■ブルーアーマーよ永久(とわ)に(2)

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「私の性別のことにも、ヒロシ疑問持ったんじゃないの?」
 
「僕、エイコちゃんのおちんちん触ってたような記憶がある」
「うん。私、5歳の時までおちんちん付けてたからね」
 
「じゃエイコちゃん、元は男の子だったの?」
「ううん。最初から女の子だよ」
「え?そうなの?」
 
「赤ちゃんって生まれた時はみんなおちんちんあるんだよ」
「そうだったのか」
 
「でもDNAを検査して染色体がXXなら女、XYなら男と判定される。それでXXつまり女である場合、ふつうは4歳頃になるまでに、おちんちんを取る手術をして、ふつうにみんなが思っている女の子の形にする。XXの女の子の場合は、最初から体内に子宮や卵巣があるから、万能細胞で人工的に作ったりする必要もないんだよ」
 
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「じゃ、エイコは最初から子宮や卵巣があったんだ」
 
「そうだよ。それでふつう女の子のおちんちんは早い時期に取るんだけど、私は小さい頃身体が弱かったのよね。それで6歳になるまでおちんちんを取る手術を保留していたんだよ。6歳の誕生日に手術してもらって私は完全な女の子になることができた」
 
「そうだったのか」
 
「男の子のおちんちんと、女の子のおちんちんの大きな違いはね」
「うん」
「男の子のおちんちんは、たとえ1歳未満でも刺激したら立つ。でも女の子のおちんちんは、どうやっても立たないんだよ」
 
「あ。エイコちゃんのおちんちん、いくらさわっても大きくならなかった」
「でしょ。私、女の子だもん」
 
「そういう話、全然知らなかった」
「女の子はみんなおちんちんを切られているから知っていることだけど、男の子はおちんちんは切られてないからね」
「切られちゃったら、女の子になっちゃう」
「そうそう」
 
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と言ってエイコは笑っていた。
 
「じゃ性交はしないけど、サービスでヒロシのおちんちんさわってあげる」
と言って、エイコは僕にパンツを脱がさせておちんちんを触り大きくしてしまった。
 
「まだ出ないんだ?」
とエイコが訊いた。
 
「出るって何が?」
「おちんちんの先から液体」
「え?こんな場所でおしっこはしないよ」
「ヒロシがもう少し大きくなったら、ここからおしっこではないものが出てくるようになるんだよ」
「へー」
 
エイコは更に
「こんなの見せたのは私たちふたりだけの秘密ね」
 
と言って、自分のお股も見せてくれた。
 
「女の子のお股ってこうなってたのか」
「ヒロシもこういう形になりたい?」
 
「うーん。なってもいいけど、おちんちんのある方が好きだな」
「ふふふ。じゃ体育頑張ってね」
 
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エイコに言われたことで僕は毎朝ジョギングしたり、学校でも昼休みに毎日プールで泳いだりして、自分の身体を鍛えて行った。それでその学期の体育の成績が、小学校に入って以来はじめて2になった。その成績表を見て、母は 
「今学期も成績が1なら、あんたは病院に連れて行って、無理矢理にでも女の子に変えてしまおうと思っていた」
などと言っていた。
 

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やがて僕たちは小学校を終えて中学校に進学する。僕は体育を頑張っていたので小学6年の後期の体育の成績はとうとう3になった。特に僕は水泳が得意になった。以前はほとんどカナヅチだったのが、この当時、25mプールを50往復でも100往復でもできるようになっていた。
 
そして僕は精通が来た。
 
あと半年もしたら13歳の誕生日が来る。13歳になってしまうともう性別の変更はできなくなるが、母はもう僕に「女の子になる?」とは訊かなくなっていた。 

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中学生になった頃から、僕はエイコと公然の恋人となった。僕は体育も他の科目も頑張っていたし、水泳では一度県大会で準優勝までしたので、友だちから「男失格」なんて言われることもなくなっていて、ふたりの仲を多くの友人たちが応援してくれていた。
 
15歳になった時、エイコから訊かれた。
「性交して赤ちゃん作っちゃう?」
「うーん。それって波紋が大きすぎるから、ちゃんと普通のルートで成人男子を目指すよ」
「うん。テスト頑張ってね」
「エイコは心配ないと思うけど頑張ってね。どれで受けるの?」
 
「そうだなあ、性交審査にしようかな」
 
それは男性の検査官と実際に性交をして、ちゃんと性交に耐えられる身体であることを証明すれば合格できるという審査である。
 
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「ダメ!それだけはダメ! 僕以外とは性交しないで欲しい」
「うん。いいよ。じゃ才媛審査にしようかな」
「エイコは美人審査でも通ると思うけど、そちらがエイコの性格には合ってると思う」
と僕は言った。
 

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やがて僕らは中学校を卒業した。成人テストを受けるのは16歳の誕生日が来てからなので、多くの子はそれまで「成人テスト予備校」に通う。(予備校は中学3年生から通えるので、4−7月くらいに誕生日を迎える子は中学校在学中から予備校に通っていた) 
僕もエイコも予備校に行ってテストの日を待った。
 
エイコの方が先に誕生日を迎えるので、予定通り才媛審査を受ける。エイコは数学や理科などの成績もいいが、それ以上に絵画の才能が高かったので、それを主教科に指定して受験。A級合格をした。A級合格者は、ふつうの成人女子には許されない、A級だけの特権があるらしいのだが、その内容は聞いても僕にはよく分からなかった。
 
やがて僕も誕生日が来て成人テストを受けた。
 
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この日朝からエイコが来て、僕にキスをしてくれた。それで僕は物凄く頑張ったので、何とかC級で合格した。合格はA級からE級まであり、FやGだと不合格である。僕はほんとうはD級かなあと思っていたのでC級になれたのはエイコのキスのおかげかと思った。
 

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そして僕とエイコはふたりとも成人男子・成人女子になれたので、届けを出して結婚し、夫婦となった。僕たちは18歳と20歳で子供を作った。子供が生まれた時、僕は立ち会い出産したので、エイコのお股から赤ちゃんが出てくる所を見て、すごーい。こんな小さな穴からよくこんな大きな子が出てくるもんだと驚いた。
 
もちろんふたりとも生まれた時はおちんちんが付いていたが、DNA検査とMRI検査の結果ふたりとも女の子と判定されたので、上の子は3歳の時、下の子は4歳の時に、おちんちんを切って、体内に隠れているヴァギナを露出させ、陰嚢の真ん中を切り開いて陰唇に改造し、おちんちんの先は陰核として割れ目ちゃんの上端に取り付けるという手術を受けさせ、ふたりとも立派な女の子となった。
 
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僕たちは夫婦と子供2人でとても幸せな生活を送っていた。
 
しかしその生活はある日突然終わりを告げることになるのである。
 

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僕は運送会社に勤務していた。中学時代水泳で鍛えていたので持久力があり、長時間の運転もできることから選んだ仕事である。その日は1200kmもの行程を走った後、休養日になっていた。それで家で寝ていたのだが、会社から電話がある。
 
「すまん。緊急に輸送しないといけない荷物があるんだ。悪いけど運んでくれない?」
「私、まだ前の勤務から規定の時間の休憩を終えていません。今走ったら違反になります」
 
「それは分かっているけど、**君と**君が緊急性陰茎腐敗症になっちゃって、人手が足りないんだよ」
 
緊急性陰茎腐敗症というのは、その名の通り、突然男性の陰茎が腐って落ちてしまうという怖い病気である。ウィルス性だが、事前に高熱が出るので、この時点で特効薬を注射すれば100%陰茎は失わなくて済む。
 
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「怖いですね。それ他の奴にも移ったりしませんよね」
「移らないことを祈りたいね。君も気をつけてね」
「ええ」
「まあそれで、頼むよ。違反してもそう簡単に見付かるものではないからさ」
 
僕は気は進まなかったが、同僚の急病もあったというのでは仕方ないと思い、出て行くことにした。
 
荷物は実は移植手術のための心臓であった。患者が旅先で倒れて緊急に心臓を交換しなければならなくなったのだが、万能細胞ベースで作られた予備の心臓は本人の地元にあるので、それを急いで持って行かなければならないということだった。移動距離が500kmもあるが、空港が使いにくい地区同士なので地上輸送になることになった。遠距離なので救急車の普通のドライバーには辛いということで運送会社にドライバー派遣の要請があったらしい。
 
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それで僕はその病院に急行し、救急車に乗り込むとサイレンを鳴らして走り出した。僕ともうひとりの同僚と2人で交代して運転して、500km先までを4時間で緊急輸送する。
 
これは本当に大変な仕事だったが、何とか届けることができて、患者も無事心臓の交換手術を受けたようであった。
 

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「良かった良かった」
と言って、僕たちは救急車を今度は通常のモードで走らせ帰還することにする。結果的には往復1000km走ることになる。僕も交代ドライバーの同僚も実は昨日1000km以上走ったばかりで2日連続の1000km勤務である。ふたりとも疲れてはいたが、患者が助かったことで気分は上々だった。
 
その交差点に到達するまでは。
 

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もう出発地の病院まではあと5kmであった。最後は僕が運転していたのだが、同僚は疲れ切って助手席に座ったまま寝ている。僕は信号で止まった後、青になったので動きだし、左折した。
 
「危ない!」
 
という声が聞こえた。慌ててブレーキを踏んだが、その次の瞬間、何か大きな物体にタイヤが乗り上げる感覚があった。
 
轢いた!?
 
僕は顔が真っ青になった。
 
慌てて降りてみると、80歳くらいかなというお婆さんが倒れていた。
 
「大変だ! 救急車を呼ばなくちゃ」
と僕は言ったが
 
「あんたの車が救急車では?」
と通行人の男性に言われる。
 
ほんとだ!
 
それで同僚とふたりでお婆さんを救急車に乗せ、しっかり固定して、サイレンを鳴らして病院に駆け込んだ。
 
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病院では緊急手術が行われた。
 
しかしお婆さんは1時間後に死亡が確認された。
 

僕は逮捕され、裁判に掛けられた。
 
お婆さんが信号無視で渡ろうとしていたことは考慮された。しかし僕が充分な休憩を取らないまま連続で勤務していたことは重視された。また、人の命を助けるべき救急車が、交通弱者である老人の命を奪ったことについて世間から凄まじい非難があった。
 
エイコは優秀な弁護士を雇ってくれて、弁護士も頑張ってくれたのだが、僕は有罪判決を受けた。
 
「被告を宮刑に処する」
 
僕はショックを受けた。
 

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現代では、人の命を奪った者は、理由の如何を問わず死刑が原則である。それは最初から覚悟していた。ただ、情状酌量の余地があれば別である。弁護士は、同僚が倒れて困った会社側が強引に勤務させたものであること。瀕死の患者を助けるための輸送をしてきたこと、などを訴えたが、及ばなかった。しかし、死刑だけは免れて、1等軽い刑である宮刑が宣告されたのである。腕の悪い弁護士なら間違い無く死刑になっていたであろう。
 
判決後面会をしたエイコは泣いていた。
「ごめんね、ごめんね」
と僕は何度も言った。
 
やがて刑が執行される日が来た。
 
「医学的な手術ではなく、これは処刑です。ですから麻酔も掛けません。いいですね?」
と執行担当の刑務医は僕に念を押した。
 
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「はい。お手数をおかけします」
 
僕は下半身裸にされて、医師の前で足を広げた状態で答えた。少し離れた所でエイコが心配そうに見守っている。ふたりの娘はしばらくエイコの実家に預けてある。
 
それで刑務医は
「宮刑を執行します」
と言い、陰嚢の真ん中を縦に切り裂いた。
 
激痛が走る。しかしここで痛いとか叫んだりするのは男子としていさぎよくない態度であるとされる。僕は痛みを我慢した。
 
医師は陰嚢の中から睾丸を1個取り出すと、ハサミで精索を切断し、ゴミ箱に放り込んだ。もう1個の睾丸も取りだして、そちらも切断され、捨てられた。 
「宮刑が執行され、あなたは男性ではなくなりました。また、戸籍データベースからもあなたの登録を削除しました。あなたはもう男でもないし、人間でもありません。ただのモノとなりました。従って、あなたを傷つけたり殺しても、相手は単に器物損壊罪に問われるだけです」
 
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と刑務医は宣告する。
 
これでエイコとの法的な夫婦関係も消えてしまうことになる。
 
「それでは慣例により、被害者の遺族による陰茎の損壊をおこないます」
 
僕がはねたお婆さんの娘が寄ってきた。
 
「この人殺し!」
と言って、僕にツバを掛ける。
 
「お前みたいな奴、こうしてやる」
と言って、彼女は僕の陰茎にナイフを突き立てる。太い血管が通っているので凄い出血がある。僕は更なる痛みを感じたが、声は立てなかった。彼女は僕の陰茎に20-30回はナイフを立てた。それで彼女も大きく息をついている。 
「そろそろよろしいですか? これ以上の損壊をすればあなたは罪に問われます」
と刑務医が言うので、彼女は外に出て行った。
 
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僕の股間には半ばミンチと化した「陰茎であったもの」がちぎれかけたままになっている。血がたくさん出ている。放置すれば数分で死に至るだろう。 
医師が言った。
「あなたはただの物体にすぎないので、私はこれを放置してもいいのですが、私の親切心で、大量出血によるショック死を防止するため、この激しく損傷した陰茎を切断したいと思います。いいですか?」
 
「お願いします」
と僕は答えた。
 
「では陰茎を切断した後、ブルーアーマー手術をおこないます」
と医師はエイコを見て言った。
 
「お願いします」
とエイコが言うと、医師は初めて僕に麻酔の注射を打った。
 
それで僕は意識を失った。
 

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