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■6251-2223(2)

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僕は念のためと言われ、Eカップになった場合の外見をシミュレーションで立体画像で表示される。また、Eカップにした時に身体にかかる重さを体感できるブラを付けさせられた。確かに凄い重さだ!
 
「Eカップのバストは片方で600g、両方で1.2kgですね」と女医さんが言う。
「重いけど、これでいいです」
「腕立て伏せはしてましたか?」
「はい。指示されていたので毎日100回してました」
「うん。筋力が無いとその重さを支えきれないからね。でも手術後はしばらく腕立て伏せは休んで下さい」
「はい」
 
「じゃ、病室は8階の827だから、そこで用意されている手術着に着換えてベッドの上で待機していてください」
「分かりました」
 
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病室に行く。手首の識別チップの認証でドアが開くので中に入り、裸になってベッドの上に置かれていた手術着を着た。ベッドに横たわり、少し目を瞑る。豊胸手術は「けっこう痛いよ」と聞いていた。ちょっとドキドキ。
 
やがて看護婦さんが数人入ってきて「手術室に行きますよ」と言われ、ストレッチャーに乗せられた。がらがらと音を立てて、ストレッチャーが手術室に向かう。僕はもう目を瞑っていた。
 
手術室のある5階に着き、いろいろ機械を取り付けられた。
「名前と生年月日を言って下さい」とここで再度言われる。
僕が答えると「今から豊胸手術を行います。カップサイズはEカップを希望で良いですね?」
「はい」
「では全身麻酔をします」
と言われて注射を打たれると、僕は意識を失った。
 
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目が覚めると病室にいるようだった。服は手術着から病室着に着替えさせられているようである。点滴の管が付いている。それはいいが、胸の付近が痛い!凄く痛い!!
 
近年の医学の進歩は著しいけど、身体を切り刻んだ時の痛みだけはどうしようもないのだと言われていた。それでも、昔からするとかなり軽減はされているらしい。
 
「目が覚めたらナースコールしてください」という紙がそばに貼ってあったのでナースコールのボタンを押す。看護婦さんが来てくれて
「気分はどうですか?」
と聞かれる。
「痛いです」
「うん。まあそれは我慢するしかないわね。血圧、血糖値、脈拍、みんな正常だから、朝の8時以降なら退院できます」
 
「はい、ありがとうございます」
「お医者さんからも説明あると思うけど、一週間はお風呂には入らないで。3日目、だから28日からはシャワーなら浴びていいです。それから手術後半年は絶対にノーブラで出歩かないこと。寝る時もちゃんとブラを付けていて」
「はい」
「じゃ、少し寝てるといいよ。睡眠薬なら出せるけど」
「ください」
 
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看護婦さんが睡眠薬を持ってきてくれたので、僕はそれを飲んで寝た。
 

朝5時半頃目が覚めた。まだ痛いけど、手術のあとで意識を回復した直後よりはマシになっている。6時になると、診察しますと言われ、点滴の取り敢えず管だけ外されて、看護婦さんに連れられて診察室に行き、昨日事前の診察をしてくれたのと同じお医者さんから診察を受けた。
 
「傷口はもう完全にふさがっているし、問題無いね。どう感想は?」
「今は取り敢えず痛くて」
「まあ数日は痛いだろうね。今日はどうする?学校行く?休む?」
「学校行きます」
「うん。じゃ頑張ってね。8時に退院できるように手続きしておくから」
「はい」
 
僕は先生に点滴の針を抜いてもらい、病室に戻ると鞄から勉強の道具を出して取り敢えず宿題をした。よけい勉強に集中していると手術跡の痛みを気にしなくて済むことに気付いた。
 
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7時半になったので僕はトイレに行ってくる。むろん僕は女子トイレを使うが、以前、小学4年生の時に盲腸で入院した時は男子トイレだった。僕はトイレの前で♀マークを確認して中に入った。男子トイレの方は青いタイルが使われているようであったが、女子トイレはピンクのタイルである。でも自分も女子トイレというものにすっかり慣れたなあと思っていた。でも今回胸を大きくしたので、もう「戻れない所」に来たということを再認識した。
 
個室で用を達してから手洗いのところで鏡に自分の姿を映してみる。胸結構大きいな、これ。ふふふ。何だか幸せな気分だ。ちょっと触ってみる。まだ触ったところが痛いけど、何だか嬉しさが込み上げてきた。
 
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病室に戻り、学校の制服に着替えた。8時少し前に病室を出てフロントに行き退院手続きをした。
 
「今回の入院費・手術費は全額、基金から出ていますので個人負担は不要です。ではお大事に」と言われる。
 

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病院前のバス停から学校方面行きのバスに乗る。バスを降りて校門の前で美雪と会ったので「おはよう」と言葉を交わす。
 
「あ!胸が大きくなってる」と早速指摘された。
「うん。手術が終わったからね」
「あ、そうか。昨夜、豊胸手術するって言ってたね。私もう酔ってて、何か半分夢うつつみたいな感じで聞いてた」
「美雪、かなり飲んでたもんね」
「うん。さすがに飲み過ぎた。少し頭が痛い。6251-2223は手術跡痛くない?」
「無茶苦茶痛い。でもおっぱい大きくなった嬉しさの方が勝ってる」
 
「でもこれ、かなりド派手に大きくしたね」
「うん。Eカップだもん」
「すげー。私だってDカップなのに」
「美雪も学年の中でかなり大きい方だよね」
「うん。おっぱいの触りっこで真っ先にターゲットにされるもん。6251-2223も早く女子更衣室で着換えられるようになるといいね」
「うん。早く行きたいって気持ちはある」
「そしたら、おっぱいの触りっこのターゲットにされるね」
「それもちょっと楽しみなような」
「うふふ」
 
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学校の授業は28日までで、29日から1月3日まではお正月休みとなる。しかし僕はこの時期、1月中旬に行われる全国統一高校卒業試験に向けて勉強をたくさんしていたので、お正月休みといっても、実際には学校に出かけて、補習授業を受けていた。
 
高校卒業試験は男子と女子とでは受ける意味合いがかなり違う。男子の場合は、この試験は今年合格しなくてもよい。高校は3年で自動的に追い出されるので、卒業試験に合格しなくても卒業はさせてもらえる。そしてその後2年間の兵役があるので、その間に再度試験を受けて合格すれば、兵役終了後に大学に進学することができる。また兵役中に准士官の試験に合格した場合も高校卒業試験に合格したのと同等に扱われ大学に進学できる。
 
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しかし女子の場合は兵役の義務がないので、みんな高校を出るとそのまま大学に進学する(大学に行かずにそのまま就職してもよい)。しかし高校卒業試験に合格していない場合、大学に入ることができないので多くは浪人することになる。浪人期間中は、けっこうな量の奉仕活動をこなさなければならないし、税金も学業修了者と同じ額払わなければならなくなるので経済的にもけっこう辛い。そこで女子は卒業試験にかなり必死になる。
 
僕の場合、女子制服で学校に行くようになった時点で戸籍上の性別が一応男ではあっても、性別取り扱い保留という処置が掛けられていた。これが掛かっていると、兵役に行く義務が無いので(希望すれば男子と同様に兵役に行ってもよい。これはふつうの女子も同じ)、2年間の兵役はしなくてもいいが、代わりに大学にそのまま入るのを目指すことになっていた。僕は医学部への進学を目指していたので、特に必死に勉強していた。医学部への進学には偏差値で70以上が必要とされていた。
 
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31日の大晦日も夕方4時まで補習を受けて、ぐったりして帰ってきた。高3のこの時期、補習を受けているのは大半が女子である。男子も少しいるもののごく少数なので、学校がほとんど女子高のノリになっていて楽しいものの、勉強の方はかなりみっちり鍛えられている感じだ。
 
帰ってきたままベッドで少しぐったりしていたら、マザーが「晩御飯食べようね。今日は年越しそばだよ」と言う。
 
「うん」と言って起きだして、台所のテーブルに座り、用意された海老天そばを食べた。朝昼晩の食事は自分で作ってもいいのだが、一定の時刻になるとマザーが勝手に御飯を作り始め、用意してくれる。最初から頼みたい時は、そう依頼することもできる。僕はだいたい夕食は自分で作ることが多かったのだが、この日はちょっと疲れていたので、マザーが作り始めるのを待っていた。
 
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晩御飯を食べて茶碗を片付け、(今日からOKとなった)お風呂に入ったあと、勉強をしていたら、マザーが「明日はお正月だから、オトシダマあげるよ」と言った。
「へー。お年玉か。何かちょっと楽しみ」
と僕は答えた。
 
21時頃、友だちから携帯に電話が掛かってくる。友だち数人に掛けグループ通話にしているようである。「新年のカウントダウンを楽しもう」ということで、みんなおしゃべりしながら勉強していた。時々分からない所をお互いに教え合う。こういうのは時々しているが、なかなか楽しい。男の子していた時には、こんなグループ通話なんて機能は使ったことが無かった。こういった友人同士のコミュケーションは、女子の方が熱心な感じである。
 
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ネットのリアルタイム中継サイトで、深夜に国立中央ホールで行われている歌手たちが集まったカウントダウン式典の様子を見ていた。10秒前からステージに登っている歌手たちが数字を唱え始める。
 
「3・2・1・新年おめでとう!」
 
グループ通話している僕たちも「おめでとう!」と言い合った。その後、僕たちは夜2時頃まで、おしゃべりをしながら勉強を続け、「そろそろ寝ようか」ということになった。お正月も1日の午後から補習がある。
 

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電話を切り、パジャマに着替えて、トイレに行ってきてからベッドに入る。寝ようとしたら、「今からオトシダマ」というマザーの声がした。
 
「何がもらえるの?」
「オトシダマだからね。君の玉を落としちゃう」
「え?」
「睾丸を抜いちゃうから」
「えー!?」
 
「抜かれたくない?」
「ううん。抜いて欲しい」
 
「じゃ、玉を抜く前に最後の精液抜きをするよ」
「うん」
 
いつも毎朝しているように、天井から触手が出て来たので、僕はパジャマのズボンとショーツを下げ、布団と毛布をめくった。
 
触手がおちんちんを掴む。ゆっくりと刺激。ああ、この快楽もこれが最後かと思うと少しだけ寂しい気もしたが、睾丸を抜かれるというのは、女の子の身体になるための大きなステップだ。10分ほどで僕は頂点に到達し、射精し、その液はいつものように容器に採取された。
 
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こうやって採取された精液がどう使われているかは僕らは説明を受けていない。でもどこかで子供を作るのに使われているのは間違いない。精液の採取は小学5年生の時から始まったが、たぶん僕の子供がこの8年間で数十人くらい生まれているであろうことは想像に難くない。
 
精液の採取は男子全員が受けているわけではないようである。全員朝に射精はさせられるのだが、容器で精液を採取されているのは、男子の中でも2割くらいのようである。どういう基準で選ばれているのかは、よく分からない。
 
射精の余韻が収まった頃、マザーが「じゃ、手術するよ」と言った。
僕は頷く。
 
天井から多数のアームが降りてきた。豊胸手術のような大きな手術は病院でしか受けられないが、簡単な手術は、個人の住居で受けられる場合があるとは聞いていた。ただ、そのための器具などはあらかじめその住居に設置する必要がある。僕は、この手術器具はいったい、いつここに取り付けられたのだろうと少し疑問に思っていた。やはり、豊胸手術を申請して承認が降りた時点で、去勢手術の準備まで行われたのだろうか?
 
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「部分麻酔でするから、身体を動かさないで」と言われる。
「はい」
 
注射針が刺されたような感覚があったが、その後は何も感じなくなった気がする。「手術の様子見たい?」と聞かれたので「見たい」というと、鏡が降りてきた。お股のところに多数のアームが集まっている。わあ、と思った。自分では分からなかったが、きれいに剃毛されている。
 
「準備が終わったから、今から手術を始めるからね」
「うん」
 
超音波メスで陰嚢が切開される。独特の変な臭いがする。鉗子のような感じのアームが陰嚢の中に入れられ、睾丸が取り出された。剪刀が睾丸に付いている精索をスパっと切断した。わあ、あっけないと思う。鉗子がもう1個の睾丸を取り出し、そちらも精索が切断された。切断された箇所の処置がされた後、残った部分は陰嚢内に戻される。縫合機が切開した後をあっという間に縫ってしまう。手術はほんの1分ほどで終了した。すごーい!と思って僕はその様子を映画でも見ているかのように見ていた。
 
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出血した後がガーゼで拭き取られた。
「睾丸は回収することになっているから」と言われる。
「うん。別に僕は要らないから」と答えると、手術用のアームがみんな天井の穴に帰って行った。
 
「明日はお風呂もシャワーもしないでね。1月2日からはシャワーしてもいい。3日からはお風呂に入ってもいい」
「了解。今夜、お風呂に入ってて良かった!」
「そうだね。今夜入ってなかったら、10日間、お風呂に入れない所だった」
「触ってもいいの?」
「切開したのは睾丸を取り出すのに必要な1cmだけだからね。そこには朝までは直接触らないようにして。それ以外の部分は触ってもいいよ」
 
「おちんちん立つかな?」
「もう立たなくなってると思うけど、それも朝までは立てようとしないで」
「うん。もう朝の精液採取は無くなるんだね」
「そうだね。もう精液も無いから」
「分かった。じゃ、おやすみ」
「おやすみ」
 
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