【夏の日の想い出・いろはに金平糖】(8)

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政子は夜中に私を揺り起こして言った。
「あのね、あのね、詩を書いたの」
「どんな?」
 
「兎(うさぎ)さんと亀(かめ)さんが競争して兎さんが勝ったでしょ」
「勝ったのは亀さんだと思うけど」
「え〜?嘘。だって、兎さんの方が速いのに」
「あんまり差が付くから、少し待ってようと思って途中で寝てたら、その間に亀さんがゴールしちゃったんだよ」
 
「亀さんも不親切だね。兎さんが寝てたら起こしてあげればいいのに」
 
「確かに亀さんはフェアじゃないという議論はある」
 
「それでね、兎さんとの競争に負けた亀さんが今度は栗と競争したの」
「いやだから亀が勝ったって」
「まあいいじゃん」
「でも栗は自分では動けないじゃん。どうやって競争するのさ」
「動けないから亀は今度こそ勝てるだろうと思ったのよ」
 
「ふーん」
「ところが亀さんは最初は勢いが良かったけど、ピークに達したら急速に勢いを失って停まってしまったの。でも栗さんは、ゆっくりスタートしたけど、長く動き続けたから、最終的には亀さんより遠くまで到達できたのよ」
 
私は唐突に政子の意味する所が分かった。
 
「却下」
「詩を読んでよぉ」
「読む前に却下」
「どうして〜」
「そんなの公表できる訳が無い」
 
「私、冬に確認したかったのがさ、男の子と女の子は想像できるけど、亀さんから栗さんに変身した場合、それって亀さんの感覚のままなのか、栗さんの感覚に変わるのか知りたいのよ」
 
「知らん!」
「冬はどうだった?性転換手術を受けた後?」
「マーサが自分で受けてみたら?」
 
「うーん・・・。手術してみてもいいけど、ちんちんあったら邪魔っぽいし」
「お母ちゃんがお父ちゃんに変わっちゃったら、あやめや大輝が困るかもね」
 

3月2日(水).
 
常滑真音withスイスイ(常滑舞音+水谷姉妹)が歌う“こどものうた”の第二弾『こどものうた・はるのうた』が発売された。20曲入りのアルバムである。春をテーマにした童謡や唱歌が集められている。
 
『春よ来い』
『どこかで春が』
『うれしいひなまつり』
『ちょうちょう』
『はるのおがわ』
『めだかのがっこう』
『かすみかくもか』
『春が来た』
『おぼろ月夜』
『みどりのそよ風』
『さくらさくら』
『お花がわらった』
『チューリップ』
『どじょっこ・ふなっこ』
『一年生になったら』
『花のまわりで』
『花の街』
『早春賦』
『荒城の月』
『花(瀧廉太郎)』
 
一部、昨年8月に出した『こどものうた』に含まれる曲もあるが、音源は流用せず新たに録音している。
 
このアルバムの制作は、ちょうどアクアがトリビュートアルバムの制作をしていた時期に平行して、主として女子寮地下のスタジオを中心に進められた。
 

制作方法は夏の時とだいたい同じ流れである。
 
STEP1 山本コリン・水谷姉妹が、女子寮地下のスタジオで、鹿野カリナのピアノ伴奏で歌って仮音源を作る(監修:古城風花)。
 
STEP2 仮音源を参考にオーケストラが演奏(練習)
 
STEP3 オーケストラの演奏を確定させ伴奏音源とする。
 
STEP4 伴奏音源を聴きながら舞音と水谷姉妹が歌唱する(女子寮地下のスタジオ)。これはだいたい朝の5〜7時頃の時間帯を使っている。曲によってはコリンやカリナも入る。
 
結局、舞音があまりにも多忙なため、舞音の時間が取れた時に収録しようということになったら、早朝しか空いてなかったのである。深夜だと舞音が疲れきっているので歌唱の品質に問題が生じる。帰宅してぐっすり寝てから、朝の録音ということになった。
 
オーケストラは、夏の時と同様に信濃町バンドのピックアップメンバーを中心に構成したアンサンブル・オーケストラ(一部渡辺グランドオーケストラのメンバーも入っている)だが、練習と録音は、越谷の小鳩ホール(*26)を、ほぼ独占して使用した。オーケストラの指揮は夏の制作の時と同様、清水春浩(*25)である。
 
つまり今回、歌唱は五反野、オーケストラは越谷で収録したのである。
 
オーケストラのアレンジは基本的に仮音源に沿っているが、清水さんや佐良さん(後述)が違和感を覚えたものは、風花とメールや電話で連絡を取り調整している。
 
オーケストラの収録は、夏に熊谷でやった時は小さなスタジオだったが、今回はホールなので音響が良く、出来に清水さんも満足していた。(観客に擬したマネキンを大量に座らせている:アクア宛てに送られてくる大量のお洋服のプレゼントを活用させてもらった)
 
越谷は、岩槻の社員寮から20-30分で行けるし、東京都心からも比較的アクセスが良いので、オーケストラのメンバーも集まりやすかった。ただ
 
「いっそ泊まり込みたい」
 
という希望もあったので、付属の宿舎を借りて彼らを入れた(後述)。
 

ボーカル・コーラスの録音をおこなう、女子寮地下のスタジオも、仮音源制作は通常の音響のB12スタジオ(約10畳)を使うが、最終音源収録を行う約50畳のB10スタジオは最近改装工事を行って音響を改良している。舞音がそこで歌って
 
「わっ。残響がある」
 
と驚いていた。以前は他のスタジオと同様に防音板で囲まれて反響を全部殺していたのが、防音板の前にスプルース製の壁・吊り天井を設置して、あえて反響を作り出している。但しカーテンの開け閉めにより、反響の強さを調整できるので、ほとんど反響の無い状態にもできる(電気楽器を使った収録の場合など)。
 
それでこのスタジオを使い、まるでホールで歌っているかのような音響でボーカルも収録したのである。
 

(*25) 清水春浩(1965年度生56歳)は渡辺グランドオーケストラの元メンバーで担当楽器はヴァイオリンであった。一時期はオーケストラを退団して群馬県で農業をしていたのだが、信濃町バンド(SSB)を結成した時に、私がスカウトしてプリンシパル・コンダクターに就任してもらった。
 
「僕は指揮の勉強とかしたことないのに」
と言っていたが
 
「ポップスオーケストラの指揮者って、専門の指揮の勉強した人より、何かの楽器担当だった人の方が多いんですよ」
と言うと、納得していた。
 
実際ポール・モーリアやピエール・ポルトはピアニスト、レイモン・ルフェーヴルはフルーティスト、フランク・プゥルセルはヴァイオリニスト、ベニー・グッドマンはクラリネット奏者、グレン・ミラーはトロンボーン奏者、原信夫や高橋達也はサックス奏者、ダン池田はパーカッション奏者である。
 
なおオーケストレーションについては、♭♭音楽大学の指揮者コースを卒業したものの、就職先が無くて困っていた佐良美結さん(1997年度生)をスカウトして、清水さんと二人三脚で作業をしてもらっている。ヨーロッパ留学も考えていたらしいが、コロナで渡航が困難になっていたらしい。
 
楽器奏者ならどこかの楽団のトゥッティ奏者に滑り込む道もあるが、指揮者はひとつの楽団にせいぜい2-3人しか必要無いので、極めて狭き門である。ある程度の実績がないと採用してもらえないが、指揮者にならないと実績は積めない!
 
更に女性の指揮者には抵抗のある楽団も物凄く多いので、女性の指揮者というのは茨の道というより垂直の崖を登るような道である。信濃町バンドは元々女性の演奏者が多いこともあり、女性の指揮者にも寛容な空気があった(女性演奏者たちのアイドルになっている。ラブメールまで来るらしい)。
 
彼女にはマスター・コンダクターの称号を与えたが「偉いのか偉くないのかよく分からない名前だ」と言っていた!
 

(*26) 越谷市内に、若葉・千里・私の共同出資で建てた施設。敷地面積は約1万平米。地上には広い駐車場と約3000人入るホール(小鳩ホール)、5階建てのマンション?、地下には5000人入る体育館(小鳩アリーナ)がある。この体育館もライブができる仕様になっている(ライブ使用なら8000人)。
 
埼玉県南部を活動拠点とする女子バスケットチーム『チーム白鳩』の本拠地として、オーナーに就任した若葉が建築した施設だが、私と千里も相乗りして地上にコンサートホールを作った(私と千里が17%ずつで若葉が66%)。実は建蔽率の問題でアリーナを地下にせざるを得なかったので、空いている地上にホールを建てさせてもらったのである。
 
越谷を選んだのは都心に近いのに結構土地代相場が安く、また東武伊勢崎線とJR武蔵野線が南越谷駅・新越谷駅(ほぼ隣合せ)のところでクロスしているのでコロナが終息したら鉄道で集まりやすいからである。この場所は南越谷駅・新越谷駅から2kmほどの場所で「駅からジョギングで行ける」とキャプテンの桧原来夢(旧姓小杉)は言っていた。(現在は電車・バスでの移動禁止だが、コロナが終息したら駅との間にシャトルバスを運行する予定)
 
道路は、将来的には東埼玉道路で外環道と結ばれる予定である(現在は一部区間の“一般部”のみ供用されている)。また実は越谷市内の企業がここの土地を売りたがっていることを越谷F神社(千里はここの名誉副巫女長)の宮司さんから聞いたのもあった。
 
『チーム白鳩』は実は今シーズンからWリーグに昇格したジョイフルゴールドと40 minutesから“あふれた”選手の受け皿として設立したものである。両チームとも、趣味の範囲でプレイする選手の存在を許容しているが、あまりに凄い選手がいるので、気後れしている子たちを集めることにしたのである。現時点では、埼玉県リーグに所属している。プロチームからあふれたメンバーなので、そこそこ強い。数年以内に都道府県リーグの上位になる地域リーグに昇格するかも知れない。
 
(元々40 minutes自体が、Rocutesと江戸娘からあふれたメンバーで作ったようなチームだったのだが)
 
この体育館は現時点ではチーム白鳩の専用体育館なので、彼女たちの練習と、埼玉県リーグの試合・練習試合にしか使わない。一般の人の利用はできないが、中高生男女の大会などでは使ってもよいと、県のバスケット協会とは同意している。一般客の利用を排除しているのは、感染対策の問題なので、コロナが落ち着いたら開放する可能性もある。
 
チーム白鳩の“加入条件”は最低限ドリブルで28m(コートの長さ)を30秒以内に走れることプラス、ランニングシュートを10本中5本以上入れられる、又はフリースローを10本中3本以上入れられること、となっており、要するに他の選手の邪魔にならない程度の実力があれば加入を認める。
 
基本的には女子のみだが「身体は男だけど心は女」という人は、女性的な服装や髪型で女性的な言動をする人であれば加入を認める場合もある。(「その基準だと私落とされる」と言っていた天然女子も居た)
 
但し、公式戦に出るには、IOCの基準に沿ったホルモン状態であることを医師に証明してもらい、バスケット協会に女子選手として登録されることが必要である。
 
チーム白鳩は、クラブチームなので、40 minutes同様、自分の好きな時間に出て来て、好きなだけ練習すれば良いというコンセプトである。そのため体育館は24時間使えるようになっており、彼女たちのために、深川アリーナにも出店している牛丼チェーン・まき家の店舗が“小鳩ハイツ”の1階に入っている。このマンションの1階は、この施設の事務局(9:00-21:00)のほか、ポプラ(コンビニ)、まき屋がいづれも24時間営業している。
 
マンションの2階以上には、住民は入れておらず、選手たちの仮眠や合宿などでの使用ができるようにしている。今回の制作中は、ここのフロアをひとつレンタルして、そこに宿泊希望の楽団員を泊めた。なお岩槻の社員寮に住んでいる人はそちらから大型バス(但し定員の半分しか乗せない)で運んでいる。
 
若葉が忙しいので、このチームおよび施設の管理は“オーナー代行”の佐力梨沙さんに委ねられている。彼女は越谷F神社の常勤巫女さんである。千里の小学生の時の同級生でもあり、実は松本葉子の一部らしい。通常はF神社に常駐しており、必要があれば出てくる。実際ここの事務局は、選手を兼ねている事務員2人と梨沙さんの3人で構成されている。事務員が2人なのは交替で休めるようにするためである。
 
佐力梨沙(旧姓松井)は、両親が帰化した後で日本国内で生まれたので、生まれながらの日本人だが、スーダン人とフランス人の血を引いている。それで「あそこの神社には外人の巫女さんがいる」と評判になり、最近参拝客が増えているらしい!「関東不思議探訪」まで取材に来て谷崎潤子と話していた。
 
彼女は日本語とフランス語のバイリンガルなので、普通に日本語を話すが、フランス語で祝詞(のりと)をあげる達人らしい!「関東不思議探訪」の取材で、やってみせていた(放送後、このフランス語祈祷の希望者が殺到した!)。
 

3月1日(火)に卒業式を終えた落合翠は、その日の夜、両親および兄と一緒に引越し荷物の一部をプリウスに積んで、宇ノ気の実家を出発した。岬の両親と兄姉も一緒にこちらはアテンザで出発し、2台の車は前後に並んで走行した。アテンザにも一部翠の荷物を積んだ。
 
2台の車は、3月2日(水)朝、東京都江東区の新居に到着する。そしてまずは積んできた荷物を新しい家に置く。双方の母と姉でプリウスに乗り、五反野の女子寮に行った(父・兄たちはアテンザで、100円ショップとホームセンターでメモを書いて頼まれていたものを買いに行く)。
 
茜(町田朱美)と岬(東雲はるこ)は学校に行っているものの、寮母さんに挨拶して荷物の搬出を行う。予約していた便利屋さんが2トントラックを持って来てくれている。それで、母と姉、便利屋さんの手で、2人の部屋の荷物がトラックに積み込まれ、新居に移動された。
 
大型の家具などを指定場所に設置する所まで便利屋さんにやってもらい、その後は、家族の手で片付けることにする。
 

茜と岬は、倉橋光枝マネージャーの運転するVolvo V40 PHV で23時頃に新居に帰宅した。
 
そして倉橋さんも一緒に焼肉をして、引越祝いとした。
 
3月2日の夜は、下記のようにして寝た。
 
茜・岬・翠:各々自分の部屋
茜の母:翠の部屋
岬の姉・母:岬の部屋
茜の兄・父、岬の兄・父:LDKでゴロ寝
倉橋:茜の部屋
 
そして3月3日朝、SCCのドライバーさんが、茜と岬を迎えに来たのを見送り、翠以外のメンツはプリウスとアテンザで宇ノ気に戻った。倉橋はボルボで茜を最寄りのスーパーまで送り、帰りはSCCのドライバーを呼ぶように言って、取り敢えず女子寮に向かった。そこに車を停めて仮眠するためである!
 
こうして町田朱美と東雲はるこは女子寮を退寮した。
 
女子寮からの退出者は(本宅に移動した高崎ひろかを除けば)2019年3月に信濃町ガールズを退団した山口優花以来(桜木ワルツの退寮は2018年春)。コロナ以降では、この2人が最初である。
 

2022年3月3日 2:35.
 
吉田和紗(桜木ワルツ)が、女の赤ちゃんを出産した。天月聖子(今井葉月)との間の最初の子供であるが、現状聖子は生殖能力を(一時的に?)失っているので、最後の子供になる可能性もある。更に面倒なことに、聖子は誰かさんのよけいな親切のおかげで法的な性別が女に修正されてしまっているためこの子の法的な父親になることができない。それで聖子はこの子を自分の養子にする予定である。つまりこの子は、法的には、和紗を実母、聖子を養母とする子供になる予定。
 
名前は、ふたりで話し合って、比奈(ひな)とすることにした。ひな祭りに生まれたからである!(この子は誕生日はいつもひな祭りと一緒にされそう)。
 
コスモスに報告したら
「次は5月5日に男の子を産もう」
と言っていた。
「そんな上手くいきませんよー」
「4月4日生まれの男の娘でもいいけど」
 

3月3日(木).
 
あけぼのテレビでは、19:00-20:00の時間帯で、ひな祭り特集を放送した。昨年同様、段飾りの雛人形をリアルで構成するが、今年は“高校生以下限定”というルールにした。ただし3月に卒業した子までは、まだ高校生に準じる。それでこのような構成になったのである。
 
お雛様:常滑舞音(高1)
お内裏様:白鳥リズム(高2)
三人官女:水森ビーナ(高1)石川ポルカ(高3)甲斐絵代子(中2)
五人囃子:水谷康恵(中3)水谷雪花(中2)七尾ロマン(高1) 恋珠ルビー(中3)花貝パール(中3)甲斐波津子(高1)
左大臣:東雲はるこ(高1)
右大臣:町田朱美(高1)
仕丁:夕波もえこ・鈴鹿あまめ・古屋あらた
 
五人囃子が6人居るのは愛嬌である。持ち物は、扇・大鼓(おおつづみ)・小鼓(こつづみ)・琵琶・笛・太鼓(たいこ)になっている。通常のものに琵琶が加わっている。ちなみに扇を持っている人は唄係(ボーカル!)である。
 
ビーナは「また十二単(じゅうにひとえ)着るの〜?」
と言ったものの、
「だってお雛様だもん」
と言われて、着せられた。
 
朱美の男装は珍しくないが、はるこは初めての男装である。川崎ゆりこが直接はること話し合い、はるこは「大丈夫です。男装行きます」と言って束帯を着けた。彼女も女の子として2年近くやってきて、自分の性別についてかなり心の整理が付いてきているようだ。
 
五人囃子も男装なのだが、性別がよく分からない服装(元服前の少年の衣裳)なので、甲斐絵代子はあまり抵抗なく少年の扮装をした。絵代子は、根性が無い性格なので、いまだに自分の性別意識がふらふらしている。むろん男の子に戻りたいような気持ちは全く無いのだが。
 
“あけぼのテレビ3人娘”が壇に並んだので、この日の司会は松島ふうかが薬王みなみと2人でおこなっている。
 

一方で、信濃町ガールズたち(他局の仕事などで出ている子を除く)が、白酒代りのカルピスと、菱餅ケーキ・ひなあられを食べている様子が映る。むろんひとりずつ充分な距離を置いて座っている。ふうかがひとりずつマイクを向けて、全員にひとことずつ言わせていた。
 
昨年はここで五衣唐衣裳姿のアクアが出て来て桃の歌の解説をしたのだが、今年は、五衣唐衣裳を着た高崎ひろか・品川ありさ・山下ルンバ・米本愛心が、春っぽい対談をした。話題はもっぱら、おやつの話である!
 
「でも、ひなあられって地域によって違うよね」
「そうそう。本当におせんべいの小さいのの“あられ”を使う地域と、ポン菓子を使う地域があるのよね」
「私東京に出て来てびっくりした」
とルンバが言っていた。
 
(一般に東日本ではポン菓子タイプ、西日本ではあられタイプが多いとされるが、製造元に零細企業が多く、ひとつの地域でも結構なバリエーションがある)
 
その後、ColdFly5++ が登場して和楽器(西洋音階に調律した特製品)を演奏する。
 
龍笛:米本愛心、琵琶:田倉友利恵、笙:栗原リア、篳篥:花咲鈴美、鞨鼓:木原扇歌、箏:坂出モナ、楽太鼓:弘田ルキア、鉦鼓:神田あきら
 
(一昨年のColdFly+3から、鉦鼓だけが交替している)
 
全員、五衣唐衣裳を着ている。つまりルキアも五衣唐衣裳である!もっとも彼の女装はごく普通なので、誰も違和感を覚えなかった。
 
最初にこのメンツで『越天楽』『さくらさくら』そして瀧廉太郎の『花』を演奏した。『花』は雛壇から降りてきた常滑舞音と水谷姉妹が歌唱した。
 

演奏が終わった所で舞音と一緒に歌っていた水谷姉妹がマイクを持って、ルキアに“突撃インタビュー”する。
 
「ルキアさん、モナさんとの結婚式はいつ挙げるんですか?」
「え、えっと・・・」
とルキアが真っ赤になって!言いよどんでいたら、モナが寄ってきて
「3月13日日曜日に婚姻届けを提出しまーす」
と言う。
 
「おお、それはおめでとう!」
と言って、祝福の嵐となる。
 
「豪華結婚式はどこで挙げるの?」
「そんな豪華結婚式とかしません。双方の親族を呼んでささやかなお祝いだけします」
「よし、あけぼのテレビでそれを中継しよう」
「え〜〜〜!?」
 
「結婚式は何時からする予定?」
「午前中に婚姻届け出してきて、お昼を双方の親戚と一緒に取るだけだよ」
「何時から?」
「一応13時に予約してる。芸能人だから一般客が騒ぐとまずいというので、貸し切りにしてもらった」
「お食事の場所は?」
 
モナが雪花の耳に囁く。
 
「その店には、ネット中継できる設備があったはずです」
「え〜〜〜〜!?」
 
「あまめちゃん、あまめちゃん」
と言って雪花が鈴鹿あまめを手招きする。
 
「ルキアちゃんとモナちゃんの結婚式の様子を中継していいよね?」
「13日の13時から1時間なら、信濃町ガールズの番組の予定だったから入れ替えていいよ」
 
(本当はちゃんとアルト社長の許可を取っている)
 
「では3月13日日曜日13:00-14:00 モナとルキアの結婚式生中継決定」
と水谷雪花は宣言した。
 
「うっそー!?」
とモナとルキアは驚いていた(2人にだけ報せてなかった:双方の親の承認済み)。
 
「2人ともウェディングドレスだよね?」
「内輪の食事会だから、普段着だよー」
「いや、ウェディングドレスを着てもらおう」
 
ということで、モナもルキアもウェディングドレスを着ることになった!
 

2022年3月5-6日(土日).
 
仙台市若林公園を舞台に、東日本大震災・復興支援イベント2022が行われた。今回のイベントでは、バックダンサーとして、地元の東北および東海・関西の信濃町ガールズを動員する。
 
しかしリハーサルをおこなう3月4日(金)には中高生主体の彼女たちが使えないことから、クレールのメイドさんたちに協力してもらうことにした。クレールのメイドさんを使うのは、彼女たちが厳密な健康管理をされていて、出演者に感染させる可能性がほとんど無いからである。
 
彼女たちはむろんノーギャラだが、勤務時間を使うので、その時間分のお給料はクレールから出る。協力してくれる放送局のスタッフなどと同様である。それでイベントの協賛にクレールも名を連ねることになる。(勤務時間にしないと何かあった時の労災の問題もある)
 
仙台への移動大作戦は3月3日から始まった。先遣隊としてイベント・スタッフ、伴奏者たちを3/3 午前中にA318で、熊谷から仙台空港に輸送した。これに現地の責任者として川崎ゆりこが同乗する。ついでに“暇な”Flower Four, XANFUSも輸送する。
 
夕方、CRJ200-Aで西宮ネオン、原町カペラ、花咲ロンド、姫路スピカ、桜野レイア with ignis(4)、ヴァンドール(4), 三田雪代、太田芳絵、招き猫バンド(4)、Flower Sunshineの高卒メンバー(6)、上野美津穂、の25名を仙台に移動。
 
そして3月4日の朝いちばんに、Honda-JetSilverで、ケイ、高崎ひろか、品川ありさ、花ちゃん、ポルカ、それにローズ+リリーのライブに参加してくれるヴァイオリニスト2名の合計7名を仙台に移送し、リハーサルが始まる。
 

リハーサルは機材の入れ替えを実際にやってみることと、カメラ位置の確認などが主たる目的である。本番の歌手がまだ到着していないケースが多いので、適宜来ている人に代替させる。会場の織姫は前後にステージが作られており、交替で使用して演奏中に反対側のステージを清掃消毒する。モニターを載せた客席は180度回転させる。それを実際におこなって、トラブルが起きないかを確認する。これもリハーサルの重要な目的である。
 
なお伴奏者はエレメントガード以外は全員来ているので本人たちが伴奏する。ダンサーは前述のように、クレールのメイドさんたちに交替で入ってもらった。彼女たちには「照明の当たり方を確認するだけだから、立ってるだけでいい」と言っておいたが、実際にはみんな結構気持ち良くダンスしていた。
 
■3/5分
_8:00- 常滑真音with CAT sisters→姫路スピカwith Flower Sunshine
_8:25- AT3(東京)→愛心・友利恵・リア
 東京のスタジオからの放送枠だがColdFly5は東京にいる。
_8:50- みなみ&甲斐姉妹→ロンド・カペラ・ポルカ
_9:15- 煌&ビーナ→木下・篠原
 この2人は招き猫のメンバーだが、川崎ゆりこが使いやすいのでどんどん雑用に駆り出される。木下君に「ビーナ役だからドレス着て」と言ったら「はいはい」と言って着ていた。
_9:40- ジョナ&水谷姉妹→芳絵・雪代・ポルカ
10:05- 七尾ロマン→カペラ
10:30- ルビー&パール→暢香&瑞絵
10:55- 川内みねか→本人
11:20- 西宮ネオン→本人
11:45- 高崎ひろか→本人
12:10- 品川ありさ→本人
12:35- 白鳥リズム→三田雪代
13:00- 姫路スピカ→本人
13:25- ロンド&カペラ&ポルカ(クレール)→本人
 ここはクレール2号館からの中継枠である(織姫はアクアのステージ準備中)。
13:50- アクア→太田芳絵 with ナイスエンジェルズ
(休憩)
 
太田芳絵はアクアの代理と聞いて「え〜〜〜!?」と超絶驚いていたが、4日の段階で来ているメンツの中では彼女がいちばん歌が上手いのである。スピカでさえも、アクアの歌の上の方の音が全然出ない。(要するに、歌は上手いのに売れてなかった)
 
■3/6分
15:00- ラピスラズリ→佐藤&南田
15:25- ローザ+リリン(東京)→滝沢小股+遠下美笑干
 東京のスタジオからの放送枠で同じ事務所の後輩に代替させる(*27).
 
15:50- AYA→ロンド
16:15- KARION→ヴァンドール
16:40- XANFUS→本人
 酔っていたので大林亮平から叱られていた!彼女たちの部屋から(飲用の)アルコール類を全回収した!
17:05- Flower Four (クレール)→本人
17:30- Olive Lemon (東京)→BunBun+2
 東京のスタジオからの中継枠で東京に居るBunBun(+2)が代役を務める。
17:55- 桜野レイア with ignis-ex →本人
18:20- 川崎ゆりこ→本人
18:45- Golden Six→カペラ・ポルカ+招き猫
19:10- Rose+Lily→雪代・芳絵 (この2人だと原キーで全部歌える)
 

(*27) リアルの性別は小股(F)+美笑干(M)だが、見た目は小股(M)+美笑干(F)に見える。小股は常時男装ということもあり、女子トイレを使うと通報されるので男子トイレを使うのが習慣化している。美笑干は常時女装(男物の服を持ってない)だが“心は男”なのでふだんは男子トイレを使っていた(過去形!)。
 
遠下美笑干(とおか・みえか)は遠上笑美子(とおかみ・えみこ)のそっくりさんとして、女装を始めた頃は女物の下着を身につけただけで興奮し、“して”しまっていたが、7年間女装生活を続けて今や女物の服を着てても何とも感じない。下着などはしまむらで堂々と買っているが、女性用の下着コーナーを見てても特に変な気分にはならない。
 
この仕事を始めて初期の頃は、全国の温泉などを回っていたが、コロナ以降は多人数での宴会が困難になったことから、ドサ廻り自体できなくなってしまった。しかし事務所に§§ミュージックの資本が入ってから??テレビの仕事が出て来た。そう忙しい訳でもないが、週に1回くらいはバラエティに呼んでもらえるようになり、芸人さんたちに顔も覚えてもらってわりと楽しい。給料は安いから、マリ・ベーカリー(*28)で主として配達のバイトしているが、お客さんには普通の女と思われている気がする。
 
放送局では「女性用の控室を使って下さい」と言われるので使っているが、女性のタレントさんの下着姿を見ても何も感じない。自分は女性に対して不感症になっている気がする。
 
性体験は男とも女とも男の娘とも!?したことがない。女性を抱こうとしても立たないかもしれない気がする。でも男に抱かれるのは嫌だと思う。男の娘とのセックスは・・・どうするんだっけ??(知識があやふやでよく分からない)
 
本当の女になりたい気持ちは全く無いし、男性器は失いたくないが、間違って性転換されちゃったら、女として生きていける気もする。
 
「でも性転換手術って無茶苦茶痛いらしいなぁ・・・。女になったら生理も大変みたいだし」
 
(↑性転換手術に関する知識がほとんど無い。更に自分が性転換されちゃう場面を想像すると、なぜかあれが大きくなる←危険な兆候であることに気付いていない)
 

(*28) マリ・ベーカリーはマリが道楽でやっている会社(自分がパンを食べたいからパン屋さんを作っただけ)なので小麦の値段が上がっていてもパンの販売価格は改訂していない。赤字になっているがマリは気にしない。
 
でも他店に比べて安いので最近客が増え、会社でまとめて買ってくれる所もあり、スタッフも増員している。それでサワークリーム食パン(*29)の芸人さんたちが多くここでバイトしている。スタッフを増やして益々赤字が増えているがマリは全く気にしていない。但し無借金経営だから赤字ではあっても財務諸表は、そんなに悪くない。
 

(*29) サワークリーム食パンは、パン屋さんではなく芸能事務所。元ザマーミロ鉄板。この名前はローズ+リリーの事務所“サマーガールズ出版”のもじりである。サドマゾ白板(パイパン)という案は却下された。
 
ここのタレントは、たいてい誰かのそっくりさんで性別が逆!である。
 
滝沢小股(komatta)はスカイロードのkomatsuのそっくりさんだけど女!(*30), 遠下美笑干は遠上笑美子のそっくりさんだけど男! 羽主結絃は 羽生結弦のそっくりさんだけど女!(一応フィギュアスケートができる)大板なおゐは大坂なおみのそっくりさんだけど男!(わりとテニスがうまい)最近加入したビンボマキはビンゴアキのそっくりさんだけど男!ほかにも12-13人の
性別逆転そっくりさんが所属している(よく見つけ出すものである)。
 

(*30) 滝沢小股はマリ・ベーカリーの駅前店長である。美形の格好いい男の子が店長しているというので、女子大生のリピーターが多い。
 
「ぼく女なんだけど」
と彼女たちには言うものの
 
「それだけ格好よければ女でもいい」
と言われる。なおデートのお誘いは丁重に断っている。
 
komatsuのそっくりさんを10年ほどやっているが、長い男装生活の間に女物の服がほぼ無くなってしまった。化粧品も無くなり口紅さえ持ってない。下着もブラジャー以外は男物しか持ってない。たまにスカートを買ったりすると「彼女へのプレゼントですか?」と言われるし、穿いて鏡に映してみると変態にしか見えないのて、自分はもう女には戻れないかもと思う。ブラジャーはお店で見てると店員さんに睨まれるので、通販で買っている。
 

2年前、お金持ちっぽい男性に言い寄られて一緒にホテル(しかも帝国ホテル!)に行ったことがある。こんな格好しててもちゃんと女と見てくれる人もあるんだなあと感動し、持ってる服の中でいちばん女っぽい服を着て行ったら
 
「無理して女っぽい服とか着なくてもいいのに」
 
と言われ、更に、いざセックスしようとしたら
 
「なんでちんちん無いの?まさか取っちゃったの?」
 
と言われた。相手は自分のことを男だと思っていたらしい。
 
彼は純粋なゲイで、ちんちんの無い人には全く興味が無いということだった。彼は
 
「君が性転換手術受ける前に知り合いたかったなあ」
と言って、タクシー代を渡して、夜中に帰って行った。
 
性転換手術とか受けてないんですけど!?
 

7年ほど前には、女の子から言い寄られて、なりゆきで半年ほど交際したこともあるが、最後まで彼女のバージンは奪わなかった。自分が女性を愛せる自信が無かったからである。バージンを奪って欲しいと嘆願されたから、代わりに自分のバージンを彼女に進呈した。最終的に彼女は親の勧めでお見合いをし、男性と結婚した。というより、お見合いだけのつもりだったのに、その日に婚姻届けを出されてそのまま夜を過ごしたらしい。
 
但し彼女が嫌がるので相手の男性は「親たちにはちゃんとセックスしたことにしとこうよ」と言ってその晩は何もしなかったらしい。
 
「優しい男じゃん」
「でもいつかはすることになると思う。男とセックスとか嫌だよぉ」
と泣いていたので、
「ディル*ー入れられてると思えばいいんだよ」
と言ってあげたら
「そう思うことにする」
と言っていた。でも彼氏に女装の味を覚えさせたらしい!
 
「最近はずっと私が男役なの。彼は女の子の素質があるよ。彼妊娠しちゃうかも。女の子パンティーにもハマってるし。トランクス全部捨てちゃったんだよ。毎日ブラジャー着けて会社行ってるし」
 
などと楽しそうにメールしてきていた。
 
どうも彼女のメールを見ていると、女の子が好きな彼女でも抵抗が無いように、女性的な男性と強引に結婚させたものの、彼自身元々性別意識に揺れがある人だったようだ。
 
「小さい頃、よく男の子にするのはもったいないとか言われてたらしいよ。中学時代はよく友だちにセーラー服着せられてたとか。セーラー服着ると女に見えるから頭数合わせで女子将棋部の大会にも出たことあるって」
 
違反なのでは?
 
その後も彼をどんどん女性化していっているのをメールで報告してくる。ヒゲとか足の毛はレーザー脱毛したらしい。女性ホルモン飲んでみない?と誘惑しているが、今の所それは恐いと言っているとか。でもエステミックスなら飲んでみようかなと言って飲んでいて、最近乳首が立っているらしい(多分男性廃業は時間の問題)。
 
「君はとっても可愛いから男してるのはもったいないよ。女の子になればもっと可愛くなるよ」
 
などと耳元で囁いているとか。
 
「彼のちんちんが立たなくなったらもう女の子と同じだから、私のバージンを進呈してもいいかなあ」
 
あのぉ、意味が分からないんですけどぉ!?
 
そもそも元カノとメール交換してていいのか??
 

リハーサルが終わった後の3月4日夕方、CRJ200-Bで、甲斐姉妹(2)・美崎ジョナ・立山煌・七尾ロマン・恋珠ルビー・花貝パール・白鳥リズム・薬王みなみ・水森ビーナ、水端百代(Flower Sunshine)、エレメントガード(4) および信濃町ガールズ本部生20名を連れてきた。この中には先日入団したばかりの春野わかな(本名:隅田可愛)も含まれている。パンフレットに自分の名前が入っているのを見て喜んでいた。
 
斎藤恵梨香・夢島きらら・大仙イリヤ・直江ヒカル・今川容子・青木由衣子・左蔵真未・山本コリン・箱崎マイコ・花園裕紀・鹿野カリナ・直江アキラ・三陸セレン・山鹿クロム・豊科リエナ・長浜夢夜・宮地ライカ・知多めぐみ・鈴原さくら・春野わかな
 
この日の日中に、A318とCRJ200-Aは、伊丹・小牧にフェリーしておいた。
 
またこの日の夕方〜夜にかけて、東北各地在住の信濃町ガールズたちをバスやワゴン車などで仙台に集めた。全員21時頃までには集結した。
 
関西と東海の信濃町ガールズたちは、この日の放課後以降、主として各々の保護者の車で伊丹・小牧に集まってきている(ガソリン代支給)。保護者が対応できない子は車を迎えに行かせている。簡易検査キットで陰性確認してから、空港近くのホテルに泊めた。
 
20:00 Honda-JetOrangeで、常滑真音・(マネージャーの)悠木恵美・水谷姉妹・そして付き添いの千里が仙台に移動した。千里は今回はWリーグの試合とぶつかっている(代々木第2で女王・サンドベージュと2連戦)のでイベントには出演しないが、舞音に万一のことがあってはいけないので、付き添いをお願いした。
 
また、マリは風花・青山医師とともに、鱒渕マネージャーが運転する車で仙台に移動した。
 

3月5日(土).
 
朝一番に、関西からA318, 小牧からCRJ200-Aで、信濃町ガールズたちを仙台に連れてきた。空港から会場まですぐなので多くの子が驚いていた。
 
イベントが始まる。放送は9:20開始である。
 
主催者代表として音羽と光帆が開会宣言をし、わざわざ来てくださった宮城県知事さんの挨拶がある(途中で打ち切らせてもらった!)。信濃町ガールズ本部生のパフォーマンスに続いて9:30ジャストに演奏が始まる。
 
トップバッターは常滑真音である。緞帳があがった時、ステージには多数のマネキン人形が並んでいる。そして招き猫バンドの伴奏が始まると、奥の方にマネキンのふりをして立っていた舞音が動き出して最前面に立って歌い出す。すると、他のマネキンも動き出して踊り出す。
 
夏のイベントでやったのと同様の演出で、今回は東北地区の信濃町ガールズたちがマネキンに扮してくれた。
 
続いて『とことこ・なめなめ・招き猫』を歌うが、歌に歌われている縁起物に扮したCAT sistersがひとりずつ登場する。
 
高崎のだるま 水谷姉
信楽焼のたぬき(金玉付き) 水谷妹
 
そして早変わりで猫の着ぐるみを着た舞音!
 
サルボボ ルビー!(舞音がMVでやっていたようにヌードの上にサルボボの衣裳を着け、バストが露出しないようにちゃんちゃんこを着ている)
 
黒田武士 めぐみ
ぶんぶく茶釜 ライカ
金太郎 パール(この格好も女子にさせるには、かなり危ない)
福助 リエナ
仙台四郎 マイコ
 
最後はコーダの演奏の間に全員服装チェンジして、9人の七福神!?で締めた。
 

その後も、お魚のコスプレをして『タイカジキ、カニエビ、イカタコ、サケマグロ』、スクーターに跨がって(跨がるだけで走らせない)『マイルドな夜明け』と続けていく。
 
結局9:30-11:30の2時間の演奏時間の間に300種類くらいのコスプレ衣装が登場し、大いに盛り上がったライブとなった。なおダンサーは途中から本部生の中学生組に交替した。(衣裳は4tトラック!で運搬している)
 
春野わかな(隅田可愛)は、最初のライブが舞音のバックで猫の着ぐるみなども着て、大いに楽しんだようである。
 
舞音の2時間のライブが終わった後は、東京のスタジオから、AT3(あけぼのテレビ3人娘)のトークや楽器演奏で箸休めする。途中に入った、もえこのピアノ、あまめのヴァイオリン、あらたのフルートでの三重奏は、「うまいじゃん」というので評価が高かった。
 
トークの内容は前半がもっぱら震災関連の話、後半は卒業をテーマにした話で真面目な話に終始したので、「中学生女子の会話とは思えん」などと言われていた。
 

12:00-18:30 は仙台の織姫から、§§ミュージックの歌手たちのパフォーマンスが続く。ダンサーは次のように担当した。
 
12:00 関西1 薬王みなみ&甲斐姉妹
12:30 東海1 立山煌&水森ビーナ (MC:木下宏紀)
13:00 関西2 美崎ジョナ&水谷姉妹
13:30 東海2 七尾ロマン (MC:太田芳絵)
14:00 関西3 恋珠ルビー&花貝パール
14:30 東北 川内みねか with Flower Sunshine
15:00 関西1 西宮ネオン
15:30 東海1 高崎ひろか
16:00 関西2 品川ありさ
16:30 東海2 白鳥リズム
17:30 関西3 姫路スピカ
 
相性としては、ジョナと甲斐姉妹、みなみと水谷姉妹の方が性格的には合うのだが、美崎ジョナと甲斐姉妹の組み合わせではMCできる人が居ない!という問題でこのような変則的な組み合わせになった。
 
高崎ひろか以降は各々の専属バンドが演奏。それ以前は信濃町バンドのピックアップメンバーで構成した2つのバンドが交互に伴奏している。
 
川内みねかはFlower Sunshineのメンツに伴奏させた。“素人未満”だった11月の段階とは違い、その後4ヶ月間しっかり指導されただけあり、中学生バンド程度には演奏できるようになっており、一応有料放送にたえる品質になっていた。立花紀子のフルートにしても「以前から私フルート得意と言ってたもんなあ」と評価してもらえる程度の音にはなっていた(まだ「アイドルにしては上手い」程度)。
 
品川ありさまでは25分間の演奏で、切り換え時間の5分間は、クレール2号館から、信濃町ガールズたちのパフォーマンスがあった。ピアノやエレクトーンの演奏あり、バンド演奏あり、フルート演奏あり、トークあり、クイズ大会!?ありで、楽しく“トイレタイム”を演出した。
 
リズムとスピカは55分/60分間の公演である。
 

その後、クレール2号館から“売れたらいいなシスターズ”のトークコーナーで箸休めとする。セレン・クロム・さくらの“男の娘トリオ”がアシスタントを務めたが、本当にお笑いに徹した、楽しい時間となった。
 
その後、織姫に戻り、アクアのライブを19:00-21:00の2時間にわたって送る。いつものように、前半は可愛いドレスを着て北里ナナの歌を歌い、後半は王子様のような衣裳でアクア名義の歌を歌ったが、例によって「後半は要らん」と言われた!!
 
バックダンスは前半(北里ナナ版)では信濃町ガールズ本部生(中学生以下)、後半(アクア版)は20:00をすぎるので、高校生以上のメンバーが踊った。
 
なおこの日、午後に、G450で、KARIONの3人・XANFUSの8人・Golden Sixのカノンとリノンを仙台に移動した。また夕方、ラピスラズリの2人と、AYAのゆみをHonda-JetBlueで、仙台に移動した。
 
一方、15時頃、Honda-JetOrangeで、舞音・恵美・水谷姉妹・千里が熊谷に戻った。帰還第1号である。
 
あけぼのテレビは21:00-23:00は常滑真音ライブの再放送、23:00-1:00はアクアライブの再放送をして、この日の放送を終了した。
 

※仙台に行かなかった人:−
 
中村昭恵・坂田由里・大崎忍:歌手契約ではないので参加しなかった。中村と大崎は他のテレビ局の撮影に参加していた。坂田は実は↓の子たちのサポートであけぼのテレビに居た。
 
鈴鹿あまめ・夕波もえこ・古屋あらた・松島ふうか・石条ぼたん:
彼女たちは東京のスタジオで作業していた。
 
秋風コスモス:あけぼのテレビの主調整室に詰めていた。
 
ColdFly5:東京でのリハーサルを務めてもらった。
桜木ワルツ:出産直後で休養中
松梨詩恩・海浜ひまわり・海浜ひるがお:移動対象外
川上青葉:大会と重なっているので不参加
 
なおアクアは今回飛行機で移動していない。アクア専用機のRedも飛ばしていない。多数の飛行機を仙台空港に離着陸させるので、無駄?な運航は控えることにした。アクア2人と葉月は3月5日午後仙台に転送し、ライブが終わったら東京に転送して戻している。葉月は今回アクアのライブでピアノを弾いた。
 

ローズ+リリーのライブの伴奏者はスターキッズに下記のメンツを加えた。
Cla.上野美津穂、Fl.田中世梨奈、Sax.日高久美子 Horn/Tb/Tuba.吉田邦生 Vn.鈴木真知子,鈴木愛弥子 龍笛/Fl.熊のプーさん!
 
田中世梨奈や吉田邦生は、千里が金沢・高岡から金曜日の夕方から車に乗せて仙台まで連れてきた。そしてローズ+リリーのライブ終了後、彼女らを乗せて金沢・高岡に帰って行った。つまり吉田君は銀行を全く休んでいない!
 
千里は「ライブと試合時間がぶつかるので」熊のかぶりものをして演奏していた。前回は熊のミーシャを名乗っていたが、ロシアのウクライナ侵略を受けて今回は熊のプーさんらしい。でも観客から「ミーシャと同じ顔だ」と突っ込まれていた!しかし、よくかぶり物をした状態で笛を吹けるものだ!
 
(結局、試合に出た千里、舞音に付き添った千里、金沢から来てステージに出た千里が居たことになる)
 

3月6日(日).
 
昨日が§§ミュージックのアーティストのパフォーマンスだったが、今日は08年組主体のパフォーマンスになる。しかし最初はラピスラズリのライブを9:30-11:30の2時間実施した。
 
バックダンスは前半を関西1、後半を東海1が担当したが、ラピスの曲にはバックダンスの入らない曲が多いので、各々1時間といってもあまり体力は使わなかった。
 
東京のスタジオから、ローザ+リリンのトークによる箸休めがある。トークタイムについては、彼らが真打ちということになったが、さすが楽しい時間を作り出してくれた。
 
「以前はステージの合間の5分間のトイレタイム担当だったから少し出世したかな」
「来年は落ちぶれてリハーサル要員だったりして。クラウドが真打ちだったり」
「クラウドだけはあり得ない。フラフラならあり得るけど」
「そんな気はする」
「どっちみちノーギャラだけどね」
「観客の皆さんが寄付してくれているのに、俺たちが中抜きしたら悪いからな」
 
「ケイナ、“俺たち”とか女を忘れてる」
「いつものことよ」
「そろそろ完全に性転換しない?」
「俺50才になるまで男のままで居られる自信が無い」
「40歳になる前に女になっちゃったら?どうせ女になるなら若い内がいいよ」
 
(ケイナは38歳(1983.7.29 23:28 釧路生)、マリナは36歳(1985.3.17 13:50 東京生)
 
「うーん・・・・」
「女の身体っていいわよ」
「なんかフラフラと性転換手術受けてしまいそうで、自分が恐い」
 
このあたりはジョークなのかマジなのか分からなくなった。
 

ローザ+リリンの後、08年組のステージが始まる。各々バックダンスは下記が務めた。
 
12:00- 関西2 AYA
13:00- 東海2 KARION
14:00- 関西3 XANFUS
 
XANFUSは動きが激しいので、関西3のメンバーは
「疲れたぁ!でも楽しかった!」
と言っていた。
 
AYAの伴奏はポーラスター、KARIONの伴奏はトラベリングベルズである。XANFUSは、神崎美恩・浜名麻梨奈まで入れて8人でXANFUSという立場を取っている。
 
ここまで終わった所で、東海と関西の信濃町ガールズは帰すことにし、バスで仙台空港まで移動。A318とCRJ200-Aで伊丹・小牧に送り届けた。
 
ラピスラズリはAYAのライプが終わるのを待って14:00頃にHonda-JetBlueで熊谷に帰還した。
 

その後、クレール2号館からFlower Fourのパフォーマンスがある。性転換?前のWooden Fourのファンが結構接続してくれたようである(*31).
 
続いて東京のスタジオから、Olive Lemonのパフォーマンス。これのバックダンスは信濃町ガールズの関東選抜12名が入れてくれた。Olive Lemon の実態を知らなかった子もあったようで後から「あの人たち男の人?女の人?」と古屋あらたに訊いている子もあったらしい(AT3の中では、あらたが最も声を掛けやすい)(*32).
 
(*31) Flower Fourは、Wooden Fourの亮平・准太・道雄・真樹(まさき)に“そっくりの”亮子・准子・道子・真樹(まき)という“女の子”4人組のユニットという公式見解。Wooden Fourは解散してしまったが、Flower Fourはこの手のイベントにだけ出演している。
 
彼らの女装はあくまでジョークであり、早まったことをしていなければ肉体的な性別は女にはなってないものと思われる。
 
(*32) Olive Lemon は、クラブ・バンファム(女湯に入る会)のピックアップメンバーによるバンドで、今回の参加者は、丸山アイ・鹿島信子・フェイ・ヒロシ・夏野明恵・谷崎聡子、であった。半陰陽2名、男から女に変化してしまった人2名、天然男性1名、天然女性1名という構成である。
 
クラブ・バンファムには、今井葉月なども入っているが(勝手に入会されている)が、女湯レポートを提出したこともないし、入会していること自体忘れている。
 
なお明恵はアイが自慢のフェラーリJ50で金沢から東京に連れて来た。
 

2時間にわたるジョークバンド(?)の演奏の後は、桜野レイア with ignis-ex が出て来て、本格的なロックパフォーマンスを行った。男性バンド顔負けの力強いパフォーマンスに、熱い視線が集まった。
 
なおこの演奏にはバックダンサーは入れていない。
 
その後、川崎ゆりこがこれまでの軌跡を辿るようにヒット曲の数々を歌った。伴奏は品川ありさのバックバンド、フィフティースリーがやってくれた。バックダンサーは信濃町ガールズ東北の子たちがやってくれた。
 
東北の子たちはこれで帰すことにし、数台のバスに乗せて、各々の自宅近くまで送り届けた。
 

18時からはゴールデンシックスの演奏が行われた。今回のゴールデンシックスはこのような構成である。
 
Gt.リノン KB.カノン B.美空 Dr.薬王みなみ Sax.安原祥子 Fl.甲斐波津子
 
薬王みなみは
 
「昨日、唐突に“愉快な仲間達”というバッヂを渡されて、明日18時からだからね、と言われたんですが」
と言っていた!(昨夜から必死で練習したらしいが、結構よく打てていた)
 
彼女たちのパフォーマンスでは、(安原祥子以外の)Flower Sunshineと、甲斐絵代子・水谷姉妹がバックダンスを務めた。
 
最後に19時から21時まで、ローズ+リリーの演奏を行った。マリは座って歌ったが、私はそのそばで立って歌った。マリが座っていることについては体調があまりよくないのでとだけ説明しておいた。本人がまだ妊娠を発表したくないと言うのでそういう処置にしたが、かえって気遣うメッセージが大量に入っていた。
 
バックダンスは昨日のアクア同様、信濃町ガールズ本部生の、中学生以下と高校生以上を、前半と後半で使い分けた。
 
ローズ+リリーの演奏は20:58で終了し、最後に和泉が08年組を代表して、閉会宣言をして、今年の震災イベントは終了した。
 
イベント終了後、§§ミュージックの高校生以下の子たちを仙台空港に移送し、22時頃 CRJ200-B で熊谷に移動した。
 
あけぼのテレビは今日も21:00-23:00にラピスラズリの再放送、23:00-01:00 にローズ+リリーの再放送をして、この日の放送を終了した。
 

高卒以上のメンツは3月7日の帰還となった。
 
(A318,CRJ200-Aは朝一番に伊丹・小牧からフェリー)
 
7:00 Silver ひろか・ありさ・スピカ・エレメントガード
11:00 CRJ200-A 高卒以上のメンバー
16:00 G450 KARION(4), XANFUS(8), Golden Six(2)
19:00 (車) マリ・風花・医師・鱒渕
20:00 A318 伴奏者やスタッフなど残る全員
 

3月7日(月).
 
日本水連は、3/1-5の国際大会日本代表選手選考会の結果を踏まえて、6月の世界選手権の代表を発表した。津幡組からは、青葉・金堂多江・竹下リルの3人が代表選手に選ばれた(男子の筒石も)。この4人はアジア選手権の代表にもなっている。アジア選手権の代表は4月の日本選手権の結果を見て追加される。今回世界選手権の代表になれなかった、南野里美・福山希美・広島夏鈴などは、それでアジア選手権の代表を目指すことになる。
 
私は青葉に電話した。
 
「金メダルと世界水泳の代表決定おめでとう」
「ありがとうございます」
「世界水泳は5月に福岡だったっけ」
 
「それが福岡での世界水泳は来年に延期されたんですよ」
「え?そうなの?じゃ来年の代表選手を今決めたの?」
「それが今年の世界水泳をブダペストで行うことになったんです」
「え?福岡は中止?」
「福岡もやります。ですから今年ブダペストで、来年福岡ですね」
「へー!」
 
「元々福岡大会は2021年に実施する予定だったのが、オリンピックが1年延期されたあおりを食って2022年になったのが、まだコロナが落ち着かないので更に1年延びて2023年になったんですよ。2019年の光州大会から空きすぎだから、途中に1回入れようということになり、急遽ブダペストを追加することになりました。ブダペストは2017年に世界選手権をやっているから、インフラが流用できるんですよ」
 
「へー!ブダペストってハンガリーだよね。そちらはコロナは落ち着いているの?」
「世界中どこも同様だと思いますよ」
「実施できるの?」
「新たな変異種が6月までに現れないことを祈るのみですね」
「ああ」
 

「ま、それでさ、青葉に頼みたいお仕事があるんだけど。熊谷にまた南田ちゃんと立花ちゃんを行かせるからさ」
 
「まあいいですよ(富山に戻っても忙しそうだし)。どのくらいの分量ですか?」
「ほんの20曲くらい編曲をしてもらえないかと」
「20曲ですか〜〜〜!?」
 
なお、青葉以外の津幡組は3月7日にA318で能登空港に送り届けた。
 
 
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【夏の日の想い出・いろはに金平糖】(8)