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■白鳥の湖(4)

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■第4幕 湖にて
 
湖に辿り着くとオデットは家来たちに謝ります。
 
「みんな、ごめんね。魔法を解いてみんなを元の姿に戻してあげられるチャンスだと思ったんだけど」
 
「オデット様。我々は今のままでも大丈夫です。どうか気を落とされませんように」
と家来たちはオデットを慰めました。
 
ロットバルトはオデットたちの前に姿を現し
 
「あんな頼りなさそうな王より、我が妻になれば何でも与えてやるのに」
などと言っています。
 
「お前のことは徹底的に嫌いになった。絶対にお前の言うことは聞かん」
とオデットが言うと、ロットバルトは
「ちょっと来い」
と言って、オデットを無理矢理拉致し、空を飛んで、聖堂の上に連れてきました。
 
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「何をする?」
「物は相談だ。ここだけの話だが、取り敢えず一晩だけでも俺の嫁にならんか?そうしたら家来たちは元の姿に戻してやる」
 
オデットはロットバルトを睨み付けました。しかし少し考えるようにしてから言いました。
「その話、少し考えさせて」
 
「よしよし」
とロットバルトは楽しそうでした。
 

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ところがその時のことでした。
 
「ロットバルト、出てこい!」
という大きな声がします。
 
ジークフリートでした。松明(たいまつ)を掲げ、剣も下げています。
 
「私と決闘しろ。お前を倒して、魔法を解き、オデット姫を解放する」
 
ジークフリートはそう叫びました。
 
ロットバルトはまた楽しそうな顔をしました。そしてジークフリートに向かって言いました。
 
「よかろう。国王陛下。そなたの肩には何百万もの民の運命が掛かっているというのに、それでも私と対決なさるか?」
 
「ロットバルト、そこに居たのか。姫から離れろ。私は軟弱者だが、お前に騙されたままでは国民が私を信任しないだろう」
 
「そこまでお覚悟があるなら決闘しましょう。私は手加減はしませんぞ」
「望む所だ」
 
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オデットが
「そんなのやめて!」
と大きな声で言ったものの
 
「姫は見学なさるがよい」
と言って、再びオデットを抱えて聖堂から飛び降り、家来たちの中にオデットを置きました。
 
「お前たち、姫をしっかりお守りしていろ」
とロットバルト。
「もちろんだ」
と家来たちも言い、オデットを取り囲みました。
 

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ジークフリートとロットバルトが5mほど離れて睨み合います。
 
「勝負の方法は?」
とロットバルトが訊きます。
「どちらかが死ぬまでやる」
とジークフリートは答えます。
 
「憐れ。この国は国王を失うのか」
とロットバルトは言いましたが
「お前の魔法が消えるのだ」
とジークフリートは言い、剣を抜きました。
 
しかしロットバルトは剣を抜きません。
 

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ジークフリートが剣を持って突進してきますが、ロットバルトはひょいとその剣をかわして横に飛びのき、ジークフリートの腕を素手で強打しました。
 
思わずジークフリートは剣を落としますが、すぐに拾うと、またロットバルトに掛かっていきました。
 
ふたりの戦いは5分ほど続きますが、それでもロットバルトは剣を抜きません。
 
「この勝負の結果は、あまりにも明らかだ」
とオデットを守護している家来のひとりが言いました。
 
「ジークフリートはロットバルトにかなわない?」
「全く勝負になりません。ロットバルト殿が剣を抜かないことでも分かるでしょう?」
「ジークフリートが負けるとどうなるの?」
「国王がいなくなるので、王太后様がいったん女王を継承して。どこかから養子を迎えて、その方に継がせることになるでしょう」
 
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「そんな・・・・」
 

しかし10分ほど戦いが続いた時、ジークフリートの剣が微かにロットバルトの服を切りました。
 
「なかなかやるな」
とロットバルトは言うと、やっと剣を抜きました。
 
「ああ・・・これでもう終わる」
とオデットの傍にいる家来が言います。
 
「オデット様、どうか御目をお閉じ下さい。これは見るべきものではありません」
「いえ、私は全てをしっかり見ます」
 

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激しい息づかいのジークフリート、そして全く息の乱れていないロットバルトが厳しい顔でにらみ合います。
 
ふたりが剣を構えてぶつかり合いました。
 
ふたりとも静止しています。
 
そしてロットバルトが倒れました。
 
「嘘!?」
 
オデットは家来たちの腕を振り切るとジークフリートに駆け寄りました。
 
「ジークフリート様、ジークフリート様」
と涙を流してその身体に抱きつきます。ジークフリートも剣を落として激しい息をしながら、オデットを抱き返しました。
 

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オデットの家来たちの手でロットバルトは聖堂の傍に埋葬されました。
 
そしてみんなで手を合わせました。
 
「魔法は日出の太陽の光を浴びると解けるはずです」
と家来のひとりが言います。
 
オデットはじっとロットバルトの墓標を見ていました。そしてジークフリートに言いました。
 
「ジークフリート様。私からお願いがあります」
「何だね?オデット」
 
「魔法が解けたらですね。きっと、ジークフリート様が激怒なさることが起きます」
「何それ?」
 
「その時に、私はジークフリート様の好きなようにして頂いて構いません。でも家来たちは許してあげてもらえませんか?」
 
ジークフリートは少し考えてから答えました。
 
「どのようなことで君が私を怒らせるのかは分からない。でも君のたっての頼みだ。騎士に二言はない。家来たちの罪は問わない」
 
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「ありがとうございます」
 

空がどんどん明るくなってきます。あたりはもう完全に朝の雰囲気です。
 
普段なら、もう家来たちの何人かは白鳥の姿に変わるはずなのですが、今日は変身せず、人間の女の姿のままです。
 
それでみんなロットバルトの魔法が無効になっていることを認識しました。
 

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東の地平から、太陽が顔を見せました。
 
「おぉ」
という声があがります。
 
これまで人間の女の姿であった家来たちが次々に男の姿に変わっていきます。
 
「これはどうしたことだ?」
とジークフリートが驚いて言います。
 
「みんな元々男の家来だったのです」
とオデットは言いました。
 
「そうだったのか!」
「それが魔法で昼は白鳥、夜は人間の女になるようになっていたのです」
「全然気付かなかった!」
 
「そして私も同じなのです」
「え!?」
 
「私も本当は男の子なんですよ」
「そんな馬鹿な!?」
「それがやはり魔法で昼は白鳥、夜は人間の娘になるようになっていました」
「え〜〜〜!?」
 
「ほら、この通り」
とオデットが言った時、オデットは6年前にこの湖に遊びに来ていた時の服装に戻ってしまいました。
 
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しかしそれを見て、ジークフリートは悩むように言います。
 
「君、男の子なんだっけ?」
「そうですけど」
「女の子に見えるんだけど」
「どうもそれをロットバルトも勘違いしていたみたいで」
 
「うーん・・・」
と悩んだ上でジークフリートはオデットの耳のそばに口を近づけ、小さな声で囁くように言いました。
 
「付いてるの?」
「付いてますよ。触っていいですよ」
 
それでジークフリートはオデットのお股に触りました。
 
「ほんとに付いてる!」
 

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「陛下。そういう訳で私は男の方とは結婚できない身体なんです。私の名前もオデットはオデットでもOdetteではなく、Odetなんですよね」
 
「うむむ」
 
「陛下、さぞお怒りのこととは思います。私は死刑で構いません。でも先ほどお約束して頂いたように、どうか家来たちは許してあげてください」
 
とオデットは言いました。
 
ジークフリートは腕を組んでしばらく考えていましたが、やがて言いました。
 
「オデット、君さあ。男の子ではあっても、女の子にしか見えないから、普通に女の子の服を着て、ボクのお嫁さんになってよ」
 
「え〜〜〜!?」
とオデットは驚いて言います。
 
「だいたい君は自分を好きにしていいと言った。だからボクの妃になってもらう」
 
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「でも、でも、私はお世継ぎを産めませんよ」
「そうだなあ。それは側室でも取ればいいと思う。ボクが側室を取ったら嫌?」
「構いません。だって誰か女の人に子供産んでもらわないと、いけないもの」
 

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そんなことを言った時のことでした。
 
「こうしようよ」
という声がします。
 
見ると、オディールです。
 
「お前は!?」
「ジークフリート、あんたが私に花束を渡した時、私はオデットの姿だった。だから、あんたは間違い無くオデットに花束を渡したんだよ。だから、オデット、あんたが間違い無く、ジークフリートの花嫁ということでいいじゃん」
 
「オディールちゃん・・・」
 
「だから、あんたたち結婚しなよ。でもオデットが男の子というのは私も気付かなかったよ。確かにそれでは赤ちゃん産めないよね」
 
「うん」
 
「だからちゃんと赤ちゃんを産めるように、女の子に変えてあげる」
「え〜〜〜!?」
 
「女の子になるの嫌?」
 
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オデットは一瞬考えたものの、
「私が女の子になって、陛下の妃になったら、家来たちは許してくれますよね?」
とジークフリートに確認する。
 
「ボクはもとより君の家来たちを処分するつもりは無かったよ」
とジークフリートは言いました。
 
「じゃ、それでいい。やっちゃって」
と言って、オデットは目を瞑りました。
 
「OKOK」
と言ってオディールは杖を取り出すと、その杖でチョンと“ジークフリート”のお股に触れました。
 
「え!?」
 

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「女に変えたよ。末永くお幸せにね」
とオディールは言うと、ロットバルトの墓標を引き抜きました。
 
するとその墓標と一緒にロットバルトが出てくるので、みんな仰天します。
 
「いやぁ、死んだふりするのも大変だった」
などとロットバルトは言ってます。
 
「まあ色々俺も楽しませてもらったから、これで勘弁してやるわ。幸せにな。ちなみに俺は男の娘でもちゃんと愛せるぜ。オデット、お前のことは今でも好きだよ」
 
と言って、ロットバルトはオディールと一緒に、フクロウの姿に変身して、どこかに飛んでいってしまいました。
 

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「陛下、お身体に何か変化は?」
とオデットが言います。ジークフリートは自分のお股に触ってから叫びました。
 
「女になってる!」
 
オデットはジークフリートの胸にも触り
「凄い大きなおっぱい」
と言いました。
 

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その日、国王ジークフリートと、ヴァイセフルス伯息女オデットとの婚約が発表されました。
 
ヴァイセフルス伯の子供は男の子と思っていた人が多かったのですが、実は双子の女の子がいて、そちらもオデットという名前だったのだということにしてしまいました。確かに昔は双子が生まれると不吉だとして、居なかったことにして片方を臣下の元で育てるなどということがあったのです。
 
ヴァイセベルジュ公も
「亡くなった兄君にそっくりじゃ。間違い無く、この方はヴァイセフルス伯のご令嬢に間違いありませんよ」
と証言しました。
 
そして半年後、ふたりは盛大な結婚式を挙げて、1年後には立派なお世継ぎが生まれました。
 
もちろん、産んだのはジークフリートです!
 
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「まあ国王が男装女子で、妃が女装男子というのもいいよね」
などとオデットは、赤ちゃんに授乳しているジークフリートに言いました。
 
「オデット、君はよく6年間も女の身体で耐えられたね」
「ジークは最初めそめそ泣いていたね」
「今でも辛いよぉ」
「でも結果的にちゃんとお世継ぎも得られたし、めでたしめでたしだよ」
とオデットは赤ちゃんを撫でながら言います。
 
「国王陛下、皇后陛下、臣下からたくさんお祝いの品が届いていますよ」
と言って入って来たのは可愛いドレスを着た家庭教師のヴォルフガングです。
 
「君のドレス姿もかなり板に付いてきたね」
とジークフリートは言います。
 
「今更男に戻れないので、開き直りました。これやってると結構楽しいですよ」
「ヴォルフィ、あなたもいっそのこと女の身体に変えてもらう?」
「それは勘弁して下さい」
 
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そんな会話を窓の外で聞いている2羽のフクロウが居ました。
 
「どうする?兄さん」
「オデットが言っているから、あいつも女にしてやろう」
「明日の朝起きたら、びっくりね」
 
そんな会話をしてから2羽のフクロウは飛んで行きました。
 
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■白鳥の湖(4)

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