広告:放浪息子-6-DVD-あおきえい
[携帯Top] [文字サイズ]

■一日限りの体験(2)

[*前頁][0目次][#次頁]
1  2  3  4  5 
前頁次頁目次

↓ ↑ Bottom Top

(C)Eriko Kawaguchi 2003-12-10
 
お風呂に入ってきた高田さんの身体は女性のものとしか思えないものだった。私があっけにとられていると彼?彼女?は「言ったでしょ。今日は私は身も心も女なんだって」と言う。私は訳が分からなかった。
 
そのあとの事も実は夢を見ていたのか何なのか、その日は後から考えても分からなかった。高田さんは私の入っている湯船に一緒に入ってきた。身体が密着して、とても柔らかい感触に快感を感じた。その先に起きたことはほとんど記憶が飛んでいる感じだ。
 
はっきりしていることはあの日、私は高田さんと結ばれてしまったということだけだ。私はそれまで女性とのそういう経験がなかったので高田さんが自分にとって最初の女性(?)ということになってしまった。しかしその時はそれが最後の女性にもなってしまうとは、夢にも思わなかった。
 
↓ ↑ Bottom Top

私たちは結局そこに時間延長して4時間滞在してしまった。遅くなってしまったのでその先のデートはやや早めの夕食をファミレスで食べてそのまま帰宅ということになった。高田さんは私を自宅近くで置いた後「これから身体を元に戻しに行かなくちゃ」という言葉を残して車で去っていった。
 
翌日は1日中ぼうっとしていたのでよく分からない。そして月曜日。会社に出て行って最初私は高田さんのことをまともに見れなかった。しかし彼女?彼?は普段通りに男らしくて私をすぐ叱り飛ばす高田さんだった。
 
昼少し前、ちょうどトイレで高田さんと一緒になり、私は気になってそちらを見てしまった。確かに付いていた。「ん?何見てんだい。大きさ比べるか?あはは」高田さんは太い声で豪快に笑って先に出て行った。
 
↓ ↑ Bottom Top

その日急ぎの仕事が入り、私と高田さんを含めて5人で夜中過ぎまで残業した。仕事が終わった後、社長はそのままできたものを納品に回ることになり他はめいめい帰宅することになったが、私がタクシーで帰るつもりでいたら「佐藤君は俺が送って行こう」と高田さんが言い、断る理由もないので私はお願いしますと言った。本当は土曜のことがあって、高田さんと二人きりになるのに少し心理的抵抗があったのだが向こうから言われては仕方ない。
 
ただ実際に車の助手席に乗ってしまうと何だかほっとした気がして「啓ちゃんて呼んでいいの?」と言ってしまった。高田さんはそれまでの太い声から一転した女性的な声で「いいわよ。和ちゃん」と答えた。その夜、私は高田さんの家に泊まった。
 
↓ ↑ Bottom Top

その晩の高田さんにはアレはちゃんと付いていた。恥ずかしいから見ちゃダメといって見せてはくれなかったが触らせてくれたので確認できた。バストもなかった。それでこないだみたいなことができないから代わりにと言ってフェラチオをしてくれた。私は初めての感覚に天国に行ったような気分だった。
 
私は何がどうなっているのか知りたかったが、まだ教えられないと言って何も教えてくれなかった。翌日は普通に夕方で仕事が終わったが、私は高田さんが会社を出るのに合わせて出て「寄っていい?」と聞いた。「もちろん」高田さんは会社では絶対に出さない女っぽい声で言った。
 
実は昨夜もそうだったが自宅に戻った高田さんはスカートをはいてすっかり女性に変身してしまう。肉体をのぞいては。一緒に夕食を食べたあと私をまた満足させてから「和ちゃん。汗くさい。お風呂入らない?」と言う。確かにそうだ。日曜もぼーっとしていてお風呂に入りそびれたので、結局土曜日にホテルでお風呂に入ったあと3日入っていない。「一緒に入る?」と聞いたが「あそこ見られたくないからダメ」と言った。
 
↓ ↑ Bottom Top

私がお風呂から上がってくると「和ちゃん。着てた服洗濯したからね。乾燥機あるから朝までに乾くと思うけど」と高田さんが言う。「ありがとう。でもそしたら何か着るの貸して」というと「あっそうか。そのこと忘れてた」と言ってから、いたずらっぽい笑みを見せて「私の下着、着る?」という。私は何も考えず「うん。貸して」と言ってしまった。
 
ところが高田さんが私に渡したのは女物のパンティとキャミソールだった。
 
「これ女物じゃん」「だって私、男物の下着なんて持ってないもん」「え?じゃ会社でも下着は女物?」「うん。ちなみにアウターも実はユニセックスっぽい女物だよ」「そうだったんだ。全然気付かなかった。でもこれはさすがに僕は。。。」と私が口ごもると「いいじゃん。誰かに見せる訳でもないし。こんなの着たことないでしょ?何事も体験よ」と言われる。
 
↓ ↑ Bottom Top

そんなことを言われると、ちょっと着てみたいような気がしてきた。私はおそるおそるそれを身につけてみた。あそこが大きくなってしまい飛び出す。「しょうがないな」高田さんはそれをさっと鎮めてくれた。「このまま穿いたら汚しちゃう」「平気平気」私のそれはきれいにパンティの中に収まった。
 
「この格好だと足の毛があると変だな。剃っちゃっていい?」「えぇ?」
「別に誰にも見せないでしょ?いいじゃん」私が反論する機会も与えずに高田さんは私の足にシェービングフォームを付けて剃刀で毛を剃り始めた。みるみるうちに、毛がなくなり代わりに真っ白の肌が出てくる。それがまるで魔法のように見えた。最後にきれいにペーパータオルで拭き取るとそこには今まで見たこともないような美しい脚が出現していた。
 
↓ ↑ Bottom Top

「うん。きれいだよ」「ありがとう」と思わず答える。実は自分でその脚に見とれてしまったのだ。「こんなきれいな脚をズボンで隠すのもったいないな。ねぇスカート穿いてみなよ」「えぇー!?」しかし私が驚く間もなく、高田さんはタンスからスカートを1枚持ってきて「これ似合うと思う」といって私に穿かせてしまった。「上はこれね」と言ってフェミニンなシャツを渡す。「ねぇ鏡に映してみよ」と高田さんは私を大きな姿見の前に引っ張っていった。私はその中をおそるおそる覗き込んだが、そこにはスカート姿の高田さんの横に、可愛い女の子がひとりたたずんでいた。
 
「可愛い」と私は思わず言ってしまった。後で思えば、高田さんのセンスの良さが一瞬で私に似合う服を選んでくれたのだろうがとにかく私はこの初めての体験をなにか自然なものとして受け入れてしまった。
 
↓ ↑ Bottom Top

結局私はその週、毎晩高田さんの家で過ごしてしまった。会社からふたりで戻ると一緒に女の子の服に着替えてまるで姉妹のように過ごした。女の子の服を着ていると不思議と性欲が湧かない。だから水曜日以降は実は何もHなことはしなかった。木曜日には「度胸試し」といわれて深夜一緒に近くのファミレスまで食事に行った。外に出るというのでお化粧は高田さんがしてくれた。実は毎晩練習させられているのだが、絵を描くのとは違って思ったようにまだできずにいた。ファミレスで軽食を食べていて、途中でトイレに行きたくなった。「ちゃんと女子トイレに入るのよ」と小声で言われてドキっとした。バレないかな?
 
しかし深夜のせいでお客が少ない。トイレの前で実は3秒ほど迷ってから女子トイレのドアを開けた。中は幸い誰もいない。化粧台を横に見て奥の個室(2つあってどちらも空いていた)を開けて中に入る。ただおしっこするだけなのにかなり緊張した。手を洗って外に出るまで結局誰とも会わなかったが、高田さんのいる席に戻ったときは「ふう」と大きく息を付いてしまった。
 
↓ ↑ Bottom Top

金曜日の晩、もちろん一緒に帰る。「今日は秘密をひとつ教えてあげる」と言って高田さんはタンスから変なものを取り出した。「おっぱい?」「そう。シリコン製で中に水が入ってる。これをこの接着剤で付けると。。。。ほら女の子のバストのできあがり」「これを付けてたんですか」「まぁね。予備がひとつあるんだ。私が今付けてるのはEカップだけど、こちらはDカップ。これでよかったら付けてみる?」高田さんは私の返事を待っていなかった。付けると。。。。皮が引っ張られる。「ブラジャーで押さえなきゃきついよ」
といってブラも付けてくれたが、今度は肩にストラップが食い込む感じがした。
 
そのまま普通に(女物の)服を着て歩いてみたら、とにかく前が重たい。自然と胸を張る感じになった。「女の子はみなこの重さを毎日運んでるんだから」
 
↓ ↑ Bottom Top

「下も何か秘密があるんですか?」と訊く。「それは当然。。。」といって高田さんはチョキの指で切る真似をした。「え?」「切っちゃえばいいのよ」
性転換手術!?しかし高田さんは今ちゃんと付いている。その日は高田さんはそれ以上説明してくれなかった。
 
「でもこのバスト、どうして普段の日は付けないんですか?」と私が別の質問をすると「接着剤が強いからね。毎日付けると肌がきついのよ」と高田さんは答えた。なるほど。ということは。。。「すぐ外すのもったいないから休みの間ずっと付けておこうね」私は完全にこの遊びにハマっていた。
 
その週末、高田さんはなんと私をプールに連れて行った。「バレますよぉ」と抵抗したが「平気平気」と言う。ただ出かける前に眉をかなり細くカットされた。「プールじゃ素顔だからね。お化粧無しで女顔に見えないといけないし」
という。プールの入口で高田さんは私にお金を渡して「大人女」の券を2枚買わせた。でもこのおかげで少し開き直ることができた。更衣室に入る。もちろん女子更衣室だ。中は早かったせいか誰もいなかったが、私はかなり心臓がドキドキしていた。しかし高田さんは平気だ。服を脱ぐとふたりとも家から着てきた水着が現れる。私はワンピース型、それもシェイプタイプを着ている。でも高田さんはビキニだ。これはさすがに体型を整えておかないと着れない水着だ。「女でなければとても着れないようなものを身につけておけば、誰も女でないなんて思わないのよ」と高田さんは言った。
 
↓ ↑ Bottom Top

1時間ほど泳いでから上がる。接着剤でくっつけたバストは水で濡れてもクロールしても全然平気だ。ほんとに強い接着剤のようである。シャワーを浴びて更衣室に戻ると今度は時間帯がお昼に近くなってきているので、5〜6人の客がいる。かなり心臓がドキドキしたが、高田さんは「平常心。平常心」と言った。個室に入って水着を脱ぎ、急いで身体を拭いて下着、そしてシャツとスカートを身につけた。ちょっと怖かったが、外に出たところで高田さんが手を握ってくれたら気持ちが落ち着いた。高田さんがさっと口紅だけ塗ってくれた。それで更に落ち着いた。「長居は無用。さっと出ようね」と言う。もっともだ。
 
プールの後行ったのはカラオケだった。「女の子っぽい声の出し方教えてあげる」
目の前にそれを出している人がいると言われる感覚が具体的でわかりやすかった。私は『その声』でモー娘の歌を歌ってみた。ちょっと面白い。「歌では女声は出やすいのよ。それを普段の会話でも出せるようになるにはもう少し練習が必要だけどね」という。高田さんは私に毎日30分練習することを勧めた。あまり一度に長時間練習すると声帯を痛めるのだそうだ。ただ自然に出せるようになったら、そちらのほうが声帯には楽で男声のほうがしんどい、と高田さんは言った。
 
↓ ↑ Bottom Top

このようにしてその週末は私の「女の子レッスン」で過ぎていった。本来は28日会社に出て29日がまた祝日で休みなのだが、社長が「1日だけ出てきても仕事が進まないから休み!」と宣言していたので私たちは4連休だった。その間に少しお化粧が自分でも何とかできるようになってきた。そしてスカートで外を歩くのも平気な気分になってきた。足の毛は剃るのが大変だといったら回転式の脱毛機がいいよと言われたので電器店で1個調達する。初めて使った時、すごく痛かった。「女の子はみなこの痛さに耐えているんだから」と言われたが、抜いた後の毛穴が赤くなっている。「生えてきた時にかゆいけど、掻いちゃだめよ。傷になっちゃうから。それを我慢するのが一番大変なの」と言われる。「高田さんもこれしてるんですか?」「昔はしてたよ。でも3年前に永久脱毛しちゃったから]と言う。私もそれしたい、と思った。
 
↓ ↑ Bottom Top

30日からまた仕事が始まる。私たちは男の姿で会社に出ては仕事をし、家に戻ると女の子の姿になってフェミニンな生活を楽しんだ。この生活になってから私は自分が高田さんに対して会社でも素直になっていることに気付いていた。そのせいか、今までなかなか上達していなかった部分が急速に上達しCGの腕も相当上がっていた。そして5月2日。金曜日が来た。
 
 
↓ ↑ Bottom Top

前頁次頁目次

[*前頁][0目次][#次頁]
1  2  3  4  5 
■一日限りの体験(2)

広告:國崎出雲の事情 4 (少年サンデーコミックス)