広告:國崎出雲の事情-5-少年サンデーコミックス-ひらかわ-あや
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■赤と青(3)

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4年生にもなると、女の子たちは胸が膨らんでくるし、生理が始まる子もいた。エミリーはまだ生理は来ていなかったが、胸は少し膨らみ始めた。
 
「いいなあ。私も初めから女の子だったら良かったのに」
「フェリー、もう男の大人になる気無いよね?女の人になるんでしょ?」
「うん。女の子になりたい」
「じゃ、ちゃんとお母さんとそれを話しておかなきゃ」
「うん。頑張ってみる」
 
4年生後半の検査。ボクは仰角が-20度で水平に達しなかったので、赤クラスにそのままいることができた。前期に赤クラスにいた12人のうち、ロベルタが検査に合格してしまい、本人は「嫌だ〜」と言っていたものの男子クラスに入れられてしまった。「ああ、可哀想」とボクらは言っていた。代わりに前期男子クラスで耐えていたカーミラが赤クラスに戻って来た。
 
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「よかったぁ、こちらに来れた」と彼女は本当に嬉しそうだった。
「おめでとう」「おかえりー」とボクたちは言ってあげた。
 
検査前日におちんちんを木槌で何度も叩いて、立っても仰角が付かないようにして不合格を勝ち取ったなどと言っていた。
「それって・・・痛くない?」
「痛い。もう今すぐ切り落として欲しいくらい痛い」
「ああ・・・・早く切り落とせるといいね」
 
4年生の後半になると男子には剣や銃の取り扱いの訓練が課される。ボクはそんな人を殺す道具の使い方なんて覚えたくないと思っていたから赤クラスに留まることができて、ほんとに嬉しかった。
 
男子クラスがそういう訓練をしているのを遠目で見ながら、私たちは女子たちと一緒に、レオタードを着てバトンやリボンを使って新体操をしたり、可愛いスケートスーツを着てフィギュアスケートをしたりしていた。
 
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やがてボクたちは5年生になる。
 

5年生の検査では長さの基準は2.7cm/7.5cm, 仰角10度以上という条件の他に射精能力が検査された。5年生の場合は、とりあえず射精できれば合格である。
 
ボクはサイズは3.0cm/8.0cmあったが、仰角が-10度で基準に遠く及ばなかった。また射精も起きなかった。それで無事赤クラスに留まることができた。これで1年半連続の赤クラスである。
 
ボクはもう男の子として暮らしていた時のことを忘れかけていた。お母さんはボクのことをもう娘としか思っていなかった。それでボクはお母さんに、自分は本物の女の子になりたいということを言った。母はさすがに少し考えていたが、やがて
「そうだね。私ももうフェリーが男の子として成長することを想像できない」
と言った。
 
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5年生の赤クラスには、4年生までの赤クラスの子には許されなかった幾つかのことが許される。
 
まず5年生になると、過去に連続2年以上赤クラスにいた子は、本人と親が希望すれば、性転換手術を受けて女の子の身体になることができる。性転換手術が終われば、病院からの届けで戸籍が女性になるので、学校でも女生徒扱いになり、赤クラスから女子クラスに移籍される。
 
この制度を利用して、5年生になってすぐに、カロラインとポーラは手術を受けて女子生徒になってしまった。彼女たちは2年生の前期からずっと赤クラスにいたから、ボクたちは彼女たちが性転換したことをとても自然なことと思った。彼女たちの性別に関しては、これだけ赤クラスを続けると、もう親も諦めていたようであったし、このふたりは性格的にもホントに女の子らしい性格だった。
 
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「ふつうの女の子よりずっと女らしいもんね、あのふたり」
とエミリーも言っていたが、全く同意だった。
 
ボクたちは彼女たちの手術が済んだあとの病室に御見舞いに行ったが、ふたりとも、手術跡が痛いといいつつも、ものすごく嬉しそうだった。ボクたちは彼女たちに「おめでとう」と言って祝福した。
 
さて、5年生の赤クラスの子にもうひとつ許されるのは女性ホルモンの摂取である。これも赤クラスに通算で1年半以上いた条件のもとで、本人と親が希望する場合に限られる。ボクはこれまで通算2年いて条件を満たしているので希望することにした。お母さんに同意書を書いてもらい学校に提出して、学校からホルモン剤の購入許可証を発行してもらった。お父さんは同意書にサインはしなかったものの反対はしなかった。お父さんもボクがずっと赤クラスにいて、半ば諦めてくれていたのだろう。
 
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お母さんに連れられて薬局に行き、学校が発行した許可証を見せてエストロゲンとプロゲステロンの製剤を買った。
 
「このお薬飲むと、もう男の子には戻れないよ。いい?」
とお母さんは、ボクがそれらのお薬を飲み始める前に念を押した。
「ボク、女の子になりたい」
と言ったが
「女の子になるのなら、もう『ボク』はやめなさい。『私』と言いなさい」
と言われた。
 
私は頷き
「私、女の子になりたい」
と言った。そうしたらお母さんは、2種類の錠剤のシートを破り、私のてのひらに乗せ、水を持ってきてくれた。私はその薬を飲み、水を飲み干した。
 
「このお薬は飲み始めた以上、死ぬまで飲み続けないといけないからね」
「うん」
「途中で止めると、男でも女でもない中途半端な状態になっちゃうから」
「うん。ずっと飲み続ける」
 
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私は母に言われて、押し入れにしまってあった男の子の服を全部出してきて、庭で灯油を掛けて燃やしてしまった。
 
「もう男の子の服は必要無いもんね」
「うん。だって私女の子だもん」
 
私はお母さんに連れられて市役所に行き、名前の変更届けを出した。それで私は戸籍上もフェリシアになった。ただし性別の変更は性転換手術をしてからである。
 

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5年生前期の赤クラス在籍者は13人であった。4年生後期の12人の在籍者の中から、カロラインとポーラが女子クラスに移籍して離脱。赤クラスに3年前期でも4年前期でもいたのに、4年後期に男子クラスに入れられていたロベルタが「検査拒否」の制度を使ってこちらに戻って来た。
 
実は5年生以上の場合、おちんちん検査は拒否してもいいのである。私の場合はお父さんを納得させるために敢えて検査を受けたのだが、ロベルタは逆に親を説得して、検査拒否をした。
 
検査を拒否するには、本人の意志と親の同意が必要である。検査を拒否した場合は検査は不合格となるが、青クラスへの編入は許されず、自動的に赤クラス行きになる。そして1度検査を拒否した場合は、その後ずっと検査を受けることはできないので、ずっと赤クラスのままになるのである。そしていづれは性転換手術を受けることになる。
 
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残りの2人の新規加入者は、ロザンナとオリアーナであった。ふたりは、いわゆる「隠れ男の娘」であった。元々女の子になりたい気持ちを持っていたものの、それをあまり外に出していなかったのである。
 
ロザンナは密かにエストロゲンを入手してそれを飲んでいたためもう睾丸の機能が停止しており射精が起きなかったので不合格になることができた。オリアーナは検査拒否をして、赤クラスにやってきた。ふたりとも
「発射訓練だけは絶対したくないと思って強引にこちらに来た」と言っていた。
 
実際この5年生になるタイミングでこういう決断をする子は多いらしい。
 

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5年生になったことで、私たちは女子クラスの子たちと一緒に祝いの舞の練習をするようになった。学校の公式な練習は週2回だが、基本的な動きはクラスメイトや女子の友人たちと一緒にいつも自主的に練習していたし、また練習しながら、彼女達といろいろおしゃべりするのは楽しい時間であった。
 
祝いの舞をする時の民族衣装は、4月に入ってすぐお母さんが買ってきてくれた。着てみると、ほんとにきれいで嬉しくなった。私がそれを着てると、お父さんが「まるで女の子だな」とひとこと言った。お父さんが私の性別について、こういうことを言ってくれたのは初めてだったので、お父さんにも少しは認められてきたのかなと思うと嬉しかった。
 
私は学校でもまた放課後に自宅近くでも、エミリーと一緒によく燕の舞いの練習をしていた。エミリーはもともとダンスが得意なので、彼女に教えられて、私もかなり上達することができた。
 
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私は女性ホルモンを飲み始めたことで、2ヶ月目あたりから微かに胸が膨らみはじめ、次の検査がある秋頃までには、明らかに『おっぱい』と言えるようなものが形成されていた。
 
「わー、けっこう膨らんで来たね」とエミリーは面白そうに私の胸を触った。私は5年生の8月からプラジャーを付け始めた。
 
「初めてブラジャー付けた時はどう思った?」とエミリー。
「嬉しかった。ホントに女の子になれたんだな、って気がした」
「うんうん。もうフェリーは女の子だよ」
 
そういうエミリーはもう去年の暮れ頃からブラジャーを付けている。そして、その夏から彼女は生理が始まった。
 
「ああ、私にも生理来ないかなあ」
「それだけは無理だもんねー」
 
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5年生後期の検査。私は女性ホルモンを飲んでいるので、おちんちんは全く勃起しなかった。こういう場合、もう「検査免除」ということになる。以後は検査の必要性も無いと言われて、おちんちんのサイズさえ計られなかった。もちろん、赤クラスのままとなる。今回はホルモン摂取者が多かったこともあり、赤クラスへの編入出は無かった。
 

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その年の暮れ、赤クラスのマルチナが、女子クラスのローラと用具室でセックスしている現場が押さえられた。
 
こういう場合、女子の方はおとがめがないが、赤クラスの子なのに男の子機能を使っていたことがバレた場合、本人にどちらかを選ばせることになる。
 
ひとつは青クラスに移動され、男の子になる道。更に13歳未満の女子との性交を禁止する不法性交罪により3ヶ月間少年刑務所に入らなければならない。また、この先2度と赤クラスにはなれない。
 
もうひとつはただちに性転換手術を受け、結果的に女子クラスに編入される道。この場合は刑務所にも行かなくて良い。女同士なら法的には性交にならないので不法性交罪が成立しないのである。
 
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マルチナは後者を選択した。ただちにマルチナは手術を受けさせられ、一週間後女子クラスに入れられた。そしてローラとあらためて女友達となり、仲良くしている彼女の姿があった。
 
この事件のあとエミリーが言った。
「ね、ね。何なら私とバレるようにしてセックスしちゃう?そしたら、フェリー、すぐに性転換手術受けられるよ」
 
「うーん。それはひとつの手かも知れないけど、私、マジでおちんちん立たないから無理だよ」
「ふーん。それは残念だね。私たちが仲良くしてるの、たぶんマークされてるだろうから、やったら一発で現場を押さえられてアウトなんだろうけどね」
 
「それに私、お母さんに娘として認められてるし。そんな男の子機能を使おうとしたなんて知ったら、見損なわれると思う」
「そうだね。フェリーは女の子だもんね」
と言いながらエミリーはBカップまで成長した私のおっぱいを優しく撫でてくれた。
 
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「でもさ・・・・」
「うん」
「ローラとマルチナのもわざとかもね」
「私もそんな気がする。あのふたり前から仲良かったもん」
 

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また春が来て、私たちは6年生になった。6年生の検査は、サイズの基準に太さが加わる。また射精の量や飛距離も計られるし、包茎度合いもチェックされる。
 
この基準はこの先中学2年の検査まで同じである。従って、ここから先で前年合格していたのに、次の年不合格になるようなケースはほとんど無い。精液の量や飛距離が計測されることから、前夜自分でしてしまっていたような場合は充分な量が出なかったりする場合もある。そこで男の子たちはみんな2日前くらいから禁欲して検査に臨むようである。
 
私はもう「検査不要」と書類に書かれているので、こんな検査を受けなくて済み、気楽であった。6年生前期の赤クラスは5年生後期から1人だけ増えて、13人になった。
 
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新たに入ってきたのはサマンサ(男子名:サミュエル)である。検査拒否しての赤クラス編入だった。私は彼女とは1年生の時に同じクラスでよく話していたが、4年生以降は私がずっと赤クラスにいたため会話できなかった。久しぶりに話せたので手を取り合って喜ぶ。
 
女の子の服を着たサマンサは、とても女らしい雰囲気で、こないだまで男の子をしていた風には全然見えなかった。私たちは「もっと早くこちらに来れば良かったのに」と彼女に言った。彼女は微笑んでいた。
 

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