広告:まりあ†ほりっく 第6巻 [DVD]
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■春出会い(1)

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「佐藤純はお菓子作りが上手くてしかも石川県出身というので結構目を付けてたんだけどね」
と若葉は語った。
「中川浩美は凄い拾いものだったね」
「あの子はいい子だと思うよ」
「あの日は東京本部長の西島(ムーラン業務部長:山吹家の元執事で若葉の腹心中の腹心)がイベントへの出店の打合せに行ってて留守でさ。そこに面接の子が来たから、ああ私が面接するよと言って出て行ったら、凄い逸材を拾った」
 
「中川さんの方も若葉に出会ってなかったら完全に埋没してたと思う。普通のOLやってる。幸運な出会いだったんだよ」
と千里は言った。
 

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「世の中には色々な逸材が埋もれてるよね」
「それよく思う」
「私自身、雨宮先生や鮎川ゆまちゃんとの出会いがなければ“作曲家・醍醐春海”は生まれていない。きっとどこかで学校の先生とかしてる」
「私は和実や冬子との出会いが大きいかなあ。それが無ければ今頃はどこかの社長夫人をしている」
「ムーランの発想自体が冬子に言われたんだっけ」
「そそ。飲食店始めようと思って私が場所決められずに居たら、お店をトレーラーで引いていって、好きな所に置いて営業すればいいと言われたのよね」
「ま、それを本当にやる実行力が若葉の凄い所だと思うけどね」
「助けてくれた人も多かったしね。**商事とかエヴォンとかブルーフィンさんとか。ムーラン立ち上げる段階でコーヒーや茶葉とか食器とか調理器具とか**商事から買ってるし料理はほぼブルーフィンさんに作ってもらっていた。ウェイトレスも未経験者ばかりだったのをエヴォンのメイドさんたちが助けてくれたし教育のコアになってくれた」
 
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ムーランは開店当初、未経験のウェイトレスばかりで全員何をどうすればいいのか分からずみんな右往左往どころか立ち往生していた。それを見かねたエヴォンの永井がエヴォンのメイドたちを入れてくれた。彼女たちは自らオペレーションするとともに、ムーランのバイトさんたちに「注文取ってきて」とか「料理運んで」とか、どんどん指示を出してくれた。それで何とかお店は動きだした。
 
またムーランの料理は初期の頃ファミレス・チェーンのブルーフィンのセントラルキッチンで作られた物(レトルト)を湯煎して提供していた。ただしブルーフィン本体で提供している物より概して高価な食材を使用していた。その後ムーラン独自のセントラルキッチンも、かなり作ったがやはりブルーフィンのスタッフの指導の下で作っている。またムーラン側で作ったものがブルーフィンの多くの店舗でも“ムーランメニュー”の名前で通常メニューより少し高い値段で提供されている。千里が経営する牧場の牛(姫路牛)と、同じく千里の農場のトマト(サンマルツァーノ)(*1)を使ったプレミアム姫路牛シチューなどは通常のビーフシチューの倍の値段するのに頼む人の多い人気メニューである。(ムーランの伊丹キッチンで作られている)
 
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(*1) 豆類→南瓜→トマト→サツマイモ→豆類、という輪作をしている。トマトは数種類植えている。サンマルツァーノは細長く赤いトマトで加熱料理に適している。かつてイタリアのサンマルツァーノが大産地だったが、1990年代に病気で壊滅した(連作障害??)。
 
 
「エヴォン人脈は大きいよね」
「うん。人脈もだし、食材の調達の7割が貴族組合(エヴォン・ショコラ・マベル・クレールの共同仕入れ会社)経由だし」
 
逆にこの仕入れ会社の売上の9割がムーランへの販売であり。エヴォンやクレールに莫大な利益をもたらしている。ムーラン自身はこの会社に資本参加していない。エヴォンやマベルがムーランによる“乗っ取り”を恐れているのて若葉もその気持ちを汲んでいる。しかし
大きな運営資金が必要なので、ホワイトナイトとして和実に頼まれたケイが出資している。(ケイの大きな収入源にもなっている)
 
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「千里の場合、新鮮産業との関係も大きいよね。間接的にうちも随分お世話になってるけど。ガトームーランで使ってる富山県産米粉(求肥とかの材料にする)とか和食店などで使ってる新潟県産の米とかも北陸新鮮産業から買ってる」
「偶然新鮮産業の杉村真広と知り合いだったからね(男の娘つながり)。それで留萌新鮮産業(キノコ・もやし・かいわれ大根などをを主として作った)とか岡山新鮮産業(魚や牡蛎の養殖をした)とか合弁で作ったし。うちには会社を運営できるような(人間の)スタッフがいなかったから、だいぶ助けてもらった」
 
岡山新鮮産業の初代社長になってくれた山藤さんとかがそうだよなあと千里は思った。でもきっと彼も千里との出会いが無ければ埋もれていた人財だ。
 
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真広は彼を買っていたが彼にふさわしい適当なポジションが無かった。千里は岡山の事業をやってくれる経営力と営業力のある人が欲しかった。それがきれいにマッチした。北陸新鮮産業の社長も山藤の元部下である。
 
 
しかし若葉にとって、冬子や和実との出会いは大きかったようだ。特に冬子との出会いはお互いの人生観に強い影響を与えあっている。千里は考えてみて、やはり子供の頃の、琴尾蓮菜、花和留実子、木里清香との出会いが大きかったかなと思った。
 
 

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「ガトームーランの七尾店が基幹店になった経緯とかも面白い」
と若葉は言った。
「元はと言えばあそこのローソンで神田あきらちゃんが1日店長をしたのが発端なんだよね」
とこの問題に深く関わった千里は言う。
「言ってたね」
「この時、七尾市は七尾市芸術祭祭に誰か有名歌手を呼ぼうと企画した。最初の候補はアクアだった。ところが名古屋のエージェントに相談するとアクアを呼ぶなら予算はこのくらい、と。とてもそんなに出せません。なんとかこのくらいで呼べる人は?というので何人か提示される。その中に当時『七色の海』がヒット中の神田あきらがいた。市長さんはこの歌を知っていたので七色・七尾の“七”つながりでお願いしますと頼んだ。ところが神田あきらが七尾に来ると聞いたローソン石川県本部が「式典の行われる七尾体育館のすぐ近くにあるローソンで1日店長をしてもらえないか」と破格のギャラと和倉温泉・加賀屋での後泊を提示して申し入れた。それで神田あきらは1日店長をすることになった。あきらは1日店長なんてするのは初めてだった。東京から新幹線と特急を半日がかりで乗り継いで、もう地の果てかと思うような田舎に来てみると大勢のファンが集まり、七色旗(なないろき:『七色の海』のために作られた旗)を振って歓迎されたので感動したらしい(*2)。でも実はこの時、七色旗を振ったのが歌音だったらしい」
「へー」
 
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「だから実は七尾小島は2人にとってある意味、なれそめの地のようなものだったんだよ。お見合いの席でこの時のことも話題になった。だからあそこに新居を作ることにした」
「すごい縁だね。私は七尾から珠洲までウィングライナーを伸ばすことにした時、地勢上の観点から珠洲線の出発点として、あの場所を選んだだけなんだけどね。神田あきらちゃんが来るのならというのでガトームーランのお店を作ることにした(*7)」
「いや車社会の田舎では車で来やすい場所が商売に良い場所だよ。都会とは基準が違う。あそこは絶好のロケーション。」
 
(*2) 「あきらちゃんに寂しい思いをさせないように」と、大阪のファンクラブ支部がツアーバス2台で80人のファンを送り込んだ(金沢観光とのセット)。ファンクラブの会長も東京から来たが、見ると手製っぽい七色旗(なないろき)を持ってる“女子中学生”が居た。「君どこから来たの?」と訊いたら「金沢です」と言う。できるだけ地元の子がしたほうがいい。しかも女の子のファンは稀少だと思い、ファンクラブ会長は“彼女”に「君がいちばん前でその旗を振ってよ」と頼んだのである。あきらはその時“彼女”にサイン色紙を贈呈したが、お見合いの席に歌音はこの時の色紙を持ってきていた。色紙には2018.7.1 to Yoshika at NANAOと書かれていた。当時歌音が名前を“よしたか”と申告したのが、あまらには“よしか”に聞こえたのである(相手は女の子と思い込んでたのもある)。顔の記憶も一致した。でもこれで歌音が女の子の服を着るようになったのは3年前からと言うのは嘘だと分かった。だってあの当時セーラー服着てたじゃん(*3)。
 
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(*3) 歌音は金沢市外で知り合いに見られることはあるまいと思い、ちょっと“冒険”してみただけであり、日常的にセーラー服を着ていた訳ではない(本人的見解)。それにしてもなぜセーラー服を持っていたのかという問題はある。また歌音のセーラー服姿には全く違和感は無かった。つまり着慣れていたのは間違い無い。
 
(*7) そういう訳で七尾小島の建物群の建築順序は
 
神田あきらの新居→人形美術館七尾分館(『関東不思議探訪北陸支部』)→ウィングライナー七尾小島駅→ガトームーラン七尾店→ムーランベーカリー七尾店→ムーラン七尾パン工房
 
となる。各々播磨工務店が2〜3日で建てている。神田あきらの新居だけはムーラン建設が1週間で建てた。
 
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「でも私、歌音ちゃんが男の子だったのに少し驚いた」
「ああ、多くの人が歌音は男性器除去済みか最低でも睾丸は取ってるだろうと思ってたみたいね」
「うん。去勢くらいはしてるだろうと思ってた」
「お見合いがわりとうまくいって2人が意気投合したみたいだったので、歌音は『好きです。結婚してください』と言った。あきらは『カノンちゃんがまだ男の子なら』と言った。実際は既に女の子になってても結婚していいかなという気分だったらしい。でも歌音は『僕は男の子だよ。誰か確認してくれます?』と言った。それで母親の白雪りんごが確認することにして、ホテルの部屋で歌音は白雪りんごの前で全裸になった。この時、父親ではなく母親が確認したのは、父親が立ち会って万一歌音が女の子だったら、男が女の子のヌードを見ることになるから、女が男の子のヌードを見る方が問題は少ないと考えた。実際、りんごが見るとカノンには男性器があったし、歌音は自慰もしてみせた。セックスの経験は無いけど、もしうまくできなくても必ず気持ち良くしてあげますと言った。更に「最低でも3年間は男を辞めません」と約束した。りんごは歌音は1〜2年以内に性転換しちゃう気もしたけど、今射精できるなら男性器を取る前に取り敢えず冷凍精液作らせればいい。それで人工授精で子供作る手もあると思ってOKを出した」
 
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「実際には2人は性交には成功したみたいね。中で逝けなかったけど」
「ああ」
「歌音は謝ってたけど、あきらはその内できるから気にしないでと言ったそれに指でしてもらって凄く気持ち良くなれたらしいし」
「人工授精という手もあるしね。気持ち良くなれたらナイトライフとしてはうまく行ったのだと思う」
「そうそう。気持ちいいことは大事」
「最近は男の子の筆おろしとか女の子の破瓜とかしないし、最初はうまくできないカップル結構多いみたいだよ」
「まあその内できるよ」
「そう思うよ。カップソープが歌音に色々気持ちの持ち方とか、俯せで射精する練習とかアドバイスしてた」
「ああ先輩のアドバイスはけっこう効くかもね」
「うん。俯せ射精練習はしてみると言ってた」
 
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つまり男性の普通の自慰では、身体は動かさずに手を動かす。しかしセックスでは“穴”が固定されてて身体を動かす。だからカップソープが勧めたのは固定された穴(軽く握った右手でいい)に俯せ姿勢でペニスを入れ、腰を動かして射精に至らせる練習なのである。また彼は女の子と愛の確認をしていると思うよりダッチワイフか何かに純粋な快楽目的で入れてる気分でいた方が逝きやすいと助言していた。
 
「あきらは『歌音が女の子であることを確認しました』なんて言ってたけど、女の子下着を着けてたことをからかわれたみたいね」
「そのくらい問題無いと思う」
「女の子下着は問題無いしスカート穿いててもいいからねと、あきらは言ったらしい」
「歌音ちゃんのスカートは可愛いと思う」
「自分の服を着せて遊んでたみたい。高校の女子制服で並んだ所とかも潤子に撮影させてた。次回公開」
「あきらちゃんの服が着れるって凄い」
「うん。細いね。逆に歌音の服であきらに入らないものがある」
「あはは」
 
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「たんすの中身チェックされて下着は女物しか無いこと確認されてた」
「男物着る必要無いと思う」
「あきらにもそう言われてた。男物は捨てられてここ3年くらい女物しか着けてないらしい」
「過激だなあ。強制女子化教育か」
「パンティ穿くことで意識が女の子化するからね」
「男の娘メイドさんが言ってた。スカート穿くのは自分が女であると社会的に主張する行為だけど、パンティ穿いた時、自分自身の心に自分は女の子という意識を強く持たせるんだって」
「そうだね。スカートは社会的な服、パンティは内面的な服」
「面白いね」
「座っておしっこをさせ、パンティを穿かせることで、男の子は心理的に男の娘に進化する」
「それ進化なのか」
「最終進化形は女の子」
「なるほど」
 
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「学校にも女子制服で通ってたからね。だから生徒手帳なんて女子制服の写真貼られてるのに性別男と印刷されていた」
「偽造を疑われるな」
「バスの定期券の性別は女になってた」
「女の子にしか見えないから定期券が正しい」
「女子制服で乗車するしね」
「結婚してなかったら性転換してるのでは」
「20歳前に手術受けるつもりだったみたいだよ」
「やはり女の子になりたいんだ」
「それはなりたいと正直にあきらに告白して、女の子になっていいよとお許しもらったみたい」
「やはり事実上のレスビアン婚か」
「一緒にレスビアンセックスの勉強してるみたい。タックしてトリバディズム(貝合わせ)して入れられるより気持ちいいと言われたとか」
「いーんじゃない?。ヴァギナよりクリトリスのほうが感度がいいからトリバディズムは気持ちいい」
 
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まるで経験あるような言い方が気になったが、気にしないことにした。
 
「だから性転換前に子供作るつもりでいるみたい。念のため冷凍精液も作ったようだけど」
「ああ。冷凍精液あればもうペニスも睾丸も不要だね」
「もう性転換手術受けていいよと言われたけど、子供生まれるまでは手術しないと言ってる」
「歌音流の義理の通し方と責任感だな」
「そうそう。女になってしまうと婚姻も取り消されるし子供の父親にもなれないから、婚姻の維持と子供の父親欄を空白にしないことを優先」
「でも貝合わせのほうが気持ちいいならペニス無い方がいいのでは」
「それは言われたみたいだけどね」
 
「歌音が産んでもいいんだよとも言われて悩んでた」
「それでもいーんじゃない?産めるんでしょ?」
「よく分からない」
「千里にしては歯切れが悪いなあ。カード引いてみて」
と逝って若葉はタロットカードのデッキを千里の前に出す。千里が1枚引くと hanged man である。
「ほら妊娠可能だ」
 
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このカードは胎児を表すカードと言われている。
 
「歌音が妊娠したら面白いね」
 

 
「着替えの時、潤子の前で着替えてるからパンティに盛り上がりが無いの見られて『ああ、やはりちんちんは無いですね』と言われてた」
以下↓その時の会話
「ちんちんはあるけど、割れ目ちゃんの中に隠してる」
「ああ、割れ目ちゃんがあるのね」
「歌音は女の子だから、割れ目ちゃんはあります」
視聴者も、歌音には割れ目ちやんくらいありそうという意見圧倒的。
 
「普通の女の子の栗ちゃんのある場所にバナナがあります」
「ふむふむ。栗の代わりにバナナね」
「そのバナナを私のバギナに入れます」
「ほお、バナナをバギナに入れるのか」
 
本当にバナナを入れられて出てこなくなり、青葉に助けてもらったのはケイである。(ソーセージだったっけ??)
 
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「上のお口で食べても美味しいです」
(さすが深夜番組のセリフ)
 
「食べたら無くならない?」
「だからもうバナナは無くなりました」
「ああ。やはり無くなったのね」
「まだあるよ」
「でもタイのバンコクに行って取ってもらう予定です」
「それで無くなるのね」
「コックをバンする予定です」
(深夜番組と思って無茶苦茶言ってる)
 

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春出会い(1)

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