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■夏の日の想い出・小3編(4)

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麻央が「一緒にお風呂入りたい」などと言った件は翌月実現した。
 
またまた僕とリナ・美佳が麻央の家に遊びに行っていた時、麻央のお父さんが
「温泉のタダ券をもらったからみんなで行こう」
などと言い出した。
 
タダ券は全部で10枚あるということで、麻央の両親、麻央のお兄さんたち4人、そして麻央とリナ・美佳・僕の合計10人でぞろぞろと温泉に出かけたのである。お父さんの運転するエスティマ、お母さんの運転するカルタスに分乗して出かけたが、カルタスには、助手席に麻央が乗り、後部座席に、僕とリナと美佳が並んで座った。
 
「兄ちゃんたちは身体が大きいから、こっちの車には4人しか乗れないんだよな」
などと麻央が言う。
「こちらは子供ばかりだし余裕だね」
とリナ。
「しかも女の子ばかりだしね」
「でも、きれいに男組と女組に分かれたね」
とお母さんが言う。
 
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その時はその言葉を僕はあまり深く考えていなかった。
 

やがて温泉に到着する。2台の車は途中で離れてしまい、お父さんの車の方が先に着いて、「男組」は先に入浴してるということだった。入浴券はお父さんとお母さんが分けて持っていたので問題無い。
 
駐車場に車を駐めておしゃべりしながら温泉の建物の方に行く(車の中でもお母さんから「あんたたち少しうるさい」と言われるくらいおしゃべりしまくっていたのだが)。受付でお母さんがチケットを出して、ロッカーの鍵を5つもらい、みんなに配った。
 
お母さんが先頭に立って歩き、女湯と書かれた暖簾をくぐる。麻央が続き、その後を美佳、リナが入ろうとする。僕はその先にある男湯と書かれた方に行こうとしたのだが、ガシリとリナに腕をつかまれた。
 
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「ちょっと待て。どこに行く?」
「え?男湯」
「何言ってんの?冬子は女の子でしょ。小学生の女の子が男湯に入っちゃいけないんだよ。混浴は幼稚園まで」
「だから僕、向こうに行かなきゃ」
「そのロッカーの鍵は女湯のロッカーにしか合わないからね」
「あ・・・・」
 
麻央のお母さんはそもそも自分のことを女の子と思い込んでいたのだ。
 
「ということで、こちらに来なさい」
とリナは言って『えー?どうしよう?』という感じの顔をしている僕を女湯の脱衣場に連れ込んだ。
 
私がリナに手を引かれて遅れて入ってきたので、麻央の母が
「どうかした?」
と訊く。
 
「ああ、冬子ったら恥ずかしがってるから、無理矢理引っ張ってきた」
「あらあら、銭湯とか温泉とか初めて?」
「小学校に入る前には、下呂温泉とか奥飛騨温泉とか行きました。でも小学校に入ってからは初めてです」
 
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「幼稚園の頃は男湯と女湯のどちらに入ってたの?」と麻央が訊く。
「お父さんと一緒に男湯に入ったり、お母さんやお祖母ちゃんと一緒に女湯に入ったり」
「まあ、みんなそんなものだよね。でもどちらかというと女湯に多く入ってない?」
とリナ。
{ああ、そんなものだよね」と美佳。
「そうだね。私も女湯に入ってたことの方が多い気がする」と私も言う。
 
「ボクは幼稚園の頃はたいてい男湯に入ってたな」と麻央。
 
「そうそう。私が一緒に女湯に入ろうと言っても男湯が良いって言って、向こうに入ってたのよね。お兄ちゃんたちと一緒にいたかったみたい。まあでも、男湯に入れるのは幼稚園までよね」
とお母さんは笑いながら言う。
 
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もうこのあたりで私も開き直った。私を女湯に連れ込んだリナは視線を逸らしてこちらを見ない。何だか涼しい顔をしている。もう!
 
私は着ていたトレーナーとジーンズのズボンを脱ぐ。それからシャツを脱ぐ。上半身だけなら、小学3年生の裸なんて、男も女もおっぱいは膨らんでいないから問題無い。そしてパンツが問題だよなあと私は思った。
 
小学校の頃、私はだいたい前開きの無いトランクスを愛用していた。前の開きが無いことで『女の子のパンティと同じ』と自分に言い聞かせる自己満足と、もうひとつはこれだとおちんちんの形が外から見えないのが好きだった。おちんちんで膨らんだパンツ姿なんて絶対人には見せたくないと思っていた。
 
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私はタオルで前を隠しながら、慎重にパンツを脱いだ。美佳と麻央の視線がこちらのお股の所に来るのを感じるが、見せてなるものかと私はしっかりそこを隠していた。
 
みんなで一緒に浴室に入る。まずは掛かり湯をして身体を簡単に洗う。私はお股のところはしっかりタオルで隠したまま、洗った。少し周囲を見回してもリナや美佳をはじめ、大人の人たちでも、お股をそのまま見せている人はほとんどいない。みんなタオルで隠している。私はこれなら不自然じゃないよなと思った。
 
ただひとり堂々とお股を見せている子がいる。麻央である。
「なんでみんなタオルで隠すのさ。女同士見せてもいいじゃん」
なんて言っているが、
「まあ、麻央は見せてないと『男では?』って疑われるかもね」
「あはは、ボク、一度痴漢に間違えられて女湯の脱衣場で捕まったことあるよ」
と麻央は言う。冗談か本当か判断しかねたが、麻央ならありそうという気もする。
 
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身体を洗い終わると浴槽に入る。浴槽の中にはタオルはつけられない。私はあの付近を一時的に両足ではさんで隠して、タオルを取ると素早く浴槽の中に身体を浸けた。
 
「ふーん。隠し方がうまいね」とリナが小声で言う。
「ほんとは女湯に何度か入ってるでしょ?小学生になってからでも」
「入ってないよぉ。今日が初めてだよぉ」
と私は照れ隠しで笑いながら答えた。
 
お湯は、白濁した「にごり湯」だったので、幸いにもお股の付近は上から見えない。私はそれを確認してそっと足を開いたが、念のため両手で上から覆う。
 
「そういえば、みんな血液型は何かしら?」とお母さん。
「私はA型」とリナ。
「私はAB」と私。
「私はB」と美佳。
「ボクなんだったっけ?」と麻央は自分の血液型を覚えてない様子。
「あんたはO型だよ」とお母さん。
 
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「私もお父ちゃんもO型だから、うちの子はみんなO型」
「あ、お父さんとお母さんの血液型で、子供の血液型も決まるんですよね?」
と美佳が訊く。
 
「そうだよ。親がたとえばA型とO型なら、子供もA型かO型。AB型同士なら、子供はA型の場合とB型の場合とABになる場合がある。親がA型とB型なら、A,B,AB,Oどの型でも生まれる可能性がある」
 
「へー。お母さんの血液型の影響があるのは分かるけど、なんでお父さんの血液型も関係するんだろ?」と私が言うと
「冬子、あんた少し性のこと勉強しなさい」とリナから言われた。
 
「お母さんの卵子とお父さんの精子がくっついて子供ができるからね。子供って、お母さんだけじゃなくてお父さんにも似てるでしょ?」
と麻央の母が簡単に説明してくれる。
 
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あ・・・そういえば卵子と精子って話をこないだ視聴覚教室で聞いたんだった。そうか。それが結合して子供ができるのか・・・・でも・・・
 
「そういえばそんな話聞いたね。でもどうやって結合するんだろう?」
「冬子、そういう話はあとで私がよく教えてあげるから」とリナが言ったが「あ、私もそれ疑問に思ってた」と麻央。
 
「まいっか。こういうのは機会があった時に教えた方がいいし」
とお母さんは言うと、
「女の子に月経があるのはみんな知ってるよね?」
みんなが頷く。
「お母さんのお腹の中で卵子が成熟して子宮の近くまで出て来た時に、お父さんの精子がお母さんのお腹の中に入ってきたら受精して赤ちゃんの元になるのよ」
とお母さんは言う。
「卵子が子宮の所まで来るのは月に1回だし、時間がたっちゃうともう受精できなくなるから、赤ちゃんのできるタイミングって結構難しいのよね」
 
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「でもどうやってお父さんの精子がお母さんのお腹の中に入るの?」と麻央。
「それはセックスというのをするから。あんたたちも高校生くらいになって、男の子と恋をしたら、することになるからね」
「セックス?」
「そうそう。お父さんの陰茎をお母さんの膣の中に入れて、射精すること」
「えー? あれがあそこに入るの?」と麻央が大きな声で言うので
「静かに」とリナから言われる。
 
「そうだよ。だから、男の子のおちんちんって大事なものだし、女の子の膣も大事なものなんだよ」
「きゃー。だっておしっこするものなのに」
「それを自分の身体に入れさせてもいいと思っちゃうのが恋なのさ」
とお母さんが言うと、みんな何となく納得した。
 
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「まあ、小学生や中学生のうちはすることないだろうね。高校生くらいになったら、恋人同士でしたいと思ったりするようになるから、そしたらしてもいいんじゃない?」
 
「そんなの知ってた?」と麻央がこちらを向いて聞く。
「私は知ってたよ」とリナ。
「私、何となくそうじゃないかと思ってた」と美佳。
「私は全然知らなかった」と私。
 
「まあ、小学3年生くらいの知識だとそんなものだろうね」
とお母さんは笑って言う。
 
「じゃ、私もお父さんのおちんちんをお母さんの膣に入れて生まれたの?」
と麻央。
「そうだよ。そんなことって、お互いにとっても好きでないとできないから、とっても愛し合ってるふたりにだけ、子供は産まれるんだよ」
とお母さんは言う。
 
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「確かに、好きでもない人のおちんちんなんて、自分の身体に入れたくないですよね」とリナ。
「そうそう。だから、あなたたち、みんなお父さんとお母さんがとっても愛しあって生まれたの」
とお母さん。
 
「ふーん・・・」と麻央は言いながら、私のお股のところに唐突に手を伸ばしてきた。「陰茎」というものを実地に確認しておきたかったのかも知れない。でも私がそんなものに触らせるわけが無かった。
 
「あれ、冬、おちんちん無い」と麻央。
「そんなものあったら困るよ」と私は笑って言った。
「麻央も突然変なこと言うわね。おちんちんは男の子にだけ付いてるんだよ。女の子はおちんちんが無い代わりに膣があるんだから」
とお母さん。
「女の子にもおちんちんが付いてたら、男の子におちんちん入れてもらう時、邪魔でしょうね」
とリナ。
「確かに邪魔だね」
「間違って付いてたら、お医者さんに行って、切ってもらわなくちゃ」
などとリナは私の顔を見ながら言う。お医者さんで切ってもらうか・・・・・
 
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「私、おちんちん欲しかったなあ」と麻央は言っている。
「まあ、どうしてもおちんちん欲しいと思ったら、おとなになってから性転換手術を受ければいいよ」とお母さん。
 
「性転換手術って、男を女にしたり、女を男にしたりする手術ですか?」とリナ。
「そうそう」
 
へー。その手術を『性転換手術』って言うのか・・・・と私はその名前を頭に刻みつける。
 
「私、生まれた時は男で、性転換手術されて女になっちゃったってことない?」
「そうだね〜。男の子が4人続けて生まれて、その次生まれた子がまた男だったら、いっそ性転換手術して女の子に変えちゃおうか、なんてお父さんと話してたけど、お前は生まれた時から女の子だったよ」
「そっかー」
 
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「冬がおちんちん無いのは、性転換手術受けたの?」と麻央。
「そんなの受けてないよぉ」と私は笑って言う。
「こんな可愛い女の子をつかまえて、それは無いわよねえ」とお母さん。
 
「冬とは小さい頃から何度も一緒にお風呂入ってるけど、おちんちんなんて付いてなかったよ」とリナが言った。
「ふーん・・・・」
 

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お風呂からあがって服を着てから、ジュースをもらって飲む。お母さんがトイレに行き、子供4人だけになった時、リナが言った。
 
「冬、今日はずっと『私』って言ってる」
「えー。だって私、今日は女の子だし」
「やはりこれからずっと女の子のままでいなよ」
 
「ね。冬ってほんとはおちんちん付いてるの?付いてないの?」と麻央。「さあ、どうだろうね」と私はちょっと誤魔化した。
「リナ、冬のお股を見てるんでしょ? ほんとにおちんちん付いて無かったの?」
 
「忘れちゃった。でも付いてるのを見た記憶は無いんだよね〜。今日もかなり注意して見てたんだけど、結局、おちんちんの存在を確認できなかった」
とリナは視線を少し遠くにやりながら答えた。
 
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3年生の12月、うちの一家は突然東京に引っ越すことになった。
 
父が勤めていた会社の名古屋支店が閉鎖され、東京の本店か福岡支店または札幌支店に移ってくれと言われ、父は東京への異動を選んだ。
 
僕はリナや麻央たち、仲の良い友人と別れるのが辛かった。特に仲の良い友達で送別会をしてくれたが、最後、僕はリナと抱き合って泣いてしまった。
 
僕は自分が寂しいということばかり考えていたのだが、リナから
「私も冬と会えないのは寂しいよ」
と言われ、自分がリナにとっても大事な存在であったことをあらためて認識した。それまでどちらかというと、自分は「要らない子」みたいに思っていたのだが、この時初めて、自分って生きている価値のある子なのかもと思った。
 
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旅立ちの日、リナは駅まで見送りに来てくれた。そして僕に小さなファスナー付きのトートバッグをくれた。
「冬さ、女の子になりたいでしょ?だから女の子の服着たいよね。私の服を少しあげるから持って行って。未使用の下着も少し入れといた」
「リナ・・・・」
「キャンプの時も、ガールスカウトに行った時も、冬のスカート姿可愛かったよ」
「リナ、私・・・・」
「あ、ちゃんと『私』って言えたね。向こうの学校ではもう女の子で通しちゃったら?」
「そこまで勇気持てないかも」
「でも、きっと冬はいづれ女の子になっちゃうよ」
「そうかな」
 
「冬って女の子として可愛いからさ。もしかしたら美少女歌手とかになっちゃうかもね。歌うまいし」
「あはは、それはさすがに無理だよ。性別誤魔化して歌手なんてできる訳無い」
「ふつうの男の子ならできないけど、冬って持ってる雰囲気が女の子だもん。バレないと思うなあ。じゃ、もし冬がホントに女の子の歌手になれたら、最初のサインを私に送ってよ」
「いいよ」
 
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後に、僕がローズ+リリーでメジャーデビューした時、僕は親友から頼まれたのでと秋月さんに断った上で自分で買った色紙に1枚サインを描き、メジャーデビュー前に政子とふたりで画用紙に練習した時のサインと一緒にリナに送った。
 
だから、リナは多分ケイが唐本冬子であることを知った関係者以外では最初の人物だと思う。
 

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東京で転入した小学校で、僕は女の子としては通わなかったけど、僕の女の子っぽさは、みんな感じていたようにも思う。
 
クラスの子たちはみんな親切で優しかった。しかし僕は前の学校でのような親友を得ることはなかなかできなかった。男の子達がサッカーなどに誘ってくれたが、僕はこれが全然ダメ。会話も話題や発想などでどうしても馴染めないものがあり、結局男の子たちとは、あまり遊ぶことは無かった。
 
一方の女の子たちとは「男女の壁」のようなものを感じてしまい、彼女たちのおしゃべりの輪に入ることができなかった。結局、僕は転校してから1年近くほとんど友だちの居ない孤独な学校生活を送ることになる。
 
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