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■夏の日の想い出・超多忙年の夏(2)

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学生時代に大学や法科大学院と並行して法曹関係の予備校に通う費用や、司法修習生をしていた時期の生活・研究資金・就職活動資金は私が提供していた。正望は学部時代、お金が無いから予備校にまでは行けないと言っていたのだが、
 
「“使える”弁護士になるにはダブルスクールして予備校で実務能力を徹底的に鍛えるべきだよ、弁護士にはなれたけど裁判で全然勝てないというのでは話にならないよ」
と私が説得して、それまでしていたバイトも辞めて、予備校に行くようになったのである。
 
「バイトしている時間があったらコンメンタールでも読んでた方がいい」
と私は言った。
 
「いや。全くそうなんだけどね」
 
と彼は言っていた。しかし彼が予備校に行くようになったことで、学生時代、私たちはますます会えなくなったのではあったが。
 
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ただ私は正望とずっと恋人であり続けられたひとつの要因は「なかなか会えない状態が継続していたこと」ではないかという気もしていた。なかなか会えないから会えた時はお互いに凄く燃える。その記憶が恋のエネルギーになっていた。実際、私は正望と会えた直後にしばしば良質の曲を書いていた。KARIONで出した『アメノウズメ』など実は正望とのセックス中!に書いた曲である。
 
また彼も自分の限界を感じたり、全てを投げ出したい気分になった時に私に電話して話をすると、またやる気が出てくると言っていた。
 
さて、私が正望と婚約した後、プライベートな外出の際に左手薬指のリングを付けたまま出かけていくので、芸能関係の記者の目にとまり、騒がれた。私は記者会見をして、長年の恋人と婚約をしたが、お互いの仕事が多忙なため、結婚はいつになるか分からないと述べた。むろん私は指輪を受け取る時、ちゃんと事前に○○プロや★★レコードにも言っておいた。
 
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そういう慌ただしい日々を送っていた7月のある日、私は芸能ニュースに政子に関するスクープが載っているのを見て、ぶっ飛んだ。
「ローズ+リリーのマリ、妊娠発覚!出産予定は3月」
というものだった。
 
政子が滞在先の仙台で体調を崩したのがきっかけで妊娠中であることが記者の知るところとなったようで、本人が確かに妊娠中で予定日は3月であることを明かしたというものであった。政子はローズ+リリーのキャンペーンで仙台を訪れていた。普段は私も一緒に行くのだが、今回はとにかく作曲作業が大変すぎて行けなかったので、政子1人で行っていたのであった。
 
記事の中で、政子は父親について昨年一度交際中と噂された俳優Nではないとも言ったと書かれていた。私はすぐに仙台にいる政子に電話を入れた。
 
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「御免、御免。冬には今度ゆっくり会えた時にちゃんと話すつもりだったんだけど」
「確かにここのところ、私忙殺されてたもんなあ」
 
「氷川さんからも叱られたよ。記者に言う前にせめて自分には言ってって」
「いつ、妊娠分かったの?」
「そのあたり微妙な問題があるから、そちらに戻ってから話す」
「相手の人とは結婚するの?」
「しない、とだけ今は言っておく。その件も冬には話すから」
「分かった。無理しないでね」
「とりあえず明日・明後日の予定はキャンセルになった。後で冬にフォローしてもらうことになると思う」
「うん。こちらも週末には急ぎの分の作曲が終わるから、それから行くことになるんじゃないかな」
 

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結局、私は作曲作業が一段落した所で、すぐに政子が行く予定だった東北方面でのキャンペーンに出かけることになった。しかし政子とは入れ替わりになり、その週は会えずじまいになった。
 
氷川さんは帰京した政子と話して、本人が相手の人と結婚しないまま出産する意志が固いということが判明したため、森元課長とも話した上で、★★レコードとしては、このことについては何も言わないことになったと伝えてくれた。また、個人的にはマリちゃんを支援していきたいからと言ってくれた。
 
それで結局、私は風花・鱒渕・近藤さん・七星さん・氷川さん・森元課長に○○プロの丸花社長も加えたメンバーで話し合い、マリの出産前後半年、合計1年間を産休期間とすることを決めた。その期間は本人の負担にならない範囲で音源制作はするものの、コンサートなどは休止になる。
 
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「まあ、来年の春まではケイさんも作曲のほうで忙しいし、ちょうどいいかも知れませんね」
と氷川さんは言っていた。
 
「でもマリさんも頑固ですね。何かあった時に対処しないといけないから、私にだけは相手の男性は誰か教えて下さいと言うのに、どうしても教えられないって頑張るんですよ。ケイさんにだけは言うと言ってましたから、何か問題が起きたりした時は、相談にのってあげてくださいね」
 
「ええ、もちろんです」
 
しかし政子が結婚しないまま出産することを決めたというのが報道されると、ネットでの反応は擁護派の方が多数であった。特に若い世代の女性からは「かっこいー」などという意見がかなり出ていた。
 

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妊娠休養中に政子の作詞ペースが落ちないだろうかというのを周囲は少し心配していたようだが、実際には逆に生産量が増えたし、品質も高くなった。私の作曲の方が追いつかないくらいであった。
 
「なんかお腹の子が手伝ってくれてる感じで」
と政子は言っていた。(後から思えば本当に手伝ってくれてたという気もする)
 
妊娠発覚のため予定をキャンセルした政子の代わりにキャンペーンに行った先で、私は政子の妊娠に関しても随分尋ねられたが、相手が誰かというのは、本人が発表するつもりが無いと言っているので、とだけ答えた。世間では発表できないということは不倫なのではという噂が飛びかっていた。上島先生の名前も相手の候補としてあげているメディアがあったが、政子はレコード会社にも了承を取った上で、報道各社に直筆のFAXを送り、その噂を明確に否定した。なお、俳優のNさんとは本当に何も無かったので、父親ではないことも改めて明言した。
 
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東北方面のキャンペーンに行っている間に、私は政子のお母さんからも電話をもらった。落ち着いている(というより開き直っている)感じの政子に比べて、お母さんの方はおろおろしているようであった。
 
「冬子さんは父親が誰か聞きました?私にもあの子言わないんですよ」
という。
「まだ聞いてませんが、私には話すと言ってました」
と答える。
 
「でも、ひとりで産んでひとりで育てていくなんて、あの子言ってるんですけど、大丈夫かしら」
「子育ては、私も手伝いますから、お母さんは政子さんの妊娠中の体調を気遣ってあげてもらえますか?」
「うん。ありがとう」
 

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大学を出てすぐに結婚して既に3人の子供を作っていた礼美からも電話が掛かってきて、政子にも直接言ったけど、自分も手伝えることあったら手伝うから、私からも、遠慮無く友達を頼るように言っておいてということだった。私も礼美に「分からないこととか結構ベテラン・ママのレミには聞くと思うからよろしく」
と言っておいた。
 
なお、ローズ+リリーのコンサート(10周年記念ツアー)が8〜9月に全国20ヶ所で予定されていたが、それは予定通り行うことになった。ただ演出面で、政子の身体に負担を掛けないように、政子には座って歌わせることにした。ひとりだけ座っていると不自然なので私も一緒に隣に座って歌うスタイルにすることになった。
 
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さて、結局、政子とちゃんと話すことができたのは、妊娠が明らかになってから半月も後になってしまった。
 
私が久しぶりのオフになったので、政子にどこか豪華なホテルにでも泊まらない?と言い、結局リッツカールトンの最高級スイート(1泊16万円)を予約してそこに2泊した。
 
最初の夜はふつうに寝て、翌日丸一日ホテルでゆっくりと過ごそうという計画である。食事も食べに行かず、ルームサービスしてもらう。
 
その2日目の朝、政子は言った。
 
「相手が誰か教えてあげるから、私とHして」
 
私は
「妊娠しているのにセックスとかできないよ」
と言ったのだが
 
「その程度で驚くような、やわな子じゃないから」
と言うので、私は政子の身体に負担を掛けないように松葉で結合した。
 
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(レスビアンカップルで松葉を好む人たちは多いようだが、私たちは松葉はお互いの顔が見られなくて寂しい、といって普段ダブルスプーンなどが多い。私たちは“おちんちん”も使わない)
 
その後、横に並んで寝て、お互いに愛撫する。
 
「冬のおっぱいに触ってると、なんだか気持ちがいい」
「マーサのおっぱいも気持ちいいよ」
「冬、今更だけど、女の子になっちゃったこと後悔してないよね」
「もちろん。私は今の生き方が自然だと思ってるし毎日が充実してる」
「良かった。冬、正望さんとはうまく行ってる?」
「いってるよ。忙しいからなかなか会えないけど、愛情はちゃんと維持しているつもりだよ」
 
と私は語る。
 
「今年何回会った?」
「今年は無茶苦茶でさ。私も正望も超多忙だから、その婚約した日以外は1度も会えてないよ。その日もデートわずか1時間だった」
「だから敢えて婚約したのね」
「うん、お互いにそれで励みになると思ったし。でも少なくともこの先数年は結婚できない気がする。メールはずっとやりとりしてるけど」
「まあメールも交換しなくなったら、終わってるね」
 
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「でも冬はずっと恋人変えなかったね」
「面倒くさいだけかも。正望、私のこと愛してくれてるし、優しいし。政子は大学時代はコロコロ変えてたね。大学出た後は2人だけ」
 
と私が言うと、政子は口をつぐんで何か考えている。
 
2人というのは、高校の同級生だった松山貴昭君と、タレントの大林亮平だ。
 
私は政子が相手を言いたがらないというのは、ひょっとして2015年に別れたはずの松山君の子供なのでは?という可能性を考えていた。政子はどうも時々、大阪にひとりで行っているようなのである。松山君と今でも時々会っているのではという気がしていた。しかし結婚している一般の人の子供を妊娠したとなると、バレると大変な騒ぎになる。
 
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「冬、私のこと好き?」
「好きだよ」
「私も好き」
 
政子は私に深く長いキスをした。
 
「次は正常位でやってみる?」
「そういう体位はいけないよ。まだするなら横になったまましよう。マーサのお腹を圧迫できないから」
「うん」
 
私は政子と横に寝たまま、政子の身体のあちこちにキスをする。そしてあの辺りを指で刺激し、充分濡れて来たなと思うところで足を組み合わせるようにしてふたりの曲線を密着させた。
 

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目が覚めたのは午後2時くらいだった。たぶん3時間くらい寝ていたようだ。「おはよう」と政子が言った。
「あ、起きてた?」
「ううん。私も今起きた」
「気持ち良かった」
「私も」
 
「男の人とのHも気持ちいいけど、やはり女の子同士の方が凄く気持ちいいと思わない?」
と政子が言う。
 
「うん。というより多分、私とマーサの相性がいいんだよ」
「冬は私とのHと正望君とのHで、どちらが気持ちいいの?」
「その質問には答えられないことになっております」
「ちぇっ」
 
「でも、女の子同士だと、一緒に昇って一緒に下りられるよね。男の人は出しちゃうと、それで終わっちゃうから、こちらの気持ちが置いてけぼり。でも男の人の構造上、それは仕方ないよ」
 
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「お互い感じやすい所も分かりやすいしね。でも冬はホントに女の子的な昇り方・降り方するの?演技抜きで」
「うん。青葉ちゃんに波動を調整してもらってるから、そのあたりも女の子のパターンになっちゃってる」
「冬って普通の女の子と同じように濡れるし、生理もあるしね。私もあの子のおかげで肩こりとか腰痛とかに無縁で済んでる」
「うん。生理は無くてもいいのにな。体質が完璧に女性になってるから、生理も自然に発生しちゃうんだって言ってた。青葉ちゃんは性転換手術前から生理あったらしいよ」
 
「へー。どこから出すんだろう。。。。でも冬とは久しぶりだったな」
「ここしばらくお互い忙しかったもんね」
「でも不思議だよね。私冬との関係があるからこそ、他の男の子との関係も作れる気がするんだよね」
「私もそうだよ。マーサとの関係があるから、正望とも安定した関係が続いていると思う。正望も私とマーサとの関係には嫉妬しないというし」
「私も冬と正望さんの関係には嫉妬しないよ」
「大いなる二股とか随分言われたけどね」
 
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