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■ジョイの診察室・邪魔です(1)
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カインドリー・ジョイはその日最初の患者を診察室に入れた。
25-26歳くらいの男性である。ビジネススーツを着ている。こういう患者はうちでは珍しいと思った。男の娘は多いのだが。
「どうなさいましたか?」
と尋ねると彼は
「ちんちんが邪魔なので切ってもらえないでしょうか?」
と言った。
「ちんちんが邪魔ってあなた女の子になりたいの?」
「別に女にはなりたくないです。ただちんちんが付いてるのが嫌なだけです」
まあたまにそういう人は居る。
「分かりました。ではちんちんをを取る手術をしましょうか?」
「ありがとうございます。助かります。どこの病院でも帰れと言われたんです」
まあ“まともな病院”はそういうだろうね。
「たまたまはどうしますか?」
「それも要らないから一緒に取ってください」
「たまたまを取ると子供を作れなくなりますが良いですか?」
「ええ。子供とか作るつもりないので要らないです」
「分かりました。ちんちんを取った跡はどうしますか?女性のように割れ目ちゃんを造ります?」
「僕は女じゃないから、そんなもの要りません」
「じゃ、おしっこが出てくる穴だけがあればいい?」
「はい、それがいいです」
それで女医は青年を看護師に剃毛させてから手術室に運び、再度意志を確認した上で麻酔を掛け、ペニスを切断するとともに、睾丸を摘出した。
手術終了後、何も無くなった股間を見て、彼は満足そうであった。
「やっと邪魔なものが無くなって、すっきりした」
と彼は言っていた。そして、何度も御礼を言って帰っていった。
ちょっと私の趣旨には反するけど、まあ、本人がそれを望むのなら、それでもいいよね、とジョイは思った。
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ジョイの診察室・邪魔です(1)