広告:まりあ†ほりっく 第5巻 [DVD]
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■夏の日の想い出・キャンプの想い出(2)

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やがて学校は1学期が終わり夏休みに入る。
 
8月の初旬、書道部のみんなでキャンプに行こうという計画が持ち上がった。部長の谷繁さんが、中学生までボーイスカウトをしていて、キャンプのような活動が好きということで、こういうイベントになったのであった。
 
電車で伊豆のほうの海岸に行き海水浴をして、その晩キャンプ地のバンガローに泊まり、翌日はバーベキューをして帰って来ようというコースである。参加者は14人。3年生が男子2人・女子2人、2年生が男子1人・女子2人、1年生はボク以外に男子2人・女子4人であった。
 
ボクはこの日は上は青と白のボーダーのニットのシャツ、下はライトブルーのサブリナパンツを穿いていた。靴は青いウォーキングシューズである。
 
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「ねえ、ちょっと訊きたいけど、そのパンツはもしかしてレディース?」と政子。
「あ、これお姉ちゃんからサイズの合わなくなった奴をもらったの」
「ウェストいくつだっけ?」
「64だよ」
「細いね。。。というか。女性体型だよね」
「うん。昔からよく言われる。中学の時の友だちの女の子からは、これだけお尻が大きかったら赤ちゃん産めるよとか言われた」
「ああ。産めそう」
「そんなだから、ボク、メンズのズボンは合わないんだよね」
「確かにこの体型じゃメンズのズボンは無理っぽい」
「学校で穿いているズボンはウェスト79の学生ズボンを自分で補正してタック入れて自分のウェストサイズに合わせてる」
「そうか。唐本君、お裁縫得意だって言ってたね」
 
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のんびりした旅なので、朝遅くに出発して、お昼は海水浴をする近くの町で小さな食堂に入った。長いテーブルに向かい合って座ったが、おしゃべりの輪がそのまま席につく形になったので、ボクの右隣が政子、左が静香先輩。ボクの前は谷繁部長で、政子の前が花見さん、静香先輩の前は2年の石川先輩だった。
 
部長がメニューも見ずに「トンカツ定食14個」などと、極めて適当に注文をする。メニューを見たがトンカツなんて載ってない。お店の人も一瞬戸惑ったようであったが「いいですよ。1人前500円でいい?」と注文を受けてくれた。この部長はいつもこういう調子なので、みんなは「まいっか」という雰囲気だった。
 
突然の大量の注文にも関わらずお店の手際は良く、ほんの10分ほど待っただけで、すぐに全員の前に御飯とお味噌汁と箸が乗ったトレイが配られ、千切りのキャベツの上に乗った揚げたての大きなサイズのトンカツが乗った皿がじゃんじゃん配られていった。
 
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「わあ、美味しそう」と政子。
「なんか凄いボリュームだね」とボク。
「こんな大きいトンカツなのに定食で500円って信じられない!」と静香先輩。
 
おしゃべりをしながら食べていたが、その200gはあろうかという大きなトンカツをボクはとても食べきれなかった。
 
「もう、だめー。このあたりで限界」と言って、3分の1くらいトンカツを食べたところで箸を置く。
「あれ?もう食べないの?」と政子。
「うん」
「じゃ、もらっていい?」
「いいけど」
「わーい。もらっちゃおう」と言って政子はボクの皿を(空になっていた)自分の皿の上に置き、ボクが残したトンカツを食べ始めた。
 
その時、向かい側から花見先輩の鋭い視線が来たのを感じた。わあ、また嫉妬された。この手の視線を受けるのはしょっちゅうだった。ボクは政子がわざと花見先輩に嫉妬させてるんじゃなかろうかと思いたくなるほどだった。それでも、少なくともこの頃はボクと政子は純粋に友情で結ばれていた。それに正直、まだこの頃でもボクは中3の時の失恋の痛手から完全には立ち直っていなくて、とても次の恋などする気にはなれずにいた。
 
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食事が終わってからバスで1時間ほど移動した所がボクたちの目指した海水浴場だった。
「きれーい」と声を上げる子が何人もいる。
 
「ゴミひとつ落ちてない」
「不便な場所だから、あまり人が来ないんだよ」と谷繁部長。
 
みんな更衣室に行って水着に着替える。しかしボクは更衣室の方には行かなかった。
 
「どうしたの?着換えないの?」と政子。
「あ、えっと。水着は着込んできたからここで脱いじゃう」
と言ってボクはニットのシャツを脱ぎ、靴を脱ぎサブリナパンツを脱いだ。
 
「そのTシャツは?」
ボクはトランクス型のだぼだぼの水泳パンツと、上半身にTシャツを着ていた。
「これはこのまま」
「それは脱がないの?」
「えっと・・・脱がない」
「泳げないじゃん」
「うーん。水泳苦手だから」
「ふーん」
と政子はボクを興味深そうに見ていたが、いきなりボクのTシャツの中に手を入れてきた。
「きゃっ」
と言ってボクは逃げる。
 
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「何するの?」
「唐本君って、何か女の子っぽいなって前から思ってたのよね。上半身裸にならないってのは、何か見せたくないものがあるんじゃないかと思って、もしかして、おっぱいがあるのを隠してるんじゃないかと思って」
「そんなのある訳無い」
「うん。おっぱい無かった。残念。でももう1回入れさせてよ」
「何に触るのさ?」
と言いながらも、ボクは政子の手を受け入れた。政子はボクの脇に触った。
 
その時「お前ら何してんの?」という声がした。花見先輩だった。
わあ、また嫉妬されてると思う。これはかなり来てる。
 
「ちょっと遊んでただけよ。後でキスしてあげるから」と政子は花見先輩に言う。
 

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みんな海に入って水を掛け合って遊んだり、泳いだりしている。でもボクは水には入らず、浜辺で座ってみんなの様子を見ていた。
 
「唐本君もおいでよ。泳げなくても水浴びくらいできるでしょ?」
と静香先輩が誘ってくれた。
「そうですね。それじゃ」
と言って、ボクは海に入り、女の子たちと水を掛け合ったり、ビーチボールを投げたりして遊んだ。
 
男の子たちは遠泳して沖まで泳いで行っている。
 
「唐本君、足の毛は剃ってるの?」と同学年の圭子。
「うん。何となくね」
「脇も剃ってるよね」と政子。
「うん。さっきはそれを確認したのね?」
「何?何?さっきって」
「中田さん、いきなりボクのTシャツの中に手を突っ込んでくるんだもん」
「おぉ」
「男の子が女の子のTシャツに突っ込んだら痴漢だけど、逆だからいいじゃん」
「ボクはやられたらやり返すポリシーなんだけど、さすがに控えた」
 
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「唐本君、実は女の子なんじゃって気がしてさ。おっぱいをそのTシャツで隠してるんじゃと思って、それを確かめたんだけどね」
「おっぱいなんて無いよ」
「おちんちんはあるの?」と政子。
「えっと・・・あるけど」
「その水泳パンツ、中の形が分からないんだもん。そっちも触ってみようかと思ったけど、取り敢えず今日は控えた」
 
「彼氏のいる子は大胆だなあ」と圭子。
「でも私啓介とはまだHしてないよ」
「へー。意外と奥手なんだ、花見さん」と静香。
「したいと言われたけど拒否したもん」
「えー?なんで?」
「結婚するまでは許さないの」
「今時、そんな古風な子はいないよー」
「ここにいるもん」
 
その時「助けて!」という声がした。同学年のカオルだ。
 
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見ると、浮き輪を付けてはいるものの、どんどん岸から離されて行っている。離岸流だ!
 
ボクはほとんど反射的にそちらに向かって走って行くと、ある程度の水深になったところから、まっすぐにカオルのほうに向かって泳いでいった。かなり近づいた所で立ち泳ぎして、彼女に向かい「今助けるから落ち着いて!」と言う。カオルが頷く。それでも用心して彼女の後ろのほうから回り込む。そして沖に向かって流れている、カオルの長い髪をつかんだ。
 
「ちょっと痛いかも知れないけど我慢して」と言うと、ボクは彼女の髪をつかんだまま、岸と平行に泳ぎ出す。30mくらい泳いだかなと思ったところで立ち泳ぎしてみる。うん。離岸流からは出たようだ。
 
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そこでボクは改めて、彼女の髪をつかんだまま、岸に向かって泳ぐ。だいたい7〜8分くらい泳いだところで足のつく所まで到達した。他の女の子たちが駆け寄ってくる。
「大丈夫?」と静香が訊く。
「うん。何とか」と顔色が悪いもののカオルはしっかりした口調で答えた。
「村沢先輩、ちょっと彼女を見てあげてもらえます?」
「うん。任せて。カオル、ちょっと向こうで少し休もう」
と言って静香はカオルを連れて更衣室の方に歩いて行った。
 
政子が「嘘つき!」と笑顔で言った。
「誰?水泳が苦手なんて言ったの?」
「あはは、いいじゃん。結果オーライだよ」
「私に恋人がいなかったら、キスしてあげたい感じだな」
「あ、ボク他の男子が戻ってくる前に着換えてくる。そろそろ時間だろうし」
 
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と言うと、ボクは荷物を持って男子更衣室に行き、シャワーを浴びてから濡れた水着とTシャツを脱ぎ、身体を拭いて、ふつうの下着を着け、またニットシャツとサブリナパンツを身につけた。表に出て来たところで遠泳に行っていた男子がぼちぼち戻って来ていた。
 
やがて谷繁部長も戻って来たが、話を聞くと
「それは良かった。しかし唐本、そんなに泳げたんだ!」
「ええ、まあ」
「それなら俺たちと一緒に遠泳に来れば良かったのに。あ、でも唐本が残ってたから、木島も無事だったんだもんな」
 
やがてカオルと静香がふつうの服に着替えて女子更衣室から出て来た。
「唐本君、ありがとう」
「ううん。無事で良かった。もう大丈夫?」
「うん。もう元気になった」
 
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もうこれで上がってキャンプ地に行こうということになった。
 

キャンプ地ではバンガローを使うことになっていた。バンガローは定員5人で3つ借りている。ボクを含めて男子が6人、女子が8人いるので、男子6人は定員オーバーだが1つのバンガローに押し込み、女子が3年と2年の4人でひとつ、1年の4人でひとつ、使うことになっていた。
 
今日の夕飯はカレーである。1年の女子4人で調理することになっていたが、政子から「唐本君も頭数に入れておいたから」と言われて、引っ張っていかれた。「あ、唐本君、包丁さばきが凄いって聞いた。見てみたい」と理桜。
「あ、カオルは見学しておくといいよ。まだ血圧上がらないでしょ」
「うん。ごめんねー」
「その分、唐本君連れてきたんだから」と政子。
 
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「OK。お野菜もお肉もじゃんじゃん切っちゃうよ」
とボクは言って、ジャガイモの皮をどんどん剥いて行った。それを圭子が隣で食べやすいサイズに切っていく。政子が別のまな板を使ってタマネギを切り、どちらもどんどんお鍋に入れていった。理桜はお米をといで炊飯器に入れる。バンガローのコンセントが使えるので、御飯はハンゴウなどは使わず、素直に電気炊飯器である。
 
ジャガイモが終わるとボクはお肉の塊をカットしていく。政子はニンジンの皮を剥いて切っていく。味を染みこませるためにカレールーを4かけら入れて煮込み、ボクは丁寧にアク取りをして行った。
 

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■夏の日の想い出・キャンプの想い出(2)

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