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■男の娘とりかえばや物語・尚侍復帰(2)

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ところで、権中納言ですが、11月に右大将が復帰したのを受けて自分も宮中に参上し、帝に何ヶ月も休んでしまったことをお詫びしました。帝は萌子を巡る噂も耳にはしていたものの、心が広いお方なので彼を許し、今後も今までの仕事を続けて欲しいとおっしゃいました。
 
彼は、今右大将として仕事をしている人が、かつて女姿で自分の子供を産んだ人と思い込んでいますので、宮中で相変わらず右大将を追い回していました。しかし右大将は冷たく、口さえ聞こうとしません。右大臣の四の君を巡るふたりの確執は多くの人の知る所となってしまっていましたので、それでよそよそしくなったのだろうと周囲の人々は思っています。
 
権中納言は現時点では“右大将”に夢中なので、萌子への文なども書きません。一方で、右大将は萌子の所にマメに帰ってきますので、さすがに権中納言はバツが悪くて接触してこないのだろうと萌子の侍女たちも思っています。萌子自身も今は右大将に愛されているので、権中納言に手紙を書いたりすることはありません。
 
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12月に密かに出産した東宮・雪子は安産だったこともあって出産後の肥立ちもよく、1月下旬、宮中に戻すことにしました。深夜、人々が寝静まっている時に、右大将(花久)が粗末な身なりをさせた雪子を宮中に密かに連れ込み、代わりにこれまで数ヶ月間東宮の代理をしてくれていた海子を連れ出しました。雪子を密かに連れ出した時と同じやり方です。
 
そして、雪子が復帰した翌日、今度は“尚侍”が「体調が回復した」と称して、尚侍の職に復帰したのです。
 
雪子はしばらく梨壺の自室で病気で伏せっているということになっていたのですが、そちらも「かなり体調が回復した」と称して起きだしたことにし、雪子にしても、尚侍にしても、長期間、病に伏せっていて公務を滞らせたことを帝に詫びました。
 
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帝は皇太子のことも心配でしたし、尚侍のことも気に掛けていたので、両者が相次いで復帰したことで、本当に安心なさいました。
 
またこれまで雪子が実は不在で、身代わりで誤魔化していることがバレないように苦労していた雪子の側近・敷島もホッとしたのでした(特に雪子の父・朱雀院からの問い合わせへの応答はかなり苦労していた)。
 

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そしてこれ以降、太政官での日常的な仕事は“新右大将”の花久がするものの、秘書役の名目で漢字も読める!若雀に付いていてもらい、難しい文書の読解に協力してもらうのとともに、涼道に判断させた方が良さそうだと思うものは若雀にお使いに行って来てもらい妹に処理させることにしました。また企画書や地方官への返事などは、直接涼道が書くようにしました。
 
この後、若雀は花久と涼道がお互いの仕事をカバーするためのお使いとして重要な働きをすることになります。若雀は実は花久の字・涼道の字を上手に真似することができたので、かなり代筆も頼まれました。
 
楽の宴の類い、和歌や漢詩を詠む宴などでは、お正月の時と同様、ふたりは衣装交換し、涼道が右大将、花久が尚侍を演じて、“右大将”が笛を吹き、“尚侍”が箏を演奏しました。
 
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「なんか結局、ボク、右大将の仕事と尚侍の仕事と2つ兼任でやってる気がする」
と涼道は文句を言っていましたが。
 

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雪子と尚侍の復帰に帝はホッとしたのですが、ホッとしたところで、従来からの思いが募ってきます。
 
兄の右大将を呼んで言います。
 
「もう回りくどい言い方はせずに単刀直入に言う。そなたの妹を私にくれ」
 
右大将としても、尚侍に再び権中納言の魔の手が迫ったりする前にさっさと帝と結婚させてしまいたい思っていたので答えます。
 
「あの子は極端な恥ずかしがり屋でしたので、どこにも出さずに育ててきました。しかし今年は20歳になり少しは大人になりましたから、恋のことも分かるようになったと思います。左大臣に相談します」
 
しかし帝はそういう話でこれまで散々はぐらかされているので簡単には引きません。
 
「左大臣にも何度か言ったが、なかなか良い返事がもらえない。宣耀殿にそなたが手引きしてはくれまいか?」
 
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これに対して、妹をきちんとした形でお輿入れさせたいと考えている右大将は
「そういうなしくずし的な結婚にはあまり納得できません。左大臣に相談して必ず返事をしますので」
と言ってこの日は頑張りました。
 

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右大将(花久)はすぐに左大臣宅に下がって父に相談してみました。
 
父は言いました。
 
「お前の気持ちは分かる。だけど尚侍として奉職して既に3年以上経っている。世間の人は、とっくに帝の御手が付いていると思っているよ。それを生娘みたい仰々しく入内(じゅだい)の儀式をするのもどうかと思う。だから、普通に文を交わさせて、それで結ばれるという形で良いのではないか?尚侍のままで帝の妻になっても、その後で女御や中宮になる道はあるよ」
 
「そうですかねぇ」
 
花久としては、やや不満ではあったものの、誰にも知られてはいけないが妹は既に子供を1人産んだ身でもあるし、父もそう言うのであればそれでも良いかと考えました。
 
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そこで帝に尚侍への文を書いてもらうことにしたのです。
 

「何さ、これは?」
と帝の文を見た尚侍(涼道)は不快そうです。
 
「だから帝にお返事を書いてよ」
「それボクが書いていいわけ?“右大将”の字で」
「あっそうか」
「ボクには女の字は書けないもんね。だからこれはポイ」
と言って、本当に帝の文をゴミ箱に捨ててしまいます。
 
帝の文を捨ててしまうなんてのは、きっと小野小町以来のことでしょう。
 
「だったら、私が“尚侍”の字でお返事しちゃおう」
「ちょっとぉ」
 
「だって尚侍の字を書けるのは私だもんね〜」
 
そう言って、花久は勝手に帝へのお返事を書いてしまったのです。
 
「これで帝に渡すからね」
「嫌だ」
 
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「橘ちゃんも、そろそろ年貢の納め時だと思うけどね」
 
それで“尚侍”は不満そうでしたが、“右大将”が勝手に帝への返信を書いて帝のところに持っていったのです。
 

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帝は長年思いを寄せていた尚侍からお返事をもらえたので感動しています。
 
「女性らしい、優しい字だなあ」
などとも言って、歌が書かれた紙に口付けまでしています(花久は自分に口づけされたような気になってギョッとした)。
 
「すぐ返事を書くから、また届けて」
「分かりました」
 
それで帝と“尚侍”の文の応答は半月ほど続いたのです。むろん帝の手紙は全部本人にも見せて、右大将は本人の見ている前で帝への手紙を代筆しています。
 
それでとうとう帝が宣耀殿にお渡りになるという段取りになってしまいます。
 
「えーん。ボク、どうしても帝と契らないといけないの?」
「それは大臣家に生まれた女の子の宿命だよ。帝はどこかの遊び人とは違ってしっかりした人だから、もう思い切って契りなさい」
 
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「分かった」
と涼道も渋々その夜の逢瀬に同意したのでした。
 

帝は中将の内侍という腹心の侍女をお供に、その夜、宣耀殿に潜んでいかれました。
 
涼道は仲昌王に無理矢理セックスされた記憶なども思い出し、嫌だなあと思いつつ、心を静めるために、琴の琴(きんのこと)を爪弾いていました。
 
帝は宣耀殿まで来ると、世にも美しい楽器の音がするので、しばらく聴き惚れていました。しかし1曲終わったところで我に返り、尚侍の侍女・式部がカンヌキを開けておいてくれた戸から中に入ります。
 
涼道は人が入ってきた気配に琴の琴を弾く手を停め、そちらを見ました。
 
「尊和である。先日からの文はありがとう。ぜひ今宵はそなたとひとつになりたい」
「私のようなもので良ければ」
 
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それで帝は尚侍の御帳の中に入り、あらためて彼女を見ました。
 
「あらためて見ると、何て美しい。でもそなた、兄上殿に瓜二つだな」
「実は私が右大将なのですよ」
 
帝は一瞬考えてしまった。
 
「そなたが右大将なのか尚侍なのか、ちょっと確かめさせて欲しい」
「間違いなく右大将ですけど」
「そうか?」
 
と言って帝は涼道に優しく口づけをしました。涼道は帝の口づけがとても優しいものだったので、一瞬赤くなってしまいます。
 
「ああ、何て可愛い!やはりそなたは尚侍に違い無い」
「私は右大将なのに」
 

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帝は
「触っていい?」
と言って、尚侍の胸に触ります。
 
「ほら、胸があるではないか。男に胸がある訳無い。そなたはやはり右大将ではなく尚侍だ」
 
「右大将が胸に浄巾(じょうきん:現代のぞうきん)でも詰めているだけかも知れませんよ」
「浄巾なのか!?脱がせて確かめてもいいか?」
「浄巾なのに」
 
それで帝は小袿(こうちき)を脱がせ、更にその下に重ね着している袿(うちき)を1枚1枚剥いでいきます。1枚剥ぐたびに胸に触っては
 
「やはりこれは胸の膨らみだと思うけどなあ」
などと言っています。
 
そしてとうとう単衣(ひとえ)を脱がせます。
 
「下着も女物をつけているではないか。やはりそなたは女だ」
「右大将は女物の下着を着けるのが好きなんですよ」
 
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「そうだったのか?では確かめてみよう。これも脱がせていい?」
などと言って帝は涼道の下着を脱がせ、とうとう肌着も脱がせてしまいました。
 
涼道は腰に巻いている布だけになってしまい、上半身は裸です。
 
「ほら、ちゃんと胸があった。やはりそなたは女だ」
「暹羅(シャム)渡来の秘薬を飲んで、胸を大きくしたんですよ」
「そんなものがあるのか?右大将は女にでもなりたいのか?」
「小さい頃は女みたいにしてましたからね」
 
「でもそなたは尚侍だと思う。腰に巻いている布も外していいか?」
「ちんちんが付いてるのに」
「もし付いてたら、そのちんちんを揉んでやるよ」
「帝が男の人とそんなことしていいんですか?」
「そなたは尚侍だから、帝の秘密は守るはず」
 
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そう言って、帝は最後に残った湯文字を外してしまいました。
 
「ほうら。ちんちんが無い。そなたは女だ」
「右大将は、ちんちんを切ってしまったんですよ」
「そうなのか?それはまた大胆なことを。でも切っただけなのか、元々女なのかは、入れてみれば分かる」
「入れる所なんて無いのに」
「試してみていい?」
 
それで帝は実(さね)を優しくいじって、充分濡らしてから、自分のものを涼道に入れてきたのです。
 
涼道は実をいじられている間「気持ちいい!」と思っていましたし、帝が入れてきたのも深い快感が得られましたし、全然痛くありませんでした。涼道はこれまでで最高の気持ち良さを感じていました。
 
これまで涼道は、仲昌王との数回の交わりにしても、雪子に何度もやられた時にしても、強引に服をを引き剥がされ、嫌だと言っているのを無理に入れられていました。ところが帝は優しく涼道の許可を得ながら?脱がせていきましたし、最後も許可を取って?入れて来ました。
 
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そして入れた後も「痛くない?」などと尋ねながら、行為をしたのです。
 
男女の交わりにも、こんな優しいやり方があったのか、と涼道は新しい発見をした思いでした。
 
それで涼道は感動して、帝を自分の心に受け入れたのです。
 

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帝は朝まで滞在なさいます。
 
帝は後朝(きぬぎぬ)の文までその場でお書きになりましたが、涼道は
「お返事は後で」
と言って微笑みました。
 
それで帝は(時間が掛かったので)つい眠ってしまっていた中将の内侍を起こして、清涼殿にお戻りになったのでした。
 
お戻りになって、一時もしないうちに、尚侍のお返事の手紙は尚侍の腹心・式部により届けられました。帝は
 
「ほんとにこの人の字は女性的で優しい。男性的で立派な兄の右大将の字とは対照的だなあ」
などと感動し、また文を書くのでした。
 

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