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■Les amies 恋は最高!(2)

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「そういえば、この美容室、以前近所に住んでいた友人から紹介されたのですけど」「それはありがとうございます」「その友人が男の美容師さんですごくうまい人がいるからと言っていたんですよね。でも、今男の美容師さんいませんよね。もう辞められたんですか?いえ、今までカットしてくださった方たちもみんな上手で気に入っているのですけど」あきらは何と説明していいか困った。
 
「えっと・・・私、一応男です」「え!?」彼女はキョトンとしている。「ええ?冗談でしょう」「いや、ほんとです。世間でいう所のニューハーフとかなんとかいうやつで」「え〜!?信じられない。だって声だって女の人の声だし」
「あ、声は男の声も出せますよ。えっと・・・・あれ?出し方忘れちゃった。しばらく出してないものだから」あきらは焦っている。「いえ、信じます。でも信じられない感じ。あの・・・・手術とかも終わってるんですか?」「いや、体はいじってませんしホルモンもしてないです。手術も当面する予定ないです」
「えー。嘘みたい。完璧に女の人にしか見えないのに・・・あ、そうか。じゃ友人が言ってた上手な男の美容師さんって、あなただったんですね。あの、指名していいですか?」「ええ。ありがとうございます。うちはデザイナー料金とか取りませんから」といって、あきらは照れながら携帯を操作した。
 
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「あの、個人的な興味なんですけど、チョコを贈る相手の方は男の人ですか?」
「女性です。実は結婚してまして。妻に贈るものです」と、あきらは頭を掻きながら答えた。「あぁ、そうだったんですか!」と驚いている様子。「あ、でも男の方だったのなら、聞いていいですか?男の人は贈られるのなら、どういうチョコが好きなんですか?」「えっと、私の感覚はふつうの男の人の感覚とはかなり違うと思うので、あまり参考にならないかも知れませんが」とあきらは前置きをしながら答えた。
 
「お酒の好きな方だったら、洋酒入りは押さえておきたいタイプですね。中にはチョコは単なる言い訳の容器にすぎず実質お酒、という感じのものもありますよ。むろん軽いものでは、ラミーなどと同様に単に洋酒が入っているだけのものもあります。ただ、デートの時に車を使う場合は、こういうのを食べて運転すると飲酒運転になるので、気をつけたいところです」
 
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「あと、全体的に人気が高いのは生チョコですね。カロリーとかを気にしている人以外では、あまり避ける人のいない無難なタイプです。それから、意外に人気なのが、チョコレートケーキとかガトーショコラとか。ふつうのチョコを食べるよりボリューム感があって、それ食べただけで結構満腹できるので、男性には人気が高いようです」
 
「ああ、チョコレートケーキは思いつかなかった」と彼女はうなづいていた。
「彼、あまりお酒飲まないみたいだから生チョコにしようかな。。。それともケーキもいいかな・・・・」などと悩んでいる。結局、あきらは彼女のチョコ選びにけっこう付き合うことになってしまった。
 
その日あきらが帰宅すると、今日はもう小夜子が帰宅していて、夕飯の準備をしていた。「ただいま」「おかえり」と答える小夜子は今日は花柄のウールの和服である。「チョコ買ってきたよ」といって渡すと「あ、今日はガトーショコラだ。嬉しい。食べちゃおう」といって、調理しながらチョコの封を開けて食べ始めた。「明日も何かチョコ買ってきてね」というので、あきらは苦笑している。ここ数日、あきらは連日チョコを買って帰っているのである。
 
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「お腹の中の子が糖分をほしがっているのよね〜」
「あまり食べ過ぎると、体重増えすぎて難産になるよ」
「まだ出てくるのは半年以上先だし、夏くらいになったら控えるよ」
と小夜子は開き直っている。今夜は五十鈴はお花の教室で遅くなっていた。「今日のご飯は何?いい匂いするね」「牡蠣入りのお鍋」「あ、いいね」
あきらは鍋のふたを少し開けてみた。「お刺身用の鰤も買ってるよ。和食系だから、着物を着てみた。アッキーも着物着てきて」「おっけー」
 
「でもその前に、今日の着物の着方は何点ですか?1級着付け技能士さん?」
と小夜子が尋ねるので、あきらは小夜子の服をチェックする。「95点かな。このあたりが少し乱れてる」「ああ、その付近は適当にやっちゃったとこだな。やはり手抜きするとだめか」と言いながら、小夜子は少し修正をしていた。
 
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あきらは着付けの国家試験に合格していた。「合格発表を見てたら、凄い高い合格率だった。今回は第一回目でもともと受験した人のレベルが高かったこともあるだろうけどね」とあきらは言っていた。あきらのいる美容室で受験した人も、1級受験者・2級受験者ともに全員合格していた。
 
あきらがウールの和服に着替えてきたら、小夜子はもう鍋を食卓に移して、お刺身を切っているところだった。「うーん。やはり和服を着たアッキーは色っぽいな。ごはん終わったらHしよう」「あはは」「でも和服同士もHしやすいよね。スカート同士も楽だけどさ」「確かにズボン穿いてると面倒だよね」
「うん。ズボンなかなか下げられない。アッキーはスカート多いから、簡単にめくれて、私は楽だわあ」などと小夜子は言う。ふたりのそちら方面の生活ではだいたい小夜子がリードして進めていくことが多かったし、小夜子が男役になることが多かった。
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