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■受験生に****は不要!!・承(4)

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8月に入ると学校の補講が始まるのでボクはまたY市に出て美夏の伯母の家にお世話になった。補講は完全に成績別のクラス編成である。ただ、補講なので全員が受ける訳でもない。塾の合宿強化コースに参加している子も多い。特に上の方を目指している子ほど学校より塾を重視しているので、期末試験の成績はボクは140位だったが受講者中では58位ということで4つに分けられたクラスのうち上から2番目に入れられた。教材はそのクラスごとに水準が違う。旧帝大の医学部以外を受ける人向けということで、ボクが志望校に書いていた大学もだいたいそのレベルなので期待していたが、さすがに「難しい!」と思ってしまった。しかし、これが分かるようにならなければならない。
 
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3日目、補講が終わってグッタリして下宿に戻ると、なんと美夏が来ていた。「どうしたの?」「うん、春紀のこと愛してるから追いかけてきた」ボクもこの程度の言葉のキャッチボールには慣れてきた。「ボクも美夏のことが寂しくて、夜眠れなかったよ」「寝苦しいのは暑いからじゃないの?」「美夏も実際はどうなのさ?」「それは....」
 
と言いかけた所に伯母さんが入ってきた。「あ、お帰りなさい。実はね、伯母ちゃん、急に旅行に行くことになって」「山川の叔母さんの所が夫婦で一週間九州に旅行する予定だったんだけど、叔父さんが風邪でダウンしちゃってさ。それでチケットがもったいないから誰か代わりにということで、遼子伯母さんが行くことになったのよ」「それで、一週間ここを留守にするから、誰かここのピンチヒッターをと思ったら、美夏ちゃんが一週間家事とかしてくれる、というから。だって、あなたのことを説明するのに他の人だと面倒だし」それは確かにそうだ。こんな遊びを太っ腹に許してくれる人はそうそういないだろう。
 
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「じゃ一週間ボクと美夏と二人?」「そう。私も新妻の予行練習かな」「でも二人とも羽目を外しすぎないようにね。あれを......」「うん、伯母ちゃん、する時にはちゃんと付けさせるよ」「特に夏は開放的な気分になるからね。9月はどこの産婦人科も高校生の患者さんが多いというし」その心配だけは無いんだけどなと思ったが、まぁいい。
 
叔母さんが明日からの旅行用の買物に出かけたあと、美夏が補講の教材を見たがったので見せると「おぉハイレベルだ」と美夏もびっくりしているようだった。「全部分かる?」「実は先生の言っていることが半分くらいしか分からない」「だろうね。補講は毎日2時くらいまでなの?じゃ、そのあと私と一緒に勉強しようよ」美夏に教えてもらえるのなら万々歳だ。ボクはそれからブラジャーの付け方を教えて欲しいと言った。Bカップのブラジャーは向こうで母がたくさん買ってくれたのだが、普通に付けるとやはりけっこう余る感じがする。
 
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上半身裸になるように言われる。「うーん、半月見なかった間にも着実に成長してるな。そのうち、私が追い抜かれるかも」などと言う。美夏はCカップを付けている。「それは無いと思うけど」と言うボク。でも確かに夏休みに入ってからも大きくなってきている感じはする。ちなみに帰省している間は飲み薬はやめて週に2度注射を打ってもらっていた。そして、こちらに来る時に12月までの分の薬をもらって来た。
 
美夏はボクに身体を前に倒すように言い、ボクは美夏に言われる通りその状態でカップにバストを納め、後ろのホックを留めた。そして、前のめりになったままの状態で、バストの周辺の肉をカップの中に集めた。「OK。それで起きてみて」なるほど。確かにこれだとカップが余っていない。まるで魔法のようだ。美夏にそう言うと「女の子はみな魔法を使っているのよ。春紀も少しずつ、そういう魔法を覚えていかなきゃね」と言われた。
 
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それからの一週間は、美夏は朝ボクをキスで起こしに来て御飯を作ってくれ、午前中に買物に出かけて午後になってボクが戻ってくると一緒にその日の教材で勉強するという日々になった。夕食は美夏に教えてもらいながら毎日ボクが作った。夜は一緒のベッドに寝たが、敢えて「H」はしなかった。正直、ボクは美夏とくっついて寝て、そのまま朝まで美夏がいてくれるだけで、ものすごく嬉しかった。
 
美夏に教えてもらっているお陰で、最初は大きな壁に感じた教材も次第に理解が深まってきた。一週間後、伯母が戻ってきたが美夏はボクの勉強に付き合いたいと言って、そのまま居座ることにしてくれた。ただし伯母が戻ってきたので美夏にとっての「新妻の予行練習」は終ったようで、ボクらは夜は別の部屋で寝る生活に戻った。お互いの部屋に入るのも「1日に1度だけ」という制限についても、叔母さんはもう強制するつもりは無くなっているようだったが、ボクらは遵守していた。午後の二人で一緒に教材を勉強するのも居間を使ってしていた。美夏は午前中が暇なので、ファーストフードのバイトの口を見付けてきた。午前中、お店で仕事をして、帰ってきて一息付いているくらいの頃にボクが帰宅してくる。美夏にとっても充実した夏休みになっているようだった。
 
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補講は夏休みが終わる一週間前に終わった。補講の最後には実力試験が行われたが結果が発表されるのは2学期だ。美夏はバイトを夏休みが終わるまで続けるというのでY市に残ったが、ボクは一週間だけ帰省することにした。
 
帰るとまた桜木クリニックで健診を受け、注射でホルモンを打たれた。正直、こちらの方が楽な気がする。飲み薬は毎日飲まなければいけないので結構面倒。
 
実家ではボクは母と二人で「母娘」を演じながら、夏休みの宿題を頑張って書いていた。宿題は1月半かけてする程度あったのだが、7月の内はまだ先があるからと放っておいた。ところが補講の間はそれで精一杯で手が回らなかったのである。ボクは朝から晩まで問題に取り組んでいたが、今までになくスムーズに解けていくのを感じていた。自分なりにかなり力を付けてきていることを意識した。
 
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夏休みをあと2日残した所で、宿題はほぼ片づきつつあった。ボクはそろそろY市に戻ることを考えながら残る問題に力を入れていた。2時すぎに少し遅い昼食を母と取っていた時、突然玄関で呼び鈴が鳴る。「あ」という戸惑ったような母の声にそちらを見ると、なんとお嫁さんに行っている姉だった。
 
「仕事で近くまで来たから寄っちゃった」と言って勝手に上がってくる。「お盆には田代さんが忙しくて帰れなかったしさ」と言って居間まで来てボクと視線が合ってしまった。ボクは逃げようが無かった。今日も母の命令できれいにお化粧している。Y市にいる間は、基礎化粧品にリップクリームくらいなのだが、こちらにいる間はフルメイクをさせられていた。
 
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「あ、御免なさい。お客さんだった。えっと誰だったっけ、この辺まで出かかっているんだけど」と姉が言う。見慣れた弟の顔だから見覚えがあるのは当然だが、まさか弟がお化粧しているなどとは思いもよらないだろう。しかも可愛いピンクのフリルの付いた服とフレアスカートを履いている。
 
「そうそう。春紀はT高校行ったんだって?よくあの子の頭で、あんな進学校通ったよね。でも、一番下でヒーヒー行って付いていってるんじゃないかって心配しちゃうわ」
 
と姉は母に向かって言いながら、バッグの中からおみやげらしきものを取り出す。そしてそう言いながらボクの方を見ていた。
 
「あ、ごめんなさいね。お食事中でしょ、食べてて、食べてて。私この家の長女で優子と言います。そうか、あなた、うちの弟に似ているんだ。あ、ごめんなさいね。男なんかと似ているなんて言って。あなた美人だし.....って、まさか春紀?」
 
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姉はやっと気づいたようだった。ボクは大きく肩で息をして「うん」と頷いた。
 

母が、美夏さんと一緒の下宿に入れるのに女装させていると説明したが、姉はそんなお馬鹿な説明など一蹴した。
 
「単なるお母さんの趣味でしょう?それより、春紀あんた本当にそんな格好してていいの?」
「あ、結構気に入ってるよ」
 
姉は呆れたという顔をする。
 
「確かに赤ちゃんの頃は私のお下がりの女の子の服ばかり着せてたしね。4〜5歳頃はスカート姿で、それこそ美夏ちゃんたちと遊んで回っていたよね。そういう素質あったのかも知れないけど。でもまさか、その格好で学校行っているんでしゃないよね?」
 
「行ってるよ。一応女の子で通ってしまっているみたい。別にボクは自分で女ですなんて一度も言ってないけど、自然に体育なんかも女の子と一緒に受けさせられてるし」
「そりゃ知らなかったら、この格好している子を見て男とは思わないよね。で、あんたこのまま性転換でもしちゃう気?」
 
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「高校に行っている間だけだよ。卒業したら男に戻るよ」
「ふーん。でもまぁ、あんたの人生なんだから自分でよく考えなさいよ。母さんの意志じゃなくて、あんたの意志で、男に戻るか女になっちゃうか決める。そうね。高校卒業するまでに。その頃までにどっちにするのか決めておかないと、その年齢より後で性別を変えるのはすごく大変らしいから」
 
姉は母を追い出して、ボクと二人だけで今のボクの状況について詳しく聞き出した。ボクは仕方なく全てのことを話した。おちんちんは今取られていて冷凍保存中であること、女性ホルモンを取っていてバストが結構膨らんできていること、でも美夏とは良好な関係を保っていること。姉は半ば呆れながら聞いていたようだったが、ズバリと重い一言を発した。
 
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「あんた、もう女の子になる道をまっしぐらに歩いているね。多分もう男の子には戻れないよ」
 
と。ボクが高校卒業したらちゃんとおちんちんを復活させて男に戻り美夏と結婚するつもりだと言うと、姉は
 
「多分その頃はもうあんた男に戻る気なんか無くなっているって。正式の女性器を形成することになるんじゃないかな」
と言った。
「でも、ボク美夏と結婚したい」
 
姉はしばらく考えていた。
「私は美夏ちゃんの気持ちは分からないけど。確かに美夏ちゃんあなたのこと好きなんだろうね、そういう話だと」
と言ってから
 
「でも、あんたが男に戻る気がないと分かったら、気が変わるかも知れないし。その時に美夏ちゃんが別の男の子を選んだとしても、あんたにはそれを止める権利はないということだけは認識しておくことね」
と言った。
「でも美夏ひとすじで、彼女のことを信じ切っていてもいいと思う?」
と聞く。
 
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「それは構わないし、そうしてあげるべきだね。少なくともあんたにはもう選択権は無い。美夏ちゃんの気持ちひとつ。だから、あんたは間違っても他の男の子あるいは女の子を好きになったりはしないこと。それも大事なことだよ」
「うん」
 
ボクは姉と話してすこし気持ちが楽になった気がした。
「それから、悩み事があったら母さんじゃなくて私に相談しなさい」
と言って姉は自分の携帯の番号を書いたメモをボクに渡した。
 
ボクは予定を1日早めて翌日の夕方Y市に戻った。美夏の顔を見るともう離せないという気持ちになり、思わず抱きしめて強いキスをした。
「どうしたのよ」
 
美夏は優しくボクに抱かれるままに任せてくれた。
「ボク美夏と結婚したい」
「私も春紀と結婚したいよ。でも男の子は18歳まで結婚できないから、高校卒業まで待とうね」
「でも今ボク女の子だよ」
 
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「戸籍上は男の子でしょ。女の子に修正してしまう手も無いことはないけど、今度は女の子同士では結婚できないよ」
「でも女の子同士で結婚する人もいるって、美夏言ってたよ」
 
「それは事実婚ね。籍は入れられないの、日本の法律ではね。国によっては認められるんだけど、日本の法律はまだそこまで進んでないから」
「そうか。面倒なんだね」
ボクはちょっとだけ笑顔が出た。その夜美夏は自分が上になってシックスナインをしてくれた。
 
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