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■春八(2)

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菓子神社創建の話は創設に関わることになった真珠から編集部にもたらされ、(姫様たちの許可の下)すぐに取材が行われた。真珠は姫様のご要望で金沢市内でケーキを買って持って行った。姫君たちはご満足のようであった。
 
「ここも定点観測地点にしましょう」
゜ああ。まこちゃんが色々整備していきそうだ」
「スポンサーは青葉さんで」
 
なお、神社の鳥居や社殿・社務所は若葉が建てた。
 

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神職については、色々経緯はあったのだが、辺来の里神社宮司・斎藤種雄の孫娘の斎藤花代さんがしてくれることになった。彼女は種雄の長男・和雄の娘である。また種雄の次男・真雄は4月から津幡町の菊姫神社の宮司になる。菊姫神社の宮司はこれまで種雄が兼任だったが、4月から種雄は辺来の里神社の専任となり、菊姫神社が真雄に委ねられる。一方、和雄は輪島市内の電器店に勤めている。
 
花代は小さい頃からの神社好きが高じて「女性神職の需要は無いよ」と祖父や叔父から言われながらも伊勢の皇學館大学を出て神職の資格を取得した。ここ2年は石川県神社庁に籍を置き、県内の様々な神社の祭事の手伝いなどをしていた。真珠が彼女と親しかったので打診してみたら快諾してもらい、石川県と富山県の神社庁の認可も得て、伏木菓子神社の宮司に発令されることになった(最初の1年は禰宜:その間、宮司は種雄の兼任)。
 
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なお真雄はこれまでは珠洲市の小さな神社・T神社の宮司をしていた。津幡と兼務になるが、結局一家で津幡に越してきて、真雄は平日の昼間だけ珠洲市に通勤する。奧さんが「(都会に近い)津幡に住みたい」と言ったのと、ちょうど高校進学のタイミングだった長女が金沢の高校への進学を希望したからである。
 
「珠洲といえば6月の地震で鳥居の倒壊した神社もあったらしいですが、そちらは大丈夫でした?」
「春日神社さんでしょ?大きく立派な鳥居でしたけどね。やはり大きな鳥居は揺れも大きかったんじゃないでしょうか。うちは小さな神社で鳥居も小さいので平気でしたよ」
「無事ならよかった」
 
 

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佐藤純は能登半島北部・能登町の小さな集落に生まれた。ただし小学校は能登町の中心部・宇出津(うしつ)の家に移り、宇出津の小中学校に通った。七尾高校から宮城県の大学に進学し、学費稼ぎに“メイド喫茶”クレールでバイトした。メイド喫茶というので多少の“サービス”は覚悟していたのだが、いたって健全なお店でほっとした。しかも純はお菓子作りの才能を見いだされ、デザート作りをメインに主として厨房の仕事をして、お店の“表”にはそんなに出なかった。でもラテアートは上手くなった。
2023年2月にクレール副社長の山吹(若葉)さんが
「誰か石川県でお菓子作りの指導をしてあげてくれない?」
と言った時、伊藤会長(*1)が
「そういえば石川県出身の子がいたな」
と言った。
 
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(*1) 和実の元同級生で本当は会長でも何でもないのだが、和実が最も信頼している助言者であり、店の運営にかなり関与しているので、クレールではみんなから“会長”と呼ばれている。
 
「石川県のどこですか」
「津幡という町なんだけど」
「津幡なら、いいですよ」
 
それでこちらに来ることになったのである。
赴任地は途中で高岡市に変更になったが、許容範囲である。お店は、1階がガトームーラン、2階がクレール高岡店で、純はクレール高岡店長を兼ねる。女子大生・専門学校生のほか、高校生のバイトさんもいれる。風俗営業では無く飲食店営業の強みである。高校の先生がお店を見学に来て“健全な”お店であることを確認していた。様々なラテアートには感心していた。ただし高校生はできるだけ1階のケーキ店のほうで使う。そちらでもコーヒー(カフェラテを含む)は飲める。(オムレツ・オムライスは2階のみ)
 
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高岡に来て最初に作ったのが翌日の結婚式で使うらしい2/13のバウムクーヘンだったが、川口姉妹が凄い戦力になったので助かった。
「あんたたち、経験者?」
「父が経営しているレストランのケーキを作っているので」
「素晴らしい」
 
なお、川口妹は中学生(珠洲市在住)、竹下妹は高校生(富山市在住)で、2/13の夕方は出てくれたが、通常は土日のみの参加である。どちらも
ウィングライナーで通勤してくる。2/13はまだウィングライナーが動いてなかったので、保護者の車で来た。
 
また川口姉はスポンジを焼くのが物凄く上手く、スポンジは全部彼女に焼いてもらうことにした。
 
実際には川口遙佳と高田舞花が来年の3月までは富山市に住んでおり、2人で一緒に毎日夜間に、所定の数・形のスポンジを焼いて(材料は北海道産の小麦粉と牛乳・バター、立山の卵と水である。愛用のオーブンを住んでいる所に持ち込んでいる)、朝の伏木行きウィングライナーに乗せてくれるので、こちらでは竹下姉・金堂(+パート2名:北川・西川)を使って、それをケーキに仕上げ、各店舗向けにウィングライナーで発送する。それで各店舗にお昼頃までにはケーキが並ぶ。ケーキを仕上げた後はチョコ菓子やタルト・パフェの類いを作り、これも各店舗に送る。
 
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春八(2)

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