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■春出会い(2)

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新年度が始まり、H南高校にも100名を越す新入生が入ってきた。新入生へのクラブ活動紹介では女子バスケット部は美奈子が6mくらいの距離からゴールに入れるパフォーマンスをするとともにキャプテンの夏生が
「私たちは先月の新人戦北信越大会では3位になりました。皆さんの力でインターハイ優勝を目指しましょう」
などとアピール。6人の新入部員が入ってきた。下記6人である。
 
バスケ経験者。美奈子の後輩:水森彩(あや)・中沢優
元バレー部。秋奈の後輩:.間鳥雅・金子百合
元陸上部。弘絵の後輩:琵琶恵美
マネージャー希望:竹下叶(かなえ)
 
背番号はマネージャーグループの4人を後ろに回し、次のように割り当てた。
 

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4 山口夏生(2.2→3.2) 154 SF サマー
5 竹田松夜(2.2→3.2) 155 PF パイン
6 原田河世(1.2→2.2) 165 C キュー 五月の中学時代の同級生
7 綾野美奈子(1.1→2.1) 158 SG ビナ
8 鶴野五月(1.2→2.2) 152 PG メイ
9 砂井梨央(2.2→3.2) 163 PF/C ペア ←梨 元バレー部
10 菓子弥生(2.1→3.1) 161 SF マーチ 松夜と同じ中学 元弓道部
11 山口一恵(2.1→3.1) 158 PG ワン ←one 水泳愛好会
12 津田秋奈(1.1→2.1) 162 F タム ←Autumn 元バレー部
13.水森彩(1.3) 161 SF アヤ バスケ経験者。美奈子の後輩
4.中沢優(1.3)162 SF ナカ バスケ経験者。美奈子の後輩
15.間鳥雅(1.2) 165 PF マド 元バレー部。秋奈の後輩。
16.琵琶恵美(1.2) 167 PF エミ 元陸上部。弘絵の後輩。
17.金子百合(1.1) 169 C リリー 元バレー部。秋奈の後輩。
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18.竹下叶(かなえ)(1.1) Manager カナ
19 藤永弘絵(1.3→2.2) 154 F イド ←wide
20 吉川日和(1.2→2.2) 148 Manager ヒヨ
21 高田晃(1.1→2.1) 167 PF ルミ
 
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春貴が、そして2-3年生たちも大いに期待したのが長身の金子百合である。169cm(4月の身体測定の数値。中学の時は171cmと言われていたらしい)は、晃より高い。中学のバレー部ではアタックやプロックで活躍したらしい。当然彼女のポジションはセンターとした。彼女は練習でブロックもよくしたしリバウンドもよく拾ってくれた。ところが彼女にはとんでもない欠点があることがすぐに判明する(後述)。
 
春貴は新三年生の2人を職員室に呼ぶと
「人数も増えたし晃は公式戦では使わない」
と宣言した。
「まあ色々な面倒を考えるとその方が良いでしょうね」
と2人も理解してくれた。
 
この時点では2人も百合に期待していたのである!
 

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春貴は高校時代の友人の先輩に当たる小森節子さんという人と高岡市内で会い、その後でフラミンゴに来て女子バスケ部の練習を見てもらった。
「ああ、なるほどね」
「お願いできますか」
「確かに彼女にはリハビリが有効だ」
 
それで、日和はしばらく小森さんと一緒に別メニューをすることになったのである。
 
小森さんは石川県内の病院で5年間理学療法士として交通事故・転落事故の患者や脳溢血の患者などのリハビリをしてきた。
 
日和は北信越大会の三位決定戦で偶然にも(ほぼまぐれ)決勝点をあげ五月や美奈子から「大選手・吉川日和の誕生だな」などとおだてられ、本人も結構いい気分で居る。しかし彼女は絶対的に体力・筋力が足りない。こういう場合、普通なら筋トレが有効である。しかし、通常の筋トレは彼女には向かないと春貴は考えた。
 
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普通に身体を動かせる人には筋トレが出来るのだが、彼女はそもそも身体があまり動かない。そういう人には筋トレよリリハビリが向くと春貴は思ったのである。
 
筋トレとリハビリはほとんど同じことをする。ただ、筋トレでは全て本人が自分で身体を動かすのに対して、リハビリでは、リハビリ師さんが手を添えたり、場合によってはマッサージし筋肉をほぐしたりして強制的に身体を動かす。腕の屈伸運動などもリハビリ師さんが手を添え、強制的に腕の曲げ伸ばしをする。それによって身体と脳に“動かし方”を教えていくのである。。日和にはこれが必要と春貴は考えたのである。
 
それで日和はしばらく小森さんと一緒に筋力強化に取り組むこととなった。そのほか日和は体力を付けるため毎朝、お祖母ちゃんの散歩に付き合うと言っていた。彼女の体力ならジョギングより散歩が効くかもと春貴も思った。特に老人との散歩はペースが遅い分、持久力を付けるのにちょうどいい。
 
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日和と小森さんのトレーニングは、フラミンゴ別館のトレーニング室を使う:九重たちが1日で建てたもので、隣が焼肉をした“会議室”である。九重が“クレーン”(鶴)という別名も付けたが、無視されバスケ部員たちからは“フラミンゴ別館”と呼ばれている。床板は本館と同じ能登産のアテ(ヒバ)だが壁板や天井は無料で調達できるミズナラを使っている。
 
(ミズナラは千里が兵庫や富山で二束三文で買った雑木林にも北海道で元々所有していた林にもたくさん生えている。実(み)は熊や鹿の餌にしている。雑木の中では割りと役に立つ木で本棚・テーブル等の材料にも使う。山小屋の壁程度にも使う。朱雀傘下のホームセンターでは“1000円家具”として売っている。「上に人が乗ったり重たい物は乗せないでください」と注記している。「人が乗るならこちらを」と杉製品や檜製品を勧めている)
 
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さて金子百合の欠点だが、新1年生を入れて基礎練習をしている時に判明した。
 
彼女はドリブルは結構ちゃんとできた。パスを受けるのも出すのもわりとできた。ところがシュートが全然ダメだったのである。
 
レイアップシュートを全く入れきれなかった。ミドルシュートも全然ゴール近くにボールが飛んでいかない。ゴールの真下から投げても全く入らない。松夜が頭を抱えた。
 
「なぜ入らないのか物理的な原理が分からん」
 
しかしリバウンドはよく取るので春の大会には「君はリバウンドだけ取ればいい」と言って出すことにした。リバウンドを取ったら河世や五月などにパスする。
 

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吉田邦生と真珠は2022年4月13日に結婚した、それから1年経った2023年4月13日、夜中0時の時報がなって少し後、邦生が驚くような声を出した。
 
「どうしたの?」
「睾丸がある」
「ああ。そういえば姫様が結婚1周年の時に1日だけ戻してやると言ってた」
 
邦生の睾丸は昨年7月28日に(姫様の勘違いで)取り外されてしまった。その時、真珠が抗議すると、だったら結婚1周年の時、1日だけ復活させてやると言っておられたのである。
 
「でもなんで金色なんだろう」
「気にしない気にしない」
 
なぜか邦生のペニスが金色なのである。そういや姫様『ゴールド塗装』とか言ってたなと真珠は思った。
 
「くーにん、生で入れていいよ」
「そうか?じゃ入れちゃお」
 
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ということで2人は9ヶ月ぶりに“生殖機能のある状態で”生セックスをしたのであった。
 
真珠は邦生に入れられながら、そういや生理は先月末にあったから排卵日が近い気がするぞ、などと考えていた。
 

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なおふたりは姫様から「ここで今日は過ごしなさい」と言われた菓子神社そばのマンション“メゾン・ドウ・ガトー”(お菓子の家)1階の101号室(管理人室)で過ごしていた。食事はクレール高岡店長の佐藤さんが届けてくれた。
 
この部屋は若葉さんからも
「まこちゃんこの部屋自由に使ってね」
と言われて実質管理人に任命されてしまっている。事実上、真珠の高岡別邸になっている。青葉邸の荷物をこちらに移動した。明恵と初海の衣裳ケースまで置かれているのは気にしない。
 
 
両者の距離は歩いて5分ほどで
ある。もっともマンションの荷物の受け取り・引き渡しなどは千里さんの“お友達”がしてくれているようである。(小掬(こぶな)という子が常駐している(*4) )
 
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front:小掬
101 真珠
102 佐藤純
103 斎藤花代
201 中川浩美
202 竹下(巫女)
203 小島(巫女)
 
フロントと101は鍵の掛からないドアで繋がっているが、真珠・邦生も、小掬も、このドアを開けることはめったに無い。
 

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(*4) 小掬の姿を見かけた近所のお婆さんは
「弁天様かと思ったらお稲荷さんになったのか」
と言って、神前に油揚げを奉納してくれる。小掬は津幡姫のお許しをもらってありがたく頂いている、
 
津幡姫がお婆さんの(免疫力を高めて実質)癌を治してあげたので、お婆さんの信心はますます厚くなったようである。おかげで小掬はたくさん油揚げにありついている。津幡姫は毎日お菓子がもらえるし、ここは町中にあって津幡より参拝客が多いので満足である。
 

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春出会い(2)

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