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■新しい性活・振袖を着る男子高校生たち(1)

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(C) Eriko Kawaguchi 2022.01.10

 
「来年1月は、いよいよ成人式だね。あんた、スーツ着る?それとも紋付き袴?」
と母から訊かれたのは高校3年になった4月のことだった。
 
ボクは、前から思っていたことを言った。
「ボク振袖がいいなあ」
 
「あんた頭おかしくなった?振袖着るのは女の子だけだよ」
「うん。だから、ボク女の子になって振袖着たい。お姉ちゃんの振袖姿見てて、いいなあ、これボクも着たいと思った」
「でも女の子になるのは大変だよ」
「ボク頑張る」
 

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母もそして父も呆れていたようだったが、ボクは女性資格試験の参考書を買って勉強を始めた。
 
振袖は未婚の女の子にしか売ってくれない。購入する時に、未婚の女の子であることを証明する書類の提示が必要である。基本的には独身証明書を提示すれば、そこに性別も記載されているので、それで購入できる。
 
そのためには法的に女になっておく必要があり、そのためには性転換手術を受けて、女の身体になる必要があるけど、女の子になるための性転換手術は女性資格試験に合格しないと、受けることができない。それでボクは勉強することにしたのである。
 
女性資格試験は難関で、だいたい合格率は10%と言われる。そのための女性予備校もあるし、女子化高校で高校1年の時から訓練を受けている子もいる。ぼくは一般の高校に通ってるから圧倒的に不利だったけど、
 
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振袖が着たい!!
 
という一心で必死に勉強した。両親はどうせ女性資格試験なんて落ちるだろうと思っていたようだが、姉はボクが女の子になりたいというのを応援してくれて、女の子のことをたくさん教えてくれたる
 
「私、妹が欲しかったのよねー」
などと言っていた。
 

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そして6月下旬の筆記テストでは90点のハイスコアで合格、7月上旬の面接も無難にパスして、ぼくは「女性資格認定証」をもらうことができた。それでボクはその認定証をお店で提示して、まずは堂々と自分用の女の子下着や普段着を購入することができた。実は今までもお姉ちゃんのを譲ってもらって着てたんだけどね。
 
でもボクは、あこがれの女子用ショーツ、ブラジャー、キャミソールなどを身につけ、スカートを穿いて外を出歩くことができるようになった。今まで姉からもらった服は、あくまで家の中で身につけていた。
 
7月中旬に学校が夏休みに入ると、すぐに性転換手術を受けた。
 
思ったより痛い手術で、手術後、一週間くらい激痛に耐えたけど、包帯が取れて新しいお股を見た時は感動した。
 
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長年なじんでいた、ちんちんと玉袋が無くなって、代わりに女の子のシンボルである。割れ目ちゃんができていた。初めてそこを見た時
「きれーい」
と思った。
 
両親はぼくに新しい名前として、さくらという名前を付けてくれた。可愛い名前だなあと思った。その新しい名前を病院に提示し、病院から役場に性転換報告書が提出された。
 
手術後、最初は導尿されていたけど、1週間後からはトイレでおしっこをするようになった。初めての女の子としてのおしっこは感動ものだった。男の子をしていた時とは出方が全然違うので、ほんとうに女の子になれたことを実感した。
 

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2週間後に退院したけど、8月上旬には、性別が女と記載され、名前も“さくら”に改められた市民登録証が発行された。ボクはそれを持って母と一緒に夏休み中の高校に行き、性別変更届けを提出した。先生はびっくりしていたけど
 
「君は女の子として充分やっていけると思うよ」
と笑顔で言ってくれた。
 
学校から、女子制服購入許可証をもらったので、それを持って母と一緒に洋服屋さんに行き、女子制服(ブレザーとスカート)を作ってもらった。ブラウスも購入した。制服は8月下旬に出来たので、早速身につけてみた。母は
 
「あんた、女の子になっちゃったんだね」
と溜息をつくように言った。
 
ごめんねー。息子を育てていたつもりが娘になっちゃって。
 
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9月に学校が始まると、ぼくは女子制服を着て学校に出て行った。
 
「なんで女子制服なの〜?」
と言われたけど、女性資格試験に合格し、性転換手術を受けて女の子になり、法的な性別も変更したことを言うと
 
「すごーい」
「よくあんな難しい試験合格したね」
「あめでとう」
と言われた。
 
「私あの試験の過去問、解いてみたことあるけど、50点しか取れなかった」
などと言っている女子もいる。
 
「あれって女子化高校に通ってる子でも合格率は70%程度で、浪人して翌年再度受ける子もけっこういるらしいよね」
 
「女子化高校は、女の子にならないと卒業できないし、たいへんだね」
 
女子トイレを使うのは不安だったけど、元々仲の良かった、かえでちゃんが一緒に行ってくれたから助かった。女子更衣室を初めて使う時も、かえでちゃんが一緒に行ってくれた。でも女子のみんなはボクの身体にあちこち触って
 
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「確かに女の子になったようだ」
と言って、女子更衣室の使用を認めてくれた。
 

9月末には大学入学共通テストの出願をするが、ボクは女子になったので、願書も当然女子と記載して提出した。でもまだ女の子になって間もないから、自分の名前を“さくら”と書き、性別は「2.女」の方に丸をつけるだけでもドキドキした。
 
10月に着物屋さんに行き、振袖を購入した。
 
「男の子のスーツとかなら安いのに」
と母は文句を言っていた。
 
「ごめんねー」
 
でも試着モニターで見た、自分の振袖姿はきれいだなあと思った。
 
「和服を着る練習をした方がいい」
と言われ、肌襦袢・長襦袢を着けて、小紋の和服を着て帯を締めて休日を過ごしたり、それで町にお出かけしたりする練習もした。和服って、普通のスカートや高校の女子制服以上に、女の子になったことを実感できるなあと思った。
 
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振袖は12月中旬に出来上がってきたので、着て歩く練習も兼ねて、お正月はその振袖を着て、初詣に行った。クラスメイトの、ももかちゃんと遭遇して
 
「あ、この振袖可愛い!」
と言ってもらった。
 
そしていよいよ1月上旬。ボクはお母さんに髪も結って、お化粧もしてもらい、振袖を着て成人式に出掛けた。かえでちゃん、ももかちゃんを含め、クラスメイトの女子のほとんどが振袖を着ていて(ひろかちゃんは凄く可愛いアフタヌーンドレスを着ていた:どう見ても振袖より高い)、ボクは彼女たちと並んで写真を撮ってもらったりした。
 
成人式そのものは、どうってことのない式典だったけど、記念写真にちゃんと女子の並びに並ぶのは、やはり女の子になって良かったなあと思った。
 
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「でも来週は共通テストだよ」
「頭痛いね」
「帰ったらすぐ勉強しなくちゃ」
「成人式に出る暇なんかないっていって今日欠席の子もいるし」
「微妙な線だとそうなる子もいるよねー」
「成人式の日程をもう少し考えて欲しい」
なんて意見も出ていた。
 
 
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新しい性活・振袖を着る男子高校生たち(1)

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