しい練習なので、食事はタンパク質たっぷりのメニューにする。初日のお昼は鮭たっぷりの石狩鍋(途中でどんどん鮭を追加した)、晩は豚肉たっぷりの常夜鍋であった。
 
「夏のインハイ前の合宿もでしたけど、うちの部って宿泊する時の食事がいいですよね。部屋は人数押し込められるけど」
とお肉を皿に山盛りにして川南が言う。
 
「まあOGさんがたくさん寄付してくれているから予算が潤沢なんだよね。食事はお金を掛けて、でも少し節約で部屋は少し我慢してもらって」
と南野コーチが言う。
 
「でも私が中学の時の合宿なんて3段ベッドが2つ入っている部屋に12人寝泊まりしたよ。それに比べれば余裕がある」
という声もある。
 
「それ物理的に無理があるような」
「ベッド1段に2人ずつ寝た」
「凄い」
「酸素が足りなくなったりして」
 
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「でも、匿名で寄付してくれている人もあるという噂」
とメグミ。
 
「元々社会的に名前が知れている村埜カーチャさんとかは名前を出しても構わないんだろうけど、一般の人の中には名前出されるのが恥ずかしいという人もあるみたい。主婦が株で儲けたお金の一部を寄付してくれているケースとかもあるみたいよ」
 
「私も就職したら1000円くらいは寄付してもいいかなあ」
などと言っている子もいる。
 
「まあ余裕があったらよろしくね。そういう少額の寄付も集めると結構な額になるから」
「あ、そうですよね!」
「1000円でも1000人が寄付したら100万円だもんね」
「お、凄い!」
 

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部屋割りでは、薫、留実子、昭ちゃんの性別に配慮が必要な3人を南野コーチと同じ部屋に泊めた。それ以外は男子13人・女子24人なので、男子は2部屋、女子は4部屋に収納している。他に、宇田先生・川守先生・白石コーチ・北田コーチという男性スタッフで1部屋である。
 
千里は暢子・寿絵・夏恋・メグミ・睦子と同室である。
 
「なんか性別の曖昧な部員が増殖しているから、結果的に千里は普通の女子扱いになっちゃってるね」
「まあ普通の女子だしね」
「さすがにもう男子制服では学校に出てこなくなったもんね」
「もう捨てたの?」
「一応取ってあるし、部屋に掛けてるけど、そういえばしばらく着てないかな」
「こっそり捨てられていても、きっと気づかない」
 
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「1年の春の大会の時とか、最初男子の部屋に入れられていたのが苦情が来て途中で女子の部屋に移動されたんだっけ?」
「北岡君や氷山君たちと同じ部屋だったんだけど、お風呂から戻ってきたら移動してくれと言われて、南野コーチの部屋に」
 
「お風呂は女湯に入っているよね?」
「男湯に入ろうとしたんだけど、従業員さんが飛んできて、混浴はダメです!と言われて、女湯に連行された」
「女子としての自覚が足りなかったね」
 
「ところでさ、薫って実際問題としてどこまで身体改造してると思う?」
と寿絵が訊く。
「実は何もしてないに1票」
と千里。
「薫の話を聞いていると睾丸は取ってるんじゃないかという気がする」
と暢子。
 
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「うん。それを示唆することで女子たちに受け入れられているけど、実は何もしてないかもという気もするのよね」
と睦子が言う。
「薫、内面的にはふつうの女の子と同じだけど、やはり触った時、男の子の感触なんだよね」
と夏恋は言う。
 
「見た目はヌードになっても女子にしか見えないけどね」
と千里。
 

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その薫はその日も当然のように女湯に入っている。
 
「雪子ちゃん、左手の肘を痛めた?」
「あ、はい。よく分かりますね」
「ちょっとそこの所、血流を良くしてあげるよ」
 
と言って薫は雪子の肘のそばにてのひらを当てている。
 
「触らないの?」
と敦子が訊いたが
「気功だよね?」
と千里が言う。
 
「そうそう。うちのお母さんが気功の指導者免許持ってて、小さい頃から基礎を教えてもらってたんだよね」
と薫は言う。
 
「気功もよく分からない技術だ」
と千里が言うと
「千里の気の使い方もよく分からない」
と薫は言う。
 
「千里、何かするんだっけ?」
「千里は物凄い気の使い手。でも試合中はそれを使わないね」
「ルール違反だと思うから」
「**高校の**さんは使っているよね?」
「あれは本人、そういうものを使っていることに気づいてないんだよ。誰からか指導されて覚えたものではなくて、自己流で磨いたものだと思うし、特別なものであることにも気づいていない」
「あの人とマッチアップした時だけは、千里、相手の気の動きを止めていた。向こうがあれ?って感じで首をひねってたけどね」
「霊じゃなくて肉体で勝負したいだけだよ」
 
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「なんかオカルトっぽい話になってる」
「実態は私も千里もオカルトじゃなくてオカマだけどね」
「ふむふむ」
 

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