【女の子たちの成人式】(その4)
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(C)Eriko Kawaguchi 2011-02-01
やがて振袖ができてきた。桃香と一緒に取りに行く。桃香の振袖もその一週間前に仕上がりやはり千里とふたりで取りに行っていた。桃香も振袖は自分では着れないので、袖を通して適当に着て楽しんでいた。千里は受け取ったらその場で1度着付けしてもらい、記念写真を撮ることにした。たまたまその日は先客があり、着付け士の人の都合で少し待つことになったが、その待ち時間に自分も一緒に着れたらなあ、などと言っていたら、鈴木さんが「あら、お友達も振袖をお持ちになれば一緒に着付けしましょうか?」という。「ここで買った服ではないですけど」と言ったが鈴木さんは「誤魔化しておけば大丈夫です」などと言う。桃香は大急ぎで自宅に戻り、振袖のセットをと下着セットを持ってきた。ちょうど、千里の着付けが終わり、その美しい姿ができあがった所だった。「凄い。可愛い!きれい!」と桃香は歓声をあげ、デジカメで数枚写真を撮った。そして着付けルームに消えていく。20分後、桃香の振袖姿もできあがった。今度は千里が数枚写真を撮る。
「お並びになってください。おふたりそろった所のお写真撮りますね」と鈴木さんが言い、カメラを操作してくれてふたり揃っての記念写真もできた。
「提携の写真館にお寄りいただければ、プロのカメラマンにも撮ってもらえますよ。料金3枚セットで2万円になりますが」というが、それは12月に入ってからにすることにした。その日はそのまま町を散歩することにした。
「これでふつうに町を歩いて遊んでたら、母ちゃんに叱られるな」と桃香は言う。「よごしたらどうする?と」と千里も笑って言った。
「そうそう。でも服は着てあげないと可哀想だわ」と桃香は言った。
「でもやはり成人式前に大きく汚したりしたら大変だよ」
「うんうん。とりあえず成人式前には、写真の前撮りする時だけ着ようか」
「そうだね。で、成人式終わったら、普通にこれ着て歌舞伎とかでも見に行ってみたいかな」「歌舞伎よりクラシックのコンサートとかのほうが」「それもいいね」
ふたりは成人式までは念のため大事にしておいて、終わったらたくさん着ようということで意見が一致した。
ふたりはその日はドーナツショップにより、桃香の母が見ていたら悲鳴をあげそうなチョコドーナツとコーヒーを頼んで、しばし友人の噂話などで盛り上がったあと、その日は桃香のアパートに帰り、そこでふたりとも振袖を脱いで、そのままその日は千里は泊まって行った。
朱音はとりあえず部屋の畳の上にふたつの振袖を広げてため息をついた。
「捨てちゃうのは可哀想だよね。振袖だって、女の子に袖を通してもらいたいよね。しかし・・・・どうするか。2つ重ねて着たりはできないしなあ」
しばらく悩んでいた朱音は考えても仕方ないと、振袖2着をそのままにして飲みに行こうとしたが、少し思い直して、それをたたみ始めた・・・・が。
「ああん、たたみ方が分からないよお。変なたたみ方しちゃったら御免ね」
千里はそのビルの前を30分くらい行ったり来たりしていた。
思い切って「やっちゃおう」と思ってここまで来たものの、いざとなるとなかなか中に入る勇気が無かった。
千里は近くの別のビルの壁に身体をもたげて、大きく息をついた。
いろいろな思いが頭の中を駆け巡る。
「よし」
千里は目的のビルの中にしっかりした足取りで入って行った。
桃香は優子から来たメールのタイトルだけ見てしぱらく悩んでいた。
「このサイズは異常だよなあ。添付ファイルも無いテキスト形式メールで100Kって・・・・・2000行はあるぞ。たぶん。何が書いてあるんだ?」
タイトルは「お願い。読んで。あなたの優子より」である。
やがて大きく息をすると、桃香はそのメールを読まずにゴミ箱に放り込んだ。
前撮りは12月15日にお願いすることにした。結局桃香の方の呉服屋さんの前撮りの権利は行使せず、千里の前撮りのほうに桃香が乗って、各々の単独の写真2枚ずつと、ふたりで並んだ写真1枚を撮ってもらうことにした。千里の着付け料は無料なので桃香の着付け料と写真代あわせて3万5千円ということだった。
14日の火曜日のほうがふたりともバイトが休みになり都合が良かったのだが、火曜日は行きつけの美容室が休みという問題があった。髪のセットとメイクも前撮りのセットの中に入れると安く済むようであったが、髪はいつもお願いしている美容師さんにセットしてもらいたかったし、メイクは自分たちでしたかった。
当日は講義は自主休講することにした。午前中にふたりで美容室に行って髪をセットしてもらい、午後に指定の写真館に行った。着付け士の人も写真館で待機しているのであった。12月は前撮りする人が多いのでそういう態勢になっているようであった。
先に桃香が着付けしてもらい、スタジオで何枚か撮影する。桃香が着付けしてもらっている間に千里は自分で長襦袢まで別室で着ておいたので、あまり待ち時間無しで千里の着付けも終わり、撮影に入ることができた。それからふたり並んでのところを数枚撮影してもらった。
撮影した写真を即モニターで確認する。各々単独のもの2枚ずつ、並んだもの1枚というオーダーだったので、ふたりで各々自分のと相手のを1枚ずつ選び並んだ写真はふたりで話し合って1枚選んだ。実際にはふたりとも「これ」と指さしたのが同じ写真であった。ふたりは思わず微笑んだ。
写真の仕上がりは成人式の後になるということであったが、データをUSBメモリでもらえたので、桃香のアパートに戻ってからパソコンで改めて見てみた。「千里、可愛い〜」「桃香も可愛い〜」とふたりで歓声を上げて写真に見入る。
「この写真館は当たりだね。成人式の写真って、先輩達のとか従姉のとか見るとほんとにひどいのが多いよ」
「うんうん。これはほんとにプロの写真。ふたりともちゃんと可愛く撮れてるもん」
「ちゃんと表情のいいところを狙って撮ってるね。この選んだ写真以外のものであの場で見たものも、けっこう良かったよ」
ふたりはしばらくお互いの写真を見ていたが、そのうち桃香がふたり並んだ写真を見て「並んで写ってると、結婚写真みたい」などと言い出した。
「でも女同士で結婚できるんだっけ?」と千里はまじめに返事する。
「あれ?千里ちゃん、男の子じゃなかった?」「えー!?ボク女の子だよ。だから振袖着てるし」「そうだっけ?確認したいので裸になってみてください」
「寒いから嫌です」「でも女の子なら私の恋愛対象です。襲っちゃいます」
「抵抗します」「性欲ありますか?」「あります」「私に欲情しませんか?」
「時々します」「私が許可するから今日はやっちゃってもいいですよ」
「今は欲情してません」「しょうがないなあ。これでどうですか?」
桃香は服を脱いで、全裸になった。
「寒いよ。風邪引いちゃうよ」と千里は冷静に応じる。
「寒いから千里も裸になって、私をお布団の中に連れてって」と桃香は熱い視線で千里を見つめた。
「ごめん。ボクそれはしてあげられないんだ。桃香だから見せてあげる」
というと千里は服を脱いだ。
「え!?」
桃香は目を疑った。
千里の胸は小さいものの微かに膨らんでいる。Aカップくらいありそうだ。更には股間には桃香が思ったものは存在せず、小さな丘と一条の縦筋が。
「千里、いつの間に手術しちゃったの?完全に女の子の身体じゃん」
「手術とかしてないよ。おっぱいはね、ヒアルロン酸注射。プチ整形というやつだけど、整形手術じゃなくてただの注射だから、何ヶ月かたつとヒアルロン酸が身体に吸収されて小さくなっちゃう。それと極端に大きなサイズにはできないから、今のボクにはこのくらいのサイズが限界。これだけ注射してもらうのにも15万掛かっちゃったけど」
「おちんちんは!?」
「タックしてるだけ」「タック?仮縫いってこと??」
「近くに寄ったり触ったりして観察することを許可する」
桃香はそばによって、よくよく観察した。「ん?」などと言いながら触ってみる。
「凄い!なるほど。こうなってるのか。確かにこりゃ仮縫いだ。
おしっこもできるようにしてあるんだね」
「うんうん。これ最初考えた人は天才だと思う。アメリカではホントに医療用ホッチキスで縫っちゃう人もいたんだけど、日本ではボクがやってるように、接着剤でくっつけておくやり方が普及したんだ。一応女の子の股間に見えるでしょ。これお風呂に入っても取れないよ」
「へー、接着剤なのか。これなら女湯に入れるじゃん。でもたしかにこれじゃ男としてのHは不可能だよね」
「でもこれやってると、睾丸が体内に押しこまれてて高温になってるから機能障害が起きやすい。男性として生殖する気のある人は絶対やっちゃいけない。」
「そうか。男として生殖する気はないのか」
「できたら女として生殖したいけど、卵巣や子宮がないから出来ないけどね」
「私は卵巣と子宮あるけど、女として生殖できないかも。男との恋愛面倒くさいし。千里となら生殖できそうな気もしたんだけど」
「ごめん。ボクは桃香とはお友達でいたいし、恋人にはなれない。恋愛的に女の子にほとんど興味無いんだ」
「うん。それは承知。私も男の子には恋愛的な興味無いし。でもだから千里と生殖したいと思ったのよね。私も千里と恋人になるつもりは無いよ。私も千里とはお友達のままでいたい」
「ちょっと待て?恋人にはならず生殖だけ??」
千里はストーブのスイッチを入れながら訊いた。
「うんうん」
「セフレですか〜?」「セックス目的じゃなくて生殖目的」
「でも生殖するにはセックス・・・・あ、そもそもボク、セックスとかできないかも。タックを外しても。女の子を抱いても多分性的に興奮しないから」
「そっかー。でも射精はできるのよね?」「一応今の所は」
「じゃ、人工授精という手もあるね。千里、精子ちょうだいよ」
「えー!?」
「そう遠くない内に千里去勢しちゃうのかもしれないけど、取っちゃう前に精子バンクか何かに預けてくれない?それ私があとで使いたいから。私もよく考えたら卒業までは妊娠できないや」
「うーん。結局父親になるのか」
「セックスして妊娠させるわけじゃないからいいじゃん?化学合成とかで精子作れたら便利だけどそれはできないし、男の人から精子もらうのも抵抗あるけど、千里は半ば女の子だから千里の精子ならいいかなと。あ、私ひとりで育てるし、養育費とか請求したりはしないし、千里は他の男の人と結婚していいよ」
「ボク、男の人と結婚するのだろうか・・・・」
「私がその子の父親が千里だということ、誰にも言わずにおけば、千里が性別を変更するのに何も問題ないよ。性別を女にすれば男の人と結婚できる。あ、その時その人との赤ちゃん欲しかったら、私が卵子あげるね」
「・・・それいいかも。ボクが桃香に精子あげる代わりに桃香から卵子をもらえばいいのか。でも結婚とか面倒くさそう。それと精子預かってくれる所ってどこにあるんだろ」
「医学部の友達に聞いてみるよ。確か保管料は年間5万くらいと聞いた気がする」
「でもそれって本来不妊治療とかの目的では?あと癌の治療受ける前とか」
「そのあたりはコネと誤魔化しで」
「でも今日は千里が確かに女の子であることを裸を見て確認したから満足」
「じゃ寝ようか?裸のままでもいいよ。何もできないけど」
「・・・・確かに男としてはHできないけど、それ女役ならいけるよね」
「え?え?」
「でも今日はいいわ。そのうち寝込みを襲っちゃおう」
「怖いなあ。やはり今日は布団を少し離して寝ようかな」
最近はよく千里が泊まるので布団は2組用意してあった。ふたりは冗談でひとつの布団でじゃれあって寝ることもあったが、普段はお互い眠くなったら勝手に寝るというルールだったので、各々の布団で寝ていたが、桃香の希望でふたつの布団は5cm離してあった。この5cmという距離が千里の妥協の産物だった。
「成人式の日に・・・」
「え?」
「成人式の記念に、Hするカップルってよくいるじゃん。千里、成人式の日にやらせてよ?」
「男の発想だ、桃香って」「あはは」
「でもそういうことするカップルって、ふだんも普通にしているのでは?」
「確かにそうだ」
「あと振袖脱いじゃうともう着れないよね」
「帰りは洋服だね」
クリスマスイブは恋人のいる子はそれぞれの相手と一緒に過ごしているようだったが相手のいない子はいない子だけで集まり、クリスマス女子会となった。桃香と千里もその会に出席した。「あれ、桃香と千里はふたりで熱い夜を過ごすのかと」
などと朱音が言う。「えー、別に私たちはそんな関係じゃないよ」と桃香は答えた。「ま、シングルベル女子会もあまりメンツが少ないと寂しいけどね」いつも集まるのは7人だが、最近恋人ができた友紀に、前から彼氏と付き合っていた玲奈と美緒の2人も来てないので、今日のメンツは4人である。
「桃香と千里が『恋人クリスマス』になって来なかったら生物科のグループと合同女子会にしようかとも言ってたんだよね」と言っているうちにその生物科の子から電話が掛かってきて、向こうはバイトで来れない子も出て2人になってしまったので合流していいかということだった。歓迎して結局6人でのクリスマス会となった。「あれ、千里しばらく見ないうちに随分女度が上がってる」と生物科の香奈が言う。「鍛えてるからね」と桃香が言った。「え?何?桃香、千里を調教してるの?」
「うんうん。女として調教」千里も笑って「はい、調教されてます」と答えた。
その夜は千里が桃香のアパートに泊まることになっていたが、ワインの飲み過ぎて酔いつぶれた朱音もタクシーでいっしょに連れてきて布団をひとつ敷いて寝かせた。布団はふたつあるので、ひとつに朱音を寝せて、もう一つの布団で桃香と千里が寝ようと算段していた。ふたりで協力して夜食用にクッキーを作り、オーブンで焼き上がった頃に、朱音が起きた。
「あれ、ここどこ?」
「桃香の家だよ」
「ああ、もしかしてカップルの愛の巣にお邪魔しちゃった。ごめん。せっかくのクリスマスイブなのに」
「ほんとに私たちそんな関係じゃないから気にしないで。朱音も遅くなった時とか自由に泊まってよ。私でも千里でもここの鍵持ってるから」
「わあ、鍵持ってる関係なんだ」
「いや、それは単なる便宜上の問題だから。クッキー良かったら食べて」
「ありがとう」
といって朱音は寝ぼけまなこでクッキーをつまむ。
「でも私、ホモ・レズ・オカマ・オナベ、理解あるつもりだから大丈夫だよ」
「ボクはオカマで桃香はレズだけど、ボクたちはほんとただの友達だから。今夜も一緒に夜通しレポート書こうと、予め資料をここに持ち込んでたし」
本当は資料はこちらにしかないのであった。
「怪しいな〜。そうだ千里」
「なに?」
「正直に答えろ。千里、おっぱいあるだろ?」
「あ、分かった?ヒアルロン酸注射だよ」
「ああ」「知ってる?」「知ってる。私もやろうかと思ったことあるから」
「え?朱音知ってたんだ。私は全然知らなかった」
「そりゃ、桃香みたいにもともと胸大きかったらね。でもあの注射、一時的に大きくするだけで、何ヶ月かたったら元に戻っちゃうよ。シリコン入れたらいいのに」「まだそこまで気持ちが固まってなくて」「ふーん。正直でよろしい」
「理解してくれてありがと」
「正直ついでにもうひとつ答えなさい」「ん?」
「ふたりは実際どこまでやったのさ?C?C++?C寸前?Bダッシュ?」
「なにそのC++とかBダッシュって?」「C++は遺伝が発生する状態。BダッシュはBから微分デルタだけ進んだもの」
「意味が分からない。朱音だから言うけど、裸で抱き合ったことはある。でも性欲とかの目的でしたんじゃないからノーカウントだよ」と千里。
「ほんとにほんとに恋人じゃないの?」
「うん。朱音にまで嘘つかないよ。ボクは女の子に興味無いし、桃香は男の子に興味ないから、恋愛が成立しえないんだよ」
「それだけどさ、それって千里が男の子であった場合でしょ?千里が女の子になっちゃうと桃香には理想の相手になるし、そうなると桃香は男役として千里に攻勢掛けだして、千里も男役の桃香になら惚れる可能性がある」
「うーん。理系ならではの鋭い推理」
「これは美緒の推理なのさ」
「でもそういう事態にはなってないよ。たぶん」と千里が困ったように答える。すると桃香が「先生、質問です」と言った。「何だね、桃香くん」
「千里を何度か誘惑してみたのですが、このお嬢さん、なかなか言うことを聞いてくれません。どうしたら口説き落とせるでしょう?」
「なるほど。時間の問題か」といって朱音は笑った
「で、千里、ここにどのくらい入り浸ってるの?」
「週に3〜4日かな」「おお、既に半同棲」
「あはは。でもここ千里の荷物増えたね。いっそ向こうは解約してこちらでルームシェアしようかね」
「おお、同棲の相談か」
「そうだ、成人式はふたりとも振袖?」「うん」「うん」
「あ、やはり千里は振袖なんだ!もし背広とか着てきたらみんなで寄ってたかって脱がせて振袖かドレス着せよう、なんて妄想してたんだけどな」
「あはは。それはよくある萌え小説の展開」「でもおっぱい大きくしたんじゃ背広着れないね」「そもそも背広なんてボク持ってないよ」
「むしろ桃香のほうが振袖って意外だ。桃香こそ背広ではないかと」
「うーん。私も自分がFTMではと思った時期もあるんだけど、やはり私はただのレズのようだ」「そうかそうか。でもやはりおふたりさんお似合いだよ」
「朱音も振袖?」「それがさあ・・・・」「何かあったの?」
「私は一応自分で振袖買ったんだ。安物だけど。でも母ちゃんも勝手に買って送ってきてさ。その件で大喧嘩したからもう送ってきたの捨てちゃおうかとも思ったんだけど」「もったいない」「だよね。着られもせずに捨てられては振袖も可哀想だし」「両方着てあげるしかないんじゃない?」「やはりそうか」
「前撮りの写真、両方で撮って、本番は自分の好きな方を着ればいいよ」
「だね〜。ああ、よけいなお金が掛かる」「着付け代も掛かるもんね」「うん」
年末は桃香は帰省して2日の地元での成人式に出ることにしていたが、千里は帰省したくなかった。かなり女っぽくなってしまった自分をあまり親に見られたくない気がした。そこで忙しいから帰れないと連絡しようかとも思ったのだが、桃香から諭された。「男の子でいられる最後のお正月になるかもしれないから、まだ一応男の子である状況をご両親に見せてきなさいよ」と。
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